ガシャン ゴロゴロゴロゴロ ドン
ガチャ ゴロゴロ・・・ゴロゴロ・・・ゴロゴロ・・・
ここに一つの奇妙なゲームが繰り広げられていた。
鬼は石ころ、逃げるは少女。捕まれば即死のデスゲーム、
少女、ルイズは必死に岩から逃げていた。
「ハァ・・・なんで・・・私がこんなめに・・・!」
鬼は石ころ、逃げるは少女。捕まれば即死のデスゲーム、
少女、ルイズは必死に岩から逃げていた。
「ハァ・・・なんで・・・私がこんなめに・・・!」
もうルイズに自分の使い魔に対する情など完全に消えうせた。
彼女を薄情と責めるのは酷であろう。
明確に死を運んでくる死神に、誰が愛着をもてようか。
彼女を薄情と責めるのは酷であろう。
明確に死を運んでくる死神に、誰が愛着をもてようか。
ダンダンダンダンダン
ルイズは階段を駆け上がる
ガンガンガンゴンガン
ローリングストーンも階段を駆け上がる。
この岩は坂に登ろうと階段を上ろうと執拗にルイズを追いかけてきた。
この岩は坂に登ろうと階段を上ろうと執拗にルイズを追いかけてきた。
「もお・・・・・・・・いやあああああああああああああ!!!!」
ストーンとの追いかけっこが始まってはや30分。
もうルイズの体力は限界に来ていた。ここまで逃げてこれたのは一重に彼女魔法を使えなかったことの賜物だろう。
もしちょっとの移動にも魔法を使うようなマンモーニならとっくの昔に石につぶされていたことだろう。
無論魔法を使えばもっと安全に逃げれたかもしれない。しかし・・・
もうルイズの体力は限界に来ていた。ここまで逃げてこれたのは一重に彼女魔法を使えなかったことの賜物だろう。
もしちょっとの移動にも魔法を使うようなマンモーニならとっくの昔に石につぶされていたことだろう。
無論魔法を使えばもっと安全に逃げれたかもしれない。しかし・・・
バン!
ルイズは近くの小屋に逃げ込んだ。
「ハァ・・・ヒィ・・・スーーー、ハーーーー」
ルイズは大きく深呼吸し少しでも呼吸を整えようと努力する。
少しでも足を止めれるときに体力を回復せねば・・・
少しでも足を止めれるときに体力を回復せねば・・・
ゴロリ
「ハァ・・・もう・・・なの・・・うわああああああああああああああん」
バン!
入ってきた時と同じくドアを乱暴に蹴飛ばし再びルイズは逃げる。
そこから同じく転がって出てくるローリングストーン。
岩は仮に撒いたとしてもいつの間にかルイズの側に現れるのだ。
そこから同じく転がって出てくるローリングストーン。
岩は仮に撒いたとしてもいつの間にかルイズの側に現れるのだ。
「あんたはハイウェイスターかぁあああああああああああ」
ルイズは半ばやけくそ気味に絶叫した。
彼女自身ただ逃げてるだけではダメだと思ってはいるものの、脳にまわすエネルギーも全部筋力に回さねば逃げ切れない。
そして、運命の時が来た。
彼女自身ただ逃げてるだけではダメだと思ってはいるものの、脳にまわすエネルギーも全部筋力に回さねば逃げ切れない。
そして、運命の時が来た。
ドサッ
ルイズの足がもつれて転ぶ。
「あう、あ、あ・・・」
必死に立ち上がろうとするが限界を超えた足腰はもう動かない。ただケタケタと笑うだけ。
ゴロン ゴロン ゴロン ブォッ
そしてついにストーンがルイズに追いつく。
「ちくしょう・・・絶対化けて出てやる・・・このド低脳がああああ!」
ルイズが死を覚悟したその瞬間
ブウン!
突如現れた爪にルイズの華奢な体は攫われる。
「貴族がそんな下品な吐くことでなくてよ、ルイズ」
「キュルケ! それに・・・えっと」
「・・・・・・タバサ」
「キュルケ! それに・・・えっと」
「・・・・・・タバサ」
名前を忘れられてた少女・・・タバサはちょっと不機嫌になりつつもルイズをシルフィードの背中に。
「どうしてあんたが・・・ゲルマニアに帰ったんじゃないの?」
「んー、そのつもりだったんだけどね、タバサに送ってもらうつもりだったし。
まー最後にあんたのマヌケ面見ようと探してたらえらい場面に出くわしちゃったみたいね」
「・・・! そうよ、お願いさっきの礼拝堂に」
「・・・・・・捕まって」
「んー、そのつもりだったんだけどね、タバサに送ってもらうつもりだったし。
まー最後にあんたのマヌケ面見ようと探してたらえらい場面に出くわしちゃったみたいね」
「・・・! そうよ、お願いさっきの礼拝堂に」
「・・・・・・捕まって」
タバサが言うが早いがシルフィードが空中でバレルロールをかます。
その横を
その横を
ブオン!
