ギャルゲ・ロワイアル@ wiki内検索 / 「私たちに翼はない(Ⅳ)」で検索した結果
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私たちに翼はない(Ⅲ)
...下順に読む 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 時系列順に読む 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 川澄舞 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 遠野美凪 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 白鐘沙羅 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 大空寺あゆ 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 蟹沢きぬ 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) ハクオロ 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 倉成武 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 坂上智代 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202 私たちに翼はない(Ⅱ) 鷹野三四 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 202... -
私たちに翼はない(Ⅳ)
私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 「血が止まらねぇ……くそ、動脈が完全に逝っちまってる……何で、こんなになるまで放っておいたんだ」 「ボクを……バカにすんじゃねーよ。あんな状況で一人だけ寝てられる訳ねーじゃん」 沙羅は己の愚かさを、そして不注意を呪った。 いや、それだけでは済まされない選択ミスをした。ミス。有り得ない選択肢の不一致だ。 きぬの傷は川澄舞が投げた矢が太股に刺さっただけ……沙羅はそう考えていた。 最初はおそらく、本当にただの小さな刺し傷に過ぎなかったのだろう。 だが、彼女は簡易な手当てだけを済まし、すぐさま戦線に復帰した。 傷口を、労わることもなく。そして走り回り、大地を駆け回った。 人と言うのは大動脈が流れる太股を刺されただけでも十分に死に至る。 あの時、きぬは絶対安静だったのだ。 「智代、包帯と……消毒液、も... -
私たちに翼はない(Ⅱ)
私たちに翼はない(Ⅱ) ◆tu4bghlMI 一対一 先攻はまたしても沙羅だった。 流れ弾があゆ達に当たらないように舞を中心に時計回りで走り出す。 獲物は彼女の支給品ワルサーP99。弾丸補給に優れたマガジンタイプの自動拳銃だ。 マガジンに残された弾薬は六発。 弾倉を入れ替えるべきか、躊躇う微妙な残弾数である。 だが、彼女は眉一つ動かさず、マガジンをパージする。そして新たに十六発を装填。 心も身体も理解している。残りの弾薬を全て使い切るくらいの力を注ぎ込まなければ彼女を御することなど出来る筈もないと。 対する舞は沙羅の動きを警戒しつつ、自らの力を最大限に発揮出来る永遠神剣第七位"存在"を横に薙いだ。 魔力を帯びた刀身はそれだけの動作で空気を揺るがし、森を奮わせる。 そして――舞が動いた。 先ほどまでとは違い、&q... -
私たちに翼はない(Ⅰ)
私たちに翼はない(Ⅰ) ◆tu4bghlMI 「やべえええええええええええええ!! おい、お前ら早くしろって!! 追いつかれちまうだろ!?」 きぬが吼える。 「こいつ――ッ!! アホかッ!! お前があんな大声出したからだろうが!!」 あゆがきぬのあまりにも身勝手な発言に反感を覚え、怒鳴りつける。 「んだとコラァッ!!! んなわけあるかっ!! 言い掛かりつけんのもいい加減にしろや、テメェ!?」 「ああッ!? 威勢だけは上等じゃないか、この糞チビ!!」 結果として、それは口論に発展した。 言い争う金髪の女と橙色の髪の女。そのやり取りは非常に荒々しく、そして幼い。 本来ならばもっと高度なやり取りが出来る筈の彼女達も、切羽詰まった状況で混乱し切っていた。 そして、 「……最悪」 一人、最低の現状を実感する少女の姿。 色彩で表すな... -
第七回放送までの死者
...はない(Ⅲ)202 私たちに翼はない(Ⅳ) 刺殺(腹を刺される) 永遠神剣第七位"存在" 午後 ハクオロ 川澄舞 202 私たちに翼はない(Ⅰ)202 私たちに翼はない(Ⅱ)202 私たちに翼はない(Ⅲ)202 私たちに翼はない(Ⅳ) 刺殺(腹を貫かれる) 魔物 夕方 月宮あゆ 倉成武 203 命を懸けて(前編)203 命を懸けて(中編)203 命を懸けて(後編) 斬殺(体を切り裂かれる) 永遠神剣第三位"時詠" 夕方 坂上智代 月宮あゆ 203 命を懸けて(前編)203 命を懸けて(中編)203 命を懸けて(後編) アヴ・カムゥに踏み潰される アヴ・カムゥ 最期の言葉 名前 最期の言葉 遠野美凪 「ハク、オロさん」 ハクオロ 「何度聞かれても……私の答えは変わらない」 月宮あゆ 「ゴメンなさい、ゴメンなさい、ゴメンなさい! 嫌... -
