宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(後編) ◆guAWf4RW62
「フ――――ハ、ハァ―――」
「――優、さん」
「――優、さん」
荒々しく呼吸をする優に対して、瑞穂は掠れた声を絞り出す事しか出来なかった。
あの仮面がどのようなモノであるかなど、瑞穂には知る由も無い。
しかし一つだけ、本能的に察知する事が出来た。
今目の前に居るのは、最早人間と呼べるような存在などでは無いと。
瑞穂が只立ち尽くす中、優は圧倒的な脚力で床を蹴り飛ばした。
あの仮面がどのようなモノであるかなど、瑞穂には知る由も無い。
しかし一つだけ、本能的に察知する事が出来た。
今目の前に居るのは、最早人間と呼べるような存在などでは無いと。
瑞穂が只立ち尽くす中、優は圧倒的な脚力で床を蹴り飛ばした。
「――はああああああああああッッ!!」
裂帛の気合を籠めた雄叫びと共に、優が瑞穂の眼前へと迫る。
その速度、その迫力は、常識では考えられぬ程に凄まじい。
それでも瑞穂は何とか反応して、己が日本刀を横薙ぎに一閃した。
優もまた西洋剣を握り締め、瑞穂に向けて渾身の力で振り下ろす。
その速度、その迫力は、常識では考えられぬ程に凄まじい。
それでも瑞穂は何とか反応して、己が日本刀を横薙ぎに一閃した。
優もまた西洋剣を握り締め、瑞穂に向けて渾身の力で振り下ろす。
衝突する二つの剣戟。
本来ならば五体満足の状態である瑞穂が、負傷している優を圧倒するであろう場面。
しかし此度の衝突で押し負けたのは、瑞穂の方だった。
瑞穂は日本刀を大きく弾き返されて、思わず取り落としそうになってしまう。
本来ならば五体満足の状態である瑞穂が、負傷している優を圧倒するであろう場面。
しかし此度の衝突で押し負けたのは、瑞穂の方だった。
瑞穂は日本刀を大きく弾き返されて、思わず取り落としそうになってしまう。
「こんな……莫迦な事がっ……!?」
瑞穂は両腕に鋭い痺れを感じながら、後ろ足で後退してゆく。
怪我をしている相手に押し負けたという事実は、瑞穂を酷く驚愕させていた。
だが冷静に考えれば、そう難しい話ではない。
五の力を失おうとも、後から十の力を補えば問題無い。
今の優の膂力は、怪我していても尚瑞穂を上回っているというだけの話。
怪我をしている相手に押し負けたという事実は、瑞穂を酷く驚愕させていた。
だが冷静に考えれば、そう難しい話ではない。
五の力を失おうとも、後から十の力を補えば問題無い。
今の優の膂力は、怪我していても尚瑞穂を上回っているというだけの話。
――ハクオロが嵌めていた仮面には、肉体の各能力を飛躍的に向上させる効果がある。
優が嵌めている仮面は複製品に過ぎぬ為、幾つかの欠点はあるものの、身体能力が向上するという点では同じだった。
優が嵌めている仮面は複製品に過ぎぬ為、幾つかの欠点はあるものの、身体能力が向上するという点では同じだった。
人の身を放棄せし悪魔が、眼前の敵を食らい尽くすべく、更なる追撃を仕掛けてゆく。
瑞穂は懸命に歯を食い縛って、迫る異形に向けて何度も剣戟を放った。
再び衝突する二つの凶器。
瑞穂は懸命に歯を食い縛って、迫る異形に向けて何度も剣戟を放った。
再び衝突する二つの凶器。
「あ――く――――」
刀を振るい、火花を散らす度に、瑞穂の両腕に鈍い激痛が奔る。
それでも瑞穂は動きを止めずに、頭上より迫り来る一撃から、済んでの所で身を躱した。
ほんの一秒前まで瑞穂が居た空間を、恐るべき剣戟が切り裂いてゆく。
背後にあった金属製のコンテナが、まるでプラスチックか何かのように砕け散った。
正しく驚嘆に値する破壊力だったが、空振りの隙は、瑞穂にとって唯一の好機でもある。
瑞穂は鋭い刺突を一直線に繰り出して、優に回避を強要させる。
そのまま刀を手放して、それと同時に密着状態になるまで踏み込んだ。
それでも瑞穂は動きを止めずに、頭上より迫り来る一撃から、済んでの所で身を躱した。
ほんの一秒前まで瑞穂が居た空間を、恐るべき剣戟が切り裂いてゆく。
背後にあった金属製のコンテナが、まるでプラスチックか何かのように砕け散った。
正しく驚嘆に値する破壊力だったが、空振りの隙は、瑞穂にとって唯一の好機でもある。
瑞穂は鋭い刺突を一直線に繰り出して、優に回避を強要させる。
そのまま刀を手放して、それと同時に密着状態になるまで踏み込んだ。
「柳のように、風になびくんだ……っ!」
