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超探偵事件簿 レインコード
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超探偵事件簿 レインコード
【ちょうたんていじけんぼ れいんこーど】
ジャンル
ダークファンタジー推理アクション(推理アドベンチャー)
対応機種
Nintendo Switch
発売元
スパイク・チュンソフト&brトゥーキョーゲームス
発売日
2023年6月30日
定価
6,345円
プレイ人数
1人
判定
クソゲー
ポイント
くそうざい主人公ユーマ、つまらないシナリオ
''
Tookyo Games作品
''
概要
システム
評価点
賛否両論点
問題点
総評
概要
スパイク・チュンソフトによる新規タイトルの推理ADV。
システム
構成
主に3つのパートで構成されており、事件発生までの自由行動パート、調査パート、謎迷宮パートという風に区分されている。
一人称視点の『ダンガンロンパ』本編と異なり、『
絶対絶望少女
』のように三人称視点の操作が基本となっている。
自由行動パート
チャプター開始から事件発生まではイベントをこなしつつの自由行動となり、カナイ区を自由に探索できる。『ダンガンロンパ』シリーズと異なり時間的な期限は存在せず、事件発生場所に移動しない限りシナリオは進行しない。
街の探索のほか、サブクエストとして住民から依頼を受けることもできる。
事件パート
特定の場所に移動すると事件が発生。以後は『ダンガンロンパ』シリーズと同じく現場で事件の捜査を行っていく。そのため、以降は基本的に街に戻れなくなる。
チャプターごとに超探偵と共同で捜査していく。ここで事件の手掛かりであり、後の謎迷宮パートで使用する「解鍵」を入手する。また、謎迷宮パートでも事件現場を思い出して再捜査することがある。
謎迷宮パート
解鍵が集まるとイベントが発生し、事件の謎が具体化した異世界「謎迷宮」を攻略することになる。『ダンガンロンパ』シリーズの学級裁判パートに相当する。謎迷宮では以下のミニゲームをクリアしていくことで事件の謎が明らかになっていく。また、ミニゲームの合間にも選択やQTEが発生することがある。事件の全貌を暴いて真犯人を特定し死に神ちゃんが真犯人を裁くことで謎迷宮が崩壊し、現実世界で真犯人が死亡する。
推理デスマッチ
事件の解決を阻もうとする謎怪人とのバトル。謎怪人の発言の矛盾点を解鍵を用いて斬ることで論破していく。『ダンガンロンパ』シリーズのノンストップ議論に近い。
死に神ちゃん危機一髪
往年の名作パーティゲームのパロディ。回転する樽に書かれた文字を剣で突き刺して正解のワードを作り出す。『ダンガンロンパ』シリーズの閃きアナグラムに相当する。
名前通り樽には死に神ちゃんが入り、クリアすると樽から飛び出す。
大進撃 死に神ちゃん
真相を暴かれた犯人が立てこもる砦に向かい、死に神ちゃんが突撃していく。相手の妨害をQTEで躱し、砦の前にたどり着けばクリア。『ダンガンロンパ』シリーズのマシンガントークバトルに近い。
超推理フィナーレ
事件の流れをコミック形式で振り返りながら、コマを埋めていく。すべてのコマを埋めることで事件の全貌が判明し、真犯人が完全に確定する。
内容的には『
ニューダンガンロンパV3
』版のクライマックス推理とほぼ同じ。
評価点
無い
賛否両論点
相変わらず尖った設定、下ネタやブラックな描写が多く、好き嫌いの分かれる部分も。
特に相棒である死に神ちゃんは、人外なだけあって人間的な倫理観が無い。殺人現場ではしゃいだり、不謹慎な冗談を飛ばしたりといった行動を多くとる。
主人公の立場
主人公ユーマは部外者の探偵であり、事件の主要人物となるのは見ず知らずの他人である。
そのため、事件の関係者たちの背景までは深掘りしないまま謎だけ解決して終わり、という事も良くある。
部外者としてはこういったスタンスも自然ではあるものの、知らない人の知らない部分を本当に知らないままにして終わるため、ストーリー的には釈然としない事もあるだろう。
謎迷宮内で犯人の心情を明かしてはいくものの、あくまで「本人ではない存在が謎迷宮に顕現したもの」であるため、気になる人は気になる点である。
カナイ区の内政に対しても同じく部外者であるため、あまり踏み込んだ干渉が出来ない。
一部悪役キャラに対しても直接対決が出来ないまま終わってしまう事もあり、人によっては消化不良に感じてしまう可能性がある。
