ピエトロ・ベルッチ

フェルネット・ファミリーのボス、ルカ・フェルネットの懐刀と呼ばれる青年。
エステル・フェルネットの兄、恋人、夫、お目付け役、教師、共犯者。

物語開始時27歳(現在29歳)。
186cm76kg、襟足のやや長いオールバックの金髪に鋭い眼差しの碧眼。
サングラスを愛用するが、プライベートや公式の場ではアンダーリムの眼鏡を着用する場合も。
冷淡で無機質、一見して酷薄な印象を与える整った顔立ち。
鍛え上げられ絞られた肉体(後述)。
基本は自分の制服だとして黒いスーツを身に纏っているが、こちらもプライベートでは若干明るい色のスーツにする場合がある。
いずれにしてもスーツしか着ない。それ以外の服のセンスは壊滅的だが、部下に選ばせるため致命的なコーディネートになることは稀。

イメージ画像(男前メーカー(仮)様)
(サングラス)
+ ...
(眼鏡)
+ ...
(裸眼)
+ ...
(少年期)(はりねず版男子メーカー様)
+ ...


ルカの側近、秘書として辣腕を揮う若きマフィオーソ。
ファミリーいちの切れ者と評価も高く将来を嘱望されており、ルカの後継者と目されている。
ニコラ曰く『情報部門でそこんとこ知らないヤツはモグリっすよ』。
幹部会もおおむね肯定的であるが、フランチェスコ・ブルーノなど一部には元孤児というピエトロの出自を蔑み認めない者も存在する。
ファミリーのボス、ルカへの忠誠度は極めて高く、ルカに心酔し神の如く崇拝しており、
その熱狂ぶりは余人をして『狂信者』と言わしめるほど。
ルカに対する侮辱や愚弄を決して許さず、敵対者には徹底的な根絶を以て接する。
この世にルカ以外に敬うべき存在はいないと考えており、いかなる相手に対してもやや慇懃無礼に振舞うきらいがある。
コミッションでは誰もが畏れる長老ヴィトー・ダヌンツィオに対しても一歩も譲らない舌戦を繰り広げた。
インテリ風の外見から智謀に振り切った人物と思われがちだが、その実肉体も鍛えており、
ルカの戦い方を見様見真似で再現した容赦ない戦い方で荒事もそつなくこなす。
母国語の他に複数の言語を流暢に使いこなすが、すべて独学で小学校さえ卒業していない。
(ルカとブッフォンから就学を打診されたものの、エステルの世話ができなくなるということを理由に辞退している)
学歴がないことが密かなコンプレックス。

いかなるときでも表情を崩さず、冷酷非情で酷薄無道な性格と思われがちだが、胸襟を開いた相手には愛情深く接する。
腹心のジュリアーノ、年少組の頃から付き合いのあるイザベラなどに対しては気安く冗談を口にしたりもするようだ。
主ルカに『兄になってやれ』と命じられ幼少期の教育を受け持った義妹エステルに対しては惜しみない愛を捧げており、
彼女を『私の星』『白薔薇』と言っては全身全霊で奉仕している。
エステルの野望に対しては最初は否定的で、応援するふりをして無理難題を押し付け諦めさせる方針を取っていたが、
妹の覚悟が本物であることを理解してからは一蓮托生、運命共同体というスタンスに路線変更した。
エステルにはめっぽう甘く、彼女の未熟な言動や行き当たりばったりの行動に度々苦言を呈しはするが、結局我侭に抗い切れず許してしまう。
また、エステル関連のことではよく冷静さを欠き、慌てふためく様が見られる。エステル曰く、

「ピエトロったら、なんでも出来るのに、私のことになると途端にてんでダメなの。可愛いでしょ?」

とのこと。
趣味は愛車(ブガッティ・ヴェイロン スーパースポーツ カーボンブラック)の洗車、愛銃(マテバ オートリボルバー)の手入れ。
重篤な下戸かつ酒乱。
好きな食べ物はカルチョフィとカポナータ。ピッツァも好物。

