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画像レスラー@ ウィキ(跡地)

本編

最終更新:2010年10月21日 17:56

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「何だ、もう…終わりかよ?」
 夜空に煌々と輝く満月の光が届かぬ程に木々が生い茂った深い森の中で、一人の少女が微笑

んでいた。
 闇に映える白いワンピースに身を包み、腰と胸に紫のリボンをつけ、白色に黒いラインの入

った帽子といった格好である。
 茶色のショートヘアを風になびかせて、彼女は喉を鳴らすように笑い続けている。
 不気味なまでに歪んだ笑顔だった。
 その少女の周りには、名も無き男達。何を目的にしているのかは明白で、彼らは対照的に卑

下た笑顔を浮かべいた。そう、浮かべていたのだ。少なくとも、彼女に襲い掛かる数分前には

。
「つまんねぇなぁ」
 少女は右手に持った鉈を軽々と持ち上げ、その刃をなぞるようにそっと舌先で舐めた。その

あまりにも歪さに、襲った男達は思い切り顔をしかめた。卑下た笑顔はいつの間にか恐怖へと

変わり、そして彼らは逃げ出すことを決意する。
 ――化け物――
 誰もが口を出さず、視線だけを交わして頷いた。本当なら今頃はその低俗な欲望のなぐさみ

ものになっているはずなのに、現実はどうだ。最初に襲った仲間達はその鉈によって倒され(

、少女は屈強な男達に囲まれているはずなのに全く動じた様子もなく、むしろこの状況を楽し

んでいるかのようだった。証拠に、仲間達は軽症を負って気絶しているだけである。
「俺も襲われるんなら、可愛い子の方が良いね。男はつまんねぇ」
 およそ少女としては似つかわしくない口調と声色で、少女は足を踏み出した。鉈を肩に掛け

るように持ち上げ、ゆっくりと男達へと迫る。
 来るな――
 誰もがそう言いたかった。だが、声は出なかった。こんな十代前半のような小さな少女を前

にて、彼らは恐怖していたのだ。
 外見と、その中身が違うことがいかに異質であるか。彼らは身を持って知る事となる。
「という訳で、夜遊びは終わりにしようぜ」
 刹那。
 鉈の刃が、暗い森に輝く。
 十数秒後、そこに立っていたのは少女だけであった。地面に転がった男達は誰もが顔を酷く

歪ませて、ぴくぴくと体を震わせていた。
「…ちぇー。何だよ、通り魔事件って言ってもただのチンピラじゃんかよ」
 鉈を地面に下して突き刺し、少女は深く肩を落とした。
 誰も聞く者はいなかったが、独り言を言わずにはいられない気分であった。
「帰って寝るかね」
 目的が果たせないと知った途端、強烈な眠気が襲ってきた。頭を振り、眠気を払うように立

ち上がった。
「――危ない!」
 突如、知らない女性の声が、頭に響き渡る。
 何故か頭が回らず、少女が数秒遅れて振り返ると、そこには小柄な男が凶刃を持って眼前に

迫っていた。
「トリック・オア・トリート!」
 が、小柄な男は突然眼前で爆発した。凶刃は砕け散り、男は吹き飛ばされる。
 ようやく思考が追いついた少女は、立ち上がろうとした男に接近し、その首に手刀を叩きこ

んで、気絶させた。
「ふぅ……危ない危ない」
 少女は声がする方向へ顔を上げると、そこには黒いコートで身を包み、黒縁眼鏡を掛け、黒

い三角帽子を被った妙齢の女性が立っていた。
 この闇夜の中にあっても、その銀色の髪は光り輝いて見えた。思わずの光に少女は見とれて

しまう。
「彼らの常套手段だったみたいね。屈強な女性が相手でも手篭めに出来るよう、風下に追い込

んで、薬を嗅がせてたみたい」
 急にやってきた強烈な眠気は、薬のせいだったらしい。頭がやたらとガンガンとするのだが

、酒を1ガロン飲んだ時ほどではなかった。それよりも今は目の前の綺麗な女性である。
「助かったよ、あんた名前は?」
 少女は先程と打って変わっての、満面の笑顔である。
 むさ苦しい男から綺麗な女性に会えば、老若男女関係なく誰でもこうなってしまうのだと少