サブクエストにも、「話の続きはありそうなのにそれ以降依頼人との関りが無いので中途半端に終わってしまう」という物も多い。
クローズドサークルであるぶん登場キャラたちと交流が出来、キャラクター像が深掘りされやすかった『ダンガンロンパ』シリーズとは、大きく異なる点である。
展開・設定の課題
展開や設定に関してやや難点も見られる。
+
軽度のネタバレ
例えば、本作の謎解きの主軸となる特殊能力「謎迷宮」だが、「謎迷宮を攻略した所で状況があまり好転せず、結局他の要因によって状況が打開される」という展開が多め。設定的な必然性が微妙に薄くなってしまっている。
本編できちんと活かされる場面もあるので全編通して無意味なわけでもないが、スッキリしにくい展開も多め。
同じく「謎迷宮を攻略すると犯人が死亡する」という能力も状況の打開に役立っていない事が多い。むしろ犯人が死亡した事で話がこじれるという展開すらある。そりゃそうだ。
最終的には本筋に絡んでくる設定ではあるものの、道中ではただ後味の悪さだけが残りやすい。人によってはご都合的な設定と感じるかも知れない。
事件を解決すると犯人が死ぬという展開は『ダンガンロンパ』でお馴染みではあるものの、逆に言えば『ダンガンロンパ』からのファンからするといまいち新鮮味も薄い。
また謎迷宮にはパートナーとなる他の探偵も同行し一緒に事件を解決するのだが、同行した探偵は迷宮内での出来事を忘れてしまうという設定も必要性が薄い。
「何故か突然犯人が死亡し、事件が解決。よくわからないけど主人公が頑張ったから。」と言う流れで見習いである主人公を認めてくれるというものになっており、謎迷宮でのやり取りが無かったことになってしまっているのもスッキリしない。
謎迷宮の使用で犯人が死ぬ事と主人公との関係性を隠してくれてもいるが、人によって好みが分かれる設定ではある。
ただ記憶を消さずにいると謎迷宮攻略後にパートナーが主人公の行いを殺人であると糾弾し、関係が険悪になってしまう可能性がある。
プロローグの構成
本作においては、物語の本編が始まる前に「0章」という形式で最初の殺人事件が幕を開ける。
+
0章のネタバレ
パッケージ等で主要キャラクターとして大々的に扱われていた超探偵たちのうち、約半数が自己紹介を済ませた直後に被害者として命を落とし、早々に物語から姿を消すことになる。
退場後のキャラクターに対する掘り下げやシナリオ上のフォローも乏しく、実質的な出落ちのような扱いとなっている点は否めない。
その一方で「主人公以外の容疑者候補が全員死亡している」というシチュエーションは、従来の『ダンガンロンパ』シリーズでは成立し得なかった特殊な事件構成であり、0章という独立したエピソード自体の評価は決して低くない。
敵対組織であるアマテラス社保安部の容赦のなさを印象付ける演出としては極めて効果的であり、物語の導入として不自然な点はない。純粋にプレイヤーの好みが激しく分かれる大胆な展開といえる。
「ダンガンロンパ」色の濃さ
完全新作という位置付けで発表されたものの、実際のゲーム体験は極めて『ダンガンロンパ』シリーズに近い手触りとなっている。
メインの謎解き要素である「推理デスマッチ」は、実質的に「ノンストップ議論」の系譜を継ぐシステムである。
飛来する文字を斬る演出や、文字を組み替えるアナグラム系のミニゲームなど、既視感のある要素が散見される。
キャラクター同士のクセの強い掛け合いや、毒のあるブラックユーモアといった作風も共通している。
こうした仕様から、ファンからは「正統進化」として歓迎する声が上がる一方で、新規IPとしては「既視感が強すぎる」という否定的な意見も根強く、評価を二分している。
特に各ミニゲームに関しては、「名称とビジュアルを書き換えただけではないか」という厳しい指摘も存在する。
死に神ちゃんの存在
本作の象徴的なキャラクターでありながら、その極端なパーソナリティはプレイヤーの好みを激しく選ぶ。
常にテンションの高いセクハラ発言や、倫理観の欠如した不謹慎なギャグ、猟奇的なリアクションを繰り返す。
主人公ユーマに対する距離感の近さも含め、キャラクター造形には非常に強いアクがある。
「重苦しい物語を明るく彩っている」と支持する層がいる反面、「常に騒がしすぎてプレイしていて疲弊する」という拒絶反応も少なくない。
シリアスな場面であっても空気を読まない振る舞いを見せることがあり、これをシリーズ特有の魅力と捉えるか、没入を妨げるノイズと捉えるかで評価が大きく分かれる。
