小屋の外から叫び声がする。ルイズたちの声だ。
小屋の窓越しに全長30メイルにも達しようとするゴーレムの姿が見えた。
小屋の窓越しに全長30メイルにも達しようとするゴーレムの姿が見えた。
「何だとッ?!」
「僕はミス・ロングビルが『杖を振る』のを確認してないぞ?」
「フーケはロングビルじゃなかったのか?」
「と、とにかく『破壊の杖』はこれです!
早く脱出しましょう!」
ミス・ロングビルはそういいながら『M72ロケットランチャー』を手に取り、外に出て行ってしまった。
「あ、ああ!」
「そうしよう!」
「僕はミス・ロングビルが『杖を振る』のを確認してないぞ?」
「フーケはロングビルじゃなかったのか?」
「と、とにかく『破壊の杖』はこれです!
早く脱出しましょう!」
ミス・ロングビルはそういいながら『M72ロケットランチャー』を手に取り、外に出て行ってしまった。
「あ、ああ!」
「そうしよう!」
出て来たとたん、土のゴーレムは三人を執拗に攻撃しだす。
「ロハン!皆を連れて学院に逃げろ!
こいつは俺が足止めする!」
こいつは俺が足止めする!」
「分かった!行くぞ!ロングビル!
この状況じゃどこにフーケがいるか分からん!」
この状況じゃどこにフーケがいるか分からん!」
「は、はい!」
(さっき『薪に似せた杖』を投げるフリをして振った…
まだ、『私がフーケである事実』はまだバレてないようね…
それに『露伴』と『ブチャラティ』を引き離した!
危なかったけど計画通り!)
(さっき『薪に似せた杖』を投げるフリをして振った…
まだ、『私がフーケである事実』はまだバレてないようね…
それに『露伴』と『ブチャラティ』を引き離した!
危なかったけど計画通り!)
露伴はロングビルと共にタバサ達と合流した。
「あれすごく強いわロハン!
私の炎も、タバサの竜巻も効かないわ!」
「退却」
私の炎も、タバサの竜巻も効かないわ!」
「退却」
「ああ、そうしよう。『破壊の杖』はロングビルがGetした」
「ルイズは?」
「あ、あれ?…」
「!あそこ」
「あ、あれ?…」
「!あそこ」
ルイズはブチャラティのすぐ後ろにいた。
つまり、ゴーレムのすぐそばである。
巨大なゴーレムの顔に小さな土煙が上がる。
どうやらルイズの魔法のようだ。
つまり、ゴーレムのすぐそばである。
巨大なゴーレムの顔に小さな土煙が上がる。
どうやらルイズの魔法のようだ。
「ブチャラティ!!ルイズを頼む!」
「アリアリアリアリアリアリアリ!!!!!!」
「拙いな…!俺の『スタンド』との相性は最悪だ…」
ブチャラティはそうつぶやいた。
先程から、ゴーレムの両足を
『スティッキィ・フィンガーズ』全力で細切れにしているが、土でできた『ゴーレム』は『切断』していく端から再生していく…
「『足止め』する分にはいいんだが…」
ブチャラティはそうつぶやいた。
先程から、ゴーレムの両足を
『スティッキィ・フィンガーズ』全力で細切れにしているが、土でできた『ゴーレム』は『切断』していく端から再生していく…
「『足止め』する分にはいいんだが…」
ふと、目の端に仲間の姿が映る。
「何ッ!」
ロハンとミス・ロングビルは無事にキュルケたちに合流できたようだ。
問題は、ルイズだ。こちらに走ってくる!
杖を振りかざしながらもこちらに走ってくるのをやめないッ!
「こいつと戦うつもりなのかッ!」
「何ッ!」
ロハンとミス・ロングビルは無事にキュルケたちに合流できたようだ。
問題は、ルイズだ。こちらに走ってくる!
杖を振りかざしながらもこちらに走ってくるのをやめないッ!