【主催・その他の登場人物(超ネタバレ)】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(前編)牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) ◆0Ni2nXIjdw 209 ワライ ◆0Ni2nXIjdw 211 終幕(前編)終幕(後編) ◆/Vb0OgMDJY 212 解放者――ウィツァルネミテア――(前編)解放者――ウィツァルネミテア――(中編)解放者――ウィツァルネミテア――(後編)運命――SADAME―― ◆guAWf4RW62 富竹ジロウ 5 166 月光のセレナーデ ◆TFNAWZdzjA 182 第五回定時放送 ◆TFNAWZdzjA 190 CARNIVAL ◆tu4bghlMIw 209 ワライ ◆0Ni2nXIjdw 211 終幕(前編)終幕(後編) ◆/Vb0... -
第七回放送までの本編SS
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 氏 川澄舞、遠野美凪、ハクオロ、大空寺あゆ、蟹沢きぬ、白鐘沙羅、倉成武、坂上智代、鷹野三四、桑古木涼権、ハウエンクア、ディー 【夕方】 No. タイトル 作者 登場人物 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 氏 倉成武、坂上智代、月宮あゆ、蟹沢きぬ、鷹野三四、ディー 204 それぞれの「誓い」(前編)それぞれの「誓い」(後編)「求め」そして、「 」 ◆/Vb0OgMDJY 氏 宮小路瑞穂、アセリア、一ノ瀬ことみ、古手梨花、大空寺あゆ、白鐘沙羅、桑古木涼権、ハウエンクア 205 さくら、さくら。空に舞い散るのは…… ◆UcWYhusQhw 氏 倉成武、蟹沢きぬ、ディー -
【フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 204 それぞれの「誓い」(前編)それぞれの「誓い」(後編)「求め」そして、「 」 ◆/Vb0OgMDJY 206 守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(前編)守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(後編) ◆guAWf4RW62 210 We survive(前編)We survive(後編) ◆/P.KoBaieg 211 三人でいたい(Ⅰ)三人でいたい(Ⅱ)三人でいたい(Ⅲ)三人でいたい(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 212 解放者――ウィツァルネミテア――(前編)解放者――ウィツァルネミテア――(中編)解放者――ウィツァルネミテア――(後編)運命――SADAME―― ◆guAWf4RW62 213 そらのむこうまで広がる未来手を取り合って飛び立っていこう ◆UcWYhusQhw 216 今日、この瞬間、この場所から始... -
【君が望む永遠】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 204 それぞれの「誓い」(前編)それぞれの「誓い」(後編)「求め」そして、「 」 ◆/Vb0OgMDJY 206 守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(前編)守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(後編) ◆guAWf4RW62 210 We survive(前編)We survive(後編) ◆/P.KoBaieg 211 終幕(前編)終幕(後編) ◆/Vb0OgMDJY -
200~最終話
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 川澄舞、遠野美凪、ハクオロ、大空寺あゆ、蟹沢きぬ、白鐘沙羅、倉成武、坂上智代、鷹野三四、桑古木涼権、ハウエンクア、ディー 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 倉成武、坂上智代、月宮あゆ、蟹沢きぬ、鷹野三四、ディー 204 それぞれの「誓い」(前編)それぞれの「誓い」(後編)「求め」そして、「 」 ◆/Vb0OgMDJY 宮小路瑞穂、アセリア、一ノ瀬ことみ、古手梨花、大空寺あゆ、白鐘沙羅、桑古木涼権、ハウエンクア 205 さくら、さくら。空に舞い散るのは…… ◆UcWYhusQhw 倉成武、蟹沢きぬ、ディー 206 守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(前編)守りたいもの/さよならの囁き(Ⅱ)(後編) ◆guAWf4RW62 宮小路瑞穂、アセリア、一ノ瀬ことみ、大空寺あ... -
【AIR】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI -
【うたわれるもの 散りゆくものへの子守唄】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI エルルゥ 1(2) 011 護りたいもの ◆xnSlhy.Xp2 (060) 眠り姫目覚める時――/――皇の策略 ◆Noo.im0tyw アルルゥ 6 005 若き警部と幼き『森の母』 ◆rnjkXI1h76 046 みんなで広げよう勘違いの輪(前編)みんなで広げよう勘違いの輪(後編) ◆xnSlhy.Xp2 061 下半身に罪はない!~トイレを求めて全力疾走~ ◆Qz0e4gvs0s 079 涙をこえて ◆7JMGjHarIw 090 無垢なる刃 ◆Qz0e4gvs0s 094 瞬間、心、重ねて/さよならの囁き(前編)瞬間、心、重ねて/さよならの囁き(後編) ◆guAWf4RW62 オボロ 6 029 覚悟のススメ ◆KZj7PmTWPo 047 悲しい決意 ◆A6ULKxWVEc 066 そこには... -