カナイ区の世界観
退廃的なネオン街、降り止まない雨、巨大企業による支配といったサイバーパンク的な舞台設定は、ビジュアル面で高い評価を得ている。
その一方で、都市そのものの設定や生活感の掘り下げ不足を指摘する声もある。
住民たちの日常を描くエピソードは断片的であり、また「雨が降り続ける理由」などの根幹設定も雰囲気作りを優先した抽象的なものが多い。
その結果、「独特で没入感のある魅力的な街」と感じる層と、「書き込みが薄くハリボテのような印象を受ける」と感じる層で分かれる結果となった。
探偵たちの扱い
「超探偵」たちは外見や固有能力の設定こそ華やかだが、シナリオ内での出番の格差が非常に大きい。
物語を通じて長期的に同行するキャラクターがいる一方で、極めて短期間の活躍のみでフェードアウトしてしまう者もいる。
特殊能力の有用性についても、「この場面にこの能力が必要だったのか」と疑問視されるケースがあり、章ごとにその利便性が極端に変動する。
魅力的なキャラクターが揃っているだけに、個々の設定を活かしきれていない現状を惜しむ声は多い。
謎迷宮の演出重視構造
謎迷宮内部のビジュアル演出は幻想的かつ派手であり、視覚的なインパクトは強い。
しかし実際のゲームプレイは一本道の推理を辿る形式が主であり、「迷宮」という名称から期待されるような自由度や探索要素は希薄である。
選択肢についても正解が明白な一択状態になりやすく、パズルとしての手応えに欠ける。
これによって「世界観への高い没入感」を称賛する層と、「過剰な演出の割に実際のゲーム性が薄い」と批判する層で二分されている。
終盤の超展開
開発陣の過去作からの伝統とも言えるが、物語後半から終盤にかけて一気にSF・ファンタジー要素が強まる。
序盤のハードボイルドな探偵ミステリーの雰囲気から方向性が激変するため、翻弄されるプレイヤーも多い。
「制作者らしい大胆な展開」と歓迎するファンもいれば、「ミステリーとしての論理性やリアリティが損なわれて冷めてしまった」という意見もある。
特に最終盤は膨大な設定説明が短時間で押し寄せるため、情報の整理が追いつかず困惑を招きやすい。
犯人死亡システム
「事件の解決が真犯人の死に直結する」という構造は、倫理面を含めて賛否が激しく対立している。
「罪に対する裁きの重さを実感させる」という肯定的な評価がある一方、「探偵が実質的な処刑を執行しているようで後味が悪い」という批判も強い。
犯人側の詳細な動機や背景が深掘りされる前に消滅してしまうケースもあり、真相を暴いた際の爽快感よりも、やりきれない嫌悪感ばかりが残りやすい。
雨による景観固定
常に雨が降りしきる景観は、世界観の統一という点では成功している。
しかし、物語を通じて景色の変化に乏しく、画面全体が常に暗いトーンで固定されている。
長時間プレイを続けると視覚的な単調さが際立ち、ストレスを感じる要因となる。
「雰囲気ゲーとしての完成度は最高」という意見と、「ずっと同じような暗い景色ばかりで視覚的に疲れる」という意見で評価が分かれている。
問題点
ロード時間の長さ
マップの切り替えや画面遷移のたびに頻繁なロードが発生し、物語への没入感が削がれる要因となっている。
特にサブストーリーの攻略時にはエリア移動を繰り返す必要があるため、移動のたびに待たされる煩わしさが顕著。
ロード画面には章ごとに更新される「TIPS」が表示され、世界観やキャラクターの裏設定を補完する工夫は見られるが、ロード回数があまりに多いため、すべて読み切った後も同じ内容を何度も見せられることになる。
「謎迷宮」内ではこのTIPSすら表示されない場面が多く、特に終盤の推理デスマッチ前などは長時間のロードを無言で待たされる。
物語のクライマックスという重要な局面においても、異常に長いロードが挿入される箇所があり、高まった緊張感に水を差されたと感じるプレイヤーも少なくない。
なお、これらの問題については更新データの適用により、初期状態よりは多少の改善が図られている。
既存シリーズからの進歩に乏しいゲーム性
本作のメインシステムである「推理デスマッチ」は、実質的に『ダンガンロンパ』の「ノンストップ議論」を踏襲したものであり、相手の矛盾を突くという基本的な遊び方に大きな変化はない。
システム自体の完成度は高いものの、今作特有の仕様がストレスを増大させている。具体的には、相手の発言がプレイヤーへの攻撃として機能するため、謎解きだけでなくアクション的な回避にも意識を割く必要が生じている。
さらに奥行きのあるスクロール演出が採用されたことで、飛来するテキストの距離感や位置が掴みづらくなり、回避ミスを誘発しやすい構造になっている。
回避アクションに追われることで、テキストをじっくり読み込んだり早送りしたりといった、アドベンチャーゲームとしての快適なプレイが阻害されている。
合間に挿入される各種ミニゲームについても、文字を撃ち抜くアナグラム形式や強制スクロール中のQTEなど、既視感の強い内容がビジュアルを変更しただけで登場する。
前身となるシリーズにおいて「単調でテンポが悪い」と評されていた部分が改善されておらず、正解が明白な状態であっても冗長な演出やスクロールに付き合わされるため、徒労感が強い。
QTE形式の選択肢提示においては制限時間が極めて短いものがあり、思考の余地が少ないままダメージを受けるといった理不尽な場面も見受けられる。
「謎迷宮」という魅力的な舞台設定がシステム面に昇華されておらず、演出の派手さに反してプレイヤーの操作は極めて単調なままに留まっている。
迷宮内の移動シーンも冗長であり、ただ歩かされるだけの時間がテンポの悪化を助長している。
探索における不自由さ
三人称視点で自由に街を探索できるようになった一方で、特定の場面で移動速度が著しく制限されるといった仕様により、軽快な探索が妨げられている。
キャラクターの走る速度自体が他のオープンフィールドやアクションゲームと比較して遅く設定されており、目的地までの移動がストレスになりやすい。
コンテンツボリュームの不足
シナリオ主導のゲームとはいえ、本編をクリアした後に楽しめる要素や、本編以外の目玉となるコンテンツが乏しい。
クリア後のやり込み要素は限定的であり、収集要素の回収や2周目での細部確認を除けば、繰り返し遊ぶ動機付けに欠ける。
追加DLCとして配信されているサブキャラクターのエピソードも、ボリュームが非常に少なく、短時間の読了で終わってしまう内容が主である。
+
0章のネタバレ
物語の舞台がカナイ区に固定されている都合上、0章で退場しカナイ区へ到達できなかったキャラクターたちに関しては、DLC等での救済措置も用意されていない。
ユーマ
主人公であるユーマが、自らトラブルを招き寄せるトラブルメーカーのような側面を持っている。
周囲からの制止や忠告を無視して無謀な行動に出ては窮地に陥り、実力不足ゆえに周囲を巻き込んで事態を悪化させる描写が目立つ。
物語を動かすための舞台装置として「首を突っ込まざるを得ない」事情はあるものの、同様の失敗を繰り返す姿は、成長のなさを感じさせやすくプレイヤーの反感を買う要因となっている。
『ダンガンロンパ』のような極限の強制環境(コロシアイ)ではない分、ユーマの身勝手な正義感による失態が、シナリオの整合性を保つための犠牲となっている印象が強い。
物語の主人公としては珍しく、周囲の状況や他者の意見に極めて流されやすい性質として描かれている。
記憶喪失という設定上の制約もあるが、自発的な行動原理が弱く、死に神ちゃんや同行する超探偵たちに主導権を握られる場面が目立つ。
この描写を「成長を見守るべき未熟な主人公」と肯定的に捉えるか、「主体性がなく苛立ちを覚える」と否定的に捉えるかで評価が分かれている。
特に物語の中盤に差し掛かるまでは、主体的に事態を打開するよりも、周囲に振り回され続ける印象が強く残る。
ナビゲーション機能の不備
ミニマップ上に目的地までの移動経路を示すマーカーが存在しない。
目的地の方角だけを頼りに進むと、段差や行き止まり、遠回りを強いられる地形に阻まれることが多く、無駄な移動時間を強いられる。
唐突な人助けの展開
見ず知らずの初対面である人間に対し、リスクを顧みず過剰に入れ込む展開が頻発する。
助ける動機や心理描写が不足したまま「お人好し」という属性だけで突き進むため、プレイヤーの感情が置き去りにされやすい。
推理難易度の低下
前身となる『ダンガンロンパ』シリーズと比較して、犯人の特定や事件の真相が早期に読めてしまうケースが増加している。
提示される証拠が極めて直接的であり、ミスリードを誘う要素よりも正解への誘導が強く働く傾向にある。
「自らの思考で謎を解き明かす」というよりも、用意されたレールに沿って「答え合わせ」を行っている感覚に近い場面が散見される。
そのため、本格的なミステリ作品としての手応えや驚きを期待するプレイヤー層からは、物足りなさを指摘する声が上がっている。
