ゼロの保管庫 別館

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だれでも歓迎! 編集

122 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/11(月) 01:24:40 ID:IjCNnrd8 身体の調子も良くなってきたし、毎日衣食住の面倒を見てもらってばっかりでは申し訳が立たないので。

「今日は俺が買い出しに行くよ」

もう既にデルフリンガーを背負い、出立の準備を整えた才人が、自室から出てきたティファニアに言った。 月に何度か、ティファニアはロサイスの町まで買出しに出かける。 森の中だけでは賄えない、薬や食材、スパイスなどの調達に出かけるのだ。 また、お金を得るために、森で採れた作物や珍しい植物の花や実を、お金に換えていた。 それを、今回は才人が代行しようというのだ。

「え、でも」

サイトに無理はさせられない。 そう思って、そのまま口にしようとしたティファニアだったが、才人の手に在るものを見て慌てた。

「あ、それ私の帽子…!」

それは、ティファニアが外出する際には不可欠な、長い耳を隠すための大きな帽子だった。 これがなくては、その長い耳を晒す事になってしまう。街に買い出しに行くなどもってのほかだ。 才人は取り返そうと伸びてきたティファニアの手から帽子を遠ざけると、言った。

「たまにはテファもゆっくり休んでてよ。それまでコレは預かっとくから」

そして、背負い袋の中にそれを仕舞い込んでしまう。 …もう、言っても聞かないんだろうなぁ…。 諦めたティファニアは、才人を村の入り口まで見送る事にした。

「それじゃ、行ってくるよ」

荷車を繋いだロバの手綱を握り、才人はティファニアに言う。

「ホントに大丈夫?無理はしないでね?」

最後まで才人の身体を気遣いながら、ティファニアは言う。 そんなティファニアに、才人は笑顔で応えた。

「大丈夫だよ、無理はしない。  …もう一人だけの身体じゃないしな」

言って、恥ずかしそうに頬を掻く。 ティファニアも、その言葉と同時に頬を染める。

「もう…バカ。  …いってらっしゃい」

笑顔で手を振り、才人を見送る。 才人もそれに手を振って応える。 ティファニアはそのまま、才人が見えなくなるまでそこで手を振っていた。 やがて、才人が見えなくなると、ほう、とため息をついた。 そして何かを思いついたような顔をして、少し頬を染めて、才人の去ったほうを向いて小声で呟いた。

「いってらっしゃい…あなた」

言ってから、真っ赤になって手をぶんぶんと振る。 い、いいいいい言っちゃった!い、一回言ってみたかったんだけど!言っちゃった言っちゃったどーしよー! 誰もいないそこで照れ隠しにぶんぶん手を振り、ティファニアは悶えていた。

123 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/11(月) 01:25:12 ID:IjCNnrd8 「ふーん」

不意に近くの木陰から声がした。 ティファニアの動きが一瞬で石像のように固まる。 そこにいたのは、例の、一番年上のブルネットの女の子。名をタニアと言った。 彼女は先ほどのティファニアの動きを真似て、呟く。

「いってらっしゃい、あなた」

その言葉と同時に、石像と化したティファニアにびきっ!とヒビが入った。…ような気がした。 タニアは、そんなティファニアには構わず、続ける。

「そっかー。テファお姉ちゃんにもついに春が来たかー。おめでとー」 「いいいいい今のナイショだから!サイトにも皆にもナイショなんだから!」 「もーいい加減認めちゃったらいいのにねー」

そう言い放って、タニアは慌てるティファニアをほっぽって、すたすたと家の方へ歩き出した。 腰にまとわりつく、「ナイショ!ナイショにして!ね!!ね!?」とか叫び続ける自称保護者のハーフエルフを引きずりながら。