【Ever17 -the out of infinity-】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 205 さくら、さくら。空に舞い散るのは…… ◆UcWYhusQhw 210 We survive(前編)We survive(後編) ◆/P.KoBaieg 211 戦いの鐘は二度鳴った(前編)戦いの鐘は二度鳴った(後編)その意志、刃に変えて誓いはここに残すから―――俺は、ここにいる ◆0Ni2nXIjdw 212 解放者――ウィツァルネミテア――(前編)解放者――ウィツァルネミテア――(中編)解放者――ウィツァルネミテア――(後編)運命――SADAME―― ◆guAWf4RW62 213 そらのむこうまで広がる未来手を取り合って飛び立っていこう ◆UcWYhusQhw 217 回帰~倉成武が還る場所~ ◆Qz0e4gvs0s ... -
【CLANNAD】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 伊吹風子 12 009 North wind ◆E.0cGN4l7I 019 たかだか数十分 ◆xnSlhy.Xp2 054 珍道中の始まり ◆Qz0e4gvs0s 070 童貞男と黒タイツ女 ◆Qz0e4gvs0s 083 童貞男の苦悩と考え ◆4JreXf579k 089 童貞男の孤軍奮闘 ◆/P.KoBaieg 104 来客の多い百貨店 ◆56WIlY28/s 112 童貞男の乾坤一擲 ◆QJWUEHXtwM 123 童貞男と幼女の部屋 ◆Qz0e4gvs0s 137 童貞男と来訪者達 ◆guAWf4RW62 151 童貞男の疑心暗鬼 ◆UcWYhusQhw 167 風の辿り着く場所(前編)風の辿り着く場所(後編) ◆s... -
【Kanon】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(前編)牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) ◆0Ni2nXIjdw 210 We survive(前編)We survive(後編) ◆/P.KoBaieg 211 三人でいたい(Ⅰ)三人でいたい(Ⅱ)三人でいたい(Ⅲ)三人でいたい(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 倉田佐祐理 4(5) 028 笑顔の向こう側で ◆A6ULKxWVEc 034 パートナー ◆7NffU3G94s 037 兄と妹 ◆guAWf4RW62 057 涙は朝焼けに染まって ◆VtbIiCrJOs (211) 三人でいたい(Ⅰ)三人でいたい(Ⅱ)三人でいたい(Ⅲ)三人でいたい(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 北川潤 17 009 North wind ◆E.0cGN4l7I 019 たかだか数十分 ... -
◆tu4bghlMI 氏
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) 川澄舞、遠野美凪、ハクオロ、大空寺あゆ、蟹沢きぬ、白鐘沙羅、倉成武、坂上智代、鷹野三四、桑古木涼権、ハウエンクア、ディー 二日目 午後 208 機神胎動 メカ鈴凛 二日目 夜 211 三人でいたい(Ⅰ)三人でいたい(Ⅱ)三人でいたい(Ⅲ)三人でいたい(Ⅳ) 川澄舞、アセリア、白鐘沙羅、ハウエンクア、メカ鈴凛 三日目 黎明 216 今日、この瞬間、この場所から始まる 白鐘沙羅 ゲーム終了後 登場させたキャラ 6回 川澄舞、一ノ瀬ことみ 5回 千影 4回 アセリア、大空寺あゆ 3回 白鐘沙羅、白河ことり、遠野美凪、国崎往人、蟹沢きぬ、ハクオロ 土永さん、小町つぐみ、宮小路瑞穂、倉成武、ハウエンクア、鷹野三四 2回 坂上智代、佐藤良美、前原圭一、咲耶、土見稟、二見瑛理子、朝倉純一 月宮あゆ、時... -
【つよきす -Mighty Heart-】
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) ◆tu4bghlMI 203 命を懸けて(前編)命を懸けて(中編)命を懸けて(後編) ◆4JreXf579k 205 さくら、さくら。空に舞い散るのは…… ◆UcWYhusQhw 210 We survive(前編)We survive(後編) ◆/P.KoBaieg 211 哀しいと云えず云わず強がる理由を教えて/生き続ける事にきっと意味があるから。諦めないで、生きることを守りたい。ただ貴方だけを。貴方が生き続ける未来を。守りたい。優しさに包まれた、貴方の気高い心を ◆UcWYhusQhw 212 解放者――ウィツァルネミテア――(前編)解放者――ウィツァルネミテア――(中編)解放者――ウィツァルネミテア――(後編)運命――SADAME―― ◆guAWf4RW62 213 そらのむこうまで広がる未来手を取り合って飛び立っていこう ◆UcW... -
SSタイトル元ネタ
...たちに翼はない(Ⅲ)私たちに翼はない(Ⅳ) PCゲーム『俺たちに翼はない』 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(前編)牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) TVアニメ『うたわれるもの』 OPテーマ『夢想歌』(唄・Suara) 208 機神胎動 小説 『斬魔大聖デモンベイン――機神胎動』(著・古橋 秀之) 209 ワライ 格闘ゲーム『MELTY BLOOD Act Cadenza』の登場キャラクター・ワラキアの夜 211 宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(前編)宮小路瑞穂/鏑木瑞穂(後編) 瑞穂の学院での名と本名 戦いの鐘は二度鳴った(前編)戦いの鐘は二度鳴った(後編)その意志、刃に変えて誓いはここに残すから―――俺は、ここにいる PCゲーム『プリズム・アーク ~プリズム・ハート エピソード2~』の章タイトル『滅びの鐘は二度鳴った』PCゲーム『つよきす』 EDテーマ『Isolation』(... -