元々は街の最下層、貧民窟を這いずる孤児のひとりだった。
ストリート・チルドレンの中では年長者であったが、日がな一日中空ばかり見上げていたため、仲間からも変わり者と思われていた。
そんな中リーダー格のウェイロン・リーにだけは才覚を見出されており、共に峠で星を眺め将来を語り合うなど、友誼を深めている。
いつか夜天に輝く『星』に手を伸ばし、手に入れてみせる――それが少年期の夢であった。
モレッティ・ファミリーのガウディーノが孤児たちに密告制を敷き、仲間内に疑心暗鬼が蔓延すると、
現状を憂慮して単身ルカの暗殺を計画。敢えて裏切りの情報を流し、ウェイロンに拷問され、
フェルネット・ファミリーが自分を救助に来るのを待った。
首尾よくフェルネット・ファミリーに救出された後は恩返しと称してイザベラの下につき、洗濯などの雑用をこなしながら、
ルームメイトで先輩のジャンゴダミアーノを追い抜く勢いで猛勉強に明け暮れ、
瞬く間に英明ぶりが幹部たちの知るところとなる。
その後ブッフォンの小間遣いに抜擢され、スケジュール管理や書類整理など一通りの事務仕事を仕込まれる。

フェルネット・ファミリーとモレッティ・ファミリーの最終決戦をルカ暗殺の好機と判断し、ルカに同行を直訴。
受け入れられるとファミリーのガンラックから拳銃を一挺盗み出し、懐に入れて戦いに臨んだ。
敗戦を受けて逃亡したガウディーノを追ってヘリポートへ行った際、ガウディーノの側近として生き永らえていた親友ウェイロンと再会。
ルカやウェイロンの前で自身の温めていた暗殺計画を暴露し、ルカへ銃口を向けるも、暗殺は失敗に終わった。

抗争終結後、こちらの考えや計画をすべて看破した上で何もかも受け入れていたルカに心から屈服し、忠誠を誓う。
フェルネット邸完成と同時に配置換えが行われ、ブッフォンの小間遣いからルカの秘書見習いに転属すると、
ルカから直々にエステルの教育を任される。

「―――ピエトロ、この子の兄になってやれ」

主の命令通りに暫くはエステルと寝食を共にし、基本的な教育や読み書きなどを学ばせ、年の離れた兄妹を演じていたが、
ウェイロンの造反を切欠に本格的なマフィオーソとしての道を歩むことを決意し、エステルとの兄妹関係に終止符を打つ。
それからはフェルネット邸の家宰のように振舞い、長じて後もエステルに対し『お嬢さん』と一歩引いた立場を取っていたが、
エステルがルカの後継者という密かな野望を打ち明けたことを契機に元の兄妹関係に戻っている。
出会った頃からエステルの中に自身の長年追い求めていた『星』を見出し、親友ウェイロンの誘いさえ退けるほどに愛していたが、
エステルがクラウディオ・アルジェントアリーチェらと親交を深め、とある交歓会で淑女としての大人な姿を見せたことで、
彼女を義妹でなくひとりの女性として意識するようになる。
ブルーノの裏切りを暴き、粛清が完了すると、自身の所有するコンドミニアムへエステルをいざない、初夜を遂げた。

少年期からルカ・フェルネットに特別扱いされ、
義妹エステルと同じく実子のような扱いをされてきたことに対して深く恩義を感じているものの、
自身を『ボスの器ではない』『No.1の傍で補佐をするのが性に合っている』と分析しており、
ファミリーの後継者にと考えているルカやブッフォンの意向に対しては消極的。

現在はコーザ・ノストラの幹部となって王国へ帰還したウェイロンと決着をつけるべく、エステルと二人三脚で奮闘中。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年08月29日 11:05