第一回 ~プロローグ~

某月某日ローイア諸島ナノウリスマのテトの旅籠。
この付近での一仕事を終えた面々が夕食を終えてそれぞれで歓談していた。
皆いい感じに腹も満たされ気分も乗っている。
なにかここいらで一ついいゲームはないものか、そう考えたムヴァは一つの提案を思い付いた。

ムヴァ「人狼ゲームをやりましょう」


ナーム「はい?」




人狼ゲーム、正確には『汝は人狼なりや?』。
「とある村に、人狼が紛れ込んだ」という設定で行われるTRPGの一種。
昼は村全員の中から一人選んで多数決で処刑、夜は狼が村人を1人食い殺していく。
プレイヤーは村人サイドと人狼サイドに分かれ、村人は人狼の全滅を、人狼は村人を自分達と同数以下まで減らせば勝ちとなる。
議論、推理、騙り、それらがモノを言うブラフゲームだ。



勝利条件

村人陣営 妖狐を全滅させた後、人狼を全滅させる
人狼陣営 妖狐を全滅させた後、村人陣営と狂人を人狼と同数以下に減らす
妖狐陣営 妖狐が全滅していない状態で人狼が全滅、または村人陣営と狂人を人狼と同数以下に減らす

役職

陣営 役職 説明
村人陣営 村人 特殊能力の無い村人
占い師 夜に生存者から1人、「村人」か「人狼」か判定できる。
狂人、妖狐を占うと「村人」と判定されるが妖狐を占うと妖狐は死ぬ。 
霊能者 昼間処刑された者が村人か人狼か判定できる。
狂人、妖狐は「村人」判定。 
共有者 2人以上1組。
お互いの正体を知っており、夜に共有者同士で会話も可能。 
狩人 2日目の夜以降、自分除く生存者の中から1人選んで人狼の襲撃から守ることができる。
人狼陣営 人狼 夜に村人を1人選んで食い殺すことができる(人狼同士の共食いは不可能)。
お互いの正体を知っており、夜に人狼同士で会話も可能。 
狂人 人狼の勝利が勝利条件の村人。人間なので占い師、霊能者には「村人」と判定される。
人狼が誰かは分からず、人狼からも狂人が誰かは分からない。
妖狐陣営 妖狐 人狼に襲撃されても死なないが、占い師に占われると死ぬ。村人にも人狼にも数えない。
お互いの正体を知っており、夜に妖狐同士で会話も可能。




ムヴァ「というわけでヘルヤの古跡で見つけた人狼ツールを使って進行します。私は初日犠牲者役も兼任しますので」

ミスラ「便利ナものがあるノデスネ……」

ゼフィス「人狼ゲームかー、久しぶりだな」

ムヴァ「おや、ゼフィスさんは経験者でしたか」

ゼフィス「おう!俺は百戦錬磨だからどんどん頼りにしていいぞ!」

ウィアット「お前妖狐になる可能性もあるんだぞ!」

ラウル「なんにしても手早く始めようぜ!早くゼフィス吊りてぇ~~~」

ケビン「…吊りを無駄にするな」

希鳥「お、俺もやるの…?」

ムヴァ「折角なんですから貴方も楽しんでいきなさーい^^」

ヴァーリ「勝手が良くわからねぇんだが」

ゼフィス「お前らは俺らに金貸してくれればいいから」

カルス「そういうゲームじゃねぇからコレ!!」

レオン「負けないように、頑張ろう……!」

イリス「あ、質問なんだけど」

ムヴァ「はい、なんでしょう?」

イリス「初日犠牲者役のアンタが占い師とか共有者ってことは有り得るの?」

ムヴァ「いい質問ですね。その可能性はあります。初日犠牲者は村人、占い師、霊能者、共有者、狩人、狂人のいずれかの立場になります」

カルス「成程なー…初日犠牲者が占い師とかだと村としては面倒臭くなるな」

ムヴァ「さて、皆さん準備はできましたかね。では早速ゲームを開始しますよ」


最終更新:2012年04月24日 00:15