第十八話 燃えたぎる情熱を胸に
たから、真紅、ネロ、カズキ、花子さんの五人が中心となって攻め上がる。
前線での激しい攻防が続く中、エヴァは微動だにせずただ眺めていた。
前線での激しい攻防が続く中、エヴァは微動だにせずただ眺めていた。
エヴァ「…行くぞ、明夏羽」
明夏羽「はいはい、っと」
明夏羽「はいはい、っと」
彼らの目が五人に向いている隙をつき、エヴァと明夏羽がその後ろに回り込んだ。
セイバー「なに!?」
真っ先に気づいたセイバーがエヴァへと襲い掛かる。
エヴァ(静と動を使い分ける…)
果敢に攻めるセイバーだったが、エヴァは動かず、ひらりとその攻撃をかわする。
セイバー「えっ」バータン
エヴァ「良し、このまま攻めるぞ!」
明夏羽「ツバメ返し!」
エヴァ「良し、このまま攻めるぞ!」
明夏羽「ツバメ返し!」
明夏羽ははるか上空から勢いを付けながら降下し、弧を描くような軌道でPP2.0のメンバー数名を蹴り上げた。
エヴァ「ネロ!」
ネロ「まっかせて! ファイアトルネード!」
ネロ「まっかせて! ファイアトルネード!」
空中で身動きが取れない彼らに、ネロが必殺の一撃を叩き込んだ。
炎と物理の二重奏に、PP2.0のとしあき達は成す術もなく倒れた。
炎と物理の二重奏に、PP2.0のとしあき達は成す術もなく倒れた。
アイン「む…小癪な!」
PP2.0が反撃をしかけてくる。
アイン、竜馬、隼人、號、セイバー…いずれも化身使いである。
アイン、竜馬、隼人、號、セイバー…いずれも化身使いである。
エヴァ「冴木殿はアインを、ネロはセイバーを! 私とカズキで號を抑える! 花子、明夏羽は隼人を! 沙砂、静水久、加耶はもう一度一夜城だ!」
皆「了解!」
皆「了解!」
次々に的確な指示をエヴァは出していく。
その手の動きは、さながら指揮棒を振る奏者だ。
その手の動きは、さながら指揮棒を振る奏者だ。
エヴァ「必殺タクティクス、神のタクト!」
指示の手から放たれる光によって導かれ、たから達はPP2.0を抑え込む。
五人で攻めていたはずが、残ったのは竜馬一人だった。
五人で攻めていたはずが、残ったのは竜馬一人だった。
竜馬「舐めんじゃねぇ! 反逆のブラックゲッター、アームド!}
加耶「う、まずいぞ!」
エヴァ「大丈夫だ、お前たちなら出来る!」
静水久「根拠のない自信…なの」
沙砂「よーし、ヤルヨー!」
沙砂&静水久&加耶「真・一夜城!」
加耶「う、まずいぞ!」
エヴァ「大丈夫だ、お前たちなら出来る!」
静水久「根拠のない自信…なの」
沙砂「よーし、ヤルヨー!」
沙砂&静水久&加耶「真・一夜城!」
そびえたつ城は今までよりもずっと大きかった。
仲間の信頼を得て放つその力は、通常の何倍もの力を引き出し、化身アームドした竜馬を弾き飛ばした。
仲間の信頼を得て放つその力は、通常の何倍もの力を引き出し、化身アームドした竜馬を弾き飛ばした。
超太郎「やった!」
エヴァ「いいや、まだだ! 白銀の女王ゲルダ! 今こそ、我が力を見せる時!」
エヴァ(化身)「アームド!」
エヴァ「いいや、まだだ! 白銀の女王ゲルダ! 今こそ、我が力を見せる時!」
エヴァ(化身)「アームド!」
水が氷になるように、決意の固まったエヴァに雪の女王は応えた。
紫色の光は白い雪の光へと変わり、その姿も鎧となってエヴァの体に纏わりついた。
紫色の光は白い雪の光へと変わり、その姿も鎧となってエヴァの体に纏わりついた。
大阪「やった!」
カロメ「おお、エヴァさん…かっこいいですっ」
エヴァ(アームド)「冴木殿!」
たから「魔神ペガサスアーク、アームド!」
カロメ「おお、エヴァさん…かっこいいですっ」
エヴァ(アームド)「冴木殿!」
たから「魔神ペガサスアーク、アームド!」
たからは回転と共に凍気を空中に収束させる。
そこへエヴァが自らの凍気を蹴りと共に叩き込んで増幅させると、二人はその凍気の塊を中心に肩を並べた。
顔を一瞬だけ見合わせると、言葉はかわさず、ほぼ同時にその塊へ蹴りを叩き込む!
