ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第七話 がんばれ女の子! 前編

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
第七話 がんばれ女の子! 前編


なによなによなによっ!あの馬鹿犬!なんで貴族の私がこんな事しなきゃならないわけぇ?
しかもまたやっちゃたし……
水の冷た~い早朝。ルイズは洗濯場で顔を赤くしながら冷たい水と格闘しつつ洗濯していた。
なぜか隣にはキュルケの使い魔のサラマンダーがいる。
少し時間をバイツァダストする。


夜。いつものようにみんなで私の部屋でトランプだのなんだのして遊んでいた。いつから私の部屋は集会所
になったんだろうか。夜も深くなってきた頃。あの憎っくきキュルケが
「こんな夜は怪談話なんか面白いと思わない?」
と提案してきたのだ。内心ビクビクしてたけど弱気な所を見せるわけにもいかず黙っていた。
「たまには怪談話ってのもおもしろいねぇ。ナイスアイディアだよキュルケ」
「アンタもたまにはいい事言うわねギーシュ。モンモランシーもまんざらじゃないって顔してるわよ。」
「んっふっふ。私この手の話ならネタがつきなくてよ?」
ヤバイ!ここから脱出しなくてはっ! ガシィッ!
「どこへ行くんですかルイズ?もう始まりますよ。」
ジョルノ!?こ、コイツ逃がさないつもりねっ!?
「い、いや。ちょっとおトイレに…」
「すぐに始めますよ。では僕から行きましょう。」
この鬼ィィィ!!手を離せぇぇぇぇ!!!!

そこにもう一人。普段は鉄のマスクを被ってはいるがルイズよりも怖いものが
苦手な青髪の少女。タバサは平気な鉄仮面をかぶってはいたが
(やだやだやだぁ!!怖い話やだァ!!怖い話らめえぇぇぇ!!!)
顔と心は180度違っていた。

「あら?タバサアナタ顔色悪いわよ?どうかしたの?」
「…ダ。ダイジョウブ」
「そう?まあルイズみたいな臆病と違ってアナタはこういう話大丈夫そうだものね。」
実はルイズ以上に駄目な事は誰にも気がつかれなかった。この時彼女もトイレに行っておくべきだったと後悔した。



ここはどこ?。ルイズは自分のいるはずのない墓地に自分が立っていることに気がついた。薄暗くて
霧が濃く周りは見えない。遠くから馬車が走る様な音が聞こえる。段々とこちらに近づいてくるみたい。
霧の向こうから私に向かっている馬車を見つめて身動きひとつ出来ないままルイズは立っていた。
馬車がやってきたようだ。ここからトリステイン学園まで送っていってくれる様に頼んでみよう。
その馬車は巨大で馬もこの世の馬とは思えない大きさ。後ろの荷台がよく見えない。他にも乗ってるのかしら。


そこにはたくさんの人が乗っていた。だが誰一人まともな者はいない。一人は頭が割れたのか中が見えている者。
全身腐っており目玉がずるりと落ちてそれでもなお笑っている者。腕が既に白骨化して内臓がズルリと落ちている者もいる。
あまりに異様な光景にルイズは悲鳴を上げることもできずガタガタと震えていた。馬車を引いている者が
いつのまにか私の隣に立っていた。その男の醜い顔は腐食して死者としか思えない顔をしている。
その男は私を逃がさないようにがっちりと肩を掴んでこう言った。

「もうひとり……乗れますよ」


「イヤアアアアアアアアアアッ!!!!!!!!!!」


ガバッ!!と布団からルイズは飛び起きた。冷汗で体はぐっしょり濡れている。


ゆ、夢!?よ、よかったぁぁ……
「なにがあったんですルイズ?朝からそんな大声だして。」
ジョルノも一緒に目を覚ましたようだ。ってコイツ、この馬鹿犬がぁぁぁ!
「うるさい馬鹿ぁ!アンタが……アンタが昨日した話が夢に出てきて……あんたのせいよっ!!」
ルイズは拳をプルプルさせつつ顔を赤らめて怒鳴った。そうよコイツが全部悪いのよ!!


朝っぱらからウルサイ奴だ。ジョルノは気持ちのいい目覚めを迎えられなかった事に少々イライラ
していた。怖い夢見たのが僕のせい?怖い夢を勝手に見た自分の責任だろう。まったく。
本当にウルサイ娘だ。タバサくらい大人しければ文句はないのに。
「アンタッ!罰としてご飯抜きよっ!」
またこれだ。僕がシエスタさんから食事をもらっているのを知ってる癖に意味のない事を。
「無駄な事を。誰かさんが大声出したせいで目覚めが悪いんでマルトーさんの所にでも行って来ますよ。」
「コラ待ちなさいっ!まだ話は終わってな………行っちゃった。少しくらい心配してくれたっていいじゃない…」


ルイズの隣の部屋の住民キュルケもルイズのけたたましい悲鳴で目を覚ました。
朝っぱらからうるさい子ねぇ。部屋から出て様子見でルイズの部屋に行こうとした時。ルイズの部屋からジョルノが
出てきたのだ。うんざりって顔してるわ。ジョルノはキュルケと目が会うとやれやれと言ったジェスチャーをしていた。

「あらあらダーリン。ルイズってばどうしてあんな悲鳴あげてるの?……まさかダーリンが」
「あの体じゃ反応は無理です。怖い夢を見て悲鳴をあげたらしくうるさくて僕も起きましたよ。」
ダーリンもあの子の悲鳴で起きたのね。てかさらりと酷い事言うわね。
「それがルイズは僕のせいというので説教始まる前に抜けてきました。馬鹿らしい。」
あーー。そういうことね。昨日の話が怖くってそれで怖い夢を見たのをジョルノのせいにしたってわけね。
あの子も成長しないわねえ。そんなだからムネも成長しないのよ。
「ダーリンも大変ね。あの子は今どうしてるの?」
「さあ。気になるなら見てみればどうです?僕はマルトーさんの所に用があるので。」
「わかったわ。ねえダーリン。あの子といるのがいやになったらアタシの所に来てもいいのよ?」
「考えておきますよ。それでは。」
ああん。行っちゃった。つれないのねぇ。しかし読めない人だわダーリンって。

なによ。少しは心配してくれたっていいじゃない。使い魔の癖にご主人に対する
礼儀なんてこれっぽっちもないんだから。絶対仕返ししてやるわよっ!

はあ……でもこれ。どうしよう。

そうなのだ。トイレに行けなかった反動なのか。ルイズはまたやっちゃったのだ。
しかも今度は下着だけでなく布団までぐっしょり濡れている。下着だけなら隠蔽もできるだろう。
幸いジョルノに気がつかれる前にジョルノは部屋から出て行った。問題はこれからだ。アイツが戻ってくる
前になんとかしないと。イライラしていたようだしバレたら多分ばらされるっ!でも魔法が使えない自分は魔法で何とか
する事はできない。ば、ばれないように外に持っていくしかないようねっ!ミッション決行!!!!

ガチャ

そのミッションは始まる前に終わった。

「ちょっとルイズ。いくらなんでも理不尽にダーリンを怒りすぎよ。しかもアナタの
悲鳴で私も目が覚めちゃったじゃないまったく。」
ルイズの隣人。今は地獄からの使者にしか見えないキュルケが部屋に入ってきた。

まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいまずいっ!!

下着はベットの下に隠したからともかくベットを見られるわけにはいかないわっ!
濡れちゃった部分は毛布で隠れている。ベットに近寄らせすぎなければ!
「い、いやぁ昨日の怖い話のせいで怖い夢みちゃって。お、起こしてごめんねぇキュルケ。
もう大丈夫だから部屋から出てっていいよ。てか出てってくださいお願いします。」

!?

ルイズが文句を言わずにごめんね?怪しい。明らかに怪しい。部屋に入らせないように必死な事いってるし。

ニヤリ

「あらぁ。ルイズったらそんな冷たいこといわないでぇ。私とっても心配してきたんだからぁ。」
「そ、それ以上ベットに近づくなぁぁぁ!!」
ベットに近づくな?ほほう。怖い話にベットに近づくな。これはもう決定ねぇぇ。うふふ
「わかったわ。これからは寝ぼけてダーリンを怒るような事しないでね。」 バタン
「よ、よかったぁぁ~~。キュルケにばれる所「だが断る!」きゃあああああああ!」
「この微熱のキュルケが好きな事は出て行けと言われた時にNOと断る事だ!さあベットを見せなさい!」
「やめてぇぇぇ!!!!駄目ぇぇぇぇ!!!!!!」



そして朝に戻る。ルイズは自分の下着を洗濯しつつ隣には物干し竿で濡れた布団が干してある。
キュルケはおねしょが見つかった時のルイズのリアクションが惨めだったのでフレイムを
貸して乾かすのを手伝わせていた。
「きゅるきゅる」(ほら元気だしなって。ジョルノにばれていないだけラッキーだと思うんだ)
「うん…アンタはキュルケの使い魔だけどやさしいのね。」
「きゅるきゅる」(何その言い方。ジョルノとうまくいってないの?)
「うん…アイツ私の事嫌いなのかな…シエスタやタバサの所にいつもいるし。」
「きゅるきゅる」(あの人の性格だったら本当に嫌いな奴には近づきもしないと思うけど。)
「それもそうね。…はあ。でもなんか情けないわ。アイツの上に立とうとすればするほど
私が弱点だらけになっていくし。私はやっぱり落ちこぼれなんだわぁぁ」

バチン!

