ゼロの奇妙な使い魔 まとめ

第4話 ディノクライシス

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だれでも歓迎! 編集
「これから作戦を発表する!全員ぶっ殺せ!オーバー!」
「ふうん。参考までに私の能力を教えてあげよう。『生物を恐竜に変える』。別に死体でもいいんだが・・・。
 私は生きている方が好みだ。・・・私の言いたいことが理解できるかね?」
「・・・・・・!いまのなし!作戦変更だッ!あの電波博士だけをぶっ殺せ!恐竜には手を出すな!
 たぶんあれは襲われた村の村人だ!きっと。」
「なんですって!」
「・・・やっぱり。」
「ハッハッハ!その通り!コイツらは私の兵士にして人質!
 さらに悪いことにコイツらがお前達に少しでも傷を付けるとお前達も仲間入りさ!」
「そ・・・そんなの反則じゃない・・・!」
「つまりこういう事か・・・?
 勝利条件―――フェルディナンドの撃破。

 敗北条件―――仲間、もしくは人質の死亡。
        恐竜の直接攻撃を受ける。 」
「そうだ。タバタンは賢いな。」
「無理だぜ相棒!カツのジェガンでネオ・グランゾン倒せってぐらい無理だ!敵はどんどん増えてんだぞ!」
「安心しろ。策はある。タバタンはシルフィードで空へ。ギーシュはインペリアルクロス展開!
 ワルキュ-レも全部出しとけ!後は待機!」
「相談は終わったかね?・・・かかれっ!ヴェロキラプトルッ!!」

新ゼロの変態第4話 ディノクライシス

「あいぼぉぉぉぉぉ!なんか来た!メチャクチャ来た!」
「うるせぇぇぇぇぇぇ!!お前ら、動くなよ!絶対に動くんじゃあないぞ!」
デルフを鞘に突っ込みながら絶叫するメローネ。
「無理よ絶対無理!!」
「死にたくなかったら動くなぁぁぁぁ!!タバタン、君は動いていいぞ。シルフィードもだ。」
すでにラプトルは目前に迫っていた。ルイズが覚悟を決めた次の瞬間!!

「・・・ってあれ?」
ラプトルはルイズを襲わずにウロウロしていた。その隙にワルキューレに殴り飛ばされる。
「何で・・・襲わなかったの・・・?」
「ふっふっふ。恐竜の身体能力は人間を遙かに凌駕する。さらに動体視力も凄く、遠距離攻撃だとかすりもしない。
 しかぁぁぁし!!コイツらはなんと止まっている物は見えんのだぁ!!はーっはっはっは!」
「なるほど。・・・そして私たちは動かないで攻撃可能。」
キュルケが『ファイアーボール』を放つ。普通に避けられる。
「・・・飛翔能力もないから上空から一方的に攻撃可能。」
タバサが『ウインド・ブレイク』を放つ。さすがに突風は避けられない。ラプトルが三体地面に叩き付けられて気絶した。
「つぅぅまぁぁり!この戦い!最初からイデオンガンが使えるくらい楽な戦いってこった!」

しかし、博士は不敵に笑っていた
「ファッファッファ。そんなことならば何も問題はない。」 
「KYOOOOOOOOOOOOONNNNN!!」
突如空中へいくつかの影が飛び上がった。
「・・・!プテラノドンか!!」
「その通り。そしてェェ!!一番隊、我が周辺に!二番隊、三番隊は左右から奴らを攻めろ!!」
その声と同時に急にラプトル達が統率のとれた動きをし始めた!
「ファッファッファ!こうやって私が直接指示すればコイツらの目に映ろうと映るまいと関係ないわ!」
「どうする、メローネ?『グランバオ』!!・・・かなりマズイ状況じゃあないか。」
「そうでもないさ。あいつらの『目』は今博士だけだ。お前は陣形を頭にいれてろ。」
するとメローネは小さいボールを取り出した。手に収まる程度である。
「・・・じゃあ、頼んだぞ。」