ロサイスの町の市場は、大賑わいだった。 才人は予定の買い物をさくっと済ませ、露店の品物を眺めながら帰り道を辿っていた。

「ほんとに賑やかだなぁ」

そう呟くと、背中のデルフリンガーが合いの手を打つ。

「だなあ。どっから沸いてくるんだか全く」 「人をボウフラみたいに言うなよ、デルフ」 「そりゃボウフラに失礼だろ。人間ほどあっちこっちで沸く生き物は」

デルフリンガーのくだらない講釈が始まる前に、才人の視線がある露店に釘付けになる。 その視線の先にあったものは、黒いビスチェ。 いつか、『魅惑の妖精亭』でルイズが着て見せてくれた、『魅惑の妖精のビスチェ』だった。 才人はその露店に慌てて駆け寄る。 「なんだなんだあ?」と騒ぐデルフリンガーをよそに、才人は食い入るようにその黒い衣装を見つめる。 …ルイズが着てあんだけエロいんだ、もしテファが着たら…。 あっという間に才人の頭はエロい妄想で一杯になる。 日本の道端でそんな顔をしていたら間違いなく職務質問まっしぐらな顔で才人がそのビスチェに見とれていると。 不意にその露店の店主が語りかけてきた。

124 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/11(月) 01:27:44 ID:IjCNnrd8 「お客さん、そんなにコイツが気に入ったかい?」

店主はニヤニヤと笑みを浮かべながら、才人にそう語りかける。 才人はそんな店主をいぶかしみながらも、

「は、はあ」

と返事を返す。 店主は続ける。

「着せたい相手がいるとみた」

そしてその眼光が鋭さを増す。 才人は心の中のエロ妄想を見透かされた気がして、あとずさる。

「図星だな。  …よし、お兄さんのそのエロい目つきが気に入った。  特別価格で譲ってやろう」

…どういう理屈だよ、と思いながら念のために聞いたその値段は、お遣いで残ったお金で、余裕で足りる金額だった。 才人が光の速さで購入を決断したのは言うまでもない。

才人が帰ると、ティファニアが真っ赤な顔で出迎えた。 その横に何故か、よくティファニアの手伝いをする、タニアという女の子がいた。

「おおおおおおおお帰りなさい!」

あくまで笑顔で才人を迎えるティファニアの横で、タニアが「あな」とか続けようとして、ティファニアに口をふさがれる。 むがむがと抵抗するタニアを押さえつけながら、ティファニアは続けた。

「はははははは早かったね!」 「うん。意外とすぐに用事は済んだし。  それに、テファにおみやげ買って来たし」

そう言って例のビスチェの入った紙袋を持ち上げてみせる。 ティファニアは何?と尋ねたが、才人は今晩のお楽しみ、と紙袋を背中に回してしまう。 ようやく自由になったタニアは尋ねた。

「ねー、私にはー?」 「タニアはまた今度な」

その言葉にタニアはむくれる。

「ナニソレー。つまんないー。  そんなんだと、テファおねえちゃんの旦」

そこまで言うと、ティファニアは慌ててタニアの口を塞ぎ、タニアを抱えたままずざざざざざっ!と家の方に後ずさった。

「そそそそれじゃ、私たち晩御飯の用意があるからっ!  サイトは部屋で待っててっ!」

そして家の中に入ってしまう。

「…んじゃ、荷物倉庫に入れてくるか」 「そうすっかねー」

取り残された一人と一本は、ロバをひいて荷物の片付けに取り掛かった。

207 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:03:05 ID:obNMFlOX もうタニアったら!いくら年頃だからって、そういうことばっかり気にしすぎなんだから! 私は晩御飯の載ったお盆を運びながら、そんなことを考えていた。 でも、あれを言った私の気持ちは、本物。 今はまだ、言えないけど…。 今は、『好き』としか言えない。 彼を繋ぎとめられるほど、私が強くなれたなら、伝えようと思う。 …やっぱり、『ずっと一緒にいて』かな?それともダイレクトに『結婚して』とか!? 『私の旦那様になってください』も悪くないかも!『死ぬまで離さないで』とかロマンチックで素敵かもかも〜!