女は本気で思っていた。
「人に聞く前に、まずは自分で名乗るべきでしょう?」
 あくまで彼女は優しく囁く。
 それもそうだ、と少女は小さく笑い返した。
「俺は外道。外道レナ。良くゲレとか、げれげれとか呼ばれる」
「そう、ゲレさんね。私は魔女、虹裏を旅する黒き魔女よ」
 彼女にとっては、それが固有名詞だ。それ以上でも、それ以下でもない。
 ゲレにとっては、だがどうでも良かった。名前は他者を見分けるものに過ぎないのだから。

他の女性と、今目の前に居る彼女とを見分ける術さえあればそれで良かった。
「で、魔女さんはここで何してるんだ? 女の一人歩きは危ないぜ?」
「それはそっくりそのままあなたに返すわよ? まぁ女性に悪事を働く不貞な輩がいると聞い

て、旅のついでに片付けておこうかと思いまして」
「何だ、俺と同じじゃないか。てっきり強い奴だと思ってたのに…せこい奴らだったよ」
 小さな男の腹を軽く蹴ると、彼は中身をぶちまけた。殺されても文句は言えない立場だから

当然であるという風に、魔女はそれを一瞥しただけで何も言及しなかった。
「随分と好戦的な子ねぇ」
「可愛い子と綺麗な女性と強い奴が大好きですので」
 今までにない破格の笑顔でゲレは答える。釣られて魔女も声を出して吹き出してしまった。
「そんなに好きなら、一つ良い所を紹介してあげましょうか」
 暗に口説かれて居て居るのだが、彼女は知ってか知らずか、あくまで優しく答える。
「うn?」
「あたしは元々とある学園の臨時教師でね。その学園なんか、ゲレさんにぴったりなんじゃな

いかなぁと思ってさ」
「学園、だって?」
「そう。この世界――多重二次元世界『futaba channel』のありとあらうる場所から、将来有

望な人材を集めて育てる世界最大の学園都市、それが私立レスラー学園よ。強い子も、可愛い

子も、美人な人も、よりどりみどりよ」
「おお…それや凄ぇな」
「どう、行ってみる?」
「もちろん! どこに行けば良い?」
 はやる気持ちを抑えながら尋ねると、魔女はその華奢な腕をそっと伸ばし、彼女が来た方向

とは真逆の方角を指差した。
「ここから北へ半月ほど進んだ場所、そこにレスラー学園はあるわ。大きな目印があるから、

すぐ判ると思う」
「そっか、サンキュー魔女さん!」
 言うが早いか、ゲレは飛び出していた。さながら撃った弾丸の如く、この薄暗い森の中を駆

け抜けて言った。

 一人残された魔女は独りごちる。
「あらら………せっかちねぇ」
 帽子を脱いで頭を掻き、どうしようかと考える。追いかける事自体は難しい事ではないが、

特に急いでしてやる必要もなかった。
「ま、いっか。後は彼女次第でしょ」
 彼女は臨時教師であり、学園のその委細を知っている。だからこそゲレが苦労するであろう

事は判っていた。それでも魔女はゲレに力を貸してやろうとは思わなかった。
 レスラー学園は基本的に強い人間のみしか受け入れない。強さの基準は何も戦闘力だけでは

ない。運や行動力など、そういったメンタル的な強さを含んでいる。果たして彼女はどうやっ

てレスラー学園の生徒というポジションを手に入れるのか、見物である。
「再会が楽しみね」
 くすりと笑うと、魔女は思い出した。
 この目の前に転がった男達を地元の警備兵に突き出さなくてはならない事に。
「……せめて手伝わせてから言うべきだったかしらん」
 意外と重労働になりそうで、魔女はがくりと肩を落とした。





 外道レナは戦争孤児である。
 幼い頃に両親を亡くした彼女は孤児院で育ち、世界を見てみたいという衝動に揺り動かされ

、形見の鉈と共に孤児院を飛び出して早数年。今では鉈で賞金首を狩りながら、幼き日々の衝

動は何処へやら、あてもなく旅を続けていた。
 そんな彼女は今再び、衝動に突き動かされていた。強き者と可愛い子が集まるというレスラ

ー学園にて、一体どんな者達が待ちうけているのか、楽しみで仕方なかった。
「おおー……あれが」
 魔女と別れて半月、ついに彼女はレスラー学園へと到着した。一つの都市をまるごと学園の

