第二十八話 雄大なる大地の力
鞠也の猛攻は続く。
赤い鬼の化身はその身に着けた剣を振るった。
ブリュンヒルデも負けじと旗を振るうのだが、鞠也の化身の方が強く、彼女の化身はいとも簡単に消し飛ばされてしまった。
ブリュンヒルデも負けじと旗を振るうのだが、鞠也の化身の方が強く、彼女の化身はいとも簡単に消し飛ばされてしまった。
鞠也(化身)「アームド! 俺の必殺技パート2!」エクストリームスラッシュ
超太郎「うぉぉぉ! 異次元・ザ・ハンド!」
超太郎「うぉぉぉ! 異次元・ザ・ハンド!」
異次元に飲み込まれたかのように思えた赤い光の刃。
しかし刃は次元を飛び越え、この世界に戻ってきた。
しかし刃は次元を飛び越え、この世界に戻ってきた。
たから「させない! 魔神ペガサスアーク、アームド!」
真紅「ミキシトランス、ティラノ!」
真紅「ミキシトランス、ティラノ!」
化身アームドしたたからと、ティラノサウルスの力を発動した真紅の二人がその刃に真正面からぶつかっていく。
だが防御もむなしく、二人は赤い刃に弾き飛ばされた。
だが防御もむなしく、二人は赤い刃に弾き飛ばされた。
杏子「おりゃあああ!」
すかさず杏子が割り込み、槍でその刃を弾き返した。
超太郎やたから達のおかげでパワーが弱まっていたが、それでもその余波は杏子へと降りかかる。
吹き飛ばされ、彼女はその場に顔面から倒れこんでしまう。
超太郎やたから達のおかげでパワーが弱まっていたが、それでもその余波は杏子へと降りかかる。
吹き飛ばされ、彼女はその場に顔面から倒れこんでしまう。
超太郎「杏子! 大丈夫か」
杏子「大丈夫、大丈夫!」
超太郎「すまねぇ、杏子。俺がふがいないばっかりに…」
杏子「超太郎さ…」
劉備「超太郎…」
孔明「難しい状