命を懸けて(前編)
... 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 投下順に読む 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 時系列順に読む 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 蟹沢きぬ 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 倉成武 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 坂上智代 203 命を懸けて(中編) 196 彼女の見解 月宮あゆ 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 鷹野三四 203 命を懸けて(中編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) ディー 203 命を懸けて(中編) -
それぞれの「誓い」(前編)
...」(後編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 大空寺あゆ 204 それぞれの「誓い」(後編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 白鐘沙羅 204 それぞれの「誓い」(後編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 桑古木涼権 204 それぞれの「誓い」(後編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) ハウエンクア 204 それぞれの「誓い」(後編) -
小さなてのひら/第2ボタンの誓い(後編)
小さなてのひら/第2ボタンの誓い(後編) ◆UcWYhusQhw ボクはずっとその言葉を聞いていた。 あゆのその怒りの言葉を。 その言葉はボクを奮わせた。 純一は生きて欲しいってそういってくれたのか。 なんで死のうとしたのかよ、ボク。 それは純一を否定するだけだったのか。 最悪じゃん……ボク。 でもボクには生きる勇気なんかできっこない。 誰もいない世界なんて。 そう思ってるのに。 この初対面の少女、沙羅はどうしてこう心に突き刺さる事を言うんだよ。 でもできっこない。 だって怖いんだ、嫌なんだ。その一歩を踏み出すのが。 「私達は生きなきゃいけない。この残酷の世界で怖くても辛くても苦しくてもね。でも決して一人じゃないのよ。そう一人じゃ。 だって私達は死んでった人達の思いを背負って生きてるから。だから一人じゃない。たとえ辛くなっても大丈... -
ひと時の安らぎ
ひと時の安らぎ ◆/Vb0OgMDJY (……私は正しい道を進んでいるのでしょうか……?) 何とは無しに、考えてしまいました。 “はい”と胸を張って言える自信は……ありません。 …多分、少し前、ほんの半日前なら、迷うことなく“はい”と言えたんだと思います。 そう、あの人と、圭一さんと一緒に居た頃なら。 いいえ、今でも、圭一さんの理想は正しいと信じています。 でも、 でも、 その“正しさ”は、本当にこの島でも“正しい”のでしょうか? 「悪いことをすると、神さまの罰が当たる」 どんな人でも、子供の頃にお母さんから言われる言葉です。 私も……私だった頃に言われました。 だから、悪いことはしちゃいけない……はずです。 けど、 でも、 でも、 じゃあ、『何故』圭一さんは死んでしまったのでしょうか。 あの人は、何にも悪いことはしていません。... -
ブルーベリー・パニック/決戦の幕開け~宣戦布告~(後編)
ブルーベリー・パニック/決戦の幕開け~宣戦布告~(後編) ◆guAWf4RW62 「は…………羽入っ…………? 羽入なの…………!?」 恐る恐る私が訊ねると、少女はこくりと頷いた。 特徴的な巫女装束に加えて、頭に生えた二本の角。 見間違える筈も無い。 今目の前に居る少女は、間違いなく羽入なのだ。 「羽入、今まで何処に行ってたの! ずっと貴女の事を探してたのよ!?」 「あぅあぅあぅ……ごめんなさいなのです、梨花……。でも、とにかく落ち着いて欲しいのです。 まずは鈴凛について話させて下さい」 話したい事、問い詰めたい事は幾らでもあるが、確かに羽入の云う通りだ。 今は鈴凛の話が真実であるか如何かを確かめるのが、一番重要。 私は何とか気持ちを鎮めて、羽入の話の続きを待つ事にした。 「鈴凛は嘘を吐いていないのです。参加者達を助ける為に、頑張ってく... -
牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(前編)
...―(後編) 202 私たちに翼はない(Ⅳ) 川澄舞 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) 204 そして、「 」 桑古木涼権 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) 190 CARNIVAL ヒエン 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) 199 第六回定時放送 田中優美清春香菜 207 牢獄の剣士(Ⅱ)――夢想歌――(後編) -
贖罪/罪人たちと絶対の意志(後編)