かちゃんっ

食器の擦れる音で現実に戻された。 …あー、いけないいけない。最近時々周りが見えなくなる事が多くて困る。 …サイトのせいなんだから。 そうよ、サイトがいけないのよ! 毎朝毎朝『今日も綺麗だね』とか歯の浮くような台詞言ってきて! ゴハン食べたら『おいしいよ』しか言わなくて! 夜の時なんかすっごいいぢわるなくせに終わったら『可愛かったよ』なんて優しくしたりして! 独り占めしたくなるじゃない!もう少し、なんていうか、私のツボ外すような事してくれないと!

かちゃっ!

…ダメダメ、なにやってんのよ私…。 台所からサイトの部屋まで数十歩なのに、なんで二回も食器落としそうになってんのよ…。 …やっぱりタニアに見られたのが効いてるのかな。 それと、サイトの『おみやげ』も気になるなあ。 噂だと、最近ロサイスの町にはいろんなものが入ってきてるっていうし。 あの袋の大きさから考えて服かなあ? 可愛い服だといいなあ。 …でも、サイトの事だし、もんのすごいえっちな服だったりして…。 あの夜着よりえっちな服…? …な、なに考えてんのよサイト…! 私そんなの着ないから!絶対着ないからね! で、でも、お願いされたら着ちゃうかも…! そ、そそそそそしたらそのまま…なんだよね?やっぱり着たまま?ダメよ、服汚れちゃう! そそそそそそそそれに、今日はちゃんとデザート準備してあるんだから!約束破っちゃダメなんだから!ダメってば!

かしゃんっ!

…ティファニア、落ち着きなさい。 深呼吸深呼吸。 とりあえず、そう言うことはサイトの部屋に着いてから。 よけーな事考えると食事が台無しになっちゃう。 そこまで考えて、私はサイトの部屋を通り過ぎている事に初めて気がついた。

208 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:03:58 ID:obNMFlOX ノックの音がする。 この時間に俺の部屋に来る人物といえば、テファしかいない。 …って言いたいけど、時々子供たちも遊びに来るから油断できない。 うかつにジムとかが来た時に『テファ、いらっしゃい』とか言っちゃったりすると飛び蹴りが飛んできたりする。 だから俺は最近、ノックの相手が部屋に入ってから声を掛ける事にしている。 ドアを開けると、やっぱりそこにいたのはテファだった。

「晩御飯、もってきたよ」

お盆の上に晩御飯を載せて、テファがそこに立っていた。 …今日は大皿にしっかりデザートが載ってる。 …まあいいかあ。今日はアレ着たテファを見られるだけでよしとしよう。 ぶっちゃけ疲れてるし。

「じゃ、食べようか」

テーブルの上に並べられた二人分の食事を見て、俺は言った。 そんな俺に、テファがもじもじしながら、

「…あの、サイト…」

そこまで言って、言いよどむ。 あ、そか。おみやげの事気にしてんだな。

「食事の後でいいだろ?お腹すいてんだ、俺」

ちょっと意地悪かもしれないけど、お腹すいてるのは事実だしなあ。

「あ、ゴメンなさい…」

…ちょっと悪い事したかな? そして、俺とテファは普段どおりに食事を採る。 「ロサイスの町はどうだった?」とか、「お店すぐにわかった?」とか、他愛のない会話を続ける。 そのうちに、デザートまでを食べ終わり、俺はごちそうさまを言う。

「お粗末様。今日も全部食べてくれたね」

そりゃ食べますとも。テファ料理上手だもん。 こんな娘がお嫁さんになってくれたらサイコーだろうなあ。 料理上手だし、気立てはいいし、しっかりものだし。 胸大きいし!!エロいし!!