「――――ッ!?」
「――――ッ!?」
ここぞという場面で頼れるのは、下手な小細工よりも、普段より慣れ親しんでいる技。
瑞穂は優の右腕を掴み取って、そのまま一本背負いの形で投げ飛ばそうとする。
柔道の場でよく使われるその技は、完璧に決まってしまえば多少の腕力差など関係無い。
しかしそれも、通常の人間が相手ならばの話。
優を投げ飛ばそうとしていた瑞穂だったが、突如凄まじいまでの浮遊感に襲われた。
瑞穂は優の右腕を掴み取って、そのまま一本背負いの形で投げ飛ばそうとする。
柔道の場でよく使われるその技は、完璧に決まってしまえば多少の腕力差など関係無い。
しかしそれも、通常の人間が相手ならばの話。
優を投げ飛ばそうとしていた瑞穂だったが、突如凄まじいまでの浮遊感に襲われた。
「ま、さか――――」
瑞穂の視界の中で、倉庫の天井と床が交互に映し出されてゆく。
投げられ掛けていた筈の優が、右腕一本で逆に瑞穂を投げ飛ばしたのだ。
瑞穂も何とか空中で体勢を調整して、両の足で地面に降り立ったが、そこに追い縋る白い影。
気付いた時にはもう、眼前で優が剣を振り上げていた。
投げられ掛けていた筈の優が、右腕一本で逆に瑞穂を投げ飛ばしたのだ。
瑞穂も何とか空中で体勢を調整して、両の足で地面に降り立ったが、そこに追い縋る白い影。
気付いた時にはもう、眼前で優が剣を振り上げていた。
「く、っ――――――――!」
とにかく全力で、力の限り、地面に滑り込むくらいのつもりで、瑞穂は真横へと跳躍する。
懸命の回避行動が功を奏して、何とか迫る死から身を躱す事が出来た。
瑞穂は勢いに任せて地面を二、三回転した後、刀を回収しながら立ち上がる。
顔を上げると、優が静かにこちらへと近付いて来る所だった。
瑞穂も下がろうとはせずに、寧ろ自分から優に向けて駆け出した。
懸命の回避行動が功を奏して、何とか迫る死から身を躱す事が出来た。
瑞穂は勢いに任せて地面を二、三回転した後、刀を回収しながら立ち上がる。
顔を上げると、優が静かにこちらへと近付いて来る所だった。
瑞穂も下がろうとはせずに、寧ろ自分から優に向けて駆け出した。
「……このぉぉぉぉっ!!」
十分な助走を付けて、大地を強く踏み締めつつ、天高く日本刀を振り上げる。
上体のバネも十分に活かして、自分が出し得る最大の力で剣戟を繰り出した。
速さよりも威力を重視した、全力全開の一撃。
だがそれすらも、異形と化した今の優にとっては大した脅威と成り得ない。
優は迫る白刃に向けて、おもむろに己が剣を叩き付けた。
上体のバネも十分に活かして、自分が出し得る最大の力で剣戟を繰り出した。
速さよりも威力を重視した、全力全開の一撃。
だがそれすらも、異形と化した今の優にとっては大した脅威と成り得ない。
優は迫る白刃に向けて、おもむろに己が剣を叩き付けた。
「つあっ――――!?」
交通事故に遭ったかのような衝撃が、瑞穂の両腕に襲い掛かる。
瑞穂の全身全霊が籠められた一撃は、呆気無く優の剣に弾き返された。
瑞穂が何をやっても、無意味、無効果。
技術だけ見れば瑞穂が上回っているが、この怪物相手には人が練り上げし技巧など通用しない。
膂力が違う。
速度が違う。
何もかもが違い過ぎる。
瑞穂が再び得物を構えるよりも早く、優の右足が美しい弧を描いた。
瑞穂の全身全霊が籠められた一撃は、呆気無く優の剣に弾き返された。
瑞穂が何をやっても、無意味、無効果。
技術だけ見れば瑞穂が上回っているが、この怪物相手には人が練り上げし技巧など通用しない。
膂力が違う。
速度が違う。
何もかもが違い過ぎる。
瑞穂が再び得物を構えるよりも早く、優の右足が美しい弧を描いた。
「……悶えなさい!」
「ガッ――――!」
「ガッ――――!」
優が放った回し蹴りは、正確に瑞穂の脇腹へと突き刺さった。
内臓にまで響く重い衝撃に、瑞穂は掠れた呻き声を漏らす。
その場に踏みとどまる事すら出来ずに、たたらを踏んで後退するしか無かった。
内臓にまで響く重い衝撃に、瑞穂は掠れた呻き声を漏らす。
その場に踏みとどまる事すら出来ずに、たたらを踏んで後退するしか無かった。
「ごほ――――かっ、は…………!」
腹部を強打された所為で、碌に呼吸が出来ない。
視界も霞んで、両足にも余り力が入らない。
今攻め込まれれば、瑞穂が敗北するのは必定。
しかし何時まで経っても、優が近付いてくる気配は無い。
疑問に思い瑞穂が顔を上げると、両手で頭を抱えている優の姿が目に映った。
