アバーイー・イェシモフ(199X)「トロフィム・ルイセンコ科学相における拒食の風説に関するイスラーム法的解釈」『Al-mujtamae(日本語版:アル・ムシュタマーイー)』より抜粋
カザフ人民国のトロフィム・ルイセンコ科学相が拒食症の如き症状に陥っているということは、すでに省内各人および各国も周知のとおりであると思われる。おそらくこれからのカザフ人民国内においては拒食症ないし精神的疾患であるとの見方が強まるとされるが、私はそのように考えない。
というのも、彼の様子を確認した者によると、食物に付着した何らかの穢れを極度に恐れる様子を見せたという証言があるためである。これはイスラーム法におけるナジャーサ(穢れ)の概念と近い。
(中略)
クルアーン6章145節には「言ってやるがいい。「わたしに啓示されたものには、食べ度いのに食べることを禁じられたものはない。只死肉、流れ出る血、豚肉――それは不浄である――とアッラー以外の名が唱えられたものは除かれる。」」とある。
(中略)
おそらくこれらのようなナジャーサが食物中に紛れていることを悟り、食を拒絶したのであろうと解釈される。
なお、ルイセンコ科学相はご存じではなかったようだがこれらナジャーサの付着した食物や物体などの清めに関しても規定がある。例えばハディースにおいては、ナジャーサであるネズミの死骸が入ってしまったバターを例に挙げながら「ネズミとその周りのバターを取り除き、あなたのバターを食べなさい。」と説明される。また同じくナジャーサであるとされる尿を挙げながら「彼をほっておきなさい。だがサジュル(手桶)一杯の水かザヌーブ(盥)一杯の水をその小便に注いで洗い流しなさい。」とある。
これらのように、ナジャーサが付着した物体に関しては水の清めないし物理的な排除によって落とすことが可能となっており、アッラーフの寛容なる御心が伝わる。
敬虔なるムスリムとして、身を挺してシャリーアに従ったトロフィム・ルイセンコ科学相のすべての行動に賞賛を送りたい。
アバーイー・イェシモフ(199X)「トロフィム・ルイセンコ科学相における拒食の風説に関するイスラーム法的解釈」『Al-mujtamae』2巻2号,199X年n月,p.3-64p,ダルル・ハルブを研究するウラマーの会
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