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l09

ポンペイから帰還した僕は、例外処理を受けて召喚が可能になった芸術のアーチャー芸術のキャスターを喚ぶ。
戦力として申し分なく、機転が利き、話が通じる。二人共頼りになるサーヴァントだ。カルデアでもうまくやってくれている。
アーチャーは若干ビビっているようだったが、ミロビちゃんは彼には普通に明るく接する。

「ポンペイではちょっとふざけすぎたけど、あなたに召喚された以上はあなたの剣よ。別に、確執とか面倒でしょ」
「普通に人類さんの危機だっただろ。ふざけすぎたとかで片付けるな」

彼らには例外的にポンペイでの記憶がある。どういうことなのかはわからないが、僕はそれで本当によかったと思う。
今回のレイシフト先としてルーヴルが決定されたとき、僕は迷わず二人のマスターとして戦うことを選んだ。彼ら以外に適役がいるだろうか? 芸術審美スキルもあるし。
通信は未だ繋がらない。




「気に食わないな」

バーサーカーの芸術幻霊を下したアーチャーは機嫌を損ねている。

「あんなもん混ぜたところで暴走するに決まっているだろう。どうせこの特異点造った野郎もお遊び半分でやったに違いない。他人の造ったもので勝手に遊ぶな」

思うところがあったのだろう。確かに、バーサーカーは一線を越えていた。幻霊の意思を受け取れなかったぶん、製作者の意思を想像してしまう。

「マスター、早くこの特異点を潰すぞ。キャスター、もういっそ美術館ごと全部飛ばすってのはどうだ」
「はあ? いいわけないでしょ」

アーチャーは投げやりになっている。もうこれ以上、改造された芸術幻霊を見たくはないのだろう。

「帰りたい。まともな美術館は初めてだが、こんなに楽しくない場所だとは思わなかった」
「住めば都よ」
「本当に解決できるのか? いやその為に俺がいるんだが」
「まああとセイバーとアーチャーとアサシンがいるはずよ。慌てる必要はないわ」

そして────出会いはいつも突然なんだ。
それがいくらマンネリでも。

「待って、来るわ」

僕達をミロビちゃんが制した。

「近づいてきてる。なんだか、なんだか本当に嫌な感じがする」

彼女は天井を仰ぎ警告する。

「屈んでちょうだい。急速に、凄い速度で。もうすぐそこに、三、二、一────」

爆音が聞こえ目前が崩れる。
ルーヴルの一画が吹き飛んでいる。廊下の先が力任せに吹き抜けに改造されて、過剰とも感じられるような破壊と焼けくすぶ残骸、その煙の中から彼女は現れた。

「私は地球です」

現れたのは火の灯る木の枝を持った少女。

「アーチャーの芸術幻霊・九相図眼球譚とアサシンの芸術幻霊・ブレイクタンゴは私がしばきました」

真顔で吐き捨てる。

「美術館なんて、馬鹿馬鹿しい。人間の造った芸術なんかより、ありのままの自然がいちばん美しいんです。知りませんでした?」



+ 現状見取り図
マスター 藤丸立香
芸術のアーチャー エロイカ
芸術のキャスター ミロのヴィーナス
セイバーの芸術幻霊
アーチャーの芸術幻霊 九相図眼球譚 脱落
ランサーの芸術幻霊 塔&青騎士 撃破
ライダーの芸術幻霊 サモトラケのニケ
キャスターの芸術幻霊 ロゼッタ・ガイド 撃破
アサシンの芸術幻霊 ブレイクタンゴ 脱落
バーサーカーの芸術幻霊 キュビズム・フォーヴィズム 撃破



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最終更新:2018年03月15日 19:06