「・・・メローネ?どうしたのよ・・・?」
急に雰囲気の変わったメローネにルイズは尋ねた。
「おい、ギーシュ。ワルキューレ五体でムー・フェンスだ。ルイズと一緒に隠れてろ。あとこれもだ。」
「え、・・・あ、うん。わかった。」
そういうとギーシュはパソコンを受け取り、ワルキューレでルイズを抱え、ムー・フェンスの中に放り込んだ。
ちなみにわかりやすくすると現在こんな感じになっている。


   ☆   ●|       
 .      ●モ|     ●ワルキューレ
    ●ギル|壁    ☆ワルキューレ(フリー)
      ●キ|     特殊能力:行動前防御          
    ☆  ●|     モンモンは気絶中。          


「ダーリン大丈夫かしら・・・」
「何であんたがここにいるのよ・・・」
「別にいいじゃないか。それにしても彼、大丈夫かい?変な剣と球しか持ってないけど・・・。」
「きっと大丈夫。それに・・・今のあいつは別のなにかよ。予感だけど。」

メローネに向かってラプトルが飛びかかる!
だがメローネは持っていたボールをラケットで打ち、これを迎撃した!
「飛び上がったお前が悪いぜ!」
ラプトルは錐揉み回転しながら何匹か仲間を巻き込んで壁を吹っ飛ばして飛んでいった。
「・・・・・・。ラ、ラプトルッ!かかれっ!!」
ラプトルが大量に襲いかかってきたが、メローネは冷静な眼力で行動を見極め、カウンターでスマッシュを叩き込む!
そして・・・立っているのはメローネだけになった。
「12体のラプトルが・・・三分で全滅・・・!?貴様・・・何者だッ!!」
メローネは気障ったらしくこう答えた。
「『俺様』か?・・・俺様は氷帝学園中等部テニス部部長、跡部景吾だ。」

「「「・・・誰?」」」
三人がいっせいにハモった。
「くっくっく。オレが説明してやろう!」
急にメローネが言った。この口調は本物だろう。
「さっき買ったラケット、あれは景吾の物だったんだよ!どうやらオレの世界から流れ着いたらしい。
 ラケットに魂が宿っていたらしく、意気投合したオレはボディを貸してやったというわけだ!
 しかし普通に使ってただけで魂が宿るたぁ、景吾も大した使い手だぜ!ハッハッハ!」
『ははは!本当のことを言うなよ!ハハハハハ!』
「ちょっと待てあいぼぉぉぉぉ!!!そんなのいたらオレの出番減るじゃん!テニヌなんてやめろって!」
『うっせーぞ、不細工。俺様が出た時点でお前は用済みなんだよ。わかったら解説でもしてろ。』
一人二役でメローネが喋っている上、デルフリンガーも喋っている。なかなかカオスである。
「・・・どうなってんの?」
「・・・隙ありだ!『グランセン』!」
「・・・そうね。『フレイム・ボール』!」
魔法はラプトルの集団に直撃し、ラプトル達は吹っ飛んでいった。

「・・・・・・・・・ラプトル。円陣(サークル)だ!!私を護れェェェェェェ!!」
さすが博士である。一瞬で冷静さを取り戻すとラプトルで周囲に囲み防御体制に入った。
「さぁ、今の私に死角は無いぞ!近距離攻撃にはラプトルがカウンター!遠距離攻撃は全て弾ける!
 それにこの街の連中も時間が来たッ!!」
周りを見回すと一般人が半人半竜のようになっていた。
「なるほど、時間がないのは本当らしい。だが、お前に死角がないのは嘘だね。」
メローネは余裕ぶっこいている。
「景吾、頼んだぞ。」
そう言うとメローネはラケットを振り上げた。
「死角なんぞねぇっつってんだろこの田子作がァァァァァァ!!!」
電波は毒電波を受信しやすいのである。しかしメローネ、いや跡部は無視した。
「ほぅら、凍れ。『氷の世界』。」
「だぁから何やっても無駄無駄無だボヘッッッッ!!!!」
放たれたスマッシュは博士やラプトル達の死角をかいくぐり、博士の顔面に直撃した。
「な、なんれぇぇぇぇえぇぇ!!??」
広場にはのたうち回る博士と・・・
「俺様の美技に酔いな!」
かっこつけている跡部の姿があった。