視界も霞んで、両足にも余り力が入らない。
今攻め込まれれば、瑞穂が敗北するのは必定。
しかし何時まで経っても、優が近付いてくる気配は無い。
疑問に思い瑞穂が顔を上げると、両手で頭を抱えている優の姿が目に映った。
「……くあああああああああああっ!?」
瑞穂の眺め見る先で、優が苦しげな叫び声を上げていた。
優の両足はガクガクと震え、仮面に覆われていない部分からは滝のような汗が流れ落ちている。
その姿はまるで、体内に侵入した毒と争っているかのようであった。
明らかに、尋常な事態では無い。
優の両足はガクガクと震え、仮面に覆われていない部分からは滝のような汗が流れ落ちている。
その姿はまるで、体内に侵入した毒と争っているかのようであった。
明らかに、尋常な事態では無い。
「く、っ……『一度使ってしまえばもう戻れない』か――鷹野が云っていた事は本当みたいね。
身体に掛かる負担が半端じゃないわ」
「優さん、貴女――――」
身体に掛かる負担が半端じゃないわ」
「優さん、貴女――――」
優は何とか体勢を立て直すと、酷く皮肉めいた笑みを浮かべた。
これが、不完全な仮面を用いた代償。
余りにも急激な能力上昇は、使用者の心身に対して負担が大き過ぎる。
例えキュレイキャリアであろうとも、何時までも耐え切れる物では無い。
このまま仮面の力を引き出し続ければ、いずれ理性を完全に食い尽くされ、最終的には肉体も崩壊してしまうだろう。
今の優は、壊れ掛けの人形のようなものだった。
これが、不完全な仮面を用いた代償。
余りにも急激な能力上昇は、使用者の心身に対して負担が大き過ぎる。
例えキュレイキャリアであろうとも、何時までも耐え切れる物では無い。
このまま仮面の力を引き出し続ければ、いずれ理性を完全に食い尽くされ、最終的には肉体も崩壊してしまうだろう。
今の優は、壊れ掛けの人形のようなものだった。
「……もう止めましょう。鷹野の言いなりになって、全てを破壊し尽くして、その先に何が待っていると云うんですか?」
瑞穂は刀の切っ先を下ろしてから、極力冷静な口調で云った。
倉庫の非常灯が、琥珀色の髪を鮮やかに照らし上げる。
告げる瑞穂の瞳には、敵意や畏れというよりも寧ろ、哀れみの色が強く浮かんでいた。
倉庫の非常灯が、琥珀色の髪を鮮やかに照らし上げる。
告げる瑞穂の瞳には、敵意や畏れというよりも寧ろ、哀れみの色が強く浮かんでいた。
「貴女ももう、分かっている筈です。こんな事を続けたって、残されるのは悲しみだけだと」
瑞穂は仮面についての知識など持ち合わせていないが、それでも優の身体が蝕まれていっているのは分かる。
そのような状態になってまで鷹野に肩入れした所で、誰も救わない。
だから、もう戦うなと。
今からでも引き返せと、瑞穂は云っているのだ。
そのような状態になってまで鷹野に肩入れした所で、誰も救わない。
だから、もう戦うなと。
今からでも引き返せと、瑞穂は云っているのだ。
「瑞穂さん……敵の事まで心配するなんて、貴方は本当に優しいのね。でも――」
優が何処か哀しげな表情を浮かべて、小さな声で呟いた。
しかしそれも、ほんの一時に過ぎない。
西洋剣を握り締める手に力が籠められ、揺ぎ無い殺気が仮面の奥の瞳に宿った。
しかしそれも、ほんの一時に過ぎない。
西洋剣を握り締める手に力が籠められ、揺ぎ無い殺気が仮面の奥の瞳に宿った。
「そんな事だから、貴方は守れなかった!」
瞬間、優の足元が爆ぜた。
瑞穂の首に照準を定めて、かつてない程の勢いで西洋剣が振り下ろされる。
瑞穂の首に照準を定めて、かつてない程の勢いで西洋剣が振り下ろされる。
「く――――!?」
叩き付けられた一撃は、今までに倍する威力を秘めていた。
瑞穂も咄嗟に日本刀で防御しようとしたが、予想を上回る衝撃の所為で防ぎ切れない。
止め切れなかった刃が、瑞穂の右上腕部を浅く切り裂いた。
優は攻める手を休めず、続けざまに二発目の剣戟を振り下ろす。
今度は瑞穂も何とか受け止めて、二人は鍔迫り合いの形で顔を突き合わせた。
瑞穂も咄嗟に日本刀で防御しようとしたが、予想を上回る衝撃の所為で防ぎ切れない。
止め切れなかった刃が、瑞穂の右上腕部を浅く切り裂いた。
優は攻める手を休めず、続けざまに二発目の剣戟を振り下ろす。
今度は瑞穂も何とか受け止めて、二人は鍔迫り合いの形で顔を突き合わせた。
「そうやって何もかもを救おうとするから! 目的の為に全てを投げ出せないから!
