ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

ゼロの番鳥-1

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物語を語る前に、まず彼の生い立ちから説明を始めよう。
彼は孤高の存在だった。彼には不思議な能力があり、彼は何時も時間を持て余していた
どんな獲物も彼にとっては鈍間な餌にすぎず、物心つく頃には既に親をその能力で殺し食べた。
故に彼にとっては同属も餌でしかない
ともかく、彼の棲んでいた世界は、彼にとってあまりにも狭く、陳腐で退屈な日常に辟易していた。
より広い外界に出ても、彼の目に映るのは愚鈍な餌ばかり、彼は幻滅した。
そんな折に、とある館を見付けた時。
奇妙な感覚が彼を襲った。何かが自分を招いてるような奇天烈極まりない感覚

興味本位で窓から侵入した時――――何時の間にか目の前に男が立っているのに気付いた

その男から強烈に発せられる威圧感。
生まれて初めて感じる恐怖と言う名の感情。
時が止まったかのような中で彼は死を確信した。
男は、そんな彼を見ながらこう言った・・・優しく子供に言い聞かせるように
「何も恐れることは無いんだよ、友達になろうじゃないか」
生まれて初めて「自分以上」の存在を認めた彼は、男に仕える事となった。
彼に与えられた役は門番、務めは館を探る者や許可無く立ち入る者の完全殺害!
彼は主の為にひたすら侵入者を殺し続けた、何も知らぬ老人や子供であろうとも情け容赦無しにッ!。
殺戮と殺戮と殺戮を続けていたそんなある日、彼は侵入者に『殺された』。
畜生働きをし続けた外道に相応しい最後―――
だが・・・・・・どんな運命によるものなのか、彼の物語は未だ終ってはいなかったッ!

舞台は絵に描いたような青空と野原!
小鳥の声と小川のせせらぎが織り成すハーモニー!
絶好の昼寝日和と言えるだろう!・・・・・・だが!

ドッグォォォォォォォォォォン!!

これまた絵に描いたようなドデカイ爆発が起こった!
「兄貴ィ、あれって悪の怪人が自爆する時の爆発と似てないかなぁ?」
と、誰かに何故か聞きたくなる程に!それはもう凄い爆発であったッ!
辺りに立ち込める煙、煙、煙

その爆発を起こしたルイズは、咳き込みながら爆発源を見つめていた
彼女が(またなの?・・・・・・また失敗なの!?)、と思ってるかどうかは定かではないが
ルイズの周りを取り囲む面子はそんなルイズを冷めた目で見ている
「ほら、どうせ爆発するんだからやったって意味無いってのにさぁ」
「毎回毎回爆発で済ますのもイイカゲンにしてもらいたいよ」

彼等も最初の頃はルイズの失敗に笑っていた。
しかし、終わりの無いのが終わり、のように魔法を使う→爆発。が常識となってては笑えない
幾ら努力をしても進歩の無い駄メイジ『ゼロのルイズ』
彼女を見るクラスメイト達の爆笑が苦笑に変わり、苦笑が冷笑に変わるのにそれ程時間は掛からなかった
ルイズは蔑みの目を全身に感じながら、それに対抗する様に――見ようによっては自分に言い聞かせるように声を張り上げる

「見てなさいアンタ達!この煙が晴れたら私のビックでグレートな使い魔が出てくるんだからね!」

流れそうになる涙を気合と根性とその他諸々で押し留めながら虚勢を張るのがルイズの生き方
・・・・・・しかし、ルイズの心境はそれとは真逆「使い魔!出てくるのを祈らずにはいられないッ!」ってやつだ

そして煙がおさまったあと、そこに見えてきたものは――――――

煙が晴れた先に―――鳥が倒れている。
一瞬、其処ら辺を飛んでいる鳥が爆発で落っこちたのかと錯覚したがそんな事は無い
『ルイズがサモン・サーヴァントを成功させた』
その事実に周りのクラスメイトが騒然となる

「ルイズがサモン・サーヴァントを成功させたァ!?」
「あのゼロのルイズでもやる時はやるもんだな」
「何か悪い事が起きるんじゃないでしょうね・・・・・・」
「シュール」

普段のルイズなら怒りに震えるであろう。だが、今のルイズの耳には届かない
(うふ、うふふふふふふふ)
最高にハイ!な笑顔でをしながら全速力でルイズは倒れている鳥に近づいた
鳥をよく見てみる、種類は隼だろうか。何故か変な兜とスカーフを付けているが、最高にハイ!なルイズの目にはクールでファンキーなアクセサリーとして映っている
だが、ルイズが近寄ってもその隼は動かない。動こうとしない。
幸せの絶頂に浸っていたルイズはすわと不安になった・・・・・・もしかして自分は死体を召喚したのではないだろうか?
慌てて隼の体に触って生存を確かめて見る。
(暖かい。息もしてるし気絶してるだけのようね)
ならば問題無い、善は急げと言うし、儀式を始めよう

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」

ルイズは屈んで、人間の口に当たる部分である隼の嘴に己の口を重ねた

私の意識は闇に包まれていた。子守唄のような声が繰り返し頭に響く。
(命令を遂行しなければならない)(何の?)
(守らなければならない)(何を?)
(■さなければならない)(何を?)
(やらなければ)(何を?)
(遂行しろ)(何を?)(守れ)(何を?)(■せ)(何を?)(やれ)(何を?)
突然、左翼に焼き鏝を押されたような熱が生まれた
「キョオオ―――z______ン!!!」
頭と肉体がコンマ数秒で覚醒!翼を振るわせて上昇する!
そこで気が付いた、敵に吹き飛ばされたはずの右翼が直って・・敵?吹き飛ばされた?
(敵とは?)(何故吹き飛ばれたと思った?)
目の前には何故か尻餅を突いている私のマスターの・・・・・・マスター?
(こいつは違う)(何が?)(私の主人は・・・・・・)(何が?)
意識の一部に靄が掛かって、大事な部分が別の何かに改竄されているような、形容できない奇妙な感覚
羽ばたきながら私は首を傾げた

「キョオオ―――z______ン!!!」
「ひゃっ!?」
ビックリして尻餅を突いてしまった。いきなり目の前で大声を出されたら誰だって驚くだろうからこれは当然の行動に違いないうん
「・・・・・・終わりました」
埃を払いながら立ちあがり、教師に儀式が終わった事を伝える。ちょっと恥ずかしい
「全員終わりましたね。では皆さん学院内に戻ってください。」
そう言ってコルベール先生は宙に浮く。他の面子も宙に浮いて戻って行った。
私もフライを使おうとしたが―――
ドン!
やっぱりと言うか何と言うか爆発が起こった。成功すると思ったのになぁ、ちょっと落ち込む
「来なさい」
呆けたような顔をしている使い魔に告げる
そしたらドギュュゥゥゥン!なんて音を経てそうな勢いで私の肩に飛んで来・・・結構怖いわね
そこで、使い魔のスカーフに文字が書いてあるのが分かった
(ペットショップ、使い魔の名前かしら?)
読み終わってから気付いた。スカーフに書かれている文字はゲルマニア語とは全く違う。
(何で私この文字を読めたのかしら?まっ、どうでもいっか)

寮に帰っていくルイズと使い魔『ペットショップ』
――――幸福と栄光の象徴を手に入れたルイズはどんな運命に導かれるのだろうか?


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