「すごい・・・やっつけちゃった・・・」
「へぇ。じゃあなんでラプトルがまだいるのかしら?」
「・・・ハァーーハァーー、クソッ・・・なめていた・・・ラプトルだけでなんとかなると・・・
 『尊敬』するよ・・・君達の・・・強さを・・・本気だ・・・『本気』を出させてもらう!!」
ラプトルが博士の周りを取り囲んだかと思うと、博士の体が消えた。
「な・・・なんなのよ!この戦い、さっきから理解不能よ!!」
「自分を恐竜化?・・・違う!恐竜の中に入ったんだ!」
「どうやってあの中に入るのよ!着ぐるみじゃあないのよこのヌケサク!」
「・・・ラプトルの中じゃあないかもよ。」
「「GOGYAAAAAAAAAAAAA!!」」
狂気の叫びが、あたりの空気を震わせた。

地上でいろいろ起こっている間、タバサはシルフィードと共にプテラノドンと戦っていた。
といってもプテラノドンはグライダーで滑空するようにしか飛べないし、力も弱い。
空中を縦横無尽に飛び回れるシルフィードの敵ではなかった。
タバサは『ウインド・ブレイク』でプテラノドンを吹き飛ばし、その数は確実に減っていった。
「これなら楽勝だったですね!おねえさま!」
「早く援護に・・・。・・・!!来るッ!!」
突如、『そいつ』は現れた。大きさは小さい。タバサより少し大きいくらいである。
しかし、大きな顎を持ち、そこにはのこぎりのようなキバ。翼をはばたかせ、その先にはかぎ爪。
もっとも驚異なのは、シルフィードを凌駕する圧倒的スピードで『こうそくいどう』していること。
「危険。シルフィード、気をつけて。」
本能で危険を感じ取ったタバサがそう言って頭を上げた瞬間、『そいつ』はすぐそこにいた。
「プテェェェェェェェェェェェェェェェ!!!」
そして・・・岩を打ち出した。『いわなだれ』と言うやつである。
「・・・!先住魔法!?」
岩はシルフィードが回避したおかげであまり当たらなかった。
「プテプテーラプテプテ」
「『どうした?貴様の実力はそんな物か?早くかかってこい!ハリー!×6』だとぉ!!」
シルフィードが切れかけている。ちなみに『彼女』、ウインドドラゴンと言われているが、実は風韻竜というレアモノである。
だから喋れるし魔法も使える。精神年齢は低いが。
「ぶっ殺す!この鳥公!!」
「シルフィード、おちつ・・・」
「わかったよ、おねえさま!『ブッ殺す』と心で思ったその時には!すでに行動は終わっているんだね!!」
それにしてもこのドラゴン、毒電波を受信しすぎである。
「やぁぁぁってやるぜぇぇぇぇぇ!!『シン・フェイウルク』!!」
ただの突進である。それでも電車が突っ込んでくるぐらいの威力はあるだろう。
しかし『そいつ』はそれに最高速度で突っ込んできたのである!『すてみ』の『タックル』である!
「・・・愚かな。」
向こうはせいぜい2メイル。こちらは約6メイル。ぶつかった場合、どちらが勝つかは分かり切っている。
そして、二つの影が激突し・・・シルフィードは地上に叩き付けられた。

「・・・アロサウルス・・・それも2匹・・・。空中にいるのは『プテラ』か?」
メローネが呟いた。
『・・・メローネ、あとはお前がやれ。お前が主人公だ・・・!』
「景吾~。もしも~し!応答しろ!スネーク!スネェェェェェク!!」
「あいぼぉおぉ!!オレだぁぁぁ!オレを使うんだぁあぁあ!!」
デルフを放り投げてメローネは即座にワルキューレのヌー・フェンスの中に飛び込んだ。
つまり・・・こういう形になっているな・・・

   . .      ●|           
     ☆ ギ●モ|            
       ●メル|壁             
  ラ     ●キ|               
      ☆  ●|             