生きている内に厳島貴子と出会えたにも関わらず、彼女の事を守れなかった!!」
「ぐっ…………、どういう……事ですか?」
生きている内に厳島貴子と出会えたにも関わらず、彼女の事を守れなかった!!」
「ぐっ…………、どういう……事ですか?」
優の恐るべき膂力に押されながらも、瑞穂が言葉を返す。
互いの吐息を感じ取れる程の距離で、両者の視線が交錯する。
僅かな間の後。
互いの吐息を感じ取れる程の距離で、両者の視線が交錯する。
僅かな間の後。
「――貴方も考えた事がある筈よ。あの時無理にでも貴子さんを連れていけば、彼女を守れたんじゃないかって」
その一言が、瑞穂の心を鷲掴みにしていた。
「―――――あ、」
瑞穂の喉奥から、意図せずして声が零れ落ちた。
それは確かに在った、後悔の念だ。
それは確かに在った、後悔の念だ。
嘗て、瑞穂は生きている内に貴子と再会出来たものの、直ぐに別行動を取る事になった。
知人を探したいという倉成武の意思を尊重して、貴子を彼に同行させたからだ。
けれど、仲間など捨て去れば。
武の事など放っておいて、強引にでも貴子を連れてゆけば。
貴子を死なせずに済んだのでは無いか。
知人を探したいという倉成武の意思を尊重して、貴子を彼に同行させたからだ。
けれど、仲間など捨て去れば。
武の事など放っておいて、強引にでも貴子を連れてゆけば。
貴子を死なせずに済んだのでは無いか。
「そう――それが貴方の過ち。仲間を切り捨てなかった所為で、貴方は愛する人を守れなかった!」
容赦の無い言葉が、瑞穂の心を深々と貫いた。
考えたくなった、考えてはいけなかった事実を突き付けられる。
後悔と疑問が頭の中に沸き上がり、自然と身体から力が抜けてゆく。
それは決闘の場において、致命的な隙に他ならない。
優は上から刀を押さえ付けたまま、がら空きとなっている瑞穂の腹部を蹴り飛ばした。
考えたくなった、考えてはいけなかった事実を突き付けられる。
後悔と疑問が頭の中に沸き上がり、自然と身体から力が抜けてゆく。
それは決闘の場において、致命的な隙に他ならない。
優は上から刀を押さえ付けたまま、がら空きとなっている瑞穂の腹部を蹴り飛ばした。
「あぐっ…………!」
「これで分かったでしょう? 結局貴方の選んだ道は間違いだった!」
「これで分かったでしょう? 結局貴方の選んだ道は間違いだった!」
優が放った蹴撃は、瑞穂の内臓を痛めるだけに止まらず、肋骨にまで皹を刻み込む。
優は直ぐに地面を蹴って、更なる猛攻を仕掛けてゆく。
瑞穂の後退よりも早く、仮面の戦士が袈裟斬りの形で何度も何度も剣戟を繰り出した。
優は直ぐに地面を蹴って、更なる猛攻を仕掛けてゆく。
瑞穂の後退よりも早く、仮面の戦士が袈裟斬りの形で何度も何度も剣戟を繰り出した。
「く…………つぁぁっ…………」
迫る西洋剣を受け止めて、瑞穂の両腕が衝撃で大きく震える。
否定の言葉と共に放たれた剣戟は、防御の上からでも確実に瑞穂を傷付けていた。
腕は重い鈍痛に苛まれているし、指先からは徐々に感覚が消え失せ始めている。
瑞穂も死に物狂いで反撃を試みるが、優の切り替えしの方が早い。
否定の言葉と共に放たれた剣戟は、防御の上からでも確実に瑞穂を傷付けていた。
腕は重い鈍痛に苛まれているし、指先からは徐々に感覚が消え失せ始めている。
瑞穂も死に物狂いで反撃を試みるが、優の切り替えしの方が早い。
「二つの大切なモノを同時に守れないなら、片方を切り捨てるしかないのに!」
首筋に向けて一発、両肩に向けて一発ずつ、恐るべき速度の連撃が放たれた。
『切り捨てた者』の刃が、『切り捨てなかった者』を斬り裂かんとする。
次々と襲い掛かる破壊の剣戟を、瑞穂は懸命に耐え凌ごうとするがとても避け切れない。
首への一撃だけは何とか受け止めたものの、残る二発が瑞穂の両肩へと迫る。
『切り捨てた者』の刃が、『切り捨てなかった者』を斬り裂かんとする。
次々と襲い掛かる破壊の剣戟を、瑞穂は懸命に耐え凌ごうとするがとても避け切れない。
首への一撃だけは何とか受け止めたものの、残る二発が瑞穂の両肩へと迫る。
「仲間を切り捨てて、自分の目的だけを追求する――それが貴方の取るべき道だったのに!」
「……がッああああぁぁ!!!」
「……がッああああぁぁ!!!」
瑞穂の両肩から、赤い血飛沫が噴き出した。
紙一重のタイミングで後方へ撥ねたお陰で、両腕を斬り落とされる事だけは避けられたが、決して傷は浅くない。
今の負傷で、両手の感覚は完全に死んだ。
休む暇など与えぬと云わんばかりの勢いで、優が続けざまに剣戟を繰り出してゆく。
瑞穂は最早碌に痛みすらも感じ取れぬ状態で、迫る猛攻を懸命に耐え凌ぐ。
紙一重のタイミングで後方へ撥ねたお陰で、両腕を斬り落とされる事だけは避けられたが、決して傷は浅くない。
今の負傷で、両手の感覚は完全に死んだ。
休む暇など与えぬと云わんばかりの勢いで、優が続けざまに剣戟を繰り出してゆく。
瑞穂は最早碌に痛みすらも感じ取れぬ状態で、迫る猛攻を懸命に耐え凌ぐ。
「仲間なんてモノに縋ってしまったから、貴方は何も守れない!!!」
優は力任せに、己が剣を振るい続ける。
お前の取ってきた行動全てが間違いだったのだと、告げながら。
――最も大切なモノを守る為に、仲間をも切り捨てる。
そんな自分の選択が間違いでは無かったと、己に言い聞かせながら。
仮面の副作用も考えると、余り悠長にはしていれられない。
