ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

几帳面な使い魔-7

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まだ近くにいたギーシュの友人にヴェストリの広場の場所を聞き、向かう。

すでに広場には騒ぎを聞きつけた貴族達でいっぱいだった。
広場の中心にギーシュとルイズがいた。
ギーシュとルイズは口論しているようだったが、
やがて渋々と言った感じでルイズが引き下がる。

そして形兆がやってきた。
広場の真ん中で形兆とギーシュがにらみあう。距離はおよそ三メイル。

「諸君!決闘だ!」
ギーシュが薔薇の造花を掲げる(あれが杖らしい)。その途端歓声が巻き起こる。

「さて、今回決闘をするのは、ぼくことギーシュ・ド・グラモンとミス・ヴァリエールの使い魔だッ!」
またもや巻き起こる歓声。それを満足そうに聞きながら、ギーシュは形兆に話しかける。
「逃げずに来たことは褒めてやろう」
「……」
形兆は答えない。

そして、決闘が始まった。

場所は変わって学院長室。
その部屋の主、オスマンは難しい顔をしていた。何かを考えているらしい。
考えがまとまったらしく口を開く。
「ワシがトリステイン魔法学院学長、オスマンであーる!…コレ面白いと思わない?」
「思いません」
彼の考えたキメ台詞は秘書のロングビルには不評だった。

そんな平和な学院長室に男が慌ただしく入ってくる
「大変です!オールド・オスマン!」
コルベールだった。
「大変です!コレを見てください!」
そういって手に持った本を見せる。
「ム!?……スマンが席をはずしてくれんかの。ミス・ロングビル」
「はい」
ロングビルが部屋を出て行ったのを確認し、コルベールが話しだす。
「ミス・ヴァリエールの使い魔の少年のルーンが珍しいので調べてみたら
『ガンダールヴ』のものと同じだったんです!」
「つまりその少年はガンダールヴじゃと言いたいのか?」
「そうです。正確にはガンダールヴの力を手に入れたということですが……」
「フーム……」
二人が黙り込む、その静寂を破ったのは第三者だった。

「大変です!オスマン氏!」
飛び込んで来たシュヴルーズはそのまましゃべり続ける。
「きょ、教室が、教室が!」
「落ち着きなさい。一体どうしたというんじゃ」
「教室がとても綺麗になっているんです!普通じゃないくらい!」
それがどうした。そう言いたいが言えない二人。
さっきとは意味の違う沈黙を破ったのはまたもや第三者だった。

「大変です。学院長」
ノックの後に聞こえてくる声。
「今度は何じゃ?」
入ってきたのはさっき出て行ったロングビルだった。
流石にウンザリしながら聞くオスマン。
「広場で決闘騒ぎです。教師たちが『眠りの鐘』の使用許可を求めています」
「ダメじゃ、子供のケンカに秘宝を使える分けなかろう。ほっとけば良いのじゃ」
そういって窓の外を見る。

(全く…騒ぎが多いのう)
オスマンは知らない、その騒ぎは全部形兆が関っていることを。

形兆はどうしても決闘に勝ちたい訳ではない。(負けるつもりもないが)
二つの目的のためにこの決闘を受けた。

一つ目はもう達成した。
決闘が始まった時点でシエスタの安全は保障される。

そして二つ目。
メイジの戦闘力を肌で知ることだ。
脱走の際に自分はメイジと戦って勝てるのかどうか、
それ次第で自分の脱走法も変わってくる。
これはまだ結論がでてなかった。

ギーシュが錬金で作ったワルキューレの攻撃を後ろに下がり避ける。
さっきからコレの繰り返しのため距離は九メイルほどまでに開いていた。
「避けてばかりかい?」
そういいながらワルキューレを操るギーシュ。

ワルキューレは何も持っていない。だが青銅でできている拳の威力が高いだろうことは予測できる。
それでもスピードはたいしたことない。クレイジーダイヤモンドに比べれば全然遅い。
情報集めを終え、本格的な戦闘体勢にはいる。

ワルキューレが間合いギリギリの攻撃を仕掛けてきた瞬間、それをギリギリで避け、
右脚でワルキューレの左の腹を蹴り『飛ばす』。
もちろん青銅をそのまま蹴りつけるほどバカじゃあない。相手を転ばすための蹴りだ。
膝を使って衝撃をやわらげ、力を込める。
そしてそれは成功。
ワルキューレが左に倒れこむ、形兆はそのまま右脚を下ろすと同時に地面を蹴り、
ギーシュに向かって走り出す。

「ふん、突っ込んでくるとは単純だね」
自分の方に突っ込んでくる形兆を見てそう言う。
形兆が残り二メイルまで迫ってきたところで杖を振る。

―――スタンドが倒せないなら本体を狙う。それはスタンド使い同士の戦いでは基本だ。

―――それもスタンド使い同士『なら』の話だが。

二体目のワルキューレが現れる。

「何ィッ!?」

スタンドは一人一体。(形兆自身のように例外はあるが)原則的にはそうなっている。
スタンド使いとの戦いが長かったため二体目があるかもしれないことを考えもしなかった。

そのまま自分の勢いを止められず、カウンター気味に二体目のワルキューレの拳を腹に受け、
形兆は意識を手放した。


To Be Continued ↓↓

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