第十六話 月明かりの特訓
花子さん「成程、織田信長の力を…」
ウラ「そう。でも今のエヴァちゃんじゃ、信長の力を受け取るには少し難しいねぇ」
エヴァ「今は、だろう。ならば信長公の力を受け取るだけの器を身に着けるだけだ」
真紅「ただ問題は二つ。一つはエヴァが信長の力を得るためにどうすれば良いのか。そしてもう一つは…どうやって信長に接近するかだ」
たから「前者は特訓ね。後者は…今はお城の方にいるから難しそうね」
花子さん「いや、案外簡単かも知れないよ」
カズキ「どういう事だい? 花子ちゃん」
花子さん「三日後、織田信長の前で芸を披露するうつけ祭りが開催される予定でね。それを利用すれば…」
ネロ「なるほど! その祭りに潜り込む事が出来れば簡単に接近出来るね!」
エヴァ「そうと決まれば、早速特訓だな!」
たから「所でまたウラさんがいなくなったのだけれど
メロン「相変わらずな人やねぇ」
ウラ「そう。でも今のエヴァちゃんじゃ、信長の力を受け取るには少し難しいねぇ」
エヴァ「今は、だろう。ならば信長公の力を受け取るだけの器を身に着けるだけだ」
真紅「ただ問題は二つ。一つはエヴァが信長の力を得るためにどうすれば良いのか。そしてもう一つは…どうやって信長に接近するかだ」
たから「前者は特訓ね。後者は…今はお城の方にいるから難しそうね」
花子さん「いや、案外簡単かも知れないよ」
カズキ「どういう事だい? 花子ちゃん」
花子さん「三日後、織田信長の前で芸を披露するうつけ祭りが開催される予定でね。それを利用すれば…」
ネロ「なるほど! その祭りに潜り込む事が出来れば簡単に接近出来るね!」
エヴァ「そうと決まれば、早速特訓だな!」
たから「所でまたウラさんがいなくなったのだけれど
メロン「相変わらずな人やねぇ」
彼女達は早速特訓を開始した。
エヴァは信長の力を得るための特訓であったが、他の五人もいずれ戦うであろうプロトコル・ファントム2.0を倒すために彼女と共に同じ特訓を行った。
エヴァは信長の力を得るための特訓であったが、他の五人もいずれ戦うであろうプロトコル・ファントム2.0を倒すために彼女と共に同じ特訓を行った。
エヴァ「白銀の女王ゲルダ! アームド!」
しかし結果は芳しく無かった。
基礎体力は上がっても、肝心の中身がすぐに成長する訳では無かった。
時間だけが過ぎ、そしてうつけ祭りの前日の夜。
基礎体力は上がっても、肝心の中身がすぐに成長する訳では無かった。
時間だけが過ぎ、そしてうつけ祭りの前日の夜。
エヴァ「くそっ、また失敗か!」
たから「…随分と、焦っているようね」
エヴァ「冴木殿…こんな夜更けに」
たから「月が綺麗ね」
エヴァ「あ、ああ…時代は変わっても、空の上にあるものはそうそう変わらぬものらしいな」
たから「特訓、付き合うわ」
エヴァ「貴女の事だ。断っても無駄なのだろう?」
たから「良く分ってるじゃない」
たから「…随分と、焦っているようね」
エヴァ「冴木殿…こんな夜更けに」
たから「月が綺麗ね」
エヴァ「あ、ああ…時代は変わっても、空の上にあるものはそうそう変わらぬものらしいな」
たから「特訓、付き合うわ」
エヴァ「貴女の事だ。断っても無駄なのだろう?」
たから「良く分ってるじゃない」
二人はそれぞれの技をぶつけ合い、また連日行った特訓を再度行った。
夜も更けた頃、二人は月夜を見ながら休憩を取っていた。
夜も更けた頃、二人は月夜を見ながら休憩を取っていた。
エヴァ「超太郎に出来て私に出来ないとは…自信無くしてしまうな…」
たから「超太郎は単純だから。単純だからこそ、強い。私やエヴァさんと違ってね」