謎迷宮のテンポ悪化
ビジュアル演出の派手さに反して、迷宮内部での移動パートが冗長であり、ゲーム全体のテンポを阻害している。
代わり映えのしない道を延々と歩かされ、扉を開ける動作や単調なQTE、飛来する文字を斬る演出といった工程が、チャプターごとに何度も繰り返される。
特に物語終盤になるほど1事件あたりの迷宮攻略時間が長期化する傾向にあり、過剰な演出も相まって中だるみを引き起こしやすい。
3D化に伴う操作性の粗
シリーズ初の本格的な3D探索を導入した意図は理解できるものの、実操作における不便さが目立つ。
地形の判定によりキャラクターが引っかかりやすく、狭い通路でのカメラワークの見づらさも相まって、探索のストレスを増大させている。
頻発するロード時間や、街中のNPCと接触した際の挙動の重さなど、快適な探索環境が整備されているとは言い難い。
視覚的な変化はあるものの、ゲーム体験として「あえて3Dにした意義」が薄いと感じさせる部分も多い。
街の作り込み不足
一見すると広大で魅力的な街並みが広がっているが、実際に入室できる建物や、ギミックとして干渉可能なスポットは極めて限定的である。
移動可能な範囲も不可視の壁などによって制限されがちであり、期待されるほどの自由度は存在しない。
街を歩く住民NPCの会話バリエーションも少なく、オープンな都市というよりは、景観を重視した箱庭的な作りであるという印象を強く与える。
サブクエストの薄味さ
クエストの数自体はそれなりに用意されているものの、その大半が短編形式の簡易的な内容に留まっている。
事件を解決した後の余韻や物語的な広がりが乏しく、依頼人と継続的な関係が築かれることも稀である。
結果として、単なる「おつかい」をこなしているだけのような作業感が強く、本編の世界観をより深く知るための動機付けとしては力不足である。
敵組織の描写の単調さ
敵対勢力であるアマテラス社保安部は強大な脅威として立ちはだかるが、構成員たちのキャラクター性はやや類型的である。
高圧的な態度で暴力を振るい、組織の権力を笠に着て威圧するといった、一元的な悪役像に偏りがちである。
敵幹部クラスのキャラクターについても、内面や行動の背景にある哲学などが深く掘り下げられる機会が少なく、薄っぺらな印象を与えかねない。
ユーザーインターフェースおよび利便性の欠如
ファストトラベル機能が直感的ではなく使い勝手が悪いほか、複雑なマップ構造を把握するためのナビゲーション機能も不親切である。
目的地までの表示が分かりにくく、収集要素の確認画面へのアクセスも煩雑な手順を要する。
アドベンチャーゲームにおいて重要視される「操作周りの快適性」が、現代の基準としては全体的に低い。
音量バランスの不備
BGMや効果音の主張が激しく、それに対して一部のキャラクターボイスが聞き取りづらいという不均衡が生じている。
特定の場面では死に神ちゃんの声だけが突出して大きく響くなど、耳への負担が大きい。
騒がしい演出が連続するゲーム性も相まって、長時間のプレイでは聴覚的な疲労を招きやすいとの意見がある。
犯人像の単純化
事件の犯人が「純粋な悪人」や「組織の腐敗を体現した者」という立ち位置に寄るケースが比較的多い。
『ダンガンロンパ』シリーズに見られた「極限状態に追い詰められた末の悲劇的な選択」といった、犯人側の切実な葛藤やドラマ性が薄れている。
権力構造や社会の犠牲といったテーマが前面に出る分、個々の犯人に対する感情移入の余地が少なく、シリーズファンからは物足りないと評される一因となっている。
自由時間系コンテンツの欠如
キャラクター間の交流要素自体は存在するものの、過去作ほど濃密かつ多角的な深掘りは行われない。
プレゼントを贈る文化や、詳細なプロフィールを埋めていく「通信簿」のようなやり込み要素も簡略化されている。
特定のキャラクターを徹底的に掘り下げ、個別の親愛エピソードを楽しみたい層にとっては、非常に淡白な内容に感じられる。
総評
システム面の刷新や利便性の追求が不十分であり、シナリオの構成上も主人公の行動原理が不快感を誘発しやすい。旧作の良さを継承しようとするあまり、新たなストレス要素を生み出してしまった、あるいは旧来の欠点を克服しきれなかったという評価が目立つ作品となっている。
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最終更新:2026年05月17日 01:32