「おいぃぃぃぃぃ!はみ出てる!僕はみ出てる!」
「安心して、ギーシュ。骨は拾っておいてあげるわ。」
「モンモランシィィィィィ!目が覚めたのかい!てか物騒なこと言わないでくれ!」                       
そんなギーシュに、アロサウルスは『ファイアー・ボール』を放った。
「うお熱っち!なんだよあれ!先住魔法か!?」
「落ち着けギーシュ。あいつらはおそらく元メイジだ。おそらく魔力を持つメイジを感染させたら
 あんなになったって所じゃあないか?」
「な、どんだけぇぇぇぇぇぇ!!どんな設定だそれ!理解不能!」
「落ち着け。フェルディナンドはいま隠れている。マニュアル操作は不可能だろう。
 オート操作の場合、目は見えないはずだが・・・。おそらく魔法を使う程度の知能を残している。
 このままだと・・・見つかるかも。」

「ってどうすんですかァァァァ!!無敵の『変態パワー』でなんとかしてくださいよぉぉぉぉ!!」
「KOOLになれっつってんだろぉぉぉぉ!!!このクソギィィィィシュゥゥゥゥゥ!!!」
そう絶叫するとメローネはヌー・フェンスの中からシュペー卿の剣を持って出てきた。
「いいか、街の中をラプトルは縦横無尽に駆けめぐっている。その中に博士がいるわけだが・・・
 博士を見つける方法は・・・ゴニョゴニョ。ドゥーユーアンダスタン?(理解したか?)」
「なるほど・・・その方法があったか・・・!」
「見つけたら知らせろ。・・・お前ら、援護頼むぞ。」
そういうとメローネは通常の3倍のスピードでアロサウルスに突っ込んでいった。

武器屋の主人の人生最悪の日は、まさにこの日であろう。
店一番と言っていいほどの高価な品を、半額以下で売ってしまったのだ。
だからさっさと店じまいをして、もう色仕掛けには惑わされない。テンプテーション見切ってやると心に誓っていたのだ。
そんななか、第二の悲劇が起こった。
ドガッッシャァァァン!!!
「な・・・なんだぁぁぁ!!?」
店のドアが吹っ飛んでドラゴンが突っ込んできたのである!
さらにカウンターにメイジらしき少女――タバサが突っ込んできたのである!!
「だ・・・だいじょうぶですかい!?貴族様!」
タバサはむくりと起きあがると一言。
「大丈夫。」
「頭から血ィ流して大丈夫って言われても・・・」
「損傷はない。」
そういうとタバサはシルフィードの元へ行った。
「お、おねえさま・・・差別のない・・・世界を・・・」
「魔物か!」
律儀にツッコミを入れるタバサ。
空を見上げるとプテラが突っ込んでこようとしている。
「武器。死にたくなければ渡して。」
「え、な・・・は、ハイッッ!!」
プテラが突進してきたのと、主人が剣を渡すのは同時だった。
なんとか『はがねのつばさ』を弾くタバサ。衝撃で二人は吹っ飛ぶ!
「おねえさまぁぁぁぁぁぁ!!」

「何?」
平然と立ち上がるタバサ。
「プテプーテプテーラ(くっくっく。なかなかのやるじゃあないか貴様。)」
プテラが『ストーンエッジ』を放つ。タバサは『エア・ハンマー』で弾き飛ばす。
タバサが知るはずは無いのだが・・・
氷を飛ばす高等呪文『ウィンディ・アイシクル』を放てばタイプの関係上、プテラは一撃で沈む。
「プテプテーラプテーラ(クハハハハハ!面白い!こんなに面白いのは久しぶりだ!嬉しいぞ!本気を出せるからなァ!)」
プテラの周りの空気が変わったのをタバサは見逃さなかった。
(まずい!彼は最大奥義を繰り出そうとしている!この剣で弾けるか?無理だ!
 避けるしかない!しかしあのスピードからどうやって!?)
プテラはすぐに動いた。物理最強技『ギガインパクト』である。
プテラのこうげきの高さでこれを放てば、だいたい瀕死におちいる。
店主がみたのは、その場から一歩も動かないタバサと、直後におきた砂煙だった。

「プテ?(ばかな・・・いない・・・?どこだ!)」
「ここ。」
上空からタバサが律儀に答えた。
「うおぉぉおお!!オレが説明してやるぅぅぅぅ!!
 いいか!タバサはギガインパクトが当たる前に自分の周りに風をまとわせていたのだ!
 そしてこんな感じ↓で受け流された訳だ。その後、シルフィードが拾って空に飛び上がったというわけだ。                           
 ってなにするだぁーー!ああぁぁぁ・・・」

       プ                            
       ↓                           
                    プ           風 ↑    
      ←風↑   ―→  風↓←風  ―→   ↓タ↑          
      風タ風         ↓タ→         プ シ      
      ↓風→                    ↓

投げられて道に刺さっていたデルフリンガーはプテラに投げ飛ばされた。

「おねえさま、アレを使うわ!」
「・・・(コクリ」
そう言うとシルフィードは空高く飛び上がり急降下し、タバサを放り投げた!
タバサは風魔法を使い自らに使い、さらに加速させる。
「プテ・・・。(悔いはない・・・オレは・・・生き返ったんだ・・・博士の能力でな・・・
 博士の駒だったオレは・・・生き返れたんだ・・・お前と戦うことによってな・・・)」
「スーパータツマキキィィィィィック!!」
全身全霊のキックが、プテラに直撃した。崩れるプテラ。
「プテ・・・(人間の友人よ・・・お前の名を教えてくれ・・・)」
「タバサ。・・・いや、シャルロット・エレーヌ・オルレアン。」
「プテーラ。(シャルロットよ・・・。お前にこの言葉を贈ろう!LUCK(幸運を)!そしてPLUCK(勇気を)!
 そしてさらばだ・・・数億年たった後の世界の友人よ・・・)」

プテラは元のメイジに戻った――――――
タバサとシルフィードと店主が無意識に取っていたのは敬礼の姿であった。
――――――――――――――――――――――――
涙は流さなかったが無言の漢たちの詩があった
奇妙な友情があった・・・。

一方そのころ・・・
「うおぉぉぉぉぉ!てめーら!二人がかりで恥ずかしくねぇのか!黄金の精神はないのか!
 プテラ見習え!いやプテラどんなんか知らないけども!」
メローネは2体のアロサウルス相手に孤軍奮闘していた。
ガンダールヴのブーストがあるので攻撃は受けないが、こっちも攻撃するタイミングがつかめない。
「おまえらぁぁぁぁぁ!!!援護しろって!!」
「そんなこと言ったって・・・こっちにもラプトルが来てるのよ!」
「ごめん、まだ見つからないんだ。」
「メローネ!クラスは右が火のラインで左は火のドットよ!」
「変態さん!受け取って!」つはしばみポーション                                     
「ちくしょぉぉぉぉ!!やるしかねぇのか!!」ゴクリ
そうこうしているうちにデルフリンガーがどっかから飛んできて片方の足に刺さった。
「GYAAAAAAAAAAA!!」
「でかしたぞ同志デルフ!そして食らえ!変態御剣流!龍槌閃!」
アロサウルスの頭に振り下ろされたシュペー卿の業物は、あっけなく砕け散った。
「ファァァァァァァァアァァァァック!!!!!!!とんだナマクラじゃあねぇか!!!」
しかし、アロサウルスは脳震盪を起こしたのかばったり倒れた。
「GYAAAAAAAAAAAOOOOOOOON!!!」
「あれ・・・?怒ってます?死んでませんって。落ち着けよ。な?」
状況は、明らかに悪化した。

「メローネ!博士が見つかった!」
そんな中、ギーシュが叫んた。
「本当か!ならばギーシュは陣形を変えて、そこへ向かえ!お前の手柄だ!
 ルイズ!キュルケ!モンモン!お前らはタバタンを探して合流しろ!後はがんばれ!」
「しかし・・・それではレディ達が危険に・・・」
「あんたがいなくても大丈夫よ。このキュルケがついているんだもの。」
「それしか手はないんでしょ?上等じゃない!」
「ギーシュ、今回はちゃんと決めなさいよ!・・・大丈夫、貴方を信じてるわ。」                                      
モンモランシー達の叱咤激励により、ギーシュに勇気が湧いてきた。
「メローネ!三分間だけ耐えてくれ!カタをつける。」
そう言うとギーシュは陣形をアマゾンストライクに変え去っていった。

「くっくっく。これで奴らも終わりだな。まさかガチャピンの中に隠れているとは思うまい。」
路地裏にいたガチャピンが呟いた。フェルディナンド博士である。
「しかもこっそりラプトルを近辺に2体忍ばせてある。抜かりはない。
 しかし・・・すばらしい宝石だ・・・。この世界にはこんなのがたくさんあるのか?」
ブローチを眺めていた博士は、目の前にモグラがいることに気がついた。
「ん・・・?なんだコイツ?」
「そこかァァァァァ!!!」
振り向くとギーシュが突っ込んで来るではないか!!
「な・・・なぜわかった・・・!まぁいい!ラプトル!やれェェ!!」
ちなみにわかりやすく言うと、こうなります。

   ●         ←ラ                    
     ●                               
       ギ→      ガ(博)                        
     ●                               
   ●         ←ラ

ガブゥ!ザクゥ!
もろに攻撃を食らうギーシュ!
以前の彼ならすでに心が折れていただろう。
しかし!ギーシュの目から光は消えなかった!
「ひるむと・・・思うのか・・・これしきのぉ・・・事でよォォ・・・!」
博士はその姿が、かつて自分を破った二人の男に重なって見えた。
「ら・・・ラプトルゥゥゥ!構わん!殺せェェェェェ!!!」
しかしラプトルは後ろのワルキューレに殴り飛ばされる。
「・・・ッ!ば・・・バカなっ!」
「どうした・・・。震えてるぜ・・・。助けてほしいんならよぉ・・・
 『尊敬』している大地様に・・・お願いしてみろよ・・・。」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ワルキューレAは活殺破邪法!Bは流星キック!Cは超時空ペルソナ!Dは龍神烈火拳!
 そして食らえ!『グランバイソン』!!」

 ピコーン       ~活殺流星ペルソナ烈火バイソン~ 

「ヤッダァァァァバァァァァァーーーー!!!」
町中に、博士の悲鳴が響いた。
「命は取らん。裁きを受け、その罪償うがいい。」

広場に博士を引きずってギーシュがあらわれたのは数分後だった。
タバサは志々雄状態になっている。メローネがやったのだ。
「同志ギーシュ。よくやったじゃあねぇか。恐竜化してた連中は元に戻ったぜ。」
「死亡者ゼロ。お手柄。」
「ドットのくせに頑張ったじゃない。見直したわ。」
「ギーシュ・・・ほら、できたじゃない・・・」
「モンモランシー・・・君がいなかったら無理だったよ・・・」
二人はラブコメモードに入っている。今にもキスしそうである。
「はいはいそこまで~」
完全に空気読めてないセリフを発したのは・・・
「「「「「「ディアボロ!?」」」」」」 
「イエスイエスイエェェェェス!」
「ボス・・・何でこんな所に・・・?」
「久しぶりに戻ってきたら大変な事になっていてな。即座に通報しますた!(ビシッ
 あれから大変だったんだぞ?レミリアに殺されたり、フランドールに破壊されたり
 一番ひどかったのは雛見沢だな。
 まぁ、もうすぐ衛士も来るだろうし安心したまえ。」
そのときだった。博士が動いた。
「シャァァァァァァッ!!」
「痛って!なにしやがる!引っ掻きやがって・・・」
「・・・まじかよ・・・最悪だ・・・」
「Oh!My God!」
「ボスから離れろぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「おいおい、どうしたんだよ。何が起こるんだ?『エピタフ』!・・・みんな・・・ごめん。」
悪夢が・・・再来した。

「ハハハハハハハハハハハハ!!やった!やったぞ!私の勝ちだァァァァ!!!」
メローネ達の眼前に立っていた物。体長約15メイル!その顎は全てをかみ砕く!
さらに『時を吹き飛ばす能力』!
全宇宙史上最悪のティラノサウルスがそこにはいた!!
「ハハハハハハハハハハハハ!さぁ皆殺しだ!ハハハハハハハハハハハハ!」

