登録日:2025/08/25 Mon 00:24:53
更新日:2025/08/25 Mon 02:26:04NEW!
所要時間:約 10 分で読めるよ〜♪
メソポタミアに出てくる……んー、精霊的な感じのアレ。
◆プロフィール
身長:159cm
体重:45kg
出典:古代メソポタミア神話
地域:中東及びヨーロッパ全域
属性:混沌・悪
◆ステータス
筋力 |
耐久 |
敏捷 |
魔力 |
幸運 |
宝具 |
D+ |
B+ |
B |
A+ |
B |
EX |
◆スキル
〇クラス別スキル
狂化:EX
神性:B
憎悪:C
〇保有スキル
輝く夜のように:EX
リリスは夜の魔女の異名を持つ。荒野を彷徨って男を誘い、赤子を喰らう。
夜に響く彼女の叫びで、人々は恐怖に震え上がった。
踊る翼のように:A
リリスは梟(フクロウ)の化身である、という説は古くから提唱されている。
嵐の悪霊という側面も持つ彼女は、自在に空を飛ぶ黒翼を持つ。
醜い恋のように:C+
リリスを語る上で避けて通れない、中世の文書『ベン・シラのアルファベット』(著者不明)において、彼女はアダムの前妻として登場する。彼女にとって愛も恋も理解できないもの。故にそれを醜いと断ずる他ない。
【宝具】
○『虚妄は闇の娘』
ランク:B++ 種別:対人宝具 レンジ:1~10 最大捕捉:1人
律法は無に、穏健は闘争に、平らな大地は山岳に。全て溶けて混沌と化せ!
真実こそ時の娘、ならば虚妄は闇の娘。チクタクチクタク、逆巻く時間は嵐の様に!
ヘブライ語では『אישה רעה』(訳すと「邪悪な女」)。
因果律を歪め、対象を闇に貶める。善は悪へ、秩序は混沌へ。
同時にそれら(秩序・善)への特効性を有する攻撃。
ケイオスタイドにも似たその『泥』は、触れればあらゆるバッドステータスが付与される。
○『悍ましきは愛し子たちよ』
ランク:EX 種別:対軍宝具 レンジ:50 最大捕捉:99人
魔力で生成したリリンを弾丸、己を砲身として撃ち出す最悪宝具。
第一宝具『虚妄は闇の娘』と同じく、善性への特攻を持つ。
『FGO』では基本的に使用されない。
◆真名:リリス
メソポタミア神話、及びユダヤ・キリスト教における悪霊ないし女悪魔。
夢魔や悪霊の母であり、同時に赤子や母親に死をもたらす存在として怖れられた。
元々はメソポタミアにおける「リリートゥ」という夜と嵐の怪異であったが、旧約聖書に悪魔として取り入れられたことに加え、死海文書やタルムードなどに少ないながらも彼女への言及が見られ、後世のユダヤ教伝承の中で徐々にその土地の伝承に定着していった。
創世記においては、原初の人類の男・アダムの前妻であるともされている。
そんなアダムとリリスの物語の集大成が、8~11世紀頃に成立したとされる文学作品『ベン・シラのアルファベット』である。
その作中においてリリスはアダムと対立し、ついには彼の下から飛び去ってしまう。
三人の天使が取りなしたものの、リリスの意志は固く、彼女の子である悪霊(リリン)が100人死ぬだろう、という神からのメッセージに対しても、逆にこれから生まれゆく人類の赤子を殺すと脅迫で返した。
赤子に病と死をもたらす悪霊リリスは、男ならば8日、女なら20日の間、
赤子を支配する権能があるとされる───
即ち、生殺与奪の権を握っているのだ。
帰還を懇願する天使たちに対して、リリスは三人の天使の名前(セノイ、サンセノイ、セマンゲロフ)やその姿を護符に見たならば、自分の力を赤子に及ぼさないことに同意した。
かくしてリリスは人間の赤子を殺し、己の子すらも殺す、言うなれば、死の母(デス・マザー)として君臨したのである。
なお、本作におけるリリスはメソポタミアの怪異要素の方が強く、アダムとの面識は無いので「バツイチじゃない」と主張している。
◆人物
メインストーリー奏章Ⅳ『人類裁決法廷 トリニティ・メタトロニオス』開催から1週間後に実装されたサーヴァントで、同章の主要サーヴァントとして登場する。
