緑の地に悠久たる繁栄を────
____容姿____
ムカデの如き節で構成される細く平たい身体を持つ
テラノバグ
体長は20mほどで脚はなく、代わりに背中には4対の翅が存在する。
ドラゴンとも渡り合えそうなほどに巨大な縦開きの顎と、顎の横に付随する角の如き牙、ジャイアントの剣とも成り得るだろう、尾端に存在する剣状の突起が特徴的である。
更には身体の側面には、尾端のそれよりは劣るものの刃のように鋭い剣状突起がいくつもついており、緑の種族とはいえやや攻撃的な見た目となっている。
頭部に存在する2つの複眼は普段は温厚そうな深緑色をしているのだが、何らかの原因により怒りの感情に呑まれれば途端に激しい赤色へと変化。怒りの対象に破壊をもたらすべく行動をし始める。
____戦法____
戦い方としては、その巨体から繰り出される体当たりや強靭な顎による噛みつき、尾端の剣を用いた攻撃を主体としている。
更には銃弾程度ではかすり傷程度しかつかない堅牢な甲殻を有していることによる特攻攻撃も仕掛けてくる。
しかし本当に恐るべきは、その移動速度。大型とはいえ下手な飛空挺よりも余程速い飛翔からなる攻撃は、たかが体当たりとはいえ甚大な被害をもたらすものだ。
____終焉____
何らかの理由により、6匹のアブ型
インセクトを引き連れて
赤の大陸を襲撃。
途中で
獣人と
プランツ・ビースト各1名と
海賊船を加えた計9名+1隻での進撃を試みるも、赤の大陸近海で赤や黒の種族達の迎撃にあう。
一同は迎撃に対して猛攻を仕掛けるも、対抗する赤黒勢の前に力一歩及ばず敗北。
獣人と海賊船はその場から撤退するも、テラノバグ率いるインセクトとプランツ・ビーストは赤の大陸でその生涯を終えた。
しかし赤の大陸で命を落とした彼らにも意地はあったのか。
プランツ・ビーストの能力により変貌させられ、森の土壌と化した赤の大陸沿岸の一部に、矢張りプランツ・ビーストの異能で幼い森が出現。
更にはテラノバグ・バシルの傷口から溢れだした緑色の体液が地面に堕ちると、そこからコケやキノコといった森の土台となる蘚苔類が芽吹いて急速に成長を始めていく。
だがそんな、命をかけた抵抗も空しく。
赤の種族(未作成)の手によって森は灰と成ってしまう。
────ほんの僅かな時間。数分ではあったが赤の地に緑の生命を生み落とした彼らの進撃。
これを後の語り部達は何と語るのか。それはまだ、定かではない。
____後日談____
作品中では語られなかったが、このテラノバグの名はバシル。
特別な異能は保持せず、巨体と経験のみで赤や黒の種族には対抗し、緑の種族には温和な眼差しを向ける森の住人であった。
テラノバグの例に漏れずとある森林一帯の守護者としての役割も兼ねており、今回の襲撃はその森林が赤の種族によって蹂躙されたことが発端となっている。
しかし何故、能力を持たない彼の体液からコケやキノコが生まれ出てきたのだろうか。
彼の体液に特筆すべき能力や効力があったというわけでもない。
その謎の答えとなり得るのが、襲撃数時間前の森林内で行われた、とある
ドリアードの少女とバシルとの会話。
少女はバシルの進撃に協力すると言い、キノコの胞子を出してそれをバシルへと吸わせた。
恐らくこのキノコの胞子には、コケやキノコの生長を促すなにかか、或いはコケやキノコ類の菌で構成されていたのだろう。
それにより、バシルは体内に別種の生命を宿しながら戦闘を行うこととなった。
クリーム色の斑点の施された、赤い赤いキノコ傘を持つドリアード。
──────
まさか......?
最終更新:2011年08月21日 11:01