敷地としており、その周囲を聳え立つ高い壁が覆っていた。壁の端が見えず、まるでどこまで

も続いているかのような錯覚を覚えた。
「どんだけ広いんだ」
 道の真ん中に立って、ゲレは呆然と呟いた。遠くからでも見えてはいたが、こうして眼前に

立ってみると、壮観としか言い様がなかった。この壁の向こうに数多の猛者と、数え切れない

くらい可愛い子達が待っていると思うと、居ても立ってもいられなくなった。。
 はやる気持ちを抑え、ゲレは道の先に有る『門』へと駆け寄った。壁と壁の間に、アーチ状

の『門』があり、現在門は開け放たれていた。
『――止まれ!』
 門に飛び込もうとするゲレを、巨大な二つの影が遮った。
 立ち止まり顔を上げると、そこには巨大なぬいぐるみのような、獣が二体目の前に立ちはだ

かっていた。
「お前、学園の生徒じゃないな?」
「一体何者だ!」
 角を生やした獣と、珊瑚のような鱗を持った獣が奏でる大音量のサウンドに思わずゲレは耳

を塞ぐ。
「お前らこそ、一体何だ!」
 こちらも負けじと、ゲレは腹に力を込めて叫び返す。
「俺はレスラー学園の南門の門番が一人、超獣バキシム!」
「僕はレスラー学園の南門の門番が一人、超獣ベロクロン!」
 まるでヒーローショーの様だとゲレは思った。
 耳をふさいだまま他人事のように眺め、どうやって突破しようかと思考を巡らし始めた。
「ここを通りたければ俺達を倒してからにしろ!」
「……って違うだろ! 通しちゃ駄目だってば!」
「あ、いっけねー。何となくノりで……」
 今度は漫才まで始めてしまった。その暢気さに思考は中断され、ゲレは呆れ顔になってしま

う。
「ま、そんな訳だからさ」
「お帰り願おうか」
 それでも彼らは門番である事を忘れない。肩を並べていた二人は即座に立ち位置を変えた。
 前にバキシム、後ろにベロクロンと、巨体であるが故に生まれる隙間を塞ぐようにして立つ

。どうやらただの馬鹿でかい獣ではないらしい。
「…つまり」
 ゲレは腰の後ろに下げた鉈の柄を握り締める。
「通りたければお前達を倒せって事だな」
 ぎらりとその目を光らせて、ゲレは半身とも言うべき鉈を取り出し構えた。
 口の端を吊り上げて笑う姿は、少女とは思えぬ不気味さである。あまりの『笑顔』に、さし

もの超獣達は怯んだ様子を見せる。
「こいつ……話を聞いてねぇ!」
「でもお前のせいだけどね?」
「言ってる場合か! こいつ目がマジだ!」
「ふはははは! 覚悟しろよ?」
 相手は自分の何十倍もの体格差にも関わらず、ゲレは怯まなかった。むしろ高揚していた。

この学園について初めて会った者達が、予想を遥かに上回る巨大な相手との勝負だったからだ

。
「おりゃさあああああああ!」
 気分は高揚していても、彼女は冷静さを失わなかった。
 鉈を爆発的なスピードで振り下ろし、周囲の地面を吹き飛ばした。舞い上がった土砂はゲレ

の姿を隠し、超獣達の目をくらませた。
「ど、どこに消えた?」
「落ち着け! こういう時は大抵後ろ……」
「ざんねーん♪」
 真正面だった。
 後ろを向いていた超獣達が振り返ると、そこには自分達の目線の高さまで跳んで来たゲレの

姿があった。
『ええええええ!?』
「ふははははは! 食らい…やがれぇぇぇ!」
 二度、閃光が空に走った

 学園内はまるで庭園だった。
 色とりどりの花々、生い茂った草木。やわらかなそよ風が花の香りを運び、萌える草の匂い

が鼻腔を刺激する。
 ゆったりとした気持ちで、ゲレは舗装された真ん中の道を歩いていた。
 入り口での激戦は嘘のように静かだった。世間の荒波を泳いできたゲレは久しぶりに心地よ

