目が覚めた
何度目だナウシカ
何度目だナウシカ
「…」
起きられる…首にも異常が無い事を確認する
そして床には土下座する上半身裸の男
起きられる…首にも異常が無い事を確認する
そして床には土下座する上半身裸の男
「あの…棚橋さん…でしたっけ?」
「 ご め ん な さ い 」
向こうの世界で逢った女子高生(かどうかは疑わしい)の手により、
こっちとあっちの記憶が統一され、訳のわからぬまま謝るしかないという状態のようで…
こっちとあっちの記憶が統一され、訳のわからぬまま謝るしかないという状態のようで…
「こっちじゃ健康体ですから、問題ないですよ」
ベッドの上とはいえ、えぐい角度のバックドロップ貰った事には変わりないが
「 お 詫 び に !! 」
「ですから、詫びなんかいいですって」
「 て ゐ さ ん の プ リ ン を 」
「命が惜しくないようね?棚橋?」
「 て ゐ さ ん !! 」
すかさず後ろから現われた「てゐ」と呼ばれる兎の女の子…
まるで悪の幹部のような台詞を吐きながら登場
まるで悪の幹部のような台詞を吐きながら登場
「おはようちま、調子はどうかしら?」
ちま…
「ああはい…それなりにそれなりです」
初対面で呼び捨てにされてしまった事をうねうね考えていると
「パン娘が食事の準備をしているわ、早くいらっしゃい?」
パン娘…
更にお義母様まで呼び捨てですってぇ!?
私なんか小鳥さんという娘さんをお嫁さんとして頂いた経緯があるにせよ、お義母様を「パン娘」だなんて
呼んだ事も無いっていうのにこの初対面の兎っ子は!
更にお義母様まで呼び捨てですってぇ!?
私なんか小鳥さんという娘さんをお嫁さんとして頂いた経緯があるにせよ、お義母様を「パン娘」だなんて
呼んだ事も無いっていうのにこの初対面の兎っ子は!
「ところでちま?」
「…はい」
「ごめんなさい、昨日は大変な事をしてしまったようね」
…あれ?
たった一言の謝罪をされただけだと言うのに、この子に対する印象はかなり変わった
言葉って不思議なものなのか、私が緩いのかよくわかりませんが…
言葉って不思議なものなのか、私が緩いのかよくわかりませんが…
「うなされている時なんか気が気ではなかったわ…」
目頭を押さえる様子が背中越しにわかる
…ああこの子、実は優しい子なんじゃないか…と考えを改めました
目頭を押さえる様子が背中越しにわかる
…ああこの子、実は優しい子なんじゃないか…と考えを改めました
「あの…大丈夫ですから、気にしないで下さい」
「うぅ…優しいのね…ちまは」
( 計 画 通 り )
あれ?
なんか一瞬黒い空気が見えたような…
なんか一瞬黒い空気が見えたような…
それも魔王クラスの
「 惚 れ ぼ れ す る ほ ど 黒 い で す よ て ゐ さ ん 」
「き、気のせいよ棚橋っ!」
「き、気のせいよ棚橋っ!」
夫婦漫才のような会話を見て、今この目の前に居る二人の関係って何なんでしょうと思いまして…
「あの…失礼ですが」
「ええ、なにかしら?」
「貴方達二人って」…