第十九話 受け継がれるもの
うつけ祭りは大いに賑わい、大成功に終わった。
戦闘に勝利したたから達はその後那古屋城に招かれ、勝利を祝う宴が行われた。
豪勢な食事と、労いの言葉に彼女たちはすっかりと気を良くし、大騒ぎとなった。
宴もたけなわ、といった頃、エヴァは信長に呼び出されていた。
城の廊下では月が良く見える。満月だ。
戦闘に勝利したたから達はその後那古屋城に招かれ、勝利を祝う宴が行われた。
豪勢な食事と、労いの言葉に彼女たちはすっかりと気を良くし、大騒ぎとなった。
宴もたけなわ、といった頃、エヴァは信長に呼び出されていた。
城の廊下では月が良く見える。満月だ。
信長「…エヴァンジェリンよ。儂に天下は取れぬと申したな」
エヴァ「…それは間違いない」
信長「ふ、恐れを知らぬやつよ」
エヴァ「信じるのか?」
信長「普通ならば、嘘でも「天下を取れる」と言うはずだろう。それを貴様は恐れを抱くことなく、真っ向から私に向かってきた。嘘偽りのない、真実の眼差しでな」
エヴァ「信長公…」
信長「…一つだけ聞かせろ。歴史は、変えられるのか?」
エヴァ「…それは分からない。ただ…」
信長「ただ?」
エヴァ「例え貴方が志半ばで倒れたとしても、貴方の夢は次の世代へと受け継がれていく。その次が倒れても、また次が…血は繋がっていなくても、思いは、夢はずっと未来へと続いくものだ」
信長「まるで見てきたような言い方をするな」
エヴァ「ふっ…こう見えて私は貴方より長生きなのでな?」
信長「ほぅ、道理で儂に対してかような口を利く…ますます面白い者だな」
エヴァ「それに」
信長「何だ?」
エヴァ「私はその実例を知っている。どんなに辛くても、想いや夢を受け継ごうとしている強いお人がな」
信長「儂にも、夢を継いでくれる人物がおるというのか」
エヴァ「それは…」
???「信長様ー!」
エヴァ「…それは間違いない」
信長「ふ、恐れを知らぬやつよ」
エヴァ「信じるのか?」
信長「普通ならば、嘘でも「天下を取れる」と言うはずだろう。それを貴様は恐れを抱くことなく、真っ向から私に向かってきた。嘘偽りのない、真実の眼差しでな」
エヴァ「信長公…」
信長「…一つだけ聞かせろ。歴史は、変えられるのか?」
エヴァ「…それは分からない。ただ…」
信長「ただ?」
エヴァ「例え貴方が志半ばで倒れたとしても、貴方の夢は次の世代へと受け継がれていく。その次が倒れても、また次が…血は繋がっていなくても、思いは、夢はずっと未来へと続いくものだ」
信長「まるで見てきたような言い方をするな」
エヴァ「ふっ…こう見えて私は貴方より長生きなのでな?」
信長「ほぅ、道理で儂に対してかような口を利く…ますます面白い者だな」
エヴァ「それに」
信長「何だ?」
エヴァ「私はその実例を知っている。どんなに辛くても、想いや夢を受け継ごうとしている強いお人がな」
信長「儂にも、夢を継いでくれる人物がおるというのか」
エヴァ「それは…」
???「信長様ー!」
二人が居る廊下に、一人の青年が走ってくる。
???「どこかへお出かけですか?」
信長「いや、月を見ていた」
???「そうですか…てっきりお庭にお出になると、草履を温めておりましたのに」
エヴァ(む…? もしや、こやつ…)
信長「なに、またか。物好きな奴だな。下がって良い」
???「ははっ!」バッ
信長「さて、話の途中だったな…どうした、エヴァンジェリン。珍妙な顔立ちで」
エヴァ「ククク…いや、何でもない。信長公、貴方の夢を受け継いでくれる人物はいずれ現れるであろう」
信長「なんだ、勿体ぶって」
エヴァ「人の未来なぞ本当は誰にも分からないものだ。私が知っている織田信長と、今目の前におられる織田信長が同じとは限らない。貴方のような歴史をも動かす力を持ったお方ならば、私の知っている未来をも変えられるかも知れん」
信長「ふ、小娘が。言ってくれる。天下を取る我が夢…叶わぬと言って、諦めるつもりなど毛頭もない。お前たちが諦めず、強敵に立ち向かっていったようにな
エヴァ「信長公…」
信長「いや、月を見ていた」
???「そうですか…てっきりお庭にお出になると、草履を温めておりましたのに」
エヴァ(む…? もしや、こやつ…)
信長「なに、またか。物好きな奴だな。下がって良い」
???「ははっ!」バッ
信長「さて、話の途中だったな…どうした、エヴァンジェリン。珍妙な顔立ちで」
エヴァ「ククク…いや、何でもない。信長公、貴方の夢を受け継いでくれる人物はいずれ現れるであろう」
信長「なんだ、勿体ぶって」
エヴァ「人の未来なぞ本当は誰にも分からないものだ。私が知っている織田信長と、今目の前におられる織田信長が同じとは限らない。貴方のような歴史をも動かす力を持ったお方ならば、私の知っている未来をも変えられるかも知れん」
信長「ふ、小娘が。言ってくれる。天下を取る我が夢…叶わぬと言って、諦めるつもりなど毛頭もない。お前たちが諦めず、強敵に立ち向かっていったようにな
エヴァ「信長公…」
夜が明け、たから達は元の時代に戻る事となった。
それはすなわち、沙砂達との別れを意味する。
それはすなわち、沙砂達との別れを意味する。
沙砂「…もう帰ッチャウンダネー」
真紅「俺達も忙しいからな。ありがとな、助かったぜ」
花子さん「それを言うのはこちらの方だよ。達者でね」
明夏羽「やれやれ、しんみりするのは嫌いなんだけどねぇ…」
静水久「その割には早く行こうと急かしたのは誰なーの…」
カズキ「あはは。それじゃ皆、元気でね」
加耶「元気でな」
真紅「俺達も忙しいからな。ありがとな、助かったぜ」
花子さん「それを言うのはこちらの方だよ。達者でね」
明夏羽「やれやれ、しんみりするのは嫌いなんだけどねぇ…」
静水久「その割には早く行こうと急かしたのは誰なーの…」
カズキ「あはは。それじゃ皆、元気でね」
加耶「元気でな」
デンライナーにて。
たから「それにしても…キャルさんまで捕まっていたとは」
超太郎「エレンに玲二が捕まった時点で予測してたけどな…くそ!」
斗貴子さん「とりあえず皆のマインドコントロールは解けたんだ。今度は黒い旅人を取り戻し、彼らも救出しよう」
エヴァ「うむ!」
超太郎「エレンに玲二が捕まった時点で予測してたけどな…くそ!」
斗貴子さん「とりあえず皆のマインドコントロールは解けたんだ。今度は黒い旅人を取り戻し、彼らも救出しよう」
エヴァ「うむ!」