い雰囲気に包まれ、満足げに何度も頷くのだった。これだけでもここに来た価値があるという

ものだった。
「……ん?」
 ふと道の外れに視線を移すと、一人の少女の背中が視界に入った。白いワンピースの華奢な

少女で、短く揃えた純金の髪(フェア・ブロンド)が風になびいていた。
「へぇ」
 感嘆の声が無意識に出た。背中から見てもその可愛さはにじみ出るものらしい。慌てず騒が

ず、ゲレはゆっくりと少女の正面に回り……言葉を失った。
 丸みを帯びた小さな顔に、輝く円らな瞳。まるで絵本から抜け出してきたかのような可愛ら

しい少女であった。やや気難しいようなきりっとした表情がまた可愛らしい事この上ない。
「…可憐だ」
「何だお前。気持ち悪い奴だな」
 しかし出た言葉は、その愛らしさからかけ離れたものだった。
 ゲレもゲレで、特に問題は無かった。むしろそのギャップが彼女の可愛さを引き立てている

とさえ思っていた。
「お前、学園の生徒じゃないな?」
「え、良く判ったね」
 門番もそうだったが、こんなにも広い学園で良く判別出来るものだと首を傾げる。
「当たり前だ。学園の生徒である証がないからな」
 少女は胸の部分につけたバッジを指差した。双葉を模ったバッジで、それが学園証という事

らしい。
「どうやって、ここに入ってきた?」
 部外者に対し、少女は警戒を解かない。剣呑な表情でゲレを睨み付けていた。
「どうやって、って。そりゃ門番を倒して」
 言うが早いか、少女は目の前から忽然と姿を消した。
 頬に、赤い血が流れていた。早くなる動悸を抑えつつゆっくりと首を下に動かすと、少女が

眼前に迫っていた。否、そういう生易しいものではない。彼女の手から伸びた『爪』がゲレの

顔に肉薄していたのだ。
「そうか。じゃあ手加減する必要はないな」
 少女の両手には、黄色と青色の縞模様のグローブがあった。グローブの先には、鋭く尖った

長い爪が伸びており、その先端が少し朱色に染まっていた。
「ふ…」
「ふ?」
「ふはははははは! こんな、こんな!」
 ゲレは高まる気持ちが抑えられず、、哄笑していた。
「こんな可愛くて、こんな強い子に出会えるなんて!」
 異質だ。まさかそんな自分と似たような、あるいは自分よりも強いであろう、異質なる相手

にこんなにも早く出会えるとは思いもしなかった。
 これは最早運命である。ゲレはそう確信した。
「…煩い奴だな。良いから、とっとと死ねよ」
 少女はあくまで静かだった。両腕を交差し、ゲレが攻撃するのを待ち構えていた。
「おうとも! 俺の愛を受けてみろ!」
 ゲレは、そうと知ったからには容赦はしなかった。
 最初から全力で彼女に斬りかかろうと、地面を蹴った。
「黙れ」
 一筋の光と、十もの光。勝負は火を見るよりも明らかだった。
 地面をえぐるほどのパワーを持った一撃、しかしその間を縫って爪がゲレの体に突き刺さる

。
 勝負はほんの一瞬だった。
 防御力の無いゲレが、スピードでは遥かに上回る少女に勝てるはずも無かった。
「…おい!?」
 あまりにもあっけない幕引きに少女は驚き、ゲレの元駆け寄った。
 薄れゆく意識の中、ゲレはしかし、恍惚とした表情を浮かべるのであった。







 目が覚めると、そこには白い天井があった。
「起きたか?」
 声がする方へ首を向けると、ワンピースの少女が椅子に座ってコップに口をつけていた。
「…酒のニヲイ」
「何だ、酒は駄目なのか?」
「むしろそのコップで間接キッぐはぁ!」
 ゲレが最後まで言い切る前に、少女の拳がゲレの腹に直撃した。
 あまりの衝撃に意識が飛びそうになるが、歯を食いしばって必死に堪えた。腹を押さえなが

らしばらく悶絶していると、コップを置く音が聞こえた。
「行くぞ」
「え…と、どこに?」
 腹をさすりながら半身を起こすと、少女は黙って歩き出した。慌ててベッドから降りると、

ベッドに立てかけて合った鉈を手に取り、ゲレは少女の後を追った。
 保健室と思しき部屋を出て歩く事約五分、『学園長室』と大きく書かれた扉の前に二人はた

どり着いた。
「入ります」
 少女が扉を開けて中に入ると、ゲレもそれに続いた。
 中は質素な作りだった。小さな机と、来客用のテーブルとソファ、典型的な学園長(あるい