そこへエヴァが自らの凍気を蹴りと共に叩き込んで増幅させると、二人はその凍気の塊を中心に肩を並べた。
顔を一瞬だけ見合わせると、言葉はかわさず、ほぼ同時にその塊へ蹴りを叩き込む!
エヴァ(アームド)&たから(アームド)『ダブルブリザード!』
二つの凍気が重なり合い、大きな猛吹雪となってPP2.0へと襲い掛かる。
空気を、地面を、そしてPP2.0のメンバーの大多数を氷の中に閉じ込めた。
突然やってきた冬の時代の到来に、誰もが驚きの声を上げた。
空気を、地面を、そしてPP2.0のメンバーの大多数を氷の中に閉じ込めた。
突然やってきた冬の時代の到来に、誰もが驚きの声を上げた。
かくかくしかじか。
信長「…このような鉄砲で儂とエヴァンジェリンを撃つ…と?」
家来「やはりこやつらはお館様を狙う曲者…!」
メロン「これは武器ではないんです。力と力を繋ぐ道具なんです。信じてください!」
信長「儂の力を、エヴァンジェリンに…」
たから「やったわね、エヴァさん」
エヴァ「ああ。貴女の、いや、皆のおかげだ」
信長「…ふ。面白い。やってみせよ」
家来「お館様!?」
信長「奴らの力、そして目を見れば嘘でないこと位分かるわ」
メロン「よーし、出陣じゃ~! エヴァさーん!」
エヴァ「うん?」
家来「やはりこやつらはお館様を狙う曲者…!」
メロン「これは武器ではないんです。力と力を繋ぐ道具なんです。信じてください!」
信長「儂の力を、エヴァンジェリンに…」
たから「やったわね、エヴァさん」
エヴァ「ああ。貴女の、いや、皆のおかげだ」
信長「…ふ。面白い。やってみせよ」
家来「お館様!?」
信長「奴らの力、そして目を見れば嘘でないこと位分かるわ」
メロン「よーし、出陣じゃ~! エヴァさーん!」
エヴァ「うん?」
ミキシマックスガンが光る!
-の光を浴びた織田信長、+の光を浴びたエヴァ。
まるで炎のような光が-から+へと受け渡され、ついにエヴァの元へ信長の力が降臨する!
-の光を浴びた織田信長、+の光を浴びたエヴァ。
まるで炎のような光が-から+へと受け渡され、ついにエヴァの元へ信長の力が降臨する!
メロン「よぉし、ミキシマックスコンプリート!」
果たして、そこには新たなる力を得たエヴァが誕生した。
髪の色はダーティブロンドに代わり、長かった髪も丁髷に結われてポニーテールとなり、目つきも髪全体もワイルドなものへと変わっていた。
何よりも、氷のように青かった瞳が、今では情熱の炎のように紅く光り輝いていた。
髪の色はダーティブロンドに代わり、長かった髪も丁髷に結われてポニーテールとなり、目つきも髪全体もワイルドなものへと変わっていた。
何よりも、氷のように青かった瞳が、今では情熱の炎のように紅く光り輝いていた。
エヴァ(信長)「これが…私か」
メロン「ヒュー! 胸・ア・ツ!」
カロメ「ワイルドなエヴァさんも素敵ですっ」
信長「ふむ、良き面構えじゃ!」
アイン「馬鹿な…成功させてしまうとは…」
ボヒョー「くっ、やらせません!」
メロン「ヒュー! 胸・ア・ツ!」
カロメ「ワイルドなエヴァさんも素敵ですっ」
信長「ふむ、良き面構えじゃ!」
アイン「馬鹿な…成功させてしまうとは…」
ボヒョー「くっ、やらせません!」
停止と再動を素早く切り替えて、ミキシマックスしたエヴァは彼らの間を駆け抜ける。
今までのエヴァとは比べ物にならないほどの力を発揮して、PP2.0を翻弄した。
今までのエヴァとは比べ物にならないほどの力を発揮して、PP2.0を翻弄した。
アイン「こうなったら…虚空の女神アテナ、アームド!」
アイン(アームド)「私が直接叩き潰します!」
エヴァ(信長)「…人の命は儚く脆い。世界から見れば、一瞬の煌めきのようなものだ」
アイン(アームド)「何を言って…?」
エヴァ(信長)「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。戦国という刹那のような時間の中を雄々しく生き抜いたその力、使わせてもらうぞ!」
アイン(アームド)「私が直接叩き潰します!」
エヴァ(信長)「…人の命は儚く脆い。世界から見れば、一瞬の煌めきのようなものだ」
アイン(アームド)「何を言って…?」
エヴァ(信長)「人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。戦国という刹那のような時間の中を雄々しく生き抜いたその力、使わせてもらうぞ!」
腕を組み、堂々と構えるエヴァ。
気合を込めた波動…かつて暴れ馬を止めた信長の気合を込めた一撃を、今度はエヴァがその右手で放った。
彼女の攻撃はそれだけでは終わらない。風よりも速く彼女は天を駆け抜け、二度ほど、自らが放った波動に新たな波動を叩き込んだ。
気合を込めた波動…かつて暴れ馬を止めた信長の気合を込めた一撃を、今度はエヴァがその右手で放った。
彼女の攻撃はそれだけでは終わらない。風よりも速く彼女は天を駆け抜け、二度ほど、自らが放った波動に新たな波動を叩き込んだ。
エヴァ(信長)「刹那ブースト!」
最後の一撃は、回転を加えた回し蹴りだ。左足にこんしんの力を乗せて解き放つ!