こうやって戦ってる間にも、優の身体は内部から少しずつ蝕まれている。
お前の取ってきた行動全てが間違いだったのだと、告げながら。
――最も大切なモノを守る為に、仲間をも切り捨てる。
そんな自分の選択が間違いでは無かったと、己に言い聞かせながら。
仮面の副作用も考えると、余り悠長にはしていれられない。
こうやって戦ってる間にも、優の身体は内部から少しずつ蝕まれている。
「ここまでよ――死になさい!!!」
優は一気に勝負を決めるべく、渾身の力で高々と剣を振り上げた。
繰り出されるのは、満身創痍の瑞穂では防げる筈も無い強力無比な一撃だろう。
繰り出されるのは、満身創痍の瑞穂では防げる筈も無い強力無比な一撃だろう。
「あ…………」
死を目前にして、瑞穂の瞳が力無く揺れる。
頭の中を占めるのは、恐怖などでは無く、たった一つの想い。
結局、今まで自分がやってきた事は間違いだったのか。
仲間など早々に切り捨てて、貴子の事だけを考えておくべきだったのか。
そんな疑問が、自分の頭の中に渦巻いている。
頭の中を占めるのは、恐怖などでは無く、たった一つの想い。
結局、今まで自分がやってきた事は間違いだったのか。
仲間など早々に切り捨てて、貴子の事だけを考えておくべきだったのか。
そんな疑問が、自分の頭の中に渦巻いている。
だが、剣が振り下ろされる寸前――
それは違うと。
この敵の云っている事は間違っていると、自分の中で誰かが叫んでいた。
この敵の云っている事は間違っていると、自分の中で誰かが叫んでいた。
「……違うッ!」
「な――――ッ!?」
「な――――ッ!?」
金属音が鳴り響き、衝撃で床が振動する。
勝負に終止符を打つ筈だった優の剣戟は、瑞穂の刀に弾き返されていた。
それは勝利を確信していた優にとって、予想だにしなかった事態。
まずは状況の把握が最優先と判断し、優は一旦後方へと飛び退いた。
勝負に終止符を打つ筈だった優の剣戟は、瑞穂の刀に弾き返されていた。
それは勝利を確信していた優にとって、予想だにしなかった事態。
まずは状況の把握が最優先と判断し、優は一旦後方へと飛び退いた。
「……貴子さんを守れなかった事については、どれだけ罵倒されても構わない。
僕自身、どれだけ後悔したか分かりません。だけど――」
僕自身、どれだけ後悔したか分かりません。だけど――」
告げる瑞穂の身体は、最早満身創痍の状態だ。
両肩の傷口からは今も血が溢れ出ているし、指先の感覚はもう無くなっている。
内臓を痛め付けられた所為で、呼吸すらも満足に出来ない。
しかしそのような物、関係無い。
両肩の傷口からは今も血が溢れ出ているし、指先の感覚はもう無くなっている。
内臓を痛め付けられた所為で、呼吸すらも満足に出来ない。
しかしそのような物、関係無い。
――仲間を切り捨てなかった所為で、愛する人を守れなかった。
確かに、そうかも知れない。
あの時武を切り捨てていれば、貴子を守れたかも知れない。
あの時武を切り捨てていれば、貴子を守れたかも知れない。
――最も大切なモノを守る為に、仲間をも切り捨てる。
それは、自分も一度は通った道だ。
嘗て自分は鷹野三四の甘言に惑わされて、仲間に牙を向けてしまった。
嘗て自分は鷹野三四の甘言に惑わされて、仲間に牙を向けてしまった。
けれど、死に逝く運命にあった自分を救ってくれたのは誰だったか。
修羅に堕ちた自分を救ってくれたのは誰だったか。
修羅に堕ちた自分を救ってくれたのは誰だったか。
「アルルゥちゃんが、茜さんが、命懸けで仲間の大切さを教えてくれたから――」
アルルゥは凶弾から自分を庇って、死んでいった。
涼宮茜は己が身命を懸けて、自分を闇から救い出してくれた。
涼宮茜は己が身命を懸けて、自分を闇から救い出してくれた。
「アセリアさんが、ことみさんが、梨花さんが、こんな僕の事を信用してくれたから――」
アセリアも、ことみも、梨花も、罪深き自分を仲間と認めてくれた。
自分はこの島で、仲間が何よりも大切なモノであると教えられたのだ。
だから――
自分はこの島で、仲間が何よりも大切なモノであると教えられたのだ。
だから――
「皆と一緒に歩いて来たのは、絶対に間違いなんかじゃない!!!」
自分の余力がどれだけ残されているかなど、知った事では無い。
彼我の戦力差がどれ程あるかなど、関係無い。
今は只、己が全存在に懸けてこの敵を打ち破る――!
彼我の戦力差がどれ程あるかなど、関係無い。
今は只、己が全存在に懸けてこの敵を打ち破る――!
瑞穂が前方へと疾駆し、応じるようにして優も走り出した。
瑞穂の刀と優の剣。
二人の信念、二つの凶器が、より一層激しさを増して衝突する。
瑞穂の刀と優の剣。
二人の信念、二つの凶器が、より一層激しさを増して衝突する。
「戯言を! 仲間と最愛の人……二つ同時に守り切れないのなら、どちらか一つを選ぶしかない!!」
鬩ぎ合う剣戟は互角。
優の剣戟は瑞穂を打倒するには至らないし、瑞穂の剣戟もまた優の身体には届かない。
優の剣戟は瑞穂を打倒するには至らないし、瑞穂の剣戟もまた優の身体には届かない。
「そんなの選ぶ必要なんてない! 両方守り切れるくらい、強くなれば良い!」
それが、瑞穂の出した答えだった。
仲間を切り捨てなかった所為で貴子を守れなかったなど、只の言い訳に過ぎない。
全ては自身の至らなさ、自身の非力が原因。
片方を諦める必要なんて無い。
共に掛け替えの無いモノならば、何としてでも両方守り抜けば良いだけの話……!
