ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第1話●ロの使い魔

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だれでも歓迎! 編集
「五つの力を司るペンタゴン 我の運命(さだめ)に従いし――」

「使い魔を召喚せよ━━」

その言葉を紡いだと同時に


メメタァ!!
よく解らない音と共に――━━

爆発が起こった。



第1話●ロの使い魔

(狭い…暗い…ここ…どこ?)
必死に記憶を反芻するも思い当たる節もない
(確か…病院に…居たはず…)

息がし辛い口をガムテープで塞がれて居る、体もロープで拘束されてるみたいだ
━理解不能理解不能理解不能理解不能━
などとちょっとした電波を受信していると浮遊感が体を包み込み――

彼はこの世界から別れを告げた

(お願い、皆が私のことゼロなんて言えなくなるようなすっっっごい使い魔よ来なさい!むしろ来て下さい!)

爆発を起こした張本人であるルイryは自らが起こした爆発に内心ビビりながら祈っていた
そして土煙が晴れてくると次第に長方形の何かが姿を現し始めた

(やったわ!とりあえず召喚には成功したんだわ!第三部完っ!ってとこかしら)
しかしその喜びは束の間であった、何故なら姿を現したのは
━━箱?

いや取っ手もついてるしカバンかしら、ああ、ちょうど良かった新しいカバンが欲しかったのよ、ウケウコケウケコウケッ

ル(ryは現実から逃げ出した、しかし回りこまれた

周囲の生徒からは
「流石ゼロっ!俺達に(ry」
「そこにしびれ(ry」
とはやし立てられている、(ryは屈辱に肩を震わせて今にも泣きそうな表情へと変化している

その様子を伺っていた褐色の胸がグンバツな女キュルケは
(泣きそうな顔もそそるわねぇ、ルイズカワイイよルイズ――ってアレ??)
(あの箱微かに動いてる?それに呻き声みたいなのも聞こえるわ)

「ねぇルイズ」
「なによ!!あんたも私を馬鹿にするんでしょ?笑いたければ笑いなさいよ!!」
キュルケは苦笑しながら答える
「アナタが召喚した箱なんだけど…中に生物が入ってるみたいよ?」
その言葉にルイズは箱を見やる、確かに呻き声や動きが見られる。
それを見てルイズの表情が緩みかけるが思いとどまった
(駄目よ過度の期待をしては駄目、どうせ裏切られるんだから)
などとネガティヴまっしぐらになってると乳女が
「早く中を開けて御覧なさいよ、ま、どうせ死の呪文を唱える舌の長いモンスターが出てくるだけでしょうけどw」
キュルケのその言葉にルイズは顔を真っ赤にしながら反論しつつも箱に近づく

(ほほほ、本当に皿木を唱えるああああ、あいつがでたらどどどうしよう)
真っ赤にしていた顔を真っ青にしながらもルイズは意を決し箱を開ける――

「――え?」
間抜けな声が出てしまった

それもその筈モンスターが出てくるとばっかり思っていたのに箱の中には奇妙な恰好をした平民の少年がおり、しかも口を塞がれロープで体の自由を奪われてたのだ、少年の傍らに本があったがこれまた見た事の無い字であった。
ルryは混乱している
(どういう事よ、くそっくそっ、舐めやがって!!)

周囲の奴らは
「ゼロが平民をしやがった!」
「しかも縛ってやがる」
「俺も縛られてルイズに詰られたい」
などとルイズを馬鹿に?しだしたのだ


「ちちち、違うわよ!ちょっと失敗しちゃってこの子が召喚されちゃっただけよ、ミスタ・コルベール!再召喚を要求します!」
「だが断る!再召喚など許可しなぃぃぃぃぃ!!」
「ですが平民を使い魔になんて聞いた事ありません!!」

だがルイズも食い下がる、平民を使い魔にするなんて良い笑いものだ、それだけは避けたい。
ルイズの必死の講義にコルベールは
「では留年という事で良いかな?」
と頭を輝かせながら言う、ルイズは留年という単語を聞き
(留年なんて事になったらヴァリエール家の恥!それこそ家を追い出されてしまうわ、それだけはイヤ!)
ルイズは観念し、少年に近づき━━

思いっきり嫌そうな顔をした

(なんなのよ!?平民でもせめて強そうな平民ならまだしもこんな子供なんて、しかもなによその前髪?ワカメなの?)
(しかも私みたいな絶世の美少女が近づいっていってあげてるのになんで脅えてるのよ!)
見ると平民の少年は体をぶるぶると震わせながら泣いている
(ああ!!もう!さっさと終わらせてしまおう、後の事は今考えない!)
ルイズは自棄になりコントラクト・サーヴァントを行う

「感謝しなさいよ、平民のあんたが貴族で美人で素晴らしい私にこんなことしてもらえるなんて、二度とないんだからねっ!!」

少年は一層脅えだした、(俺のそばに近寄るなぁぁぁぁ)と聞こえた気がしたが無視する事にした。
「五つの力を司るペンタゴン、此の者に祝福を与え━━我の使い魔となせ━━」
ズキュゥゥゥゥン


「……あれ?なんで?失敗…したの?」
(そ、そんな、失敗したっていうの?人生オワタ\(^o^)/)
ルイズが失望感に苛まれていると、禿ベールが近づいて来る
「あー、ミスヴァリエール?彼の猿ぐつわをとらないと、直接唇が触れないと契約は行えないよ?」

その言葉にルイズは希望を得るが同時にファーストキスを平民にあげる事に失望を感じた
(ああっ!!もう!“覚悟”を決めるのよ私!)
そして平民の子に対し出来るだけ威厳を損ねないような口調で話しかける、今更威厳もへったくれもないようなものだが、彼女のプライドがそうさせるようだ。
「今からこの猿ぐつわをとるけども泣き叫んだりしないって誓えるかしら?」
平民の少年は首を激しく縦に振る、どうやら苦しいようで顔色も心なしか悪く見える

「よぉーし良い子ね、安心しなさいリラックスよリラックス」

平民に言い聞かせながら猿ぐつわを取る
その時衝撃の出来事が!!

「オゴェェェェェーーッ、ゲロゲロ」

平民が勢いよくゲ●を吐き出したのである、その勢いたるや圧倒的破壊力の小宇宙と言わんばかりであった

「何をするだァァァ!!許さんっ!!」
メメタァ!

その後無事(?)にコントラクト・サーヴァントを終えルイズが少年に問う

「そういえば名前を聞いてなかったわね、私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ヴァリエールよ!あんた名前は?」

使い魔のルーンを刻まれる際の痛みで泣き転んでいた少年は少し落ち着きをルイズの問いに答える

「ぼ…僕…僕の名前……ボインゴです…はい」



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