ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

使い魔は手に入れたい-1

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匿名ユーザー

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生きること、そして死ぬこととはなんだろうか。
死とは生命活動が不可逆的に止まる事だ。だがそれ肉体的な死でしかない。
肉体的に死んだとしても精神、もしくは魂がそこに残る。それが幽霊だ。幽霊にはちゃんとした意識がある。
何故わかるかって言うと自分が幽霊だったからだ。つまり実体験ってやつだ。
死んだ後でもはっきりとした自意識を持つのにそれを死んでいるというのだろうか?
植物状態の人間は意識が無いのに生きているというのだろうか?
精神的な死とは何だろう?あの世に行くことだろうか?しかし幽霊だったときでさえついぞあの世があるなんて確認できなかった。
それに人間全員が全員死んだからといって幽霊になるわけでもない。彼らの魂はどうなったんだ?死んだのか?ならどうして精神的に死んだんだ?
『生と死の法則』はどんなのなんだ?それがわかれば私は……私はどうするんだ?


パートⅢ 使い魔は手に入れたい


これは夢だ。すぐにそう判断することが出来る。何故なら私はまたあの白い空間にいるのだから。
さすがに三回も来ればこれが夢だとわかる。しかし私が起きた時この夢を覚えていないのは確実だ。2回とも覚えていなかったからな。
今回もどうせ覚えていないだろう。
そう思いサビの聞こえない歌を聴きながらぼやけた人影に近づいていく。そしてその人影の反対側からも誰かが近づいてくるのがわかる。
そして私たち、二人の『吉良吉影』は再び対峙した。
「また会ったな」
『吉良吉影』に話しかけてみるがなにも返事は返さない。
「突然わかったんだがこの人影って『キラークイーン』っていうらしいぞ。自分でもどうしてわかったのかわからないけどな」
やはりなにも返してこない。
「この曲も『キラークイーン』っていうらしい。やっぱりどうしてわかったか知らないけどな」
しかし彼が何も返さなくても喋りかける。特に意味は無い。暇なだけだ。
どうしてここに『吉良吉影』がいるかわからない。自分が作り出した幻かもしれないしもしかしたら生前の私なのかもしれない。
でも今生きているのはこの私なのだ。私のはずなのだ。生前の私だとしてもでしゃばらないで欲しい。
「銃を持っていたのはお前だったんだな」
黙っていた『吉良』が突然喋り始める。
「銃?」
「『キラークイーン』の右腕のことだ。お前がサビだけが聞こえないという時点で気づくべきだった」
何を言ってるんだ?
「サビは簡単にあらわせば弾丸だ。しかしサビにいくためにはそこにつながる歌が無いといけない。つまりサビ以外が銃なんだよ。弾丸は銃がなきゃただちっぽけな鉄だからな……」
そう言うと突然私に向かって勢いよく手を伸ばしてくる。しかしそれは見えない壁によって遮られる。彼の表情は怒りで満たされていた。
「その銃は、『キラークイーン』は私のものだぞ!私のスタンドなんだぞ!どうして貴様なんかが持っている!答えろ!」
その姿を見ながら思う。この『吉良吉影』は本当に私の死ぬ前の人間なんだろうと。
だからこそ答える。諦めさせるために、邪魔な存在を消し去るために。
「私が『吉良吉影』だからだよ」
「な……に……?」
『吉良』の表情が驚きに染まる。
それを見ながら私は帽子を目深に下げた。


体がだるい。まるで全身に鉛でも付けているようだ。目を開ける気も起きない。
このままもう少し寝てしまおうか。しかしどうして寝ているんだろうか?ふむ、寝た覚えが無いな。
そうだ。そういえばアルビオンでワルドと戦ったんだ。そして……その後どうなったんだ?デルフ、デルフに聞けばわかるはずだ。
目を開けろ、体を起こせ。
その思いだけを胸に目を開け起き上がる。
目がぼんやりする。頭を振りかぶり目をこする。そしてあたりを見回す。
ここは何処だ?
「ヨシカゲ!」
「うおっ!?」
横から大声で突然叫ばれさらに体に衝撃が走る。
起きていきなりこんなことがあったら誰だって驚くに決まってる。横を向くと誰かが抱きついていた。
桃色がかった髪にさっきの声、ルイズか。
「よかった起きて。……このまま目が覚めなかったら……グスッ!わたし自分が許せなかった……」
「は?」
これは誰だ!?
「本当に……グスッ!生きててよかった!」
え?何この状況?


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