贖罪/罪人たちと絶対の意志(後編) ◆0Ni2nXIjdw 「俺だってそうなんだよっ!!」 叫ぶしかなかった。俺だってアンタと同じなのだと知らせてやりたかった。 そうか、こいつは俺と同じなんだ。まったく同じなんだ。まるで鏡合わせのような存在、表裏一体とも言える姿なのだ。 だったら叫ぶしかない。この激情は全て吐き出してしまえ。 「この島で殺されたんだよ、俺の大切な人がっ!!」 つぐみ……今でも信じられねえよ。俺はお前に何一つしてやることができなかった。 自分の命よりも大切な人だった。今まで不幸だったなら、その百倍幸せにならないと嘘だって思ったんだ。 だけど、俺が不甲斐ないせいで殺された。殺したのは他の誰かじゃない、これは俺の罪だ。 「俺が死に物狂いで戦ってもダメだった! 目の前で仲間が殺されたっ! 俺は約束を護ることすら出来なかったっ!!」 ... -
覚醒、決意、そして……アサクラジュンイチ(後編)
覚醒、決意、そして……アサクラジュンイチ(後編) ◆4JreXf579k しばらく三人の様子を見ていた舞だが三人の結束が固まってきたのを見て目を細める。 見るからにお涙頂戴劇のやり取りだが舞には逆にうれしい誤算だ。 いつものように視界に入った敵は殺すだけ。 それにまた逃げられてはかなわないと思っていたところだ。 そうでないとわざわざ走って追いかけてきた意味が無い。 三人が相手だろうがこの手に握られし永遠神剣があれば問題ない。 「アンタはどうして人を殺す!」 純一が叫びながら舞に向かって突っ込んで行く。 舞は接近戦をしてくれるならその方が好都合だとばかりに永遠神剣に力を注ぎ込む。 体が熱くなるような感じがするとともに、爆発的に身体能力を向上させて舞もまた純一たちのほうへ向かって行く。 舞の狙いは先頭を走ってくる純一。 まずは一発、舞が純一に向かって『存在... -
三人でいたい(Ⅳ)
三人でいたい(Ⅳ)◆tu4bghlMIw 《???――三人でいたい》 「舞」 ……誰? 「……舞?」 ……何だろう、この声は。 「ねぇ、舞ったら」 女の、声。 懐かしくて暖かくて優しくて……、 凄く落ち着く声だ。胸が一杯になる声だ。 グルグルと渦を巻く意識をそっと撫でられているような感覚。 心を直接抱きしめられているような気持ちになる。 「おい、舞。いい加減にしろ」 次は男の声が聞こえた。こっちは凄く力強い。 短い台詞の中から感じるのは深い気遣いだ。 この人なら、安心して背中を預けられる――そんなことをふと思った。 「あははーっ、ダメですよ。そんなに乱暴に起こしたら可哀想です。それに……ほら、舞は疲れているんですから」 「……そりゃあ。でも昼飯の最中に寝る、ってのはナシだろう?... -
そして、闇はなお深く
そして、闇はなお深く ◆/Vb0OgMDJY ――結論から言えば、彼女は対象を見誤り、自らの答えを最後まで疑っていなかった。 三人の少女が居た。 一人は偽りを抱いていた 一人は憂いを抱いていた 一人は疑心を抱いていた この場において、疑心とは、偽りに対するもの、 故に、 その疑心が、確信に変わった時、 「……貴女が、往人を殺したのね」 少女はその手に凶器を掲げていた。 ◇ ◇ ◇ ◇ そもそも始めから、偽りは破綻しかけていた。 絶望に満ちた国崎往人の死に顔。 額の弾痕以外はまるで変化の無い遺体。 何故か月宮あゆの手にあった往人の腕時計。 一度しか鳴り響かなかった銃声。 にも関わらず、良美は銃を所持していたとあゆは述べた。 加えて質問を続けるにつれて、徐々にだがあゆの態度も変化を見せた。 最初は... -
オープニング
オープニング 「往人さん、起きて、起きてーーーっ!」 (ん……?) 光無き暗闇の世界に一人の少女の声が木霊する。 暗いのは自分が眠っていたからだと国崎往人が気づいたのは、今自分を起こしている少女、神尾観鈴が彼の体を揺さぶり始めた時であった。 「ふぁ……。なんだよ観鈴?」 まだ眠り足りないとばかりにとろんとしていた己の目を手でごしごしとこすって覚醒させながら往人はゆっくりと起き上がった。 「ん……?」 完全に目を覚ました往人は次の瞬間、頭の上にハテナマークを浮かべ、ひとつの疑問を口にしながら周囲を見回した。 「――ここは……何処だ?」 そう。今往人が目を覚ました場所は、普段彼が寝泊りしている神尾家の納屋ではなく、薄暗い見知らぬホールであった。 どうやら、そこには往人や観鈴の他にも大勢の人――その数は数十人といったところだろうか――がいるらしく、ざわ... -
完璧な間違い(後編)
完璧な間違い(後編) ◆/P.KoBaieg 一方、受話器をとった瑛理子の方は、正直驚いていた。 少し前にレジャービルへ到着したものの、捻挫した足の痛みから探索はハクオロと観鈴に任せ、 彼女自身はカウンター奥の事務室にあるソファーで横になっていたのだ。 丁度眠くなってきていたところでカウンターの電話が鳴ったのだが、とっさの事ではすぐ電話に出られるはずがない。 なんとか周囲を警戒しつつ、カウンターまで出てきたものの、この電話をとっていいものか悩んだ事もすぐ電話へ出なかった理由のひとつである。 そして、意を決して受話器をとったところ電話の相手はプラネタリウムで情報交換の後、別れた高嶺悠人だったというわけだ。 「高嶺さん?電話が通じるって、これ一体どこからかけているの!?」 『プラネタリウムを出て南へ下ったオフィスビルの一角からだ。とりあえず重要な用件があって駄目も... -
悲しみの傷はまだ、癒える事もなく
悲しみの傷はまだ、癒える事もなく ◆/Vb0OgMDJY 耳障りな放送は終わりを迎えた。 「……畜生ぅ…………馬鹿にしやがって!!」 人の神経を逆撫ですることを目的に考えられたような内容、 梨花の隣で小休止しながらメモを取っている北川潤が怒りと悔しさの篭った声を上げた。 だが、古手梨花にとっては多少の意味がないわけではなかった。 「ハウエンクア」 全く聞き覚えの無い名前。 鷹野が「東京」の中でどのくらいの地位に居るのかは知らない。 だが、梨花の知る限り鷹野が好きに使える人間は入江機関の構成員のみのはずだ。(最も富竹も頼まれればイヤと言えなそうだが) そして入江機関の人間で、鷹野の代役になりそうな人間と言えば小批木あたりのはずなのだが、そこに全く知らない人間が来た。 鷹野に「東京」以外の協力者がいるのはこれで確実と見ていい。 最も、ほとんど確定だと思っていた事柄が事... -
