ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

几帳面な使い魔-5

最終更新:

familiar_spirit

- view
だれでも歓迎! 編集
朝食を終え、結局キノコを探す時間は取れないまま教室に向かった。
食べ始めるのが遅かったため、教室に入るのも後の方だったらしく教室にはすでに多くの人がいた。
ドアの外からは、雑談や自慢話の声が聞こえていたが、ルイズと形兆が入った時、
すべての声が止まり、一斉に形兆とルイズの方を見た。
が、それも一瞬のことで、すぐにそれぞれがそれぞれの会話を再開した。

ルイズが席に座る。(食堂の様に形兆に椅子をかせた)
形兆は嫌だったが確認しない訳にもいかなく、
「やはりおれは座れないのか?」
と聞いた。
「あたりまえでしょ」
仕方なく床に座る形兆。

形兆が他の使い魔はどんなものなのか見ようとした時、教師が入ってきた。
その先生は中年の女性で紫のローブ、帽子、体系はふくよか。
そんな優しそうなイメージの先生だ。名前はシュヴルーズと言うらしい。

簡単な挨拶をし、そのまま授業にはいる。形兆も情報収集のためにそれなりに熱心に聞いていた。
  • 魔法は全部で『火』『水』『土』『風』『虚無』の五系統(ただし『虚無』はもう無い伝説の系統)
  • 魔法は足すことで強くなる。
  • 魔法をいくつ足せるかでレベルが決まる。
それくらいのことを話し、シュヴルーズ先生は『錬金』の魔法を実践する。
どこにでもあるような石ころに向かって杖を振り上げ、呪文(後で知ったが、ルーンと言う)を唱える。
すると石ころが光りだし、その光がおさまると、それは金属になっていた。

形兆は驚いたが、周りはそうでもない、どうやらこの世界でこれは『普通のこと』らしい。

「さて、次はこれを誰かにやってもらいましょう」
そういってシュヴルーズ先生は教室中を見回し、
「ミス・ヴァリエール!あなたにやってもらいましょう」
そしてルイズを指名した。
それだけならやること意外は普通のことだ。
そしてそのやることがこの世界では普通なのだから本当に普通のこととなる。
教室の雰囲気が変わることは絶対に、無い。

ルイズ以外の生徒は沈黙し、何かを祈ったり、ため息をついたり、諦めの表情をしたり、抗議したりしていた。
「偉大なる始祖よ、我らをお守りください」
「はぁ~~~、よりにもよってルイズかよ」
「やれやれだぜ」
「ゼロのルイズにやらせるなんて危険です!」
形兆は何が何なのか分からないが、その原因がおそらくルイズである以上ルイズに聞くわけにもいかない。
そのまま成り行きを見ていると、結局ルイズは前にある教壇に歩いていった。
錬金の魔法をするらしい。

そしてすべての生徒が机の下に隠れる。
わけの分からない形兆が突っ立っているとキュルケが話しかけてくる。
「あなたも隠れた方がいいわよ。怪我するといけないもの」
「ん?ああ」
そう言われたので形兆はルイズの机に隠れ、キュルケに質問をする。
「何で隠れるんだ?あと、『ゼロのルイズ』とは?」
「ま、見てなさい。すぐに両方とも分かるわよ」

机の端から顔を出し、ルイズを見る。もちろん何かあったらすぐに顔を引っ込められるように警戒しながら。
ルイズは緊張した、だが真剣な顔で、ルーンを唱え、杖を振り下ろす。

―――そして、石ころを爆発させた。


爆風でルイズとシュヴルーズ先生は吹き飛び、壁にたたきつけられる。
結果、教室は無残な姿になった。
机は壊れ、椅子は倒れ、ヒビの入った窓ガラスもある。

そんな中、ルイズは立ち上がり、教室を見回し、
「ん!?まちがったかな…」
そう、言った。
「どこがちょっとだ!」
「いつも爆発じゃないか!」
「魔法の成功率ほとんど『ゼロ』だろ!」


「なるほど、爆発から隠れるために机に隠れ、魔法が出来ないから『ゼロのルイズ』なのか」
「そう、いつもああなのよ」
そういってキュルケは立ち上がり、歩き出す。
「どこへ行くんだ?」
「先生がアレじゃあもうこの授業は終わりでしょ?だから帰るの」
「なるほど、ああ、その前に一ついいか?」
「何よ?」
平民に呼び止められたのが気に入らないのか少し睨まれる。
「教えてくれてありがとう。助かった」

キュルケは少し驚いた顔をしていたが、
「律儀ね」
そういって微笑み、去っていった。


To Be Continued ↓↓

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー