(『使い魔のルーン』だとォ~~~?
何言ってんだコイツァ~~~ッ!
っつーか痛みで声がでねぇぇえ!)
何言ってんだコイツァ~~~ッ!
っつーか痛みで声がでねぇぇえ!)
億泰は次第に転がるのをやめ、痙攣しながら左手を押さえている。
口から漏れ出るのも奇妙な呻き声だけだ。
と、そこにコルベールと呼ばれたハゲが近寄ってきて、
有無を言わさずに億泰の手を取ってしげしげと見る。
口から漏れ出るのも奇妙な呻き声だけだ。
と、そこにコルベールと呼ばれたハゲが近寄ってきて、
有無を言わさずに億泰の手を取ってしげしげと見る。
「ふむ……珍しいルーンだな。
まあ、何にせよミス・ヴァリエール。
『コントラクト・サーヴァント』はきちんと一度でできたね」
まあ、何にせよミス・ヴァリエール。
『コントラクト・サーヴァント』はきちんと一度でできたね」
先程までのテンションからうって変わって嬉しさを顔に湛え、
やさしい声で言う。
やさしい声で言う。
「ただのアホの平民だからできたんでしょ」
「下等なゴーレム相手でさえできそうにないゼロがぁああ!」
「こらこら、友人を侮辱するんじゃない。
さあ、みんな教室に戻ろう」
「下等なゴーレム相手でさえできそうにないゼロがぁああ!」
「こらこら、友人を侮辱するんじゃない。
さあ、みんな教室に戻ろう」
パンパンと手を叩きコルベールが皆を促すと、周囲の生徒達が宙に浮かぶ。
それを見てコルベールも宙に浮かぶとお城へと向けて飛んでいった。
それを見てコルベールも宙に浮かぶとお城へと向けて飛んでいった。
「ま、とにかくがんばれよゼロ。
まずは『フライ』も『レビテーション』も使えないで教室までな!」
「その平民、貴方にはお似合いね。間の抜けた顔とか」
「素晴らしい使い魔じゃないかゼロ。
このネズミのクソよりもゲスな平民こそがなぁぁあああ!」
まずは『フライ』も『レビテーション』も使えないで教室までな!」
「その平民、貴方にはお似合いね。間の抜けた顔とか」
「素晴らしい使い魔じゃないかゼロ。
このネズミのクソよりもゲスな平民こそがなぁぁあああ!」
口々にいやみを言って去っていく生徒達を睨み、
倒れしている億泰へとルイズは振り返る。
何か怒ったような顔で怒鳴ってくるが、それよりも億泰は自分の疑問の方が大事だった。
倒れしている億泰へとルイズは振り返る。
何か怒ったような顔で怒鳴ってくるが、それよりも億泰は自分の疑問の方が大事だった。
「あんた一体なんd」
「オメー誰だ!?っつーかここどこなんだよォ~~?
なんであいつ等飛んでんだァア~~~!?」
「~~~!ったく、どこの田舎から来たか知らないけど。
いいわ、説明してあげる。
ここはかの高名なトリステイン、トリステイン魔法学院!
そして私達はメイジ!分かったの?平民!」
「オメー誰だ!?っつーかここどこなんだよォ~~?
なんであいつ等飛んでんだァア~~~!?」
「~~~!ったく、どこの田舎から来たか知らないけど。
いいわ、説明してあげる。
ここはかの高名なトリステイン、トリステイン魔法学院!
そして私達はメイジ!分かったの?平民!」
今日は私のセリフは潰されるためにあるのかしら、と思いつつ、
ルイズはイライラを億泰をバカにする気持ちへ変換して嫌味ったらしく言った。
ルイズはイライラを億泰をバカにする気持ちへ変換して嫌味ったらしく言った。
「……?
トリステイン~~~?魔法ォ~~~~?
っつーかどー考えても日本じゃメイジじゃなくて平成だろーがよー!」
トリステイン~~~?魔法ォ~~~~?
っつーかどー考えても日本じゃメイジじゃなくて平成だろーがよー!」
一方でそれを聞いた億泰は嫌味に気づかない程に心底ビビっていた。
魔法と大マジに言い、普通に宙に浮いてすっ飛んで行く連中が居たら無理もないが。
魔法と大マジに言い、普通に宙に浮いてすっ飛んで行く連中が居たら無理もないが。
「日本?なにそれ、そんな国見たことも聞いた事もないわよ。
そもそも平成って何それ?」
そもそも平成って何それ?」
更にその言葉に億泰は耳を疑った。
いくらなんでも、自分と同程度のバカでさえ世界の日本を知らないという事は普通ない。
いくらなんでも、自分と同程度のバカでさえ世界の日本を知らないという事は普通ない。
(っつー事はそもそも地球じゃねえな。
ああ、そーいう事ネ)
ああ、そーいう事ネ)
「ってフザケてんじゃねーぞコラ!
日本を知らないだと!ドッキリもたいがいにしやがれ!
キスされたのは嬉しかったけどよォー!」
日本を知らないだと!ドッキリもたいがいにしやがれ!
キスされたのは嬉しかったけどよォー!」
億泰に怒鳴られた途端ルイズの顔が真っ赤になった。
怒りと恥ずかしさではどーみても怒りの強い顔に。
怒りと恥ずかしさではどーみても怒りの強い顔に。
「だから日本なんて『存在しない』わよ、そんな国ぃ!
キ、キキキキスは契約の儀式なんだから仕方ないでしょ!」
「契約ゥウ?って事はオレは騙されたのかチクショー!
モテ期到来だとばかり思ってたのによぉ~~!」
「何言ってるのよ!
アンタみたいなのなんかにそんなの来る訳ないじゃない!
儀式は儀式なんだから仕方なかったの!
とにかくアンタのご主人様は今日から私!理解しなさい!」
「わかるかボケェ!」
キ、キキキキスは契約の儀式なんだから仕方ないでしょ!」
「契約ゥウ?って事はオレは騙されたのかチクショー!
モテ期到来だとばかり思ってたのによぉ~~!」
「何言ってるのよ!
アンタみたいなのなんかにそんなの来る訳ないじゃない!
儀式は儀式なんだから仕方なかったの!
とにかくアンタのご主人様は今日から私!理解しなさい!」
「わかるかボケェ!」
そう言いながら、ふと億泰の視界に変な物が入り、空を見上げてみた。
二つの月が輝いていた。
億泰は喜んで考えるのをやめた。
二つの月が輝いていた。
億泰は喜んで考えるのをやめた。