さて・・・ここで彼には三つの『道』があった。
抵抗などせずにおとなしく捕まっておく道。能力を使って逃げだす道。
そして・・・自らの敵を抹殺する道。
彼は三つ目の道を選んだ。結果を予測できる者は・・・誰もいない。

博士は、メローネ達には仲間であるディアボロは殺せないとふんでいた。
仮に殺せたとして、罪悪感で精神が参ってしまうだろう、そう考えていた。
しかし、現実は違った。
「撃てぇぇぇぇぇぇ!!!」
「『ウインディ・アイシクル』」ザクザクザクッ
「『フレイム・ボール』!!!」ドッグオォン!
「吹っ飛びなさい!」ボグォォォン!
「『グランバイソン』!!」ドガァァァン!!
「とどめ食らえ!『B.F.B(ベイビィ・フェイス・ブースト)!!』」シパァァン!
彼等の攻撃には一片の躊躇も一欠片の後悔も少しの罪悪感も感じられなかった。
そして、力尽きたディアボロは・・・

一度した選択は、二度とすることはできない。
もし、おとなしく捕まっていれば、脱獄のチャンスがあったかもしれない。
もし、逃げていれば、再戦時、勝てたかも知れない。
しかしそれらは今となってはただの想像である。
同じ三つの選択肢でも、やり直しはできないのだ。
その事を悟ったか、あきらめが全てを超越したか、覚悟を決めたか、はたまた只の自虐か。
恐竜の巨大な体躯が自らを押しつぶそうとしているのに。
フェルディナンド博士の顔は笑っていた。        
「メイ・ザ・プレジデント・オブ・ステイツ・リブ・ロング(アメリカ合衆国大統領閣下、万歳)!!!
――それがフェルディナンドの最期だった。

衛士が来たのはその後すぐだった。
すでにディアボロの死体は消滅し、残っていたのは無惨な肉塊と化したフェルディナンドだけであった。
負傷者は手当てされ、元の集落へ送られることになった。
破壊された建物なども修復される。
こうして、『魔竜軍団』の事件は幕を閉じた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「誰かと思えば・・・タバタンか・・・。」
「そろそろ帰らないと。」
「そうだな。・・・なぁ、タバタン。もしあいつがオレ達と出会わなかったら・・・どうなっていたかな。
 やはり・・・この世界は征服されていたかな?」
「その心配はない。この世界には私たちの想像を超える存在が存在する。貴方もその一人。それに・・・」
タバサの表情が険しくなったような気がした。
「人を駒や人形のようにしか思っていない人間は、決して人の上には立てない。・・・立ってはいけない。
 ・・・そう、決して・・・。」
「・・・そうだな。・・・それじゃあ戻りますか、と。」
戻ろうとするメローネのタイツをタバサが掴む。
「・・・あげる。」
「こいつは・・・なかなかいい刀じゃあないか。いいのか?」
「私には必要のない物だから。」
「そうか。ありがとな、タバタン。・・・でもなんでこんなもの持ってたんだ・・・?」
「禁則事項。」

――氷帝学園テニスコート
「部長!部長のラケットが結構前に一本無くなっていた事が判明しました!」
「そんなこと今更言ってんじゃねーよ!どーでもいいだろ!」




      • 武器屋の主人は、店を閉め・・・2時間眠った・・・
そして・・・業物を三本も失ってしまったこととプテラの死に様を思い出し・・・泣いた。

メローネ・・・『デルフリンガー』『無限刃』『跡部のラケット』『業物の刀』GET!
ギーシュ・・・初級術『グランダム』『グランセン』『クレイシル』『クレイド』
        中級術『グランカルゴ』『グランクラッグ』『グランバオ』『グランバイソン』
        さらに陣形を複数習得
ルイズ・・・出番激減。
タバサ・・・戦利品『漢の友情』
フェルディナンド博士・・・死亡。スタンド名『スケアリー・モンスターズ』


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