時系列

※青字は推測の混じる部分です。明確な記述が見つかった場合は訂正いただけると助かります。

古代王国時代(千年以上前)

ダーカス(異種)による支配

古代王国の首都はイシュトール。
当初、人間は「古き海の民」ダーカスに支配されていた。
人間は彼らに血を与えるだけの奴隷だった。
彼らは紅蓮の赤竜ヴァルガを「神」として崇めていた。

混血のレジテニーヌは悪魔と取引し武器を手に入れ反乱し、ダーカスを倒す。
残されたダーカスは地下深くへ逃れ、悪魔と取引し地底都市メルヴァを築いた。
また、彼らはそのとき腐食の死竜ゾーラスと出会うが、すぐに決別しゾーラスを浅層に封印した。

聖人レジテニーヌ

人間たちの新たな王国は「カノン」と名づけられた。
レジテニーヌは王となったが、同時にヴァルガは人間との対話をやめ、「神」であることをやめた。
代わりに王国の魔術師は低級竜・猛毒のヴァーカスを召喚するが、得られた魔法は蜘蛛と毒、暗闇の魔法だけだった。
(これが古代魔術の由来である)

レジテニーヌは新たな「神」となり秩序をもたらすため聖人となる。
以降、繁栄を極めた「黄金時代」が幕を開ける。
だが、それも長くは続かずいつしか「曖昧な空間」の大穴が開き、いわば放魔と同じ状態になる。
(原因不明。聖人が奇跡を起こしすぎると必然的に大穴が開く仕組みなのかもしれない)

黄金時代の終わり

聖人の魂によってその体から追い出されたレジテニーヌの魂は魔界に回収され、「繁殖池」で魔女を生み出し続けることを強いられる。そうして生まれた魔女がリアード、メドラ、セナ、エウドキアの四人である。
聖人のレジテニーヌはいつしか古代遺跡の奥に封印された。
人々は溢れ返る魔物から逃れ、雷光峰を超えて新たな地を求め、レドへと辿り着いた。

レド時代(~300年以上前)

レドの暮らし

レドではドラゴンが救いを下さる、そのために神殿を築かなければならないとの伝説が広く信じられていた。その神殿こそが奉竜殿と伏竜殿である。民は農耕と牧畜と神殿工事を生業としていた。王族は足りない物資を悪魔取引によって補っていた。

聖女の降臨

悪魔は人口減少による悪魔取引の減少を解決するためリアード、メドラ、セナの三人の魔女を派遣した。その使命はカノン地方の繁栄による悪魔取引の増加である。

レドは長い間干ばつと飢饉に苦しんでいた。
彼女たちは悪魔取引によって得た食糧を提供し、民からは「聖女」と呼ばれ親しまれる。
一方、長女のリアードは悪魔への反乱を企むラズィアを止めようと力を蓄える計画を進める。
英雄ジークを唆し、双頭の竜ゴリアスを討伐。リアードとメドラは竜の力を得る。
(「竜に魔法を奪われた」という話がよく見られるが、おそらくレドの民の誤解。かつての黄金時代はヴァーカスやヴァルガと対話し魔法を得ていたが、それが失伝したことを指すのではないかと思われる)
(また、対話によってではなく倒してその血を得ることでも魔法は得られるようだ)

魔女としての本性

その後、豹変したようにリアードは圧倒的な魔術の力でレドを支配下に置く。
リアードは伏竜殿最奥にラズィアを召喚するための陣を敷き、夫ジークを半魔とする事で半魔髑髏を準備した。ラズィアを迎え撃つための戦力として「生贄」を要求し、彼らに竜の血を与え「竜人」とし軍を編成する。
その行動は彼女の独断であり、意図を理解できなかったメドラはリアードを倒し、伏竜殿の奥深くに封印する。

