ユーロ
米ドルの避難通貨として人気、第二の基軸通貨として存在感高まる
ユーロは欧州をひとつに統合するという理想のもと、EU(欧州連合)加盟のなかの12ヶ国それぞれ発行されていた通貨を統一するために、創設された通貨である。その前身となるECU(エキュ)という通貨を10年以上にわたってテストし、1999年に正式にスタートした。当初の11ヶ国から、2001年にはギリシャ、2007年にはストロベニア、2008年にはキロプス・マルタがユーロを導入して、現在は15ヶ国となっている。将来的にもユーロ導入国は増加する傾向にある。
EU全体でみれば、人口は米国の約2倍、経済規模でも米国に肉薄する大きさだ。そのためユーロは、第二次大戦後ずっと世界の基軸通貨の役割を果たしてきた米ドルに次いで第二の基軸通貨として期待され、その存在感は日を追うごとに増してきている。実際に、各国中央銀行の外貨準備の対象として組み込まれたり、国際的な資金の決済を行なう場合にユーロを使う動きもみられる。これは米国が政治的に偏りがあると見られる向きから、このリスクを避けたいという各国中央銀行や投資家の思惑も含んでいるからだろう。
ユーロ圏の金融政策は欧州中央銀行(ECB)で一元的に管理されている。しかし加盟国によって、その財政規模やインフレ状況など各国の実情は異なり、また政治的な統合プロセスや各国の内情の違いなどで、不協和音が流れることも少なくない。それがユーロにもネガティブな影響を与えることがある。
またユーロ圏の経済規模のうち、ドイツ・フランス・スペイン・イタリアの4ヶ国だけで全体の約80%を占めている。そのなかでも中心的な地位を占めるのがドイツであり、ドイツの状態を見ているだけで、ユーロ圏全体の大体の様子をつかむことが出来る。
なお、基軸通貨である米ドルを絡めない通貨ペアのことを「クロス通貨」というが、外国為替市場で取引される通貨の量は、米ドル・ユーロ・円の順で上位3つを占めるため、ユーロ/円はクロス通貨の代表的なものといえる。
EU全体でみれば、人口は米国の約2倍、経済規模でも米国に肉薄する大きさだ。そのためユーロは、第二次大戦後ずっと世界の基軸通貨の役割を果たしてきた米ドルに次いで第二の基軸通貨として期待され、その存在感は日を追うごとに増してきている。実際に、各国中央銀行の外貨準備の対象として組み込まれたり、国際的な資金の決済を行なう場合にユーロを使う動きもみられる。これは米国が政治的に偏りがあると見られる向きから、このリスクを避けたいという各国中央銀行や投資家の思惑も含んでいるからだろう。
ユーロ圏の金融政策は欧州中央銀行(ECB)で一元的に管理されている。しかし加盟国によって、その財政規模やインフレ状況など各国の実情は異なり、また政治的な統合プロセスや各国の内情の違いなどで、不協和音が流れることも少なくない。それがユーロにもネガティブな影響を与えることがある。
またユーロ圏の経済規模のうち、ドイツ・フランス・スペイン・イタリアの4ヶ国だけで全体の約80%を占めている。そのなかでも中心的な地位を占めるのがドイツであり、ドイツの状態を見ているだけで、ユーロ圏全体の大体の様子をつかむことが出来る。
なお、基軸通貨である米ドルを絡めない通貨ペアのことを「クロス通貨」というが、外国為替市場で取引される通貨の量は、米ドル・ユーロ・円の順で上位3つを占めるため、ユーロ/円はクロス通貨の代表的なものといえる。
ユーロ政策金利
ユーロ圏でも2001年の米国同時多発テロの影響を受け、段階的に2.0%まで金利は引き下げられたが、2005年からは経済成長率が上向きのため、4.0%まで引き上げが行なわれた。インフレ目標は導入していないが、インフレ阻止を目的に掲げているため、多少のことでは、多少のことでは金利引き下げに慎重だ。
- ユーロ取引のポイント
ユーロ/ドルとドル/円の値動きをチェック
ユーロ/円の値動きを考えていく場合には、ドル/円の値段とユーロ/ドルの値段の両方を見ていかなければならない。なぜならユーロ/円の値段は、米ドルに対する円の価値と、ユーロに対する米ドルの価値で決まるからだ。
つまり、1ユーロ132円というレートはドル/円=100円とユーロ/ドル=1.3200というレートの掛け算から出てくる。1ユーロが1.3200ドルであって、1ドルが100円だから、1ユーロあたりの価値は、1.3200×100=132円となる。
例えば、米ドルが円に対して1%安くなったとしても、ユーロが米ドルに対して1%高くなれば、ユーロ/円のレートは変わらないことになる。
つまり、1ユーロ132円というレートはドル/円=100円とユーロ/ドル=1.3200というレートの掛け算から出てくる。1ユーロが1.3200ドルであって、1ドルが100円だから、1ユーロあたりの価値は、1.3200×100=132円となる。
例えば、米ドルが円に対して1%安くなったとしても、ユーロが米ドルに対して1%高くなれば、ユーロ/円のレートは変わらないことになる。
「FX取引の王様」といわれる通貨ペア
基軸通貨のドルと第二の基軸通貨となりつつあるユーロで、外国為替の全取引量の約3分の2を占める。そこで、ユーロ/ドルの動きがすべての通貨の動きに関わってくるので、目を離すことはできない。いわば数ある通貨ペアのなかでも、ユーロドルは「外国為替取引の王様」として君臨している。
ユーロ/ドルは、1ユーロに対して米ドルいくらかで表される。「EUR=1.3200」という為替レートであれば、1ユーロを1.32米ドルと交換できるということを指す。数字が大きくなればユーロ高、逆に数字が小さくなればユーロ安ということになる。
ユーロ/ドルは、1ユーロに対して米ドルいくらかで表される。「EUR=1.3200」という為替レートであれば、1ユーロを1.32米ドルと交換できるということを指す。数字が大きくなればユーロ高、逆に数字が小さくなればユーロ安ということになる。