容姿は悪魔の角と翼の生えた、銀髪ツインテールの美少女。
平常時はフードの上着を着けており、武器として大鋏を用いる。
主な能力として娘である「リリン」を形成する事が可能。マスコットのような小さな個体から、自分の容姿・能力・人格・記憶を完全にコピーした分身体まで種類は多岐に渡る。
なお、娘ではあるが一日しか命が保たない事もあって、基本的に使い魔や兵器として割り切っている。
一人称は「アテシ」「私」。
言動を一言で表すと、外見通り陽気なギャルという感じで自由奔放かつ享楽的な態度が目立つ。
しかし、悪魔だけあって他者の心情の機微にはかなり聡く、常に相手を見定めよう、という観察眼が光っている。
基本的には人類に仇をなす反英雄であり、カルデア召喚に対しても内心では反発している。
一方、他者の感情を察知出来るだけあって結構面倒見が良く、約束事や義理には誠実に対応してくれる。
悪霊達の母である故か、料理にも長けており本編中では主人公達にカツ丼を自作して振る舞う場面も。
ただし、朝食であったため全員胃もたれしてしまったが……
人類全体の事はそれなりに好みではあり、全体的に「良くも悪くも人間らしい人間」を好む傾向にある。
それに該当しつつ、なおかつ誠実さを忘れない主人公の事はかなり気に入っており「マスターが殺されたりしたら、その場で即自分の霊核砕いて死ぬから」「私が手助けしたいのは(カルデア陣営の中で)○○だけ」と断言するぐらいには好意を向けている。
そして、自称:恋人、娘、母、姉、妻/夫、妹、家を煽っている。
第3再臨になると、母親属性と胸が強調され、敬語口調になるが、人格自体には変化がない。
総じて、その言動は「ヤンママ」に近く、ビジュアルに反してメスガキ属性は殆どない。
……そして、
それら全てを超越したところにマシュに対する異様なまでの敵意と憎悪が存在する。
普段は揶揄ったり挑発したりはすれど、誰かを根本から否定したりはしないリリスだが、マシュに対してだけは心を抉るような言葉の刃を容赦なく放っており、
カレン曰く
「マシュの存在全てを否定したがっている目」を向けるほど。
主人公や
天草、アショカ王に威圧されたり釘を刺されたりしても(一応、その場では抑えるが)
「これだけは譲れない」「マシュを殺した結果として、主人公に倒されることも覚悟の上(意訳)」と断言するレベルでその憎悪は強烈。
しかし、マシュとは本編時点が初対面だと自分で明言しており、主人公やカドック、
若き日のモリアーティ、
ダンテからも疑問に思われている。
それでいて、カルデアそのものには協力する気満々であるというスタンスから、カドックは
「カルデアの味方だが、マシュの敵」と称している。
その他にも、カルデア陣営がこれまで辿ってきた来歴や戦いについて、異様なまでに熟知しており……?
なお、人理側に協力する気は特に無い上に、願いも持っておらず、聖杯戦争には一度も召喚された事が無いらしい。
◆本編での活躍
ルーラークラスの清算たる煉獄特異点において、主人公、マシュ、カドックが裁判長のメタトロンによって追放刑を科され、天使達に追われているところを助ける形で初登場。
当初はホームズのライバルであるオペラ女優「アイリーン・アドラー」を名乗っていた。でも、信じられてはいなかった。
自分が間借りしている賃貸物件「グラナート」に3人を誘い、色々と特異点のルールについてレクチャーしてくれるなど世話を焼く反面、マシュに対しては言葉の端々に棘を見せつけていた。
その後、マシュが「貴方に憎まれている」という答えを出した際に真名を明かしつつ、マシュに対しての憎悪をブチ撒けた後に宣戦布告をする。
これは私とお前の勝負だ。互いに存在を許さない。交渉なしの殺し合い。
それ以降、マシュに対して(カルデアの邪魔をしない範囲で)様々な挑発や妨害を仕掛けていき……
以下、奏章Ⅳ『人類裁決法廷 トリニティ・メタトロニオス』のネタバレ注意!