エヴァ「だが貴女は化身アームド出来たではないか」
たから「私はそんなに余裕のある人間じゃないわ。その時はお母様やクロさんの事でいっぱいいっぱいだったもの」
エヴァ「冴木殿は本当に……いや、よそう。私がみじめになるだけだ」
たから「そういう風に自分を卑下するのは止めなさいな。あなたはあなたで、強くなれば良い」
エヴァ「……」
たから「夕映さん達を取り戻すわよ」
エヴァ「うむ。…ああ、そうだ、冴木殿」
たから「何かしら」
エヴァ「あの攻撃…凍気を集めて放つ技、面白いな」
たから「とっさに作った技だからそんなに褒められたものでは…」
エヴァ「だったら、私と攻撃を合わせてみないか?」
たから「え?」
エヴァ「前から冴木殿とはやりたいと思っていたんだ。合体技というものをな」
たから「なるほど…それは面白そうね」
たから「超太郎は単純だから。単純だからこそ、強い。私やエヴァさんと違ってね」
エヴァ「だが貴女は化身アームド出来たではないか」
たから「私はそんなに余裕のある人間じゃないわ。その時はお母様やクロさんの事でいっぱいいっぱいだったもの」
エヴァ「冴木殿は本当に……いや、よそう。私がみじめになるだけだ」
たから「そういう風に自分を卑下するのは止めなさいな。あなたはあなたで、強くなれば良い」
エヴァ「……」
たから「夕映さん達を取り戻すわよ」
エヴァ「うむ。…ああ、そうだ、冴木殿」
たから「何かしら」
エヴァ「あの攻撃…凍気を集めて放つ技、面白いな」
たから「とっさに作った技だからそんなに褒められたものでは…」
エヴァ「だったら、私と攻撃を合わせてみないか?」
たから「え?」
エヴァ「前から冴木殿とはやりたいと思っていたんだ。合体技というものをな」
たから「なるほど…それは面白そうね」
二人の修行が再開する。
それを物陰から見守る影が二つ。
それを物陰から見守る影が二つ。
ネロ「…何とかなりそうだね」
大阪「冴木おかーさんもエヴァちゃんも強いからなぁ~。きっと何とかなるえ~」
大阪「冴木おかーさんもエヴァちゃんも強いからなぁ~。きっと何とかなるえ~」
そして夜は明け、うつけ祭りの日がやってくる。
暗殺を防ぐための検問を超えたたから達は、多くの見物人達で賑わう祭りの場へと通された。
暗殺を防ぐための検問を超えたたから達は、多くの見物人達で賑わう祭りの場へと通された。
超太郎「お、信長がいるぞ」
祭りの場に一際大きな物見小屋が立てられていた。
そこには家臣たちに守られながらも、堂々と座っている織田信長の姿があった。
そこには家臣たちに守られながらも、堂々と座っている織田信長の姿があった。
エヴァ「いよいよか…」
自分達の舞いを披露する順番を待っていたたから達だったが、事態は急変する。
見物人と衛兵を吹き飛ばし、竜馬達が出現した。
見物人と衛兵を吹き飛ばし、竜馬達が出現した。
カズキ「あいつら!」
竜馬「俺達は今川義元様の配下! 織田信長公へ決闘の申し込みに来た!」
家来「なにぃ!?」
ミザリー「書状を読み上げる。田舎侍の織田信長殿、貴殿に決闘を申し込む。勝負は11対11人による真剣勝負。少数の軍勢しかない尾張の田舎者殿にはその勝負が最も有利であろう」
家来「ぶ、無礼な! 構わん、こやつらを斬ってしまえ!」
竜馬「俺達は今川義元様の配下! 織田信長公へ決闘の申し込みに来た!」
家来「なにぃ!?」
ミザリー「書状を読み上げる。田舎侍の織田信長殿、貴殿に決闘を申し込む。勝負は11対11人による真剣勝負。少数の軍勢しかない尾張の田舎者殿にはその勝負が最も有利であろう」
