ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

アンリエッタ+康一-2

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匿名ユーザー

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僕、広瀬康一はいっちゃなんだが結構な修羅場を潜り抜けている。
矢でブチ抜かれて死に掛けたり、爆弾戦車とやりあったり、殺人鬼とも戦った。
だが今の状況はそのどれよりもブッ飛んだものらしい。

「城?ここはお城なんですかッ!?」
「ええその通りです。ここはトリステイン王国の中心、王都トリスタニアの王城です」
イカレてるんだろうか?…この状況で、と思ったがこの彼女の私室に来る途中で空に浮かんでいた月を「2つ」見た。
2つというのは凄く重要だ。なんたって僕の住んでいた町及び世界中の常識的に月は1つしかないんだから。

彼女は言った。自分はこの国のお姫様で、魔法使いで、僕を召還してここに連れてきたのだと。
ファンタジーだろう。普通は嘘だと思う。
けど話してる最中の彼女の目は真剣だった。嘘は言っていないみたいだった。
少なくとも自分の知っていることを正しく誠実に話してくれた。
それは間違いないことだという確信がある。

魔法使い―――メイジという人達は使い魔を召還するらしい。
メイジの手足となる一種の相棒。スタンドと少し似ているかもしれない。
人によってはカエルだったり猫だったりこの世界に住む幻獣というのが召還される。
らしいのだが彼女、アンリエッタさんが召還したのは人間である僕であった。
人間を召還する。こんなことは聞いたことがないそうだ。

「ええとアンリエッタ…さんでいいですか?」
コクリと頷くアンリエッタさん。
「では使い魔さんはコーイチさんとお呼びさせて頂いても?」
「はい、どーぞ」

「とりあえず僕はアンリエッタさんに召還されて使い魔になったのが理解できました。
その上でもう一つ聞きたいんですけど…僕はずっとココにいなきゃなんないんでしょうか?」

アンリエッタさんの表情が険しくなった。
「……本当にお困りでしょうね。
私の未熟のせいで、市井に生きる方を使い魔として召還してしまうとは自分が情けないです」
「いやッ、そんなッ!困ってるとかそういうのじゃなくて…」
「ですが契約が切れるときは私が死ぬか、コーイチさんが死ぬしかありません」

エエェェエェェェエェ~~~~~!?

「ほ、ホントですかぁ!?」
アンリエッタさんは目を閉じて首を縦に振った。
「契約した使い魔は召還したメイジに仕えなければなりません。
そして契約の儀式は神聖なものですから、召還した使い魔と契約しなかったり、契約を破棄したりはできないのです」

月が2つある、どうも僕の住んでる地球じゃない場所に呼び出されたらしい。
そして呼び出された僕は契約して使い魔になった。
だけど僕は使い魔を簡単にはやめることが出来ないらしい。
そのうえ僕が帰るにはどうやったってメイジやアンリエッタさんの協力が必要だ。(だと思う)
今の状況だと、事情が入り組んでて杜王町に帰る帰らないを話す前に、話しをすることも難しい状況っぽいぞ。
こんなことだと暫らくはしょうがないのかなー。

「え~と。じゃあ使い魔ってやつ。とりあえず引き受けるってことでも…いいですか?」


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