仲間を切り捨てなかった所為で貴子を守れなかったなど、只の言い訳に過ぎない。
全ては自身の至らなさ、自身の非力が原因。
片方を諦める必要なんて無い。
共に掛け替えの無いモノならば、何としてでも両方守り抜けば良いだけの話……!
「……っ、貴方の云っている事は、只の奇麗事よ!!」
優とて生半可な覚悟で、今この場所には立っていない。
決して相容れぬ敵を打ち倒すべく、疾風の如き勢いで剣を奔らせる。
しかし瑞穂は確実にその全てを弾き返し、更なる剣戟を打ち込んで来る。
決して相容れぬ敵を打ち倒すべく、疾風の如き勢いで剣を奔らせる。
しかし瑞穂は確実にその全てを弾き返し、更なる剣戟を打ち込んで来る。
「確かに奇麗事かも知れない……子供の理想論かも知れない!」
瑞穂が満身創痍の体を奮い立たせて、二度、三度と刀を振るった。
その両腕は血に塗れ、服は両肩の辺りを中心に赤く染まっている。
しかし放たれる剣戟は今迄で最大の力を以って、少しずつ優を追い詰めていた。
その両腕は血に塗れ、服は両肩の辺りを中心に赤く染まっている。
しかし放たれる剣戟は今迄で最大の力を以って、少しずつ優を追い詰めていた。
「それでも……愛する人と仲間! どっちの方が大切かなんて、序列は付けられない!
愛する人も、仲間も、どっちも絶対に守らなきゃいけないものなんだ……!」
「――――クッ!?」
愛する人も、仲間も、どっちも絶対に守らなきゃいけないものなんだ……!」
「――――クッ!?」
優は西洋剣を盾の様に構えて、迫る剣戟を受け止めた。
瑞穂の攻撃は何度も何度も、それこそ嵐のような勢いで叩き込まれる。
その度に優の両腕が、痺れるような痛みに苛まれた。
瑞穂の攻撃は何度も何度も、それこそ嵐のような勢いで叩き込まれる。
その度に優の両腕が、痺れるような痛みに苛まれた。
(どうして……こんな事、絶対に有り得ない…………ッ!)
優には何故自分が押されているのか、まるで理解出来なかった。
相手の動きも以前より格段に向上してはいるが、実力は未だ自分の方が上だろう。
だというのに、今自分は確実に押されている。
本気で戦っているつもりなのに、全力で瑞穂を殺そうとしているつもりなのに、身体が思うように動かない。
今目の前に要るのは、意思を貫き切れなかった弱者に過ぎない筈。
なのに何故、血塗れで戦い続ける瑞穂の姿がこんなにも美しく感じられるのか。
相手の動きも以前より格段に向上してはいるが、実力は未だ自分の方が上だろう。
だというのに、今自分は確実に押されている。
本気で戦っているつもりなのに、全力で瑞穂を殺そうとしているつもりなのに、身体が思うように動かない。
今目の前に要るのは、意思を貫き切れなかった弱者に過ぎない筈。
なのに何故、血塗れで戦い続ける瑞穂の姿がこんなにも美しく感じられるのか。
「だから僕は、皆を守る! どんなに苦しくたって、どんなに辛くたって、今度こそ仲間を守り抜いてみせる!
それがどれだけ困難な道だとしても、走り出さなきゃ決してゴールには辿り着けないから……ッ!」
「――――ッ!」
それがどれだけ困難な道だとしても、走り出さなきゃ決してゴールには辿り着けないから……ッ!」
「――――ッ!」
瑞穂の日本刀が一閃されて、優の左腕を浅く切り裂いた。
優も反撃を試みようとするが、手緩い剣戟しか放てない。
自分の中で、何かが叫んでいる。
自分の肉体が、宮小路瑞穂の打倒を拒否している。
優も反撃を試みようとするが、手緩い剣戟しか放てない。
自分の中で、何かが叫んでいる。
自分の肉体が、宮小路瑞穂の打倒を拒否している。
「だから僕はッ!! 自ら道を閉ざしている貴女にだけは、負けられない!!!」
瑞穂は大きく一歩踏み込んだ後、天高く日本刀を振り上げた。
それは、明らかな大振り。
異形と化した優ならば、確実にモノに出来るであろう隙。
しかし優の身体は動かない。
優本人の意志に反して、指一本たりとも動こうとはしない。
それは、明らかな大振り。
異形と化した優ならば、確実にモノに出来るであろう隙。
しかし優の身体は動かない。
優本人の意志に反して、指一本たりとも動こうとはしない。
「――負けられないんだあああああああああぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!」
瑞穂は己が想いを胸に、無我夢中で刀を振り下ろす。
その姿は余りにも美しくて。
余りにも気高くて。
ようやく優は、自分が勝ち得ぬ理由を悟った。
その姿は余りにも美しくて。
余りにも気高くて。
ようやく優は、自分が勝ち得ぬ理由を悟った。
舞い散る鮮血、肉が裂ける鈍い音。
瑞穂の日本刀が、優の右肩を深々と切り裂いた。
瑞穂の日本刀が、優の右肩を深々と切り裂いた。
「……そっか」
瑞穂が刀を引き抜くのと同時に、優の手元から得物が零れ落ちる。
剣が地面に落下した音は、完全なる決着の合図に他ならない。
優が瑞穂に敗北した原因は、たった一つ。
とどのつまり、優は――
剣が地面に落下した音は、完全なる決着の合図に他ならない。
優が瑞穂に敗北した原因は、たった一つ。