禁止区域侵攻――/――解放軍
禁止区域侵攻――/――解放軍 ◆Noo.im0tyw カチ、コチ、カチ、コチ……。 秒針の進む音が3人の耳に響く。 ――――カチ。 長針が12を指し、短針が8を指す。それを機に『ハクオロ』、『神尾観鈴』、『二見瑛理子』は一斉に立ち上がり、一階へと繋がる階段を上り始めた。階段を上りきり観鈴以外はそのまま出口を抜ける。 しばらくした後、観鈴が追いつき、3人で外に出る。そして3人とも神妙な顔である場所を目指し、歩き始める。 ――――禁止エリアとなってしまった『C-2』へと向かって……。 ◇ ◇ ◇ ―――時は遡ること数十分。そこにはテレビでよく見るコメディーな風景が展開されていた。 「早くっ…水を……」 悶えながらハクオロは観鈴と瑛理子に向かって懇願する。だが、少女2人組は… 「ハクオロさん……ぷぷぷぷぷ……」 「クククククっ……あははは... -
第五回定時放送
第五回定時放送 ◆TFNAWZdzjA かつ、かつ、かつ。 青年は白い通路を闊歩していた。ただ一人で、その目には感情もなく。 時刻は放送が始まる10分前。主催者側の一人として、道化師が重い足音を立てながら歩いていく。 「………………」 中性子浮力エレベーター、EI(アイ)に乗って最下層を目指す。 自分たちがいる場所は皮肉にも海の中。途中、通ってきた広間は水族館のように魚が自由気ままに泳いでいた。 もちろん、ガラスは防弾仕様。かつて起きた惨劇を繰り返さないためにも、慎重に慎重を重ねて作り出した空間だ。 「あっ……隊長、お疲れ様です。そろそろ放送のお時間が」 「ああ、分かっている。今向かっているところだ」 エレベーターを降りると部下の一人と出くわした。 山狗という部隊。指揮官こそ鷹野だが、実際に彼らを取り纏めているのはこの青年の力だ。 青年は部... -
温泉に集いし者たち(後編)
温泉に集いし者たち(後編) ◆4JreXf579k ――少し時間は遡る―― 「ふう、疲れた。 外に出たら温泉にでも入りたいわね」 真っ暗な廃坑の中に独り言が響き渡り、気分が一層空しくなっていく。 私は今廃坑の中を彷徨っている。 何も好き好んでこの廃坑に入ったのではない。 気がついたらこの中にいたのだ。 おまけに支給されたのは国崎最高ボタンなる珍妙なアイテム。 つい先ほどまで己の不幸を嘆いていた私だが、立ち直りは早かった。 ともかく行動あるのみ、だ。 血を分けた姉や知人がこの島にいる以上ここに留まってる暇などありはしない。 生き残るにしても、なんにしてもまずはこの廃坑を出ることが先決。 そう思って移動を開始したのだが、この廃坑、思ったよりも厄介な造りになってる。 地図には西口と南口の二つしか示されてないため、当然道もこの二つの出口を繋ぐ一本しかな... -
三人でいたい(Ⅱ)
三人でいたい(Ⅱ)◆tu4bghlMIw 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」遊園地ゲート付近・裏路地(第一区画)――白鐘沙羅最後の戦い》 「少しは、知ってる」 「ほう?」 「瑛理子が見ていたわ。私達は双子だもの。誰だって見れば分かる」 「そうか、喜んで貰えると思ったんだが……余計なお世話だったかな?」 「ううん、詳しくは知らないの。瑛理子も……最期の瞬間まで、見ていた訳じゃないから」 瑛理子は確かに、私と似た外見の女の子が殺される瞬間を見たと言っていた。 だけどゲームに乗った人間と接触するのを恐れてすぐにその場を離脱したらしい。 「まず、な。本部には衛星からの映像を元に参加者の監視を担当していた人間がいた。俺もその一人だ」 「……やっぱり見られていた、って訳」 「まぁ、そうだな。死角も多いから万能とはいえないんだが」 「続けて」 「... -
求め、誓い、空虚、因果(後編)
求め、誓い、空虚、因果(後編) ◆TFNAWZdzjA 「っ……!!」 アセリアは驚愕した。目の前の青年に目を見開いた。 本当に酷い状態だ。左腕は不自然に折り曲がり、もう動くことはないだろう。己の血と殺してきた者の返り血に染まった彼は修羅にすら見える。 だが、瑞穂にはそうは見えなかった。数時間前に戦った往人は、紛うことない羅刹の者だったはずだ。 それが今はどうだ。血だらけで戦うその姿には恐怖するし、困惑する。それは変わらないのに……どうしてその姿が尊いなどと思ったのだろう。 「立ち上がるのなら……また、倒すだけっ……!!」 「……来いっ!」 再び戦いが始まった。往人は銃を構え、アセリアは鉄パイプを振るっている。 二見瑛理子は自分にできることを模索する。銃に慣れていない者がトカレフで援護するなんて自殺行為だと理解している。 ならば、自分が... -
誰にだって人を信じる権利はある、難しいのはその履行
誰にだって人を信じる権利はある、難しいのはその履行 ◆/Vb0OgMDJY 「おい! 大丈夫か!」 (…れ……) 「前原さん、先に傷の手当てしておきませんか」 「ああ、そうだな…………遠野さん、お願いしてもいいか」 「……えっちですね、前原さん」 (……だ……れ……) 「い、いや違う、違います! 俺は決してやましい事なんか考えてない!!」 「……冗談です、……それじゃあ向こう向いてて下さいね」 「って、全然冗談と思ってねえじゃねえかー!!」 ボク――月宮あゆが目を覚ましたとき、目の前には見知らぬ人達が居た。 目の前の二人――すぐ傍に居る女の人と、その横で首だけ変な方向に向けている男の子――はボクの肩の手当てをしてくれていて、目が覚めた事に気づいてはいないみたいだった。 「誰……なの」 「おっ、気がついたのか、っておわ!!」 ボクが目を覚ました事に気づい... -
邂逅(後編)
