第九話 ロスト・アゲイン
アイン「これ以上、私達の邪魔をされても面倒です」マインドコントロールモード
投げ放ったスフィアデバイスが、周囲に淡い波状の光を放った。
光に当てられ、次々に項垂れていくレスラー達。
光に当てられ、次々に項垂れていくレスラー達。
戦闘に参加している全員はその光を浴びた。
無事に戦場に立っていたのは、たから達六人だけだった。
無事に戦場に立っていたのは、たから達六人だけだった。
アイン「冴木たからさん。あなたの存在は私達エルドラドにとって危険です。よって、今からあなたを封印します」フウインモード
スフィアデバイスが紫色の光を放ち、たからの体を引き寄せる。
たから「なに、この光は…!」
必死に抵抗するたからだったが、抵抗虚しく、ずるずると引きずられていく。
アイン「圧縮された空間に閉じ込めさせてもらいます」
真紅「たからさん! くっ…」
クロ「させない!」
真紅「たからさん! くっ…」
クロ「させない!」
たからとアインの間に、クロが割って入ってきた。
クロは担いでいた棺を両手に持つと、スフィアデバイスから放たれる紫色の光を遮断する。
クロは担いでいた棺を両手に持つと、スフィアデバイスから放たれる紫色の光を遮断する。
アイン「あらあら」
たから「クロさん!」
クロ「…くっ…皆、ここは引くんだ。今の皆じゃ、どうしたって勝てないよ」
たから「でも!」
エヴァ「っ…! 皆の者! ここは下がるぞ!」
カズキ「何も…出来ないのかっ!」
ウラ「皆、助けに来たよ! 早く乗るんだ!」
たから「クロさん!」
クロ「…くっ…皆、ここは引くんだ。今の皆じゃ、どうしたって勝てないよ」
たから「でも!」
エヴァ「っ…! 皆の者! ここは下がるぞ!」
カズキ「何も…出来ないのかっ!」
ウラ「皆、助けに来たよ! 早く乗るんだ!」
地上に降り立ったデンライナーに、無事だったエヴァや、光を浴びなかった大阪達の手を借り、次々と乗り込んでいく。
クロ「冴木さん…あなたも急ぐんだ」
たから「あなたを置いていける訳がないでしょう!」
響子「どうしましょう。このままじゃ逃げられちゃいますよ!」
アイン「…むぅ」
トシアキ議長『アイン、目標を変更だ。冴木たからにもっとも影響のある黒い旅人を封印せよ』
アイン「…了解です」
たから「あなたを置いていける訳がないでしょう!」
響子「どうしましょう。このままじゃ逃げられちゃいますよ!」
アイン「…むぅ」
トシアキ議長『アイン、目標を変更だ。冴木たからにもっとも影響のある黒い旅人を封印せよ』
アイン「…了解です」
アインはスフィアデバイスの出力を最大に設定した。
クロは少しずつ、アインの方へと引きずられる。
たからはそれを止めようと走り出すのだが、そこへ割って入ってくる物体があった。
クロは少しずつ、アインの方へと引きずられる。
たからはそれを止めようと走り出すのだが、そこへ割って入ってくる物体があった。
たから「蝙も…ぐっ!」
クロ「…ありがとう、セン…後を頼んだよ…うぅ」
セン「クロ!」
クロ「…ありがとう、セン…後を頼んだよ…うぅ」
セン「クロ!」
ついに彼女はその棺ごと、そのスフィアデバイスに呑み込まれた。
後に残るのは、アインの冷たい暗殺者の微笑みだけだった。
後に残るのは、アインの冷たい暗殺者の微笑みだけだった。
たから「クロさん!」
エヴァ「止めろ、冴木殿!」
たから「離して、エヴァさん!」
エヴァ「旅人殿が身を挺して守ったのを無駄にする気か!」
超太郎「ウラ! 行くんだ!」
エヴァ「止めろ、冴木殿!」
たから「離して、エヴァさん!」
エヴァ「旅人殿が身を挺して守ったのを無駄にする気か!」
超太郎「ウラ! 行くんだ!」
デンライナーは時を駆けていく…
響子「…逃げられました」
アイン「問題ありません。レスラーに影響を与える人物の一人の封印に成功しました」
アイン「問題ありません。レスラーに影響を与える人物の一人の封印に成功しました」
現代へと戻る列車の中で、たからはへたり込んでいた。
たから「クロさんは…どうなったの?」
メロン「おそらく…圧縮された時空に封印された」
カズキ「封印?」
メロン「封印された圧縮空間では喋る事も、聞く事も出来ず、何も感じず、ただ氷のように過ごすだけ……」
たから「そんな…」
セン「たから」
たから「蝙蝠…」
セン「いや、その…な。あのままじゃ二人共共倒r」ギュッ
セン「えっ?」
たから「う、うぅ…また、また私は失ってしまった…何も、守れなかった…」
大阪「おかーさん…」
メロン「おそらく…圧縮された時空に封印された」
カズキ「封印?」
メロン「封印された圧縮空間では喋る事も、聞く事も出来ず、何も感じず、ただ氷のように過ごすだけ……」
たから「そんな…」
セン「たから」
たから「蝙蝠…」
セン「いや、その…な。あのままじゃ二人共共倒r」ギュッ
セン「えっ?」
たから「う、うぅ…また、また私は失ってしまった…何も、守れなかった…」
大阪「おかーさん…」
重苦しい空気の中、レスラー達は現代へと戻ってきた。
超太郎「俺達…歴史を元に戻せなかったんだな…」
ネロ「うん…あいつらにダメージを与えることすら出来なかったなんて」
たから「…」
メロン「落ち込んでる場合じゃなーい! 今は何をすべきかを考えるべきじゃよ。反撃の機会はきっとくる!」
カズキ「そうだな…俺達が強くなれば、きっとクロちゃんを取り戻せるはずだ!」
斗貴子さん「君にしてはまともな事を言うじゃないか」
カズキ「あっはっは。酷いな、斗貴子さんは」
ネロ「奪われたのなら、取り戻せば良いだけだもんね!」
エヴァ「そうだな」
たから「……私は、まだ生きてる」
エヴァ「冴木殿」
たから「私は悲しみを感じることが出来る。あの人は今それが出来ない。私はまだ、こうして無事だった。だから…まだ戦える」
真紅「たからさん…」
たから「やりましょう。失ったままにしておけない。取り返すのよ。皆で、あの人を、虹裏を!」
ネロ「うん…あいつらにダメージを与えることすら出来なかったなんて」
たから「…」
メロン「落ち込んでる場合じゃなーい! 今は何をすべきかを考えるべきじゃよ。反撃の機会はきっとくる!」
カズキ「そうだな…俺達が強くなれば、きっとクロちゃんを取り戻せるはずだ!」
斗貴子さん「君にしてはまともな事を言うじゃないか」
カズキ「あっはっは。酷いな、斗貴子さんは」
ネロ「奪われたのなら、取り戻せば良いだけだもんね!」
エヴァ「そうだな」
たから「……私は、まだ生きてる」
エヴァ「冴木殿」
たから「私は悲しみを感じることが出来る。あの人は今それが出来ない。私はまだ、こうして無事だった。だから…まだ戦える」
真紅「たからさん…」
たから「やりましょう。失ったままにしておけない。取り返すのよ。皆で、あの人を、虹裏を!」
絶望から始まる、反撃のスタート。
しかしそれすらも影が差す。
しかしそれすらも影が差す。
イエロー「…やるならあな達だけでやってください。私は止めます」
カズキ「イエローちゃん!?」
剣八「俺も降りるぜ」
ゴリ「俺も俺も」
ころね「何であんなに夢中になっていたんでしょう」
小夜「正直自分が恥ずかしいです」
エヴァ「どうしたんだ、皆!」
夕映「正気に戻っただけです」
ヴィクトリカ「つーかーれーたー」
久城「思い出しただけ頭が痛くなるよ」
まとい「帰りましょう。そうしましょう」
麦野「あーあ、馬鹿らしい…」
超太郎「嫁!?」
たから「これは…一体?」
メロン「! そうか、エレンさんたちと同じ状況だ!」
カロメ「あの光っ…!?」
メロン「そう、あの光は人間の考え方を変える力がある。エレンさん達はエルドラドの施設で本格的なものだろうけど、今みたいにするにはあの程度の光で十分だったんだよ!」
超太郎「な、なんだってー!?」
ウラ「さらに敵の強さに圧倒され、心の隙を突かれたんだ…効果は君達が見ての通りだよ」
蝙蝠「厄介な相手だな」
ネロ「でも僕達は何で無事だったの?」
ウラ「化身は元々人の心の強さや想いが形となって現れたもの。それが無意識にバリアを張り、光を跳ね返したんだろうね」
エヴァ「おのれエルドラドめ。なんて卑劣な!」
カズキ「どうすればもとに戻るんだ?」
ウラ「マインドコントロールはいわば催眠術。彼女達プロコトルファントムを倒し、スフィアデバイスから解いてもらいしかないね」
大阪「さっきの人達を…?」
カロメ「それは…厳し過ぎますっ」
ウラ「だけど、それしか方法が無いんだよ。それに時間が立てば、今の気持ちが、本当の歴史として定着してしまうんだ」
大阪「そんな…」
たから「それでも…やるしかないわ。エルドラドから、あの人を、画像レスを取り戻す!」
ネロ「化身アームド…あの力が僕達にもあれば…」
エヴァ「そうだな…」
カズキ「でもどうやって会得すればいいんだ?」
???「特訓だ」
エヴァ「誰だ!?」
???「俺だ」
カズキ「イエローちゃん!?」
剣八「俺も降りるぜ」
ゴリ「俺も俺も」
ころね「何であんなに夢中になっていたんでしょう」
小夜「正直自分が恥ずかしいです」
エヴァ「どうしたんだ、皆!」
夕映「正気に戻っただけです」
ヴィクトリカ「つーかーれーたー」
久城「思い出しただけ頭が痛くなるよ」
まとい「帰りましょう。そうしましょう」
麦野「あーあ、馬鹿らしい…」
超太郎「嫁!?」
たから「これは…一体?」
メロン「! そうか、エレンさんたちと同じ状況だ!」
カロメ「あの光っ…!?」
メロン「そう、あの光は人間の考え方を変える力がある。エレンさん達はエルドラドの施設で本格的なものだろうけど、今みたいにするにはあの程度の光で十分だったんだよ!」
超太郎「な、なんだってー!?」
ウラ「さらに敵の強さに圧倒され、心の隙を突かれたんだ…効果は君達が見ての通りだよ」
蝙蝠「厄介な相手だな」
ネロ「でも僕達は何で無事だったの?」
ウラ「化身は元々人の心の強さや想いが形となって現れたもの。それが無意識にバリアを張り、光を跳ね返したんだろうね」
エヴァ「おのれエルドラドめ。なんて卑劣な!」
カズキ「どうすればもとに戻るんだ?」
ウラ「マインドコントロールはいわば催眠術。彼女達プロコトルファントムを倒し、スフィアデバイスから解いてもらいしかないね」
大阪「さっきの人達を…?」
カロメ「それは…厳し過ぎますっ」
ウラ「だけど、それしか方法が無いんだよ。それに時間が立てば、今の気持ちが、本当の歴史として定着してしまうんだ」
大阪「そんな…」
たから「それでも…やるしかないわ。エルドラドから、あの人を、画像レスを取り戻す!」
ネロ「化身アームド…あの力が僕達にもあれば…」
エヴァ「そうだな…」
カズキ「でもどうやって会得すればいいんだ?」
???「特訓だ」
エヴァ「誰だ!?」
???「俺だ」
そこに立っていたのは、銀色に輝くブレスレットを装備したあんぱん娘だった。
たから「お母様!?」
あんぱん娘「よぅ、娘達。元気か?」
あんぱん娘「よぅ、娘達。元気か?」