ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

サンドマン-1

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視界が際限なく明るくなっていく、オレは死ぬのだろう。
悔いも恨みも、砂粒一つほども無い、ただ姉を故郷にひとり残してきたのが気がかりだった。
ただ姉に幸せになってほしい、この祈りを最後に自分は祖先の元に行くだろう。
それとも、部族の土地を奪った白人達の言うように天国か地獄に行くのか?
もう時間なのか、光以外に何も見えない……

音を奏でる者の名で呼ばれた男が光に衝突して消え去る瞬間を見た者は、誰一人としていなかった。
そうして人知れず男は消えた、レース中に出た行方不明者の一人としてこの世からいなくなった。


「宇宙の果てのどこかにいるわたしのシモベよ!
 神聖で美しく、そして、強力な使い魔よ!
 わたしは心より求め、訴えるわ……我が導きに、答えなさい!!」

トリステイン魔法学校の一室、この快晴ともいえる天候の中行われている行事、それはサモンサーヴァントの儀式!
ピンク色の髪の少女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが鼻息も荒く詠唱するが、その周りの雰囲気は儀式に相応しい空気からほど遠い。
例えるのなら気が緩んだプロモーターが会見で相応しくない口調になった時のような! イカサマ前提のギャンブルに興じるときのような!
そしてその空気を吹き飛ばそうとするかのような爆発が起こる!
ルイズは成功を確信した、集中も出来た! 詠唱も完璧だ! これ以上のやりかたは人間をやめる以外に思いつかない! そして爆煙の向こうに影が見えた!

だがその予想は裏切られた。
薄くなる爆煙、その向こうに見えるのは人影! 人間の形だった!
煙が徐々に晴れて行き、神聖で美しく強力な使い魔のいるべき場所にいたのは見慣れぬ男だった。
胸の部分に布のない変った服装に、前髪を編み込んで左右に垂らすこれまた変った髪型。
ルイズは思った、どこの辺境の人間を召還してしまったのかと!

「さすがゼロのルイズ! 俺たちの予想の斜め上を行くぜぇ~っ!」
「そこに痺れる! だが憧れはしない!」
「平民を呼ぶなんて賭けにならないわねぇ……」

やはり自分は出来損ないの貴族だったのだ、そう泣き叫びたかったがルイズなりの誇りが泣き叫ぶのを許さなかった。
この負の感情をいつものように活力に換えてこえを張り上げる。

「ミスタ・コルベール! 平民を使い魔にするなんて聞いたことがありません! もう一度やらせてください!」
「だが断る、呼び出せた以上彼は君の使い魔だ」
「~~ッ!」

この半端ハゲめ!
ルイズは心中で罵りながら倒れた辺境の平民(らしい人物)に近づき跪く。
さよなら、私のファーストキス……
そう思いながら使い魔の男? に顔を近づける。

「ありがたく思いなさいよっ」

ここは何処か、オレは死んだはずだった。
あの川岸で、ジョニィ・ジョースターに敗れて死んだ。
祖先の元に来たようではない、では白人の言う地獄か天国か。
そこで気づく、目の前に白人の少女の顔。

「ここは何処なんだ?」
「トリステイン魔法学校よ、それであんたは何者?」
「……サウンドマンだ」



なんだかわからんがとにかく死んでないらしい。


←To be continued

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