「こいつと戦うつもりなのかッ!」
間一髪。
ブチャラティはルイズとゴーレムの間にわが身を入れることができた。
「お前もロハンたちと逃げろ!」
「いやよ!こいつを倒せば、誰も私のことを『ゼロのルイズ』と呼ばないでしょ!」
「何を言っている!いまはそんな場合じゃない!」
スティッキィ・フィンガーズでゴーレムの攻撃を解体しながらしゃべったため、ブチャラティに、少しずつ、だが確実に飛石のダメージがたまっていく…
「だって、ヒック。悔しくて…私…」
「くッ…マズイ…
ここはルイズだけでも逃がさなくては…」
ブチャラティはルイズとゴーレムの間にわが身を入れることができた。
「お前もロハンたちと逃げろ!」
「いやよ!こいつを倒せば、誰も私のことを『ゼロのルイズ』と呼ばないでしょ!」
「何を言っている!いまはそんな場合じゃない!」
スティッキィ・フィンガーズでゴーレムの攻撃を解体しながらしゃべったため、ブチャラティに、少しずつ、だが確実に飛石のダメージがたまっていく…
「だって、ヒック。悔しくて…私…」
「くッ…マズイ…
ここはルイズだけでも逃がさなくては…」
「ブチャラティ!!ルイズを頼む!」
「こいつを受け取れ!」
露伴が何かを投げた。
「こいつを受け取れ!」
露伴が何かを投げた。
「飛んで飛んで飛んで飛んで…♪」
「回って回って…♪」
「落ち~るぅぅ~~♪」
「回って回って…♪」
「落ち~るぅぅ~~♪」
そのまま露伴が叫ぶ。
「君のそのルーンは武器を持ち、主人を守る意思を持ったときに、又は、心を振るわせたときにその真価を発揮する!」
「おそらく『スタンド』もパワーアップするはずだ!」
「君のそのルーンは武器を持ち、主人を守る意思を持ったときに、又は、心を振るわせたときにその真価を発揮する!」
「おそらく『スタンド』もパワーアップするはずだ!」
今度こそ露伴達は走り去ってゆく。
ブチャラティは『デルフリンガー』を拾った。
右手で握ると、『ローマで体験した精神入れ替わり直後の感覚』にいた感覚だ。
(あの時は、『スタンド』の能力がパワーアップしていた…)
(こらならいけるッ!!)
後ろに隠れているルイズに左手を差し出す。
「分かった。俺一人では正攻法でこいつを倒すのは困難だ。
ルイズ。力を貸してくれ。『二人で』あのゴーレムを倒そう」
右手で握ると、『ローマで体験した精神入れ替わり直後の感覚』にいた感覚だ。
(あの時は、『スタンド』の能力がパワーアップしていた…)
(こらならいけるッ!!)
後ろに隠れているルイズに左手を差し出す。
「分かった。俺一人では正攻法でこいつを倒すのは困難だ。
ルイズ。力を貸してくれ。『二人で』あのゴーレムを倒そう」
「…分かったわ!」
ルイズは、差し出されたブチャラティの手を握る。
ブチャラティのルーンが光り輝いていく…
ルイズは、差し出されたブチャラティの手を握る。
ブチャラティのルーンが光り輝いていく…
そして二人が叫ぶ。
『『スティッキィ・フィンガーズ!!』』
『『アリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリアリ!!!!!!』』
あれほど修復を繰り返していたゴーレムがあっという間に崩れていく…
ルイズは実感していた。
(私一人では『ゼロ』だけど、「使い魔」いえ、『仲間』と一緒なら何でもできる!)
(今ならそんな気がするわ!)
(私一人では『ゼロ』だけど、「使い魔」いえ、『仲間』と一緒なら何でもできる!)
(今ならそんな気がするわ!)
バ―――――z______ン!
『『アりーヴェ・デルチ!!』』
あと、十歩。
そこに行けば、乗ってきた荷車に到達できる。
学院に「救援」を要請できる…
そこに行けば、乗ってきた荷車に到達できる。
学院に「救援」を要請できる…
「そこに止まりなさいロハン!それにミス・ツェルプストー!」
声の先には、タバサの喉元に杖を突きつけたミス・ロングビルがいた。
不意に当身でも食らわせられたのか、タバサは気を失っているようだ。
声の先には、タバサの喉元に杖を突きつけたミス・ロングビルがいた。
不意に当身でも食らわせられたのか、タバサは気を失っているようだ。
あと、五歩。
だが、立ち止まらざるを得ない。
「まずミス・ツェルプストー。あなたは杖を捨ててもらいます」
「…あなたが『土くれのフーケ』だったのね…」
キュルケは杖を草むらに放り投げた。
だが、立ち止まらざるを得ない。
「まずミス・ツェルプストー。あなたは杖を捨ててもらいます」
「…あなたが『土くれのフーケ』だったのね…」
キュルケは杖を草むらに放り投げた。
「そしてロハン。あなたはこの『破壊の杖』の使用方法を教えなさい。
あなた、『宝物庫』でこの使い方を知っているような話し方をしていたでしょ?」
あなた、『宝物庫』でこの使い方を知っているような話し方をしていたでしょ?」
「僕が話すと思っているのかい?」
「ええ、『この子の命』と引き換えならね…」
「ええ、『この子の命』と引き換えならね…」
「……分かった。『諦めた』。話そう」
「ロハン!…」
「ロハン!…」
「いいか、よく聞け。
まず、リアカバーを引き出して、インナーチューブをスライドさせる。
照尺を立てた後、照準を合わせてトリガーを引くんだ。
最大射程距離は1000メートル。10メートル以内は信管が作動しないからな。
ついでに言っておくが、後方45度、25mにはバックブラストが行くから注意が必要だ。どうだ、簡単だろ?」
「?」
「?何言ってるの?」
ミス・ロングビル、もとい、『土くれのフーケ』は戸惑っているようだ。
「この子の命が惜しくないの?私に分かるように説明しなさい!」
まず、リアカバーを引き出して、インナーチューブをスライドさせる。
照尺を立てた後、照準を合わせてトリガーを引くんだ。
最大射程距離は1000メートル。10メートル以内は信管が作動しないからな。
ついでに言っておくが、後方45度、25mにはバックブラストが行くから注意が必要だ。どうだ、簡単だろ?」
「?」
「?何言ってるの?」
ミス・ロングビル、もとい、『土くれのフーケ』は戸惑っているようだ。
「この子の命が惜しくないの?私に分かるように説明しなさい!」
「分かった。まず、そこの、そう。それがリアカバーだ。
それを引き出して…」
それを引き出して…」
露伴が指で指し示しながらフーケに近づいた。
「待って!それ以上近づくんじゃあねーわよ!」
フーケの杖を持つ手に力がこもる。
フーケの杖を持つ手に力がこもる。
「分かった。もう近づかない。
すでに一歩『射程内』にはいったからな…」
「?」
すでに一歩『射程内』にはいったからな…」
「?」
『ヘブンズ・ドアー』!
『タバサ達を攻撃することはできない』!
『タバサ達を攻撃することはできない』!
「う、動けない!」
突然、フーケが身動き一つできなくなる。
「もう大丈夫だ。キュルケ。こいつを縄でぐるぐる巻きにしてやれ」
気絶したタバサをお姫様抱っこしながら、露伴が言う。すでに勝利したような表情だ。
気絶したタバサをお姫様抱っこしながら、露伴が言う。すでに勝利したような表情だ。
「は、はい!」
キュルケはフーケの杖を取り上げ、用意していたロープで縛り上げた。
キュルケはフーケの杖を取り上げ、用意していたロープで縛り上げた。
「何したのよ!答えなさい!」
「僕が『諦めた』といったのは『ブチャラティに僕の能力を隠し通す事』だ」
「あの男、ゴーレムと戦っている最中にも周囲に気を配っている…
本当に戦闘経験豊富なやつだな…」
「僕が『諦めた』といったのは『ブチャラティに僕の能力を隠し通す事』だ」
「あの男、ゴーレムと戦っている最中にも周囲に気を配っている…
本当に戦闘経験豊富なやつだな…」