「い、痛い!」
「きゅるきゅる!」(甘ったれてんじゃねえ!)

なんとっ!フレイムがルイズに思い切りビンタした!!死ぬんじゃね?
「きゅるきゅる!」(自分で落ちこぼれって言う奴はどんなにがんばったって落ちこぼれなんだ!
それにジョルノがお前の事を落ちこぼれと言った事があるのかァ!自分を卑下するな!)
あいつは…私を散々からかえど私を罵倒するような事は一度も言っていない。そうだ。そうだったんだ。
私が自分で魔法が使えないからって自分で卑下してたんだわ。何て愚かなのっ!
「きゅるきゅる」(俺だってルイズが憎くて叩いたんじゃねえ。お前さんはやれば出来る子なんだ。
その事を分かってほしかっただけなんだ。)
「フレイム。ありがとう!私がんばってみる!」
「きゅるきゅる!」(おう!)

「あ、あの人は何やってるのかしら」
シエスタは遠目でガシッ!と火トカゲと肩を組んでいるいる少女をポカンと見ていた。

「でも結局。どうすればいいのかしら。」
「きゅるきゅる」(逆に考えるんだ。ジョルノを喜ばせてしまえばいいと考えるんだ)
「な、なるほど。でもアイツが喜ぶ事って何かしら。」
「きゅるきゅる?」(服とかアクセサリーとか。プレゼントを買ってあげるなんてどうかな?)
「なるほどなるほど!しかも明日は虚無の曜日だしナイスアイディアだわ!あなた。サラマンダーやらせておく
のがもったいないほどだわ。ホントにありがと~~~~!!!」
「きゅるきゅる!」(ああちょっと!待ちなって!!布団どうするの!!!行っちゃった…)

んっふふ~♪
な~んで今まで気がつかなかったのかしら~。そうよアイツを喜ばせてあげればいいのよ。
アイツにプレゼントなり何なりやって。そうしたらきっとアイツも…………



「おや?ルイズこの高そうで豪華で強そうな剣は?」
「アンタにプレゼントよ。これから必要になると思うし。あ、後これ…」
「これは?セーター。君が編んでくれたんだね。」
「あ、アタシが編んだんだから大事に着なさいよねっ!ってわあ!なにするのよぉ…」
「ルイズ。大好きだ。愛してるよ。僕のご主人様。」
「あ、駄目よこんなっ!!3ヶ月は駄目なんだからっ!やぁ…そんな後ろからっ…」
「綺麗だよルイズ。君のすべてを見せておくれ…」
「ふぁ!あぁ、いいっ、あん!、やっ!あっ!だめっ、ジョルノっ!ジョルノ~!!」





「ぐへ、ぐへへへへへへ!あっ!こりゃたまらん!ヨダレずびっ!ぐふふふ!」
「何してるんですかルイズ」
「きゃああああああああ!!!」
思わずはっとなる。げ!ジョルノ!いつの間に部屋に!
ジョルノは腫れ物を見るような目でルイズを見ている。その目はらめぇぇぇ

「あ、アンタ部屋に入ってくるならノックしなさいよ!!」
「あ~そうそう。これ忘れ物です。」
これはっ!私の干していた布団!!忘れてたァァァ!!ヤッダバアアアアアアア!!
バレタ。絶対ばれた。後残ってるしぃぃ!もうや゛だよ゛ぉ゛ぉ゛ぉ゛!
「それとルイズ。」
「なによぉ。」
「昨日はすみませんでした。」

へ?

「怖がらせてしまったようですしトイレに行かせなかったのは僕ですから。おねしょは気にしないで」
あのジョルノが馬鹿な!コイツ自分から謝る事あるなんて?おねしょいうなっ!!
「だから忘れて下さい。モチロン誰にも言いませんから。」
「あ、当たり前よ!ご主人様の悪口なんて許さないんだから!」
「もうすぐ朝食ですから用意してください。」
「ジョ、ジョルノ!」

「なんです?まだ用がありますか?」
「アンタその、明日あいてる?」
「図書館で勉強するつもりですが」
「その、せっかくの休日なんだし街へ買い物に行かない?」
「街?そうですね……わかりました。僕も街には行ってみたいですから」
「決まりね!明日はしっかり起きるのよ!返事は?」
「はあ…了解ボス」


何をこんなに張り切っているのだご主人様。まあ街があるならば行ってみたいし丁度いい。
代えの下着や服がほしかった所だ。他にも必要なものがそろえられるかもしれない。



ご機嫌なルイズと食堂に行ったら今日はゆっくり図書館で勉強しよう。





to be continued

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー