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1スレ905 幼馴染パロ2 誕生日


905 名前:fusianasan 投稿日:2009/01/05(月) 19:43:41

「シェリル、誕生日、おめでとう」
アルトは、八畳一間の城で一人、杯を傾けた。


シェリルは、俺が6歳の時に家に連れられてきた。
その、連れられてきた今日をシェリルの誕生日、ということにして、毎年、祝っていたのだ。
シェリルが家を出てからも、自分の誕生日には必ず、実家に挨拶に来ていた。
今年、シェリルは17歳の成人を迎える。
あいつ、家に来たときは子猫みたいにすり寄ってきてたのに、
いっつも俺より先にすすんでいきやがる・・・。


ピンポ~ン。
なんだ、こんな夜に、人が感傷に浸ってるっていうのに・・・。

「はあ~い、ア・ル・ト♪」
あでやかな振袖を身にまとったシェリルがそこに立っていた。
「わあ、ココが有人のお城ね。ね、入っていい?」
「あ、ああ」
呆然としている俺をよそに、さっさと草履をそろえてシェリルは上がり込んでいった。
「どんなに狭くっても、地上に部屋借りるのは、アルトらしいわね」
「狭くて悪かったなッ」
シェリルに誰にも邪魔されず会うのは久しぶりで、
一年前の着物姿よりもずっと綺麗に見えて、アルトは顔をそむけた。
アルトの様子に気づいたシェリルは、からかう。
「私があんまり綺麗だから驚いた?
芸能人も板についてきたってトコロかしら?な~んてね。
この着物ね、ココに来る前に、早乙女のお家で頂いたの。
成人をね、みんなに祝ってもらって凄く、嬉しかった。
だから、どうしても、有人に―」

アルトは、嬉しそうに瞳を揺らすシェリルを引き寄せいて固く抱きしめていた。
息を張りつめた沈黙を破るために、アルトは息をついた。
「・・・雪露、成人、おめでとう」


「さ、す、座れよ。楽にしろよ」
シェリルを引きはがし、さっきまで自分が座っていた座布団を差し出す。
アルトに促されて、シェリルはゆるりと腰をおろした。
落ち着かない様子で、キッチンへと足を向けるアルト。
「忙しいだろうが、茶くらい、飲んでいけよ」
ぎこちない空気は、二人を隔てていた時間なのだ。
覚悟は出来ていたが、ずきりと胸が痛むのをシェリルは感じた。

「あら、アルト、一人でお酒なんて飲むんだ」
「それはだな!お前の成人を祝って、飲んでやってたんだよ!」
「じゃあ、私も、飲む」
「お前、酒弱いだろ・・・って、しかもあっちでも飲んできただろ、だめだ!」
アルトはシェリルから酒瓶を奪い取った。
シェリルの腕は、細く、柔らかだった。
(ドキドキしてるのは、きっと雪露の腕が手折れそうだったからだ)
シェリルに悟られないよう、背を向けて、酒瓶をキッチンへ持って行った。

「ほら、茶でも飲んで、酔いを覚ませ」
シェリルの拗ねる表情が愛らしく、アルトは思わず笑みがこぼれた。
「いただきます」



久しぶりにゆったりとした時間が二人を溶かしていく。
「ねえ、アルト、ガッコはどう?空、飛んだ?」
「ああ、Exギアっていう、バルキリーに接続するスーツがあってだな・・・」



最終更新:2009年03月29日 00:17