黄泉を統べる死を纏う者~ヴァルハザク

よみをすべるしをまとうもの~ヴァルハザク

収録作品:モンスターハンター:ワールド[PS4]
作曲者:成田暁彦

概要

瘴気の谷の最下層に潜むとされる大型の古龍種「屍套龍ヴァルハザク」との戦闘で流れるBGM。
サントラのライナーノーツによれば「死神」、「死の舞踏」、「ネガティブな考えによる負の連鎖」を曲のモチーフにしているらしい。
そんなネガティブなワードが挙げられるほどにヴァルハザクの外見は禍々しく、さながら瘴気をまき散らすドラゴンゾンビの如くである。

だが曲の方は決してネガティブ一辺倒ではなく、勇ましさ、禍々しさ、哀愁さなどが入り混じったドラマチックな音楽となっている。
曲の前半部分はまさしく不気味そのもの、管楽器とピアノによるうねる様なおどろおどろしいメロディーが曲を引っ張っていく。
中盤に入ると転調。弦楽器とチェンバロを使った静かで繊細な曲調へと変わり、まるで葬送曲のような悲愴感が込められている。
そして終盤に入ると勢いを取り戻しサビに突入。一気に勇ましい音楽へと変化し、まさに今強敵と対峙しているという没入感が存分に味わえる。
成田氏は「サウンド・デザイナー2018年3月号」でのインタビューの際、本作で最も思い入れのある曲としてこの曲を挙げているのだが、この時に宝塚歌劇団が大好きなことから、男役→娘役→敵役の順に歌うミュージカル的な曲を目指したことを明かしており、様々な展開を見せるのはこのためらしい。
ヴァルハザクが持つ特徴とよくマッチした音楽になっており、本作の戦闘曲の中でもとりわけ評価の高い1曲となっている。
またヴァルハザクは瘴気攻撃の対策さえ出来れば古龍種の中では対処しやすいモンスターなので、乱獲で何回も聴いたプレイヤーも多いとか。

エリア移動したヴァルハザクの追跡中では「黄泉を統べる死を纏う者 ~ ヴァルハザク: The Chase」というアレンジ曲が使われる。
こちらは弦楽器を強調したクラシカルな曲調に変化。リズミカルなテンポが焦燥感を募らせ追跡中の雰囲気を盛り上げてくれる。
ループ直前にバロック音楽のようなフレーズが入るのが特徴で、これははJ.S.バッハの「インベンション2番」のオマージュとの事。

過去ランキング順位


サウンドトラック

モンスターハンター:ワールド オリジナル・サウンドトラック


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最終更新:2023年10月19日 16:30