ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

使い魔は静かに暮らしたい-20

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匿名ユーザー

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パートⅡ   使い魔は今すぐ逃げ出したい

宝石店に行く。勿論彼女も一緒だ。
なぜならば彼女ために指輪を買いに来たのだから。
彼女は美しいが指輪で着飾れば益々美しくなるだろう。
美しい彼女との一時はとても楽しい一時だ。
彼女と語らい、触れ合い、一緒に寝て、一緒に起きて……
そんな想像をするだけで頬がにやけてしまいそうになる。そして彼女が一つの指輪を指し示す。
「ん?この指輪がいいのかい?」
それはあまり飾り気のない安い品物だった。
「何を言ってるんだ。君はこれが相応しいよ」
そう言って彼女の指に似合いそうな高い指輪を指差す。
「何、遠慮することはない。とてもよく似合うよ。君は値段なんか気にしなくていいんだ」
しかしそれでも彼女は遠慮しているようだ。
「よし、これにしようね」
そう言って強引に買ってしまう。
「指のサイズはわかってるよ。何時も君と一緒にいたからね」
指輪を買い彼女と一緒に車へと乗り込む。
「指輪は家に着いたら嵌めてあげるよ」
笑いかけながら彼女にそう言ってあげる。
いい彼女だ。彼女なら一番長く保ってくれるかもしれない。
私はこの平穏がいつまでも続くと信じていた……

光が目に差し込み目が覚める。立ち上がり体を伸ばす。
何か夢を見ていた気がするな。よく憶えてないがそこには安息があったような気がする。
気がするだけで夢なんて実は見てないのかもしれないが気分がいいことだけは確かだな。
身支度を整えキュルケから貰った剣を持ち部屋から出る。剣の訓練のためだ。
前の訓練は体を少し慣らす程度だったが今回からもう少し力を入れてやる気なのだ。理由は左手の甲に刻まれたルーンだ。
フーケの事件から2日後にルーンの正体は判明した。
伝説の使い魔といわれる『ガンダールヴ』の印だとか。オスマン曰く私は現代のガンダールヴになったらしい。
『ガンダールヴ』とは始祖ブリミル(魔法使いの祖だったか?)の伝説の使い魔で、ありとあらゆる武器を使いこなしたらしい。
そのおかげでロケットランチャーや剣を自在に操れたのも納得がいった。
ところでこの世界には危険が溢れている。
魔法使いは当たり前として動物類ですらいともたやすく人を殺せるようなのもいる(他の生徒の使い魔を見ればわかることだ)。
だから単純に武器が使いこなせるようになったからといって慢心してはいけない。
慢心でこの世界に来たのだ。二度と同じ過ちは許されない。
だから剣を振るう。経験上ルーンはあくまでブースターだ。
力を一定以上上げてくれる。なら自分自信が強くなればもっと強くなれる。
強くなる分だけ危険は減る。
もうすぐここから逃げ出すのだ。逃げ出せば一人で危険に対処しなければならない。
なら安全対策を今のうちにしておこう。


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