ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

一味違う使い魔-5

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匿名ユーザー

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「ルイズ…ルイズ…外が騒がしくなってきたわ。そろそろおきたほうがいいんじゃない…?」

ルイズはん~っとかわいらしく伸びをするとずるずるとベットから降りてふらふら歩きながら近くにある椅子にパタンと座り込む。ルイズはう~う~うなっている。
「服、着替えたほうがいいんじゃないの?しわになってるわよ。それ」
トリッシュはルイズの着ている服を指差した。
「服、とってそこのクローゼットの中にあるから」
トリッシュは何も言わずルイズの制服を取ってやる。
「下着もとって。クローゼットの一番下にあるから」
トリッシュはここでも何も言わずに下着を取ってやった。
「服、着替えさせて」
トリッシュは今度こそぶちぎれた。
「ルイズ~!!テメー寝ボケテンノカ!?コノガキガーッ!!サッサト自分デキガエヤガレェー!!」
スパイス・ガールが突如としてルイズの目の前に現れた。ルイズはスパイス・ガールの有無を言わせぬ凄味にルイズは言われるがまますぐに着替えた。

トリッシュは窓際まで歩いていって窓の外を見る。
「ルイズ、もうそろそろ、食堂に行かなくてはならないのでしょう?」
窓の外には食堂へ向かう生徒達がちらほら見え始めていた。トリッシュは前日にコルベールに聞いていたから早く起きたつもりだったが、どうやら少し寝坊したらしい。
都会の生活では十分早起きだったが。
「ちょっと、ちょっとまって服を着替えないと…!」
「…そういえば、私も服を着替えたいわ…。でも、着替えは持ってないし…ルイズよかったら服を貸してくれる?」
『多少』、潔癖症であるトリッシュにとって同じ服を2日続けて着ることは耐えられそうにない。
ルイズは自分の着替えをクローゼットの中から取り出すとその中で一番大きな一着をベットに投げた。


「これをきるといいわ!上等なシルクな服よ!」
ルイズは少し誇らしげにその服について説明した。
トリッシュは一瞥すると多分サイズが合わないことを理解したが、誇らしげなルイズにそれを言うのははばかられた。
「…そう、ありがとう。感謝するわ…」
実際トリッシュがその服を着ると腰は余るし胸にいたってはだいぶきつい。それに小さすぎてトリッシュのおへそがただたっているだけでしっかり覗かせていた。
しかし、着てみるとわかったが、確かにこの服の生地はかなりいいものみたいだ。肌に滑らかな感触だし、着ている重さをほとんど感じなかった。
「さぁ、トリッシュ、食堂へ行くわよ!!」
ルイズはとうに着替えを済ませていたのかさっさと部屋を出ようとしていた。トリッシュも鏡の前で簡単に身だしなみをチェックするとルイズのあとを追って部屋を出た。

部屋を出るとルイズが憎憎しげに赤い髪の胸の大きな女をにらみつけていた。
「(ルイズ…彼女は?)」
「(キュルケよ…あとで説明するわ)」 
「おはよう、ルイズ」
「…おはよう、キュルケ」
トリッシュとルイズが小声で話しているとキュルケがルイズに挨拶してきた。
キュルケはにやっと笑いながら挨拶してきたが、なかなかそういうしぐさがさまになる女だった。
ルイズとは、正反対なトリッシュともまた一味違う魅力をかもし出した少女だった。
対してルイズは嫌そうにキュルケに挨拶を返した。
「なに、それが、あんたの使い魔なの?」
トリッシュを指差して、馬鹿にしたようにキュルケは言った。
「そうよ」
「はっはっはっ!すごいじゃない!ほんとに人間を召喚するなんてッ!」
トリッシュは傍らにスパイス・ガールを出してみたが、キュルケにはやはり見えていないようだった。
見えていればルイズの汚名を晴らすことができるのに…とトリッシュはわかっていながらも少し悔しい気持ちになった。


「やっぱり使い魔にするならこういうのがいいわよねぇ~!フレイムッ!」
ドアの開いていた部屋から真っ赤で巨大なトカゲがふわふわと浮かびながら現れた。
トリッシュは一瞬身構えたが、特に危険が無いようなのですぐに構えをといた。スタンド戦において見慣れないものをみたらすぐに戦えるように身構えなくては命はない。
キュルケはめざとくトリッシュをみると笑いながら言った。
「ほっほっほっ!あなたもしかして火トカゲをみるのははじめて?」
「…ええ、かなりここから遠いとこから召喚されたからね」
「怯えているみたいだけど、大丈夫よ、フレイムは私が命令しない限り人は襲わないわ」
別に怯えてはいない、と反論しようかと思ったが負け惜しみにしかキュルケには聞こえないだろう。そう思い、何も言わなかった。
キュルケはさらに饒舌に自分のフレイムがいかにすばらしいかをとくとくと説いている。ルイズはそれを悔しそうに聞いている。

「それにしても…」
キュルケは一通りルイズに自分の使い魔について自慢し終わるとトリッシュに顔を向けじろじろとトリッシュの体をみてくる。
「あなた名前は?」
「…トリッシュ・ウナよ」
キュルケはにやっと笑うとルイズに向かって小ばかにしたように言った。
「ルイズ、みてみなさいよ!あんたの使い魔、あんたよりだいぶセクシーよ!ご主人様なのに…ぷぷっ…使い魔に負けてるなんて…笑いが止まらないわ!!」
ルイズは悔しそうに顔をゆがめてキュルケをにらみつけるていたが、トリッシュがルイズの肩にぽんっと手を置いてルイズに優しくささやく。
「ルイズ、あなたは魅力的よ…私が保証するわ。他人と比較して自分を卑下するとせっかく魅力が半減するわ…それに、ルイズ、あなたはまだまだこれから成長するわ。
もっともっと自分を磨けばそこにいるキュルケなんて目が無いくらいの立派なレディになるわよ」
ルイズはトリッシュにうなずいて見せてから、キュルケに向き直ると得意げに胸を張るキュルケにルイズも負けじと胸を張る。
いかんせん、戦力差は膨大だが。
「キュルケ!あんたなんてすぐに追いつくんだから!私のほうが若いんだから成長性では私のほうが上よ!成長したらあんたなんて目じゃないんだから!!」
ルイズはそれだけ言うとトリッシュと一緒にずんずんと食堂に向かってあるきだした。


一人残されたキュルケは肩をすくめてため息をつきながらつぶやいた。
「…若いたって1才しか違わないじゃないの。それに16でそれじゃあねぇ~」
はぁ~やれやれとキュルケはルイズについていくかのように食堂へむかう。

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