家来「ぶ、無礼な! 構わん、こやつらを斬ってしまえ!」
多くの衛兵が竜馬達チームA5を取り囲む。
竜馬「は、雑魚が!」
トマホークを取り出し、それを兵に向かって投げつける竜馬。
しかしそれを止めたのは、真っ先に飛び出したエヴァであった。
しかしそれを止めたのは、真っ先に飛び出したエヴァであった。
エヴァ「全く…面倒な奴だな」
信長「ほぅ、あの時の異国の娘…エヴァンジェリンと言ったか」
エヴァ「信長公! この勝負、我らに預けて欲しい!」
家来「何を勝手な事をほざくか!」
信長「…異国の娘よ、貴様、そのようなナリではあるがどうやら相当の実力者のようだな。良かろう。この戦い、お前らに預けよう」
家来「信長様!?」
竜馬「では勝負は今宵、この場所で行わせてもらう」シュン
家来「お館様、いきなりこのようなどこの馬の骨とも分らぬ連中に任せるなど!」
信長「…異国の娘らよ、戦う前に貴様らに問う。お前らは一体どこからきて、何の目的で来たのだ?」
超太郎「そ、それは?」
信長「どうした? 答えられないという事は今川とは別の手の者か?」
カズキ「いやですね、そのー…」
エヴァ「…私達は、ここより遥か未来から来た。船が海の波に乗り風を捕まえて進む様に、時間の波を捕まえて」
信長「…何?」
たから「エヴァさん!?」
家来「この…たわけが! 嘘をつくならもっとましな嘘をつくんだな!」
信長「未来から来た、か。面白い冗談だ…では、未来の日本はどうなっておる?」
エヴァ「未来の日本は…そう、我々の住む時代は争い事がなく、進歩した技術によって平和に暮らしている」
信長「ほぉ…それは良い。ではこの儂は…織田信長は天下を取れるのか?」
皆(!?)
カズキ(な、なんて言い難い質問なんだ!)
超太郎(言える訳がない! そんなの言える訳がない!)
エヴァ「残念ながら、信長公。貴方は天下を取る事が出来ない」
皆「!?」
家来「貴様! 言うに事欠いてそのような無礼な事を!」
信長「そうか。それは残念だ。儂は、天下を取れぬか」フフフ
家来「お、お館様…?」
信長「今川との戦い、お前達に任せよう」
家来「宜しいので?」
信長「くどい。儂に向かって恐れず立ち向かうその意志…面白いではないか」
家来「は、はぁ」
エヴァ「…感謝する、信長公」
信長「ほぅ、あの時の異国の娘…エヴァンジェリンと言ったか」
エヴァ「信長公! この勝負、我らに預けて欲しい!」
家来「何を勝手な事をほざくか!」
信長「…異国の娘よ、貴様、そのようなナリではあるがどうやら相当の実力者のようだな。良かろう。この戦い、お前らに預けよう」
家来「信長様!?」
竜馬「では勝負は今宵、この場所で行わせてもらう」シュン
家来「お館様、いきなりこのようなどこの馬の骨とも分らぬ連中に任せるなど!」
信長「…異国の娘らよ、戦う前に貴様らに問う。お前らは一体どこからきて、何の目的で来たのだ?」
超太郎「そ、それは?」
信長「どうした? 答えられないという事は今川とは別の手の者か?」
カズキ「いやですね、そのー…」
エヴァ「…私達は、ここより遥か未来から来た。船が海の波に乗り風を捕まえて進む様に、時間の波を捕まえて」
信長「…何?」
たから「エヴァさん!?」
家来「この…たわけが! 嘘をつくならもっとましな嘘をつくんだな!」
信長「未来から来た、か。面白い冗談だ…では、未来の日本はどうなっておる?」
エヴァ「未来の日本は…そう、我々の住む時代は争い事がなく、進歩した技術によって平和に暮らしている」
信長「ほぉ…それは良い。ではこの儂は…織田信長は天下を取れるのか?」
皆(!?)