とどのつまり、優は――
「――私は最初から、負けていたのね」
今の瑞穂は、優が成りたかった自分そのもの。
優が諦めてしまった道を、今尚歩み続ける者。
理想の自分を相手に、勝てる筈が無かったのだ。
優が諦めてしまった道を、今尚歩み続ける者。
理想の自分を相手に、勝てる筈が無かったのだ。
「く…………あっ…………」
緊張が解け、瑞穂は糸が切れた人形のように力無くよろめいた。
戦いには勝利したものの、無茶な斬り合いを続けた代償は凄まじいモノだった。
両腕の筋肉は断裂寸前の状態であるし、喉はカラカラに渇いている。
呼吸をする度、傷付けられた肺が激痛を訴える。
それでも何とか体勢を立て直した瑞穂は、優の視線がこちらへと注がれている事に気付いた。
戦いには勝利したものの、無茶な斬り合いを続けた代償は凄まじいモノだった。
両腕の筋肉は断裂寸前の状態であるし、喉はカラカラに渇いている。
呼吸をする度、傷付けられた肺が激痛を訴える。
それでも何とか体勢を立て直した瑞穂は、優の視線がこちらへと注がれている事に気付いた。
「……『MIKOTO』」
「――え?」
「この基地の地下三階にある、『HIMMEL(ヒンメル)』と云う扉のパスワードよ。
その扉の先に、全てを引き起こした元凶がいる筈だわ」
「…………ッ!」
「――え?」
「この基地の地下三階にある、『HIMMEL(ヒンメル)』と云う扉のパスワードよ。
その扉の先に、全てを引き起こした元凶がいる筈だわ」
「…………ッ!」
突然の情報提供に、瑞穂は二の句が告げない。
時を置かずして、優は瑞穂に『LeMU』内部の見取り図を手渡した。
呆然とする瑞穂を他所に、ゆっくりと言葉を並び連ねてゆく。
時を置かずして、優は瑞穂に『LeMU』内部の見取り図を手渡した。
呆然とする瑞穂を他所に、ゆっくりと言葉を並び連ねてゆく。
「私はね、自分が今からやり直せるとは思えない。余りにも沢山の人を見殺しにした上、こんなモノまで使ってしまった。
この身は既に怪物……もう、人としては生きていけない」
「優さん、そんな事は――」
この身は既に怪物……もう、人としては生きていけない」
「優さん、そんな事は――」
そんな事は無い、と。
諦めさえしなければやり直せる筈だと、瑞穂は云おうとしたが、その前に優が自身の首筋を指差した。
優の首筋には、今も仮面の触手が無数に張り巡らされている。
如何考えても、取り外すのはもう不可能。
最早優の身体は、二度と人間のソレに戻る事が出来ないのだ。
諦めさえしなければやり直せる筈だと、瑞穂は云おうとしたが、その前に優が自身の首筋を指差した。
優の首筋には、今も仮面の触手が無数に張り巡らされている。
如何考えても、取り外すのはもう不可能。
最早優の身体は、二度と人間のソレに戻る事が出来ないのだ。
「……でも貴方や倉成は違う。貴方達ならきっと、全ての悲しみを終わらせる事が出来る。
必ず後で私も手伝いに行くから――貴方は先に進んで、未来を掴み取りなさい」
必ず後で私も手伝いに行くから――貴方は先に進んで、未来を掴み取りなさい」
告げる優の瞳は、決して揺らぐ事の無い強い意思を秘めていた。
もう、返す言葉など無い。
向けられた優の想いに答えるには、一秒でも早くこの殺し合いを終わらせる事だ。
瑞穂は力強く頷いた後、『HIMMEL(ヒンメル)』を目指して走り始めた。
もう、返す言葉など無い。
向けられた優の想いに答えるには、一秒でも早くこの殺し合いを終わらせる事だ。
瑞穂は力強く頷いた後、『HIMMEL(ヒンメル)』を目指して走り始めた。
その手首には、愛する人と自身の血で赤く染まったリボン。
【LeMU 地下二階『ツヴァイト・シュトック』倉庫/三日目 黎明】
【宮小路瑞穂@乙女はお姉さまに恋してる】
【装備:トウカの刀@うたわれるもの、ベレッタM92F(9mmパラベラム弾6/15+1)、チャイナ服、中国帽、豊胸パットx2、
貴子のリボン(右手首に巻いている、血で赤く染まっている)、ことみの髪留め@CLANNAD】
【所持品1:支給品一式×9、ベレッタM92F(9mmパラベラム弾15/15+1)、ベレッタM92Fの予備弾(9ミリパラベラム弾)277発、
S&W M36(5/5)、S&W M36の予備弾(.38スペシャル)98発、フック付きワイヤーロープ(10メートル型)、多機能ボイスレコーダー(ラジオ付き)、
レザーソー、茜手製の廃坑内部の地図(全体の2~3割ほど完成)、情報を纏めた紙、装備品を記したメモ】
【所持品2:洋服・アクセサリー・染髪剤いずれも複数、食料品・飲み物多数、バニラアイス@Kanon(残り6/10)、電話帳】
【所持品3:暗視ゴーグル、懐中電灯、『LeMU』内部の見取り図】
【所持品4:単二乾電池(×2本)バナナ(台湾産)(1房)】
【所持品5:手術用メス、パワーショベルカー(運転席のガラスは全て防弾仕様)】
【所持品6:破邪の巫女さんセット(弓矢のみ10/10本)@D.C.P.S.、乙女と大石のメモ、麻酔薬、包帯、医療薬】