一瞬のうちに三度も力を叩き込まれた波動は、化身アームドしたアインを吹き飛ばし、残ったPP2.0のメンバーをすべて打ち倒した。。
一瞬のうちに三度も力を叩き込まれた波動は、化身アームドしたアインを吹き飛ばし、残ったPP2.0のメンバーをすべて打ち倒した。。
エヴァ「…ふぅ」
今川「な、何がどうなっているのだ…?」
信長「貴様の負け、という事だけは確かだ」
今川「信長殿…! おのれ、この借りはいずれ本当の戦で返させてもらうぞ!」
信長「ふ…」
アイン「信じられません…私達が、負けるなんて…」
真紅「さってと。この前の皆をまずは元に戻してもらうぜ」
アイン「…スフィアデバイス、マインドコントロールモード解除。これで良いのでしょう?」
たから「クロさんを返してもらうわ!」
エヴァ「虹裏喫茶取り壊しもだ!」
アイン「黒い旅人さんなら、もうここにはいませんよ」
今川「な、何がどうなっているのだ…?」
信長「貴様の負け、という事だけは確かだ」
今川「信長殿…! おのれ、この借りはいずれ本当の戦で返させてもらうぞ!」
信長「ふ…」
アイン「信じられません…私達が、負けるなんて…」
真紅「さってと。この前の皆をまずは元に戻してもらうぜ」
アイン「…スフィアデバイス、マインドコントロールモード解除。これで良いのでしょう?」
たから「クロさんを返してもらうわ!」
エヴァ「虹裏喫茶取り壊しもだ!」
アイン「黒い旅人さんなら、もうここにはいませんよ」
としあき議員A「…黒い旅人を移送しておいて正解でしたな」
トシアキ議長「奴らはミキシマックスで力を得るつもりらしい。ならばこちらはこれで…」スッ
としあき議員B「そのクロノストーンは」
トシアキ議長「黒い旅人のクロノストーンだよ。クロノストーンは魂の力を増幅させる。そして強い魂は他の強い魂を引き寄せ合うのだ。奴らが格の高い信長とミキシマックス出来たのは、同じクロノストーンである蝙蝠のセンの力に違いない。であれば、それと同等か、あるいはそれ以上の黒い旅人の魂をを…利用させてもらおうじゃないか」
トシアキ議長「奴らはミキシマックスで力を得るつもりらしい。ならばこちらはこれで…」スッ
としあき議員B「そのクロノストーンは」
トシアキ議長「黒い旅人のクロノストーンだよ。クロノストーンは魂の力を増幅させる。そして強い魂は他の強い魂を引き寄せ合うのだ。奴らが格の高い信長とミキシマックス出来たのは、同じクロノストーンである蝙蝠のセンの力に違いない。であれば、それと同等か、あるいはそれ以上の黒い旅人の魂をを…利用させてもらおうじゃないか」
突然、戦国の世にルートクラフトが出現した。
そこから金髪のツインテールの仮面少女が現れる。
そこから金髪のツインテールの仮面少女が現れる。
???「情けないねぇ、アイン。それでもエルドラドの管理者かい?」
アイン「あなたは…ドライ」
超太郎「キャル!?」
ドライ「プロトコル・ファントム2.0もこれで終わりだね。さぁ、行こうか」
アイン「…はい」
超太郎「おいいい! 無視かよ!
アイン「あなたは…ドライ」
超太郎「キャル!?」
ドライ「プロトコル・ファントム2.0もこれで終わりだね。さぁ、行こうか」
アイン「…はい」
超太郎「おいいい! 無視かよ!
プロトコル・ファントム2.0はルートクラフトに乗り、新たに登場したドライごと闇夜に消えていった。