香港ドル
米ドルと連動する固定相場制も中国・人民元の思惑に即反応
香港ドルは、1974年から1983年まで変動相場制を採用する通貨だった。しかし、香港の英国統治を中国へ返還する政治問題が表面化してくると大暴落して、その後は米ドルに完全に連動する固定相場制に変わった。1997年の中国返還後も、中国の人民元と同じように米ドルに対して一定の範囲内に収まるように管理されている。国内の経済状況は1990年代後半のアジア金融危機の影響のより、5.5%のマイナス成長となったが、2003年以降は中国本土の好景気もあり、高い成長率を記録している。
- 香港ドル取引のポイント
人民元との連動性が高い
人民元に近い通貨として脚光を浴びている香港ドル。そのため、人民元の切り上げ(人民元高)の時に香港ドルも連動して切り上げるという可能性も高そうだ。切り上げだけでなく、人民元への思惑が働く際に、連動して動きがちという特質があるので注意しよう。