【状態:強い決意、肉体的疲労大、両肩裂傷(腕は動かせるが、激しい痛みを伴う)、左肩に浅い銃創、右上腕部に浅い裂傷、
両腕に極度の筋肉痛、内臓にダメージ、肋骨数本に皹、首輪解除済み】
基本:エルダー・シスターとして、悲しみの連鎖を終わらせる(殺し合いを止める)
0:ヒンメルに向かい、黒幕を倒す
1:アセリアと梨花を守る
2:鈴凛を助けたい
3:川澄舞を警戒
4:沙羅とあゆに対する複雑な思いと信頼
【備考】
※アセリアに性別のことがバレました。
※他の参加者にどうするかはお任せします。
※この島が人工島かもしれない事を知りました。
※ことみを埋葬したことであゆや沙羅のことは信頼しつつあります
※バーベナ学園の制服からチャイナ服&中国帽に着替えました
【装備:トウカの刀@うたわれるもの、ベレッタM92F(9mmパラベラム弾6/15+1)、チャイナ服、中国帽、豊胸パットx2、
貴子のリボン(右手首に巻いている、血で赤く染まっている)、ことみの髪留め@CLANNAD】
【所持品1:支給品一式×9、ベレッタM92F(9mmパラベラム弾15/15+1)、ベレッタM92Fの予備弾(9ミリパラベラム弾)277発、
S&W M36(5/5)、S&W M36の予備弾(.38スペシャル)98発、フック付きワイヤーロープ(10メートル型)、多機能ボイスレコーダー(ラジオ付き)、
レザーソー、茜手製の廃坑内部の地図(全体の2~3割ほど完成)、情報を纏めた紙、装備品を記したメモ】
【所持品2:洋服・アクセサリー・染髪剤いずれも複数、食料品・飲み物多数、バニラアイス@Kanon(残り6/10)、電話帳】
【所持品3:暗視ゴーグル、懐中電灯、『LeMU』内部の見取り図】
【所持品4:単二乾電池(×2本)バナナ(台湾産)(1房)】
【所持品5:手術用メス、パワーショベルカー(運転席のガラスは全て防弾仕様)】
【所持品6:破邪の巫女さんセット(弓矢のみ10/10本)@D.C.P.S.、乙女と大石のメモ、麻酔薬、包帯、医療薬】
【状態:強い決意、肉体的疲労大、両肩裂傷(腕は動かせるが、激しい痛みを伴う)、左肩に浅い銃創、右上腕部に浅い裂傷、
両腕に極度の筋肉痛、内臓にダメージ、肋骨数本に皹、首輪解除済み】
基本:エルダー・シスターとして、悲しみの連鎖を終わらせる(殺し合いを止める)
0:ヒンメルに向かい、黒幕を倒す
1:アセリアと梨花を守る
2:鈴凛を助けたい
3:川澄舞を警戒
4:沙羅とあゆに対する複雑な思いと信頼
【備考】
※アセリアに性別のことがバレました。
※他の参加者にどうするかはお任せします。
※この島が人工島かもしれない事を知りました。
※ことみを埋葬したことであゆや沙羅のことは信頼しつつあります
※バーベナ学園の制服からチャイナ服&中国帽に着替えました
【田中優美清春香菜@Ever17 -the out of infinity-】
【装備:西洋剣、複製仮面@うたわれるもの】
【所持品:ベレッタM1951(6/8)+1、S&W M500の予備弾12】
【状態:左腕に浅い裂傷、右肩に深い裂傷(右腕は殆ど動かせない)、右人差し指骨折、両腕に軽度の筋肉痛、中程度の肉体的疲労、強い決意】
【思考・行動】
1:まずは肩の傷の応急処置を行う
2:その後ヒンメル奥に向かい、瑞穂達を手伝う
【備考】
※S&W M500は大破しました
※不完全な仮面を装着した為、少しずつ理性が侵食されてゆきます(キュレイの効果により、侵食速度は遅くなっている)。
又、仮面は取り外せません。仮面を装着した分、基本的な身体能力は大幅に向上しています。
【装備:西洋剣、複製仮面@うたわれるもの】
【所持品:ベレッタM1951(6/8)+1、S&W M500の予備弾12】
【状態:左腕に浅い裂傷、右肩に深い裂傷(右腕は殆ど動かせない)、右人差し指骨折、両腕に軽度の筋肉痛、中程度の肉体的疲労、強い決意】
【思考・行動】
1:まずは肩の傷の応急処置を行う
2:その後ヒンメル奥に向かい、瑞穂達を手伝う
【備考】
※S&W M500は大破しました
※不完全な仮面を装着した為、少しずつ理性が侵食されてゆきます(キュレイの効果により、侵食速度は遅くなっている)。
又、仮面は取り外せません。仮面を装着した分、基本的な身体能力は大幅に向上しています。
211:宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(前編) | 投下順に読む | 211:戦いの鐘は二度鳴った(前編) |
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211:宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(前編) | 宮小路瑞穂 | 212:解放者――ウィツァルネミテア――(前編) |
211:宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(前編) | 田中優美清春香菜 | 212:解放者――ウィツァルネミテア――(前編) |