メインプレイでは、実際にシナリオを使用してゲームを遊ぶことになる。
メインプレイは前述したように4つのフェイズに分かれている。そして、それぞれのフェイズは、複数のシーンによって構成される。
そこで、最初にシーンについて解説する。
●シーン
『退化未来のフォークロア』では、ゲームはシーンと呼ばれるゲーム内の時間単位で進む。
シーンとは、分かりやすくいえば、映画やTVドラマなどのひとつひとつの“場面”のことである。
セッションは“場面”の連続であり、シナリオとはシーンをつなげるための情報なのだ。
もちろん、GMはセッションの進行に合わせて、シナリオにないシーンを創ってもよいし、プレイヤーもシーンの作成をGMに依頼してもよい。
GMはどのようなシーンを作成するかの最終決定権を持っている。
●登場と退場
シーンに参加するためには、そのシーンに[登場]する必要がある。
シーンは、舞台のようなものである。舞台に上らなければ役者(PC)は何もできない。
その逆に、シーンから去ることを[退場]と呼ぶ。キャラクターは、GMの許可を得られれば、いつでもシーンから退場できる。
GMはシーンに誰が登場しているか、任意に決定できる。
もちろん、必要であればシーンの途中に登場してもらう(させる)こともできるし、登場しているキャラクターを退場させるのも任意に決定できる。
●シーンの進行
シーンは次のような手順で進行される。
▼シーンプレイヤーの指定
GMは、そのシーンの主役となるキャラクターを指定する。これを[シーンプレイヤー]と呼ぶ。
GMはシーンの開始時にシーンプレイヤーが誰であるのかを宣言すること。シーンプレイヤーは自動的にシーンに登場できる。
▼シーンの開始
GMは、まずシーンの開始を宣言し、そのシーンの行なわれる場所とその目的について簡単に解説する。
これは、その後に登場するかどうかの判断材料になるからだ。
解説とはいってもそんなに多く話す必要はない。シーンプレイヤーを中心にして一言二言解説すればよい。
▼同行者の指定
シーンプレイヤーは現在一緒に行動しているPCを指定して同時に登場できる。
これを[同行者]と呼ぶ。同行者は相手の了承が得られれば何人でも構わない。
もちろん、GMは行なわれるシーンの都合に合わせて同行者を認めても、認めなくてもよい。
なお、NPCと同行できるかどうかはGMが任意に決定してよい。
▼PCの登場希望
シーンに登場することを希望するPCは、GMの許可を得てシーンに登場することができる。
状況的に登場できるかどうか分からない(距離の離れた場所にいるなど)場合は、
GMが適切だと思われる判定を行わせてもよいだろう。
▼シーンの演出
GMはそのシーンに必要なだけの演出と処理を行なうこと。
▼シーンの終了
GMは、いつでもシーンの終了を宣言できる。シーンを終了させたら、舞台裏の処理を行なう。
続いて、シナリオの進行に従って次のシーンプレイヤーを決定する。
そして、次のシーンに移る。
●マスターシーン
シーンの中には、シーンプレイヤーの存在しない演出が主体となるシーンがある。
これをマスターシーンと呼ぶ。
マスターシーンでは、誰も登場させないということを含めて、登場するキャラクターをGMが任意に決定できる。
■オープニングフェイズ
オープニングフェイズは、このゲームにおける導入部分である。
■ミドルフェイズ
ミドルフェイズはシナリオで語られる事件の中盤であり、物語が進行するフェイズである。
他のPCたちとの出会い、事件によって発生するさまざまなイベントや敵との遭遇を経て、PCたちはクライマックスへと至る。
ミドルフェイズの進行はシナリオの内容によって大きく変わる。
■クライマックスフェイズ
シナリオにおける真の敵、コンピュータRPGなどにおけるボスキャラとの戦いがクライマックスフェイズである。
むろん、戦闘でなければならないわけではない。
戦闘に見立てた討論や、ミステリーにおける謎解きもクライマックスに相応しいだろう。
■エンディングフェイズ
エンディングフェイズは、セッションのエピローグに相当する。
どのようなシーンになるかは、実際のセッションの内容によるだろう。
■メインプレイの終了
これで、メインプレイ(狭義的なセッション)は終了し、
アフタープレイに移る。
アフタープレイでは、キャラクターの成長や後片づけなどセッションの後処理が行なわれる。
最終更新:2013年04月06日 22:19