だが、メドラもまたレドを支配し、強大な氷の魔法によって「大平原」を「大雪原」に変貌させる。
その目的はレドの住民を新天地に追いやるため、いわば巣立ちを促すために親が子を攻撃するような行動だったと思われる。
(魔女の食糧は裂け目から悪魔取引で得ていたため、それを後ろめたく思い自立を促した、のではないか)
(レドの民は言い伝えを守りレドから離れたがらなかったという残留思念がある)

ミルトンへ

リアードもメドラも人間にとって「悪役」となってしまったため、すべてを三女のセナに託す。
セナとレドの民は大雪原の魔法陣から現在のミルトン川上流まで民を率いて転移する。この中には秘密裏にリア―ドがジークとの間に産んだ子、バルロックも含まれていた。

ミルトン時代(~数十年前?)

新たな王国の始まり

セナの率いるレドの民が辿り着いたのは現在でいうミルトン川の上流、王国医療協会が建っている地である。
レド時代の記憶はほとんど失われ、現代のカノン王国はこの地が発祥の地であると認識している。

先王の時代

先王ルドルフは「異種」に対し強い警戒心を抱いていた。
(理由は不明だが、古代王国時代にダーカスが人間を支配していた歴史からすればまったく無根拠というわけでもない)
ただ、討伐隊は次第に異種狩りに疑問を抱き、マルカ隊長が異種の女王ウルダに命を救われたことをきっかけに先王を説得。
異種狩りが中止される。
(マルカはルクルーペの「古い砦」を拠点にしていた。のちにルクルーペはオータスの調査部隊が拠点として流用する)
(ちなみにこのマルカとウルダの子がアレフレッドである)

王族の滅亡

混血のレジテニーヌから脈々と伝えられてきた王族の血が、レジテニーヌが悪魔と交わした「1000年後にレジテニーヌの血統が潰える事と引き換えに異種とも戦える武器を得る」契約によって絶える時が来た。先王ルドルフが崩御し、残された幼く病弱な王リアムもまた醜い魔物へと変じる。

王国摂政アズランはカノンを救うため様々に尽力する。
大魔術師バルロックを王国魔術師として引き抜いたり、錬金術会と共同で「生命」の研究をさせていたのもリアム王のためだったと思われる。
また、この錬金術の共同実験所では「魂」についての理解が不足していたため魔物が大量発生する事故を引き起こしてしまう。

アレフレッドの経緯

アレフレッドはミルトンで生まれ育ち、魔術学院で優れた成績を修めて大魔術師バルロックの研究会に所属し、師事を受ける。
しかし父マルカとの家庭内の不和、アレフレッドの自然治癒力が常人よりも遥かに早いことを理由に学院内の不良生徒から攻撃魔法の実験台にされるなど、恵まれた環境に対し決して全て上手くいってるとはいえない生活を送っていた。
そしてある日自らが異種と人間の混血であるという事実を知る。
自らのルーツを探るため魔術学院を退学。ミルトンを出奔して巡礼の道を辿り、古き海の民(アレフレッドは異種と推測)の知識を蓄えているマージ教会へと入団する。
その経緯には当時は人間だったバビロンの教唆があった。

マージ教会に入ったアレフレッドは古書院の蔵書や、または古代遺跡を探索し「異種と人間の混血」にのみ可能な禁術の正体を知る。
それは「聖人」となる禁術であった。
そして遺跡の最奥にてかつての聖人レジテニーヌ王が行った秘術を発見。
「王国を救う」という建前で教会魔術師のセドリックの協力を得て「聖人の儀式」を執り行う。
ただ、その本心は「聖人」という「力」を得ることだった。
そしてアレフレッドは「聖人」となりその治癒の力で人々を救い「奇跡の男」と呼ばれるようになるが、やがて「聖人」の人格に蝕まれ人が変わっていく。
セドリックはひどく変わってしまった友人の姿に苦悩を抱え、その状態をなんとか治療できないかと王国摂政アズランへと密告する。
魔術学院時代の学友ロペオもまた、魔術師としての道を捨てたアレフレッドに対して思うところがあり、セドリックと共にアレフレッドを捕らえるための証言に加わる。

