イザベラ

くすんだ金色の長い髪を緩やかに波打たせた、妙齢の女性。
ピエトロより二歳年上。

フェルネット邸の料理長を務め、ゴッドファーザーのルカをはじめフェルネット邸に出入りする人間すべての胃袋を握っている。
快活で面倒見のいい性格であり、厳ついファミリーの構成員たち相手にも物怖じせず思ったことをズバズバ口にする。
構成員たちもイザベラの機嫌を損ねると途端に食事に困窮するため、一定の敬意をもって接している。
エステルのことはお嬢様と呼び王侯に対するように接するものの、請われて料理を教えたりと気の置けない関係である様子。
ピエトロとは王国建設以前からの古い付き合いで、ボスの側近として周囲から恐れられるピエトロもイザベラには頭が上がらない。
食品学や栄養学に明るく、いつでも食べる者の健康を気遣い、屋敷の人間の好物なども把握している。
現在のフェルネット邸にはなくてはならない人物。

元々は街の一角にあった小さなレストラン『トラットリア・クオーレ』の一人娘で、両親の愛情を一身に受け、幼い頃から『みんなが喜んでくれる料理』の手ほどきを受け、
看板娘として慎ましくも幸せな日々を送っていたが、あるとき質の悪い者たちに目を付けられ、みかじめ料を断った両親が殺害されてしまった。
目の前で両親を殺され、絶望の縁にいたイザベラをルカとブッフォンが拾い、恩返しにと家業で身に着けた料理の腕を振るって気に入られて以来、
ファミリーの食事を担当している。

普段は勝気で姉御肌なイザベラであるが、幹部のマシュー・アッシュフィールドに対しては淡い恋心を抱いていたようで、
彼と接する時だけは頬を染め乙女のように恥じらっていた。
過去には告白したこともあったようだが、年齢が離れすぎていること、故郷で喪った恋人のことが忘れられないことを理由に、
失恋してしまった模様である。
ウェイロン・リーの謀略によってマシューが暗殺された時には、深い悲しみに苛まれながらも懸命に心を奮い立たせ、
気丈に振舞っていた。

余談だが、イザベラの不在中に勝手に厨房に入り冷蔵庫の中身を漁ることは厳罰行為であり、露見するともれなく処される。

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最終更新:2023年02月05日 23:58