彼女の正体は、異星の配下・円卓の騎士ギャラハッドと契約したサーヴァント。
第2部開始直後、人理に弾かれて白紙化地球に召喚された彼女はそのままでは魔力切れで消滅する運命であったが、それを見つけたギャラハッドに契約を持ちかけられたことで生き延びた 。
それ以降は、何の目的もなくフラフラしていたが、ある日ギャラハッドとのリンク によって彼の力を宿した人間であるマシュの記憶を追憶することになった 。
そこで見たのは、ギャラハッドの依代のデザインベビーとして作られ、実験動物のような扱いをされていながらも、その境遇や周囲の人間を憎んだり恨んだりせずに、ただ人間の幸福を願っている無垢な少女の姿だった。
それを目の当たりにしたリリスは……マシュに強烈な嫌悪感を抱いた。
それに加えて「カルデアの旅路で多くの経験をしてきたのに、なお無垢であり続ける(もしくは無垢で無くなった事に気づこうとしない)マシュへの苛立ち 」「人間に成りたくても成れなかった自分に対して、人間から外れた精神性なのに自他共に人間と認められているマシュへの嫉妬」「怪異の自分が産まれて初めて強烈な感情を抱けた事への歓喜」とも内混ぜになり、最終的には最早当初の理由などおかまいなしにマシュを「自分の全てを犠牲にしてでも打倒するべき宿敵」と定めたのであった。
ちなみにマシュ以外だとカドックを「無し寄りのアリ」と評したり、召喚後マイルームではダンテの思い人である天使性の強いベアトリーチェをディスっているあたり、理不尽に怒れない、理不尽を憎もうとしない人間がとにかく性に合わない模様。
マスターであるギャラハッドも、自覚はあるものの公正を第一とする天使性の持ち主ゆえ相性はかなり悪いと思われる。主従、というより協力者として一定の関係は維持していたが、後述のやり取りからもそれがうかがえる。
マシュとの対立しつつもカルデアを付かず離れずで援護し、最後の審理を前に姿を消したリリスだが、汎人類史及びカルデアの裁判が終了した直後に気の緩んだメタトロンを不意打ちする形で再登場。天使を制御する宝具を破壊して特異点を大混乱に陥れる。
そして、天国でギャラハッドと合流し、天使達をルーラー達、モリアーティ、ダンテ、アショカ王に任せて追いかけてきた主人公&罪を自覚し新形態『シールダー・パラディーン』となったマシュと最後の決戦に挑むことになる。
ここでギャラハッドとのやり取りがフルボイスで聞けるのだが、チートを使おうとするリリスがギャラハッドに令呪で妨害されるという漫才のようになっている 。
言うまでもなく違法行為だ。真面目に、真剣に生きろ。
戦いの末に宝具をマシュに防がれたギャラハッドは魔力切れもあって負けを認めるが、リリスは特異点で貯めた大量の聖杯の雫を使って、宝具『悍ましきは愛し子たちよ』を改竄するという最後の手段に出る。
今、この場で全てを捧げれば。自分の生命までも惜しみなく捧げれば。
私はあの盾を、きっと、きっと、きっと。──打ち砕ける。
○『彷徨える儚き祈りを君へ』
ランク:EX 種別:対?宝具 レンジ:一定条件で無限 最大捕捉:1人
第二宝具改竄、『彷徨える儚き祈りを君へ』!!
カテゴリ上は対人宝具であるが、実質的には対マシュ宝具と考えて良い。
改竄前と異なり、自分自身を弾丸とする。
マシュへのささやかな祈り。
あるいは心臓に撃ち出す氷の弾丸。
二人が相互理解することはない。
すれ違い続けることも確定している。
どれほど願っても、私はきっと貴女を憎むでしょう。
貴女が、私を憎むのと同じように。
そんなマシュ・キリエライトへの贈り物。
自身を弾丸とした渾身の一撃で盾ごとマシュを貫こうとするが、正面から立ち向かったマシュに防がれ、マシュの第二宝具『希望証す人理の剣』による反撃で致命傷を負って敗北。
そのまま消えゆく彼女の元に現れたのは主人公。
マシュを殺そうとした事は許せずとも「最後ぐらいは誰かがいた方がいい」と最期を看取る事にしたのだ。
そのお人好しっぷりに呆れつつ、消滅した。
仮にカルデアで「リリス」が召喚され、やはりマシュを嫌うことになっても、今の憎悪だけは今の自分のものにしたい、そう思いながら。
だが……
まあ、あれだけ強い縁ができたら嫌でも引き寄せられるかー。
嵐と夜の化身、リリス。私のことは紹介不要ですよね。
◆余談
奏章開始のビジュアルに奏章Ⅲの代表として登場していた彼女だが、長らく真名が不明であった。
ビジュアルで飴を舐めていたために「飴ちゃん」と呼ばれていたが、本編に出て以降は一度も飴を舐めていない 。
また、初めはPVから東京を舞台にした奏章Ⅱへの登場が予想されており、「東京ちゃん」と呼ばれていたが、実際には奏章Ⅲ担当のサーヴァントだと判明してからは「都落ちちゃん」というあんまりなあだ名がつけられた。
その後、奏章Ⅲがイタリア舞台の奏章Ⅳへと横滑りしたために「奏章Ⅲ落ちちゃん」「南欧ちゃん」「イタリアちゃん」とも呼ばれるように。
本編に登場して以降も、公式からの実装の発表までは「アイリーン」「アテシちゃん」「カツ丼ちゃん」等と呼ばれていた。
「あだ名多すぎだっつーの!」
追記・修正は無垢を捨ててからお願いします(でも優しさは捨てないで!)。
最終更新:2025年08月25日 02:26