邂逅(後編) ◆/Vb0OgMDJY ……大石さんの件は、一旦ここまでみたいです。 あゆちゃんが嘘を吐いているとは思えませんから、どちらかが本当なのでしょう。 ……そういえば、あゆちゃんは無事でしょうか。 名前が呼ばれていないから、どこかで生きていてくれているのでしょうけど。 と、そこで国崎さんがなにか思い出したみたいで、机の上にあったノートを手に取りました。 なんでも、その大石さんが残したノートらしいです。 ……国崎さんがやってしまった事は、許されることではありません。 でも、国崎さんはそのことに向き合い続けています。 ……だから、私は許さないけど、許します。 「これによると、圭一は鷹野の知り合いらしいな」 “とりあえず、読んでみてくれ。 ただ、決して声は上げないでくれよ” 「ええ、って言っても、俺が知っている鷹野さんはただの、 !! ……その... -
温泉に集いし者たち(前編)
温泉に集いし者たち(前編) ◆4JreXf579k そこは温泉。 それ以上の何者でもないはずであった。 もしもこの島が観光地などであったなら、ガイドブックには美辞麗句に彩られた宣伝がなされていたかもしれない。 日頃の疲れを体の垢と共に洗い落とし、夜はうまい酒でも飲み、浮世の世知辛さを忘れることもできたであろう。 しかし、ここはリゾート地などではなく殺し合いをさせられるという絶望の孤島。 そんな状況でのんびりと温泉を楽しむ余裕などありはしない。 地図を見渡せば百貨店、学校、図書館、その他etc…… 温泉より重要そうな施設などそれこそ山ほどある。 しかし、何の因果かここに多数の人間が集うこととなるのだ。 ある者は必要に迫られて、ある者は探し人を求めて、ある者は神様のちょっぴり意地悪な偶然とともに…… これは時の中に刻まれた、温泉に集いし7人の戦士の物語である。 ... -
三人でいたい(Ⅰ)
三人でいたい(Ⅰ)◆tu4bghlMIw 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」ファンタジーランド(第四区画)――アリス・イン・ナイトメア》 ひたり、 ひたり、 ひたり、 血が落ちる。クリーム色の歩道を赤い斑点が汚した。 被弾した脇腹に応急処置は施したが、もはや純白の包帯は赤く染まり用を為さなくなっていた。 ひたり、 ひたり、 ひたり、 血が落ちる。ゆっくりと、掻き消えるように意識が虚無へと向かう。 少女が持っている武器は一本の剣だけだった。 拳銃は遊戯を通して百発以上の弾丸を全て撃ち尽くし、ただのガラクタとなった。 最強の武器として島に殺戮の雨を振りまいた重機関銃の弾も一発だって残っていない。 小さな手斧も鎌もとっくに向かってきた兵士に投擲してしまった。 永遠神剣第七位「存在」――幾人もの人の血を啜りながら、未だ美... -
下半身に罪はない!~トイレを求めて全力疾走~
下半身に罪はない!~トイレを求めて全力疾走~◆Qz0e4gvs0s 「う~~トイレ! トイレ!」 今トイレを求めて全力疾走している僕は、殺し合いに参加するごく一般的な男の子。 強いて違うところをあげるとすれば泣きっ面に蜂状態なところカナー。 名前は春原陽平。 そんなわけで全力疾走でトイレを目指しているのだ。 ふと隣を見ると、顔を真っ赤にした少女が汚物を見る目でこっちを睨んでる。 ウホッ! なんでこんな事に…… ◇ ◇ ◇ ◇ 「そにれしても、なんでこんな手錠を」 茜は左手についた手錠に目を落とし、大きくため息をつく。そして、腹立たしそうに春原を睨みつける。 「だから、僕のせいじゃないだろ~……うっ」 睨まれてビクつきつつも、一応反論する春原。だが、その声は小さい。 手錠をはめる事になった原因は... -
三人でいたい(Ⅲ)
三人でいたい(Ⅲ)◆tu4bghlMIw 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺(第二区画)―― when they cry》 「ハハハッ……アハハハハハハハハハッ!!!! さてと、茶番劇はそろそろ終わりかな?」 「ハウエンクア……」 沙羅の言葉が終わった直後、それまで口を閉ざしていたハウエンクアが大声で笑い出す。 配慮や空気を読むという意志が微塵も見えないその行動に誰もが眉を顰めた。 「案外律儀なんだな、お前は」 「そりゃあね! こう見えてもボクは紳士なのさ。 さてと……感動的なシーンに水を差すようで悪いけどキミ達に贖罪の道なんて残っていないよ。 だって皆ここで死ぬ運命なんだからね!!」 「――ッ!!!」 「おっと、動くんじゃないよ! ボクが今"何"を掴んでいるか見えない訳じゃないよねぇ?」 「……... -
その意志、刃に変えて
その意志、刃に変えて ◆0Ni2nXIjdw 「鈴凛、発見。これより襲撃する」 「くっ……このおっ!!」 銃声がレムリア遺跡に木霊する。 一発、二発ではない。それこそ敵味方入り乱れて十発以上の弾丸が擦れ違う。 鳳8は若干、興奮した様子で進軍する。 それは中々捉えきれない敵に対しての憤りではなく、逃げる獲物を追う狩人のような高揚感だ。 「鳳8、まだ突撃はしないのか?」 「慌てるな、鳳5……敵はあの小娘だけじゃない。倉成武も一緒にいる可能性があるんだぞ?」 数字は残りの二人、鳳5と鳳6のほうが高い。 だが、鷹野直々に命令されている鳳8のほうが指揮権があった。何せ、鳳部隊での実質の第二席だ。 その彼が『じわじわと攻めろ』という命令を下している。 「多くの仲間がやられている以上、迂闊には手を出せんよ」 普段の慇懃無礼な態度とは打って変わっ... -
終幕(前編)
終幕(前編) ◆/Vb0OgMDJY 気が付けば、目の前には見たことの無い風景があった。 鉄製というわけでもなさそうだけど、鈍い色を放つ壁。 …木でもコンクリートでもなさそう 何個も存在する大きなテレビ……モニター? …よく解らない映像が映し出されている 壁に直接付けられている机と椅子。 その上の、用途の解らない様々な……多分、機械。 …あのパソコンに似た代物なのかしら 全てが、私にとって不可解な物質で占められた空間。 ここが、 ここに… 「鷹野達が……いるの?」 「そう、なんかね?」 答えた声は、あゆのものだ。 声のした方向を向いて、私は漸く、他のみんなの姿が無い事に気が付いた。 「……どうやら、逸れちまったみたいさね」 辺りを見回しながら、あゆが答える。 ここは…何らかの部屋の中だ。 大体、教室の倍程度の広さ。 見回してみて... -
