エステル・フェルネット


身長160cm、体重43〜45kgくらい。華奢な体躯で慎ましやかな肉付き。
腰まで緩く波打つブルネット、淡いラベンダー色の瞳。
なめらかな卵型の輪郭に小振りな唇。白磁の肌。
黙っていれば深窓の令嬢然とした可憐な容貌。
服装は肌の露出が少ない落ち着いたデザインのワンピース等を好む。フェルネット邸に出入りする者の殆どが暗い色のスーツだからと、自身は意識して明るめの色を取り入れる。

イメージ画像(柊祈式女子メーカー様)
+ ...

名門女子校に通う学生。
父親と血の繋がりは無く、物心つく前に施設から引き取られて養子になった。
自分が養子である事は知っているが実親の記憶は無く、引き取られる前の事も何も覚えていない。
蝶よ花よと大事にファミリーに守られ育てられた箱入り娘。
気位の高いプリンセス。我侭、強欲、意地っ張り、寂しがり、甘えん坊、泣き虫。
無償の愛を一身に受けて育ったため自己肯定感が高く、良くも悪くも自分の意思に忠実。
むやみに我侭を言うのはもっぱらピエトロ相手のみだが、屋敷の警護の勤務中である家族相手に遊びに興じたりと、素で人を振り回すきらいがある。
世間知らずで、ころっと騙されたり、ちょろっとほだされたりする。

典型的なお転婆じゃじゃ馬お嬢様だが、
幼少期からカノッサ夫人を筆頭に一流の淑女教育を受けており、
TPOに応じて淑やかに振る舞うだけの教養はきっちりと身に着けている。
自らの容姿が異性に魅力的に映ることを自覚していて、必要とあらばそれを利用することも厭わない。
…が、小学校から男子禁制の学校に通い、籠の鳥のように育てられたため、「家族以外の男の人はよく分からないから苦手」というのが本音。
運動神経は悪くないが、体力・筋力ともに貧弱で戦闘力は皆無。
好きな食べ物はピエトロが作った甘い飲み物(特にハニーミルクとレモネード)、イザベラが作る料理全部。

幼い頃から「仕事へ行くと死んでしまう」という事は幼心にぼんやりと感じていたが、
家業がマフィアであること、父親がマフィアのボスであることを察したのは思春期に差し掛かる頃。望むと望まざるとに関わらず学校で様々な噂が耳に入ることが増え、自然と気付いたものと思われる。
家業を隠そうとしている"家族"のために表向きは知らない振りをしながら、数多くの"家族"の葬儀に立ち会ってきた。
何が最後の会話になるか分からないので、家族の前では努めて明るく振る舞っている。

大好きな兄を奪われた(と感じている)こと、
幼い頃から家族の死が身近にあり、しかし父がすべてを隠して遠ざけようとしていること、
学校で浮いた存在だったため友達がおらず、人間関係の希薄さから精神的に幼く情緒の発達が未熟だったこと、
…等々、様々な要因が絡み合って思春期の反抗期を完全に拗らせ、
18歳で成人を迎えても未だ父親に対する反抗期から抜け出せていない。
反抗期真っ盛りの頃は父親をあからさまに毛嫌いして頻繁に当たり散らす有様だったが、
ひょんな事から兄に友人を作るよう諭され、マリー・アルジェントアリーチェの2人の友達に恵まれた影響か、以前に比べれば若干軟化している模様。

父を含めた周囲の大人たちが自分には裏社会に一切関わらない真っ当な幸せを望んでいることを知りつつも、
いずれは父の跡目を継いで二代目ボスになるという無謀な野望を抱いている。
当初は、いずれ父親が一人娘を表社会に嫁がせ、裏社会から完全に縁を切らせようとしているのだろうと推測し、
光の世界に追い出されないため、ずっとフェルネットの家にいる(=ピエトロと一緒にいる)ためには、ボスの座を手に入れることが唯一の方法だと考えていた。
しかしピエトロに野望を打ち明けて暫くの後、ピエトロが次期後継者として正式にルカから指名されていること、
エステルが表社会に馴染めなければ彼の妻として添わせるという計画であったこと(加えて、それを伝えそびれていたこと)をピエトロ本人から伝えられる。
ボスの座を望まずとも、次期ボスであるピエトロの妻としてずっと一緒にいることが叶う――つまり「大きくなったらピエトロのおよめさんになって、ずっと一緒にいる」という揺籃期の約束は自動的に果たされる筈だったことを知らされたのである。
隠されていた事実を知ったエステルは、しかし心が折れることも、野望を諦めることもなく、そのままピエトロとともに変わらず玉座へと至る茨の道を突き進む。

すべての契機は、義兄であるピエトロが兄妹であることをやめてマフィオーソであることを選んだ日である。
幼い頃、自らを取り巻くすべてがゴッドファーザーたる父ルカ・フェルネットのものだと幼心に感じていた寂寥の中、
兄であるピエトロだけはこの世で唯一『自分だけのもの』だと信じていた。
しかし彼が兄妹関係に終止符を打ったことで、「父にピエトロを奪われた」「ピエトロに裏切られた」と感じ、
「奪われたのなら奪い返さなければ」
「奪い返せたなら、もう二度と誰にも奪われないようにしなくては」
――そう結論付けた。
何故ボスの座を望むのかといわれれば、『初恋だから』。
幼稚な独占欲は、長じてフェルネット・ファミリーを巻き込み、やがてピエトロの運命を呑み込んでいくこととなる。

サンドラデボラなど様々な人間との関わりの中で、兄であるピエトロへの愛情が親愛だけではなく恋情であることに気付いたが、
それは成長するにつれ愛情が変化したわけではなく、あくまでも最初から『初恋』だったことを自覚しただけ。ピエトロに向ける感情は幼い頃からずっと変わっていないらしい。

美しい容貌が母親譲りであることを、ルカとブッフォンだけが知っている。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年09月27日 20:32