そして『流星のロックマン3』のラストバトルであるクリムゾン・ドラゴン戦の曲「Last Battle」では、メインテーマ「Shooting Star (Ver.RR3)」のフレーズが曲の後半で使われている。
初っ端から禍々しさ全開にもかかわらず、疾走感に満ちた旋律に感じられる熱さと輝きは次第に強くなり、「Shooting Star (Ver.RR3)」のフレーズで最高潮に達する。
これまで青木氏はロックマンエグゼシリーズにて「FINAL TRANSMISSION」「Two of Braves」等のようにラストダンジョン曲にメインテーマフレーズを入れたことはあったが、ラスボス曲にメインテーマのフレーズを入れてくるのはこれまでなく、ロックマンシリーズ全体として見ても二年前に発売された初代のリメイク作である『ロックマンロックマン』の「Wily Machine Number 1 (2nd form)」以来二度目であり、新作としてはシリーズ初の事態である。
シナリオ中でも「Shooting Star (Ver.RR3)」が印象的に使われたことも相まって、王道的ながらもテンションの上がり方が尋常ではない。
この曲の熱さに答えるべくストーリー展開も凄まじく、クリムゾン・ドラゴンとはなんと二度にわたって対決することになる。
最初の戦闘の末に暴走したクリムゾン・ドラゴンの攻撃を受けて倒れるものの、先の戦いで行方不明となった暁シドウの幻影に励まされて再び立ち上がる。
そして画面全体を揺るがす衝撃の中ファイナライズを行い、無言で睨みつけ第二戦目に突入する流れは鳥肌ものである。
この第二戦目のクリムゾン・ドラゴンのHPは初戦の三倍以上の8000ととんでもない数値となっているが、この展開を経た今となっては負ける気が一切しないだろう。
そしてこちらのHPは0になることはなく、3ターン目にはNFBの発動をもって決着となるイベント戦であり、最後まで胸を熱くさせてくれる。
この流星の化身ともいえる存在たるクリムゾン・ドラゴンとの最終決戦とこの後に控えるエンディングは、両親と仲間の絆を、そして主人公である星河スバルの成長を感じさせるものであり、流星のロックマンシリーズの総決算に相応しい内容である。