は校長)室である………その部屋の中心にある、巨大なモニターを除いては。
「な…に、あれ?」
「学園長だが」
「…はっ、そうか! 生体コンピューター的な」
『違います』
 ゲレの言葉に突っ込んだのは、そのモニターから発せられた音声だった。機械的なその声に

驚いて顔を上げると、モニターに人物のシルエットが浮かんでいた。男とも、女とも取れるシ

ルエットである。
『はじめまして、外道レナさん。私がこのレスラー学園の学園長、"管理の人"です』
「どうして、俺の名を。つーか、何でシルエットなの?」
『鉈を持った少女と言えば有名ですからね。シルエットなのは大人の都合ですのでお答え出来

ません』
 自分の名前が有名な事に照れれば良いのか、どんな大人の都合だと突っ込めば良いのか、ゲ

レは判らず頭を掻く。
『さて、早速ですが、外道レナさん。レスラー学園に入って見る気はありませんか?』
「え!?」
 驚いたのはゲレだけでなく、少女もだった。
 事情を知っているのかと思ったが、どうやらただ連れてきてくれただけらしい。
「学園長、本気ですか!? こんなどこの馬の骨とも判らない奴を」
 少女がゲレを指差しながら叫んでいるが、本人は至って気にしておらず、むしろ言葉攻めさ

れた事に対して嬉しそうな笑顔を浮かべていた。
『本気です。彼女は戦争孤児で、行く当ても無いらしいですしね。それに、彼女はレスラー学

園の生徒(レスラー)としての資格は十分です。あなたなら、判るのでは無いのですか?』
「う…くっ」
 苦虫を潰したかのような顔で、少女はゲレを睨み付ける。
「あの超獣達をほぼ一撃で打ちのめし、俺の攻撃に驚異的なまでの回復力で立ち上がった…確

かに、こいつはレスラー足り得る」
 ゲレは学園に来てからの行動を思い出していた。
 門番をしていた超獣達は鉈の峰で気絶させただけだし、少女の攻撃もかわせずあっさりと倒

されてしまった。少なくともゲレ自身はそう認識していた。
 買いかぶりにも程が有る! と講義しようと口を開くのだが、それよりも先に"管理の人"が

口を開いた。
『何も目に見えるだけが強さではありません。美醜にしたって人の価値観で変わる。つまりは

、そういう事です』
 ゲレにはその言葉の意味が理解出来なかった。今まで彼女は自分の見てきた事・体感してき

た事しか信じなかったからだ。そんな自分に、猛者と可愛い子が集まるこのレスラー学園の生

徒足りえるのだろうか。
『いつかきっと判る日が来ると思います』
 まるで狐につかまされた気分になりながら、"管理の人"との対話は終了した。
 いつの間にか机に置かれていた細かい資料を受け取ると、二人は揃って部屋を後にした。

「…さて、と」
 理事長室を離れ、中庭へと出た所で少女は立ち止まった。
「こうなっては仕方が無い。お前の面倒を頼まれてしまったからな」
「なんなら、夜の世ぐぇ」
 最後まで言い切る前に再び腹に拳を叩きこまれ、ゲレはのぞけった。
「そういえば、まだ名前を言っていなかったな」
 体をくの字に曲げて膝を突くゲレに、少女は手を伸ばした。
「俺はパン娘。全く不本意だが、よろしく、外道」
 その時、逆光によって照らし出された彼女の笑顔があまりにも眩しくて―ー
「うん」
 ゲレは繋いだ手を一生離したく無いとさえ思ってしまった。
 あまりにも飛躍した考えだなと、苦笑をもってパン娘に応えた。
 かくて外道レナの、波乱万丈なレスラー学園の生活は幕を開けるのだった。

「…所で、外道」
 顔を引きつらせ、冷たい声色でパン娘は囁く。
「何だい、パン娘」
 最古運お笑顔で、明るい声色でゲレは微笑む。
「いい加減に手を離せ!」
 本日二度目の青い閃光が、彼女をずたずたに切り刻む。
 地面を朱色に染め上げて倒れた彼女の顔は、これ以上ない程輝いて見えた。



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