カズキ(な、なんて言い難い質問なんだ!)
超太郎(言える訳がない! そんなの言える訳がない!)
エヴァ「残念ながら、信長公。貴方は天下を取る事が出来ない」
皆「!?」
家来「貴様! 言うに事欠いてそのような無礼な事を!」
信長「そうか。それは残念だ。儂は、天下を取れぬか」フフフ
家来「お、お館様…?」
信長「今川との戦い、お前達に任せよう」
家来「宜しいので?」
信長「くどい。儂に向かって恐れず立ち向かうその意志…面白いではないか」
家来「は、はぁ」
エヴァ「…感謝する、信長公」
夜はあっという間にやってくる。
メロンはミキシマックスガンを構えていたまま機会を逃してずっと固まりし、エヴァ達は織田兵に囲まれて監視されながらぎりぎりまで特訓を行い、信長は何を考えているのか不敵な笑みを浮かべたまま見つめるだけであった。
それぞれの思いを乗せて、織田信長と今川義元の戦いの火ぶたが、今切って落とされようとしていた。
メロンはミキシマックスガンを構えていたまま機会を逃してずっと固まりし、エヴァ達は織田兵に囲まれて監視されながらぎりぎりまで特訓を行い、信長は何を考えているのか不敵な笑みを浮かべたまま見つめるだけであった。
それぞれの思いを乗せて、織田信長と今川義元の戦いの火ぶたが、今切って落とされようとしていた。
真紅「この時代の歴史背景を利用する事で、時代に影響させることなく俺達を潰すつもりらしいな」
斗貴子さん「成程、私達があの場にいる事を知って、助けに入ると踏んだ上での行動か…」
カズキ「下手すると俺達処刑されたよね」
たから「それにしてもエヴァさん。流石に肝を冷やしたわ」
エヴァ「何、相手はあの信長公。下手に嘘を付くよりも、正直に話した方が通じると思ってな」
超太郎「あんたやっぱりスゲーよ」
斗貴子さん「成程、私達があの場にいる事を知って、助けに入ると踏んだ上での行動か…」
カズキ「下手すると俺達処刑されたよね」
たから「それにしてもエヴァさん。流石に肝を冷やしたわ」
エヴァ「何、相手はあの信長公。下手に嘘を付くよりも、正直に話した方が通じると思ってな」
超太郎「あんたやっぱりスゲーよ」
そして戦いの始まりを告げる法螺貝の音と共に、アイン率いるプロトコルファントム2.0が出現した。
アイン「どうやら逃げずに来たようですね」
真紅「たりめーだ!」
アイン「身の程を知るが良いのです。ここで今度こそ、終わらせましょう」
るな「そちらは…あれ、六人ですか?」
真紅「おっと、デュp」
???「待ちな!」
真紅「たりめーだ!」
アイン「身の程を知るが良いのです。ここで今度こそ、終わらせましょう」
るな「そちらは…あれ、六人ですか?」
真紅「おっと、デュp」
???「待ちな!」
真紅が指を鳴らそうとした瞬間、どこからともなく五人の影が姿を現した。
超太郎「あ、あんたらは!」
加耶「借りは作らない主義でねぇ。この勝負参加させてもらうよ」
明夏羽「同じくー」
静水久「なの」
沙砂「沙砂も頑張ルヨー!」
花子さん「皆こう口では言ってるけど、あんた達に感謝してるのよ…」
真紅「おっしゃ。これで俺は自分の戦いに集中できる!」
たから「心強いわね」
エヴァ「ああ。この勝負、必ず勝つ!」
加耶「借りは作らない主義でねぇ。この勝負参加させてもらうよ」
明夏羽「同じくー」
静水久「なの」
沙砂「沙砂も頑張ルヨー!」
花子さん「皆こう口では言ってるけど、あんた達に感謝してるのよ…」
真紅「おっしゃ。これで俺は自分の戦いに集中できる!」
たから「心強いわね」
エヴァ「ああ。この勝負、必ず勝つ!」