聖人アレフレッドは王国摂政アズランによって捕らえられ、地下深くの囚人収容施設「カノンの柩」の最下層に送られる。そこで異種を計画的に生み出す計画に従事させられる。
(同時期に多くの生きた囚人が必要となるためミルトンでの死刑執行を廃止。処刑人の村シレンスは、最後の執行人達を残して閉鎖されることになったと思われる。)
人間を異種とするにはただ大量の「魔素」に侵すだけでは足りず、魔素に魅入られない「強いスピリット」が必要であった。
そしてアレフレッドと同じく「聖人」の人格もまたスピリットを操作する術を持っていた。
自己犠牲を厭わない聖人はアズランの実験に積極的に協力し、多くの囚人を「異種」に変化させていった。

アズランはアレフレッドの中の「聖人」がカノンを救済する次なる王であると見込み、聖人の人格のみを抽出して錬金術会が造った新型ホムンクルス(パペット)に移すことに成功。
アレフレッドと聖人は肉体的にも分裂することになる。
しかし聖人の人格から解き放たれたアレフレッドは柩内で反乱を起こし、カノンの柩で捕らわれていたものやメルヴァの民を率いてイシュトールの崖から脱出。
カノンから離れた遠き地でラーガ帝国を興し、各地の小国に侵攻を繰り返して戦力を増強。
数十年の時を経て皇帝アレフレッドは、遂に憎きカノン王国へと侵攻。かつての故郷ミルトンを蹂躙していった。
バルロックは残りの寿命と引き換えに放魔の儀式を行い侵攻は止まるも、ミルトンは滅び魔素によって人々が次々に魔物に変じる地獄と化した。かつての黄金時代の終わりのように。

一方、聖人の人格を移されたパペットはアレフレッドに薬を飲まされ、朦朧とした意識でカノンの柩の抜け道からレドの大雪原へと脱出。
そのまま絶命し、聖人の遺体は長らく失われることになる。

アズランはラーガ帝国皇帝アレフレッドがいつか復讐の為にカノンに戻ってくると確信し、対策の為に聖人の復活を目論む。
必要な物は「蘇生の禁術を行使できる混血」、「禁術の構築図」、「触媒となる聖人のパペット」の3つだった。
まずは異種カーミラと接触して互いの利益の為に手を組み、そして彼と彼女の間に混血のエメルダが生まれた。
時が経ち、カーミラは成長したエメルダに先代女王ウルダを暗殺させ、王位を簒奪。カーミラの目的はひとまず達成された。
長き捜索により、ゴードン(聖人によって生み出された異種化ホムンクルス。アズランの側近)が聖人のパペットを発見、アズランの元へ回収される。
その後、アズランはエメルダの混血の力を頼りに半魔の長となったバビロンと契約。禁術の構築図を手に入れる。
遂に準備がすべて整い、アレフレッドが聖人の儀式を行ったのと同じマージベルクの地下で、エメルダが蘇生の禁術を行使。
聖人の魂が再び目覚めたのだった。(ここで本編開始)。

本編

エメルダは蘇生の禁術を執り行う。聖人の魂に彼にまつわる4つの記憶を回収するよう命じ聖人は旅に出る。
聖人EDではアズランの目論見通り聖人は蘇り王となる。蘇生の禁術に巻き込まれたアレフレッドの魂は聖人の手で破壊される。
真実EDでは聖人は術者であるエメルダを殺害、蘇生の禁術を乗っ取り変性させる。聖人はアレフレッドの魂と融合し蘇生する。
その後主人公はアレフレッドか聖人かはたまた別の誰かの意思の導くままにアズランを討ち果たさんとする。
アズランも主人公を討つ為に悪魔と契約し力を得て戦うが、力及ばず敗北し死亡する。

本編後

主人公は放魔を止める為悪魔街の魔女を訪れる。
全てはアレフレッドか聖人か、はたまた別の誰かの意思の導くままに。

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最終更新:2024年07月29日 08:15