おはぎと仮面と校内放送と私
おはぎと仮面と校内放送と私 ◆rnjkXI1h76 恋太郎たちが体育館へと移動を始めたころ、学校の校門の前に一人の男が立っていた。 男の名はハクオロ、恋太郎たちが暮らしていた世界とはまた違う――とある世界に存在する国家トゥスクルの皇である。 「学校――つまりは学び舎ということか……?」 校門に掛けられていた看板にちらりと目を通すと、彼は校舎の方へと目を向ける。 「学び舎にしては随分と大きな建物だが……これだけ広い敷地と大きな建物ならば人の一人や二人はいるだろう……」 そう呟くと、ハクオロは校門から学校の敷地内へゆっくりと足を踏み入れた。 ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ――場所は少し変わり、学校から少し離れた住宅街のとある一角。 街灯と月明かりが薄っすらと夜の闇を照らすそこに時雨亜沙はいた。 (シアちゃん……) 亜沙の脳裏には... -
完璧な間違い(前編)
完璧な間違い ◆/P.KoBaieg 人っ子一人いない新市街を悠人と衛は歩き続ける。 プラネタリウムでハクオロ達と離れて以降、悠人の足取りは酷く重いものだった。 (エスペリア……) 彼女の死を知ってから、悠人はずっと彼女の事を考えていた。 エスペリアは共に戦った仲間であり、そしてラキオス王国におけるスピリット達のまとめ役でもあった。 思えば、ファンタズマゴリアに飛ばされて最初に目が覚めた時、傍にいてくれたのは彼女だった。 妹――佳織――を人質に取られ、戦う事を強要された自分が頑張ってこれたのは彼女の助力に拠るところも大きい。 (アセリアと合流して、ファンタズマゴリアへ帰ることが出来たとしても、もうエスペリアはいない……) そう、もはや彼女の淹れてくれるお茶を飲む事も、甲斐甲斐しく世話をしてくれるその姿を見ることももう叶わないのだ。 だから... -
心の瑕、見えないもの
心の瑕、見えないもの ◆/Vb0OgMDJY 「ふざけるな!!」 静かな森に女性の怒号が響き渡った。 それは他人の――自身の――否定を許さない強い意志の表れ、聞く者に沈黙を強いるほどのものだった。 「言うに事欠いて聖上が悪道に身を染めただと! 性懲りもなく下劣な嘘をっ!!」 自身の内にある戸惑い“オボロが無力な者をその手にかけたという事実、ならば聖上も” を振り払うがごとく、ありったけの力を込めて、トウカは咆えた。 「某を二度も欺こうとしてもそうはいかん! ましてやそのような聞くに堪えん嘘をつくなど最早捨て置くことは出来ん! ここで成敗してくれる!!」 殺気すら篭ったトウカの叫び、否、それは既に咆哮と表現して差し支えのないもの。 だが、 普段の彼ならば既に逃げ出しているような、それを受けてなお、春原陽平はその場所に留まり続けていた。 既に足には震え... -
眠り姫目覚める時――/――皇の策略
眠り姫目覚める時――/――皇の策略◆Noo.im0tyw 「とにかくこの場から離れなければな……」 仮面の男―――『ハクオロ』は少女―――『神尾観鈴』をお姫様だっこをしつつ思考した。 この放送室から渡り廊下を渡って反対側の館内に行くのは容易なコトだった。 しかし、一抹の不安が残っていたためなかなか行動に移すことが出来なかった。 (反対側に移動しても、結局はあの廊下を渡らなければならない……。それはあの者たちに見つかる可能性が上がってしまう……) しばらく苦悩するが、ハクオロは決断する。 (とにかく今は、向かい側の校舎に向かうのが先決だろう…。そして、彼らに見つからないためには……) ハクオロは少女を持ち直し、階段を上り2階の渡り廊下へと向かう。其処についた時、ハクオロはそこから見える景色にまた頭を抱えることになる。 「これは、いったいどういうことなんだ…... -
残されたもの~case:八重桜~
残されたもの~case:八重桜~ 「えへへ……思い切って買っちゃった。やっぱり迷ったら買え、だよね。 ん~、もふもふ~……あれ?」 自分の背と同じくらいあるんじゃないかと思える位の大きなぬいぐるみを抱え、うきうき気分で家路に付いていた私は、 丁度通りかかった公園に見知った子がいるのを見つけて足を止めた。 「あれ? あのブランコに座ってる子、もしかしてリムちゃん……?」 リムちゃんことプリムラちゃんは稟くんの家で預かっている魔族の女の子だ 先日開かれた稟くんと神界のお姫さまの祝賀記念パーティーにお呼ばれした時に紹介してもらった子で、 口数こそ少なかったけど、純粋な良い子で、天使みたいな可愛い笑顔が印象的だった覚えがある。 だけど、今のリムちゃんの顔は遠目で見ても分かるくらい、暗く沈んでいた。 陰欝な表情でブランコを漕ぐわけでもなく、ただ腰掛けたまま、じっと地面ばかり見... -
贖罪/罪人たちと絶対の意志(前編)
贖罪/罪人たちと絶対の意志(前編) ◆0Ni2nXIjdw 「あっ……―――――!!?」 死亡者発生を報せるブザーが鳴り響く。 それは認識した瞬間、私は頭が真っ白になってしまった。 三十七番、千影のランプから光が消滅した。それが意味することはひとつしかない。 千影は死んだ。殺された。 この非情な島で最期を遂げた。誰か、他の参加者に殺されたことを示している。 それは分かる、分かっている。 私は表面上、無機質にパソコンのキーボードに打ち込む。送信されてきたデータは中央管制室から。 誰が、誰を殺したのか。それを無機質に伝えるだけの伝言。 そこには高嶺悠人が千影を、そしてアセリアが高嶺悠人を殺害した、ということだけ。 (なんで……) なんで、よりによって千影を殺したのが高嶺悠人なのだろう。 衛は、あの子は彼を慕っていた。信頼していた。観測し... - @wiki全体から「私たちに翼はない(Ⅳ)」で調べる