大地から飛び上がったストーンが彼女たちの鼻先を掠めて落ちていく。
「岩の癖になんて跳躍力・・・まるでどこかの波紋使いね。タバサ低空飛行に切り替えて。そっちのほうが安全だわ」
キュルケの指示通りタバサは低空飛行に切り替える。
地上3メートルを猛スピードで駆け抜けるドラゴン。そこに、
地上3メートルを猛スピードで駆け抜けるドラゴン。そこに、
「見つけたぞ、ルイズ! 昨日はよくもやってくれたな」
そこには昨日岩に脳天勝ち割られたギーシュが怒りの形相で立っていた。
「あの岩は君の使い魔だそうじゃないか。だったらこの傷の借りを返さねばなるまいね。
ああ勿論僕も馬鹿じゃない。岩に喧嘩売ろうなんて真似はしないさ。
しかしその主人たる君には責任を取ってもらおうか!」
ああ勿論僕も馬鹿じゃない。岩に喧嘩売ろうなんて真似はしないさ。
しかしその主人たる君には責任を取ってもらおうか!」
いや、君は大馬鹿だ。と言うか空気読め。無理か。ギーシュだからか。ギーシュだしな。
「タバサ!」
ガシ
言うが早いがタバサはシルフィードを使いギーシュを掴み、
「あるぇ?」
そのままを一回転してギーシュをローリングストーンに向けてぶん投げる!
「あひょぉぉぉぉ~~~~~~~~~~~!!!!!」
某ウィリソンフィリップ上院議員のように飛んでいくギーシュ。
ゴシカァン!
そのままローリングストーンに体当たり?をぶちかますギーシュ。
ベキゴキバキボリガキベシャ
しかしストーンは意に介さずそのまま激突してきたギーシュを押しつぶす!
ギーシュは全身の骨をばらばらにされた
しかしギーシュの『運命』は岩に彫られてないため死ねず・・・
そのうちギーシュは考えることをやめた。
しかしギーシュの『運命』は岩に彫られてないため死ねず・・・
そのうちギーシュは考えることをやめた。
「よかったの?あれ」
「大丈夫よ、ギャグキャラは死なないから」
「そういう問題・・・?」
「いいからあんたは自分の心配なさい。いい、作戦は今いった通りよ」
「分かったわ・・・でもキュルケなんでここまでしてくれるの? 私とあんたは・・・」
「大丈夫よ、ギャグキャラは死なないから」
「そういう問題・・・?」
「いいからあんたは自分の心配なさい。いい、作戦は今いった通りよ」
「分かったわ・・・でもキュルケなんでここまでしてくれるの? 私とあんたは・・・」
宿敵同士じゃない、と言おうとしたルイズの言葉をさえぎりキュルケは言った。
「ツェルプストー家は代々ヴァリエール家の恋人を奪い取るのがその宿命よ。
あたしの代だけ死に逃げなんて許さないわよ、ルイズ」
「言ってなさい万年発情女」
「・・・・・・ついた」
あたしの代だけ死に逃げなんて許さないわよ、ルイズ」
「言ってなさい万年発情女」
「・・・・・・ついた」
彼女たちはシルフィードにのってそのまま『火の塔』最上階にたどり着いた。
ガランゴン! ガランラン!
階下から何かが石の階段を壊しながら近づいてくる。
「いい、チャンスは一回こっきり、練習なしよ。失敗だったらそうね・・・お墓は作ったげるわ。
墓石もちょうどあるし。」
「縁起の悪いこと言わないでよ」
「あっはっは、冗談よ冗談」
墓石もちょうどあるし。」
「縁起の悪いこと言わないでよ」
「あっはっは、冗談よ冗談」
いつも通りの軽口を叩くキュルケにルイズは感謝した。
ただ逃げ回ってたさっきまでとは違う。私は運命に立ち向かうのだ。
その結果が如何なるものであったとしても・・・『立ち向かう意思』を持てた。
その誇りこそが貴族には重要なのだ。
ただ逃げ回ってたさっきまでとは違う。私は運命に立ち向かうのだ。
その結果が如何なるものであったとしても・・・『立ち向かう意思』を持てた。
その誇りこそが貴族には重要なのだ。
「もっとも・・・誇りを抱いて死ぬつもりもないけどね」
ガン! ガン! ガンガン!
岩の気配がどんどん近づいてくる。そして
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
再びローリングストーンは彼女たちの前に姿を現した。
「今よ!」
キュルケは瞬時の詠唱していた魔法を開放する。
火の二乗。強大な爆炎がローリングストーンを包み込み爆発する!
火の二乗。強大な爆炎がローリングストーンを包み込み爆発する!
ドォン!
すさまじい爆音と爆風が辺りを包む。
「・・・・・・・・・」
誰も言葉を発しない。わかっているからだ。こんなもので
ゴ…・・・ゴ
あいつを倒せるわけがない!
ゴロゴロ・・・ゴロゴロ・・・ブオン!
ローリングストーンは多少のヒビを体にいれながらもなおルイズへの突進をやめない。
そしてついにストーンがルイズを捕らえんとしたその時!
そしてついにストーンがルイズを捕らえんとしたその時!
ガラ・・・ガラ・・・・ガラガラガラガラ
キュルケの爆炎で塔の一部が崩れ落ちる。
塔の一部と一緒にルイズとローリングストーンも落ちていく。
このままいけばルイズはローリングストーンに殺されるまもなく地面に叩きつけられて死ぬだろう。
しかし、ルイズの目に絶望の色はなく、むしろその口元には笑みすら浮かんでいた。
そうここまではすべて計画通り。あとは彼女が運命を出し抜けるか・・・
塔の一部と一緒にルイズとローリングストーンも落ちていく。
このままいけばルイズはローリングストーンに殺されるまもなく地面に叩きつけられて死ぬだろう。
しかし、ルイズの目に絶望の色はなく、むしろその口元には笑みすら浮かんでいた。
そうここまではすべて計画通り。あとは彼女が運命を出し抜けるか・・・
「かかったなアホが!」
彼女は落ちながらそう叫んだ。