「…サイト?」

俺の変な視線に気づいたのか、テファが首をかしげて俺を覗き込んでいる。

「いやいやいやなんでもないよ!それより、これ!」

俺は椅子の傍に置いてあった紙袋をテファに突き出す。 それは、例のビスチェの入った紙袋。 テファはそれを受け取ると、嬉しそうに微笑む。

「ありがと、サイト。…嬉しい」

そして、中身を取り出して、さらに顔を綻ばせる。

「わー、可愛い服!」

209 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:04:35 ID:obNMFlOX ええ可愛いですとも。でもそれだけじゃございません。 キミの魅力を数倍に引き出してくれるステキギミックつきでございます。 魅了の魔法で俺をメロメロにしてぇぇぇぇぇぇぇん! …でも、少し気になることがあった。 どうにも、あの時見た『魅惑の妖精のビスチェ』とは違うのだ。 あの服には腰のところに小さな蝙蝠の羽根なんてなかったし、縫製に使われている糸も、赤じゃなくて黒だった。 まあ、これは俗に言う『小悪魔バージョン』ってやつじゃないかな。あっちが妖精ならこっちは小悪魔。 小悪魔テファ!うは!その響きだけで俺はもうGENKAITOPPAデスヨ!? テファはひとしきりその服をながめて、『可愛い』を連発していた。 その時、ひらりと一枚の紙切れがビスチェから落ちた。 それはひらりひらりと宙を舞い、壁にたて掛けたデルフの前に落ちた。 …値札がまだついてたかな。 それに気づいたのか、デルフが言った。

「おう相棒、こりゃなんだい?」 「ん?テファのおみやげについてた紙。値札かなんかだろ?」 「あ?値段なんか書いてないぞこりゃ?どれどれ」

デルフはそう言って紙に書いてある文字を読もうとした。 その時、テファが話しかけてきた。

「ねえサイト、これ着てみていい?」

キターーーーーーーーーーー!! どうぞどうぞどうぞ!むしろ着てください!

「うん、いいよ」 「じゃ、着替えるね」

そして俺は着替えようと夜着の袖から腕を抜こうとしたテファに、たしなめられる。

「あっち向いてて。…えっち」

テファはビスチェを胸に抱いて、頬を染めて唇を尖らせる。 あんなことまでしといて今更なんだけど、俺はせっかく機嫌のいいテファのへそを曲げたくなくて、椅子ごとテファに背を向けた。

210 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:05:31 ID:obNMFlOX サイトのおみやげは可愛い服だった。 でも正直、露出が多すぎるとは思うけど。 …でも、サイトの前だけなら、いいかも。 てことは、…やっぱり、コレ着て、…なんだよね? …で、でも、ダメなんだからね?今日はちゃんとデザート食べたし! とりあえず、サイトもあっち向いたし…。 私はもう一度サイトにもらったその服を見る。 黒くて、背中と胸の谷間が大きく空いてる。 腰の周りに、大き目のフリルがついているけど、下半身を隠すって言うよりは、飾りになっている。 そして私の目を引いたのが、腰の後ろに付いている小さな蝙蝠の羽根。 アレかな、伝承の悪魔かなにかをモチーフにしてるのかな。 だったらやっぱり、そういう事に使う服なんだ…。 もう、サイトってばえっちなんだから…。 でも、可愛いからいいかな。 ん? 私はふと違和感を覚えた。 …あ!

「サイト、この服、胸足りない…かも」

…この時ほど、私は自分の歪な胸を恨んだことはなかった。 でも。

「大丈夫。騙されたと思って着てみてよ」

サイトが、背中を向けたままそう言った。 どういうことだろう? 私は、夜着と下着を脱ぐと、その服を着てみた。 う。やっぱり胸…キツイ。 …って、あら? 胸がキツイ、と思ったとたん、服の胸の部分が大きくなった。 そして、腰周りがきゅっ、としまって、お尻の部分も少し余るカンジだったのが、ぴったりと張り付いた。 すごい!コレ、魔法の服なんだ!

「この服すごい!…サイト、高かったんじゃない?コレ…?」

私のその言葉に、サイトがこっちを向く。

「いや、大した事ないよ。お店の人がまけてくれて…」

言うサイトの目が、大きく見開かれて…。 あれ?なんだろ…。 私の目も、サイトから離れなくなって…。

あれ?あのビスチェにオーバーニーなんてついてたっけ? 振り向いたテファは、ビスチェだけじゃなく、赤い縁取りのついた、黒いオーバーニーソックスを履いていた。 さらに、頭には黒いフリルのついたカチューシャ。 まるで、本当の小悪魔みたいだ。 ぶっちゃけもんのすごくエロ可愛いです。 なんて考えてたら。 ヤバい、息子が元気になってきた。 ダメダメ!今日はデザート食べたでしょ!大人しくしないとテファに怒られるゾ! 俺が必死に息子をなだめていると、不意に視界が翳った。 いつの間にか、目の前にテファが立っていた。

211 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:06:48 ID:obNMFlOX 「あれ?どしたのテファ」

俺の疑問符に、しかしテファは応えない。 あっというまに俺の頭を掴むと、一瞬で俺の唇を奪ってきた。 俺が驚いていると、テファはとろけるような視線で、俺を見つめて、言った。

「ありがと、サイト。こんなステキな服プレゼントしてくれて。  …私からも、お返ししなきゃいけないね」

そして、もう一度俺の唇を塞ぐ。 …あ、あの、テファさん? テファは俺の中を見透かしたように、言った。

「サイトからするのは、ダメだけど…。  私からしちゃうのは、いいの…。ね?」

そしてテファは、ズボンの上から既に臨戦態勢の俺の息子を撫で上げた。

ティファニアの指が巧みに蠢き、椅子に座ったままの才人のズボンを下ろす。 彼の股間では、彼の一物が限界まで屹立していた。

「もう、こんなにして…。  そんなに、この服えっちだった?」

言いながら、ティファニアは才人の足元で跪きながら胸の谷間を彼に見せ付ける。 才人の喉を鳴らす音が、肯定を示していた。 そして才人は言った。

「エロいのはその服じゃなくて、テファだよ…」

ティファニアはその言葉に、眉をハの字にして不機嫌を露にする。

「だーれーが、エロエルフですか。  そんないじわる言う人にはおしおきです」

言って、両手でぴったりと才人のモノを覆い尽くす。 指でくにくにと才人の硬さを確かめ、先端の柔らかい部分を押しつぶす。

「うあっ!」

才人がたまらず声を上げる。

「私がいいって言うまでガマンできたら許してあげる」

212 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:07:29 ID:obNMFlOX そして、両手で優しく、才人を擦り上げる。 茎を少しきつめに握り、指で擦って刺激を与え、先端を指先で苛める。 返しの裏側を爪の先で削り、裏筋を指の腹で撫で上げる。 先走りで濡れた細い指が容赦なく才人を突き上げる。

「ちょ、テファっ」

巧みな刺激に、才人は呻きを上げる。

「だぁめ。まだ出しちゃダメよ?もっとガンバって」

しかし、限界は直ぐにやってきた。 才人の茎が一気に膨らみ、先端から白い液体を迸らせる。

「うあぁぁっ!」

ティファニアはその迸りをとっさに手で受け止る。 しかし半分ほどはその手で跳ね、床にこぼれてしまう。

「もう…まだだって言ったのに…」

手に付いたそれを愛おしそうに眺めたあと、ティファニアはそれを口へ運び、舐め取った。

「サイトの…おいし…」

その光景に、サイトのソレは再び立ち上がり、元気になる。

「て、テファ…どうしたんだ?」

才人は違和感を覚えていた。 いつものティファニアではない。 いつもは…その、なんかこう、いじめてオーラみたいなのを全身から出しているような娘なのだ。 なんで今夜はこんなにノリノリなんだ?

「サイトのせいなんだから」

そう言って、ティファニアはフリルを持ち上げてみせる。 そこにあったのは、ビスチェと一続きになった黒い皮の布地…ではなく。 溢れ出たティファニアの果汁で桃色に透き通った、真っ白なショーツだった。 才人の喉が再びごくりと鳴る。

「サイトがこんなえっちな服くれるから。  えっちなことしたくなっちゃったんじゃないの。  ちゃんと責任とってよ…ねえ」

そして、才人の上に跨り、その背中に左手を回し、肩口にそっと頭を預ける。 才人の鼻腔を、ティファニアの匂いがくすぐる。 ティファニアは背に回した手でつつつ、と才人の背中を撫ぜる。 微弱な電流が才人の煩悩を刺激する。 空いた右手でティファニアは才人の頭を捕まえる。 そして、才人を見上げ、そのまま唇を塞いだ。 そのまま舌を挿し込み、才人の中に侵入する。 二人はしばらくお互いの口の中を愛撫しあい、やがて、唇を離した。

213 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:08:51 ID:obNMFlOX 「サイト…」

ティファニアの目が、完全に欲情していた。 才人の腿を、その証が塗らしている。

「もう、こんなにして…。  どうしようもないえっちな娘だな、テファは」 「誰のせいよ…」

もう一度口付け、そして、才人はそのままティファニアの白い布に覆われた双丘にに手を回し、ショーツをずらす。 ティファニアはそのまま腰を持ち上げ、正確に蜜を滴らせる自分の花弁に、才人を導いた。

「あは…サイト…だいすき…」 「キモチいいよ、テファ」

繋がったまま二人はまた口付け、そしてお互いに腰を動かす。 才人が中を擦る快感が、ティファニアの雌を開放する。 最初はゆっくりだった腰のうねりが、堰を切ったように速くなる。

「あ、あ、あ、い、いい、いいの、サイト、もっとぉ」 「テファ、テファ、うぁっ、最高だっ」

上下だけでなく淫らに腰を回し、ティファニアは才人からさらに快感を貪る。 自由になった口で、才人はこぼれたティファニアの胸を吸う。

「いじめてっ、おっぱいもっ、あそこもっ、全部、サイトのっ、だからぁっ」

やがて、跳ねるティファニアの中で何かが弾ける。

「あ、あ、いあ、くる、きちゃうっ!」 「お、俺もっ!」

ティファニアの肉襞が容赦なく才人に絡みつき、精を搾り取る。 才人の肉棒が吼え、堰を切ったようにティファニアの中に欲望を流し込む。

「あ、あ、でてる、でてるのぉ…!」 「テファ、テファっ!」

二人は抱き合い、椅子の上で力尽きた。

214 名前:黒い誘惑 ◆mQKcT9WQPM [sage ] 投稿日:2006/12/13(水) 14:09:29 ID:obNMFlOX 二ラウンド目に入った二人の横で、デルフリンガーは紙に書かれた文言を伝えるかどうか悩んでいた。

「相棒は『魅惑の妖精のビスチェ』とか言ってたよなあ」

その紙には、ティファニアの着ているビスチェの正式名称と、注意事項が書かれていた。 とりあえず読み上げてみる。

「『サキュバスのドレス』。  これは、淫魔と呼ばれる、伝承の悪魔をモチーフにした、マジック・アイテムです。  着用者と、それを見たものに同時に『魅了』の魔法がかかります。  また、このビスチェは、変形できる範囲で、魅了対象の望む形に姿を変えます。  それにより、魅了対象をより深く魅了する事ができ、効果的な夜の生活を約束します。  なお、カップル以外で使用すると、望まざる結果を生む事があります。  注意事項;類似品にご注意ください。  だってよ」

しかし、行為の真っ最中の二人には届かない。

「まあ、明日の仕事に差し支えない程度にがんばんな、お二人さん。  んじゃおれっちは寝るかんな。確かに伝えたぜー」

それっきりデルフリンガーは黙ってしまった。 二人は、ベッドの上で三ラウンド目に突入したところだった。

次の日、腰の立たなくなったティファニアのかわりに、才人とタニアで家事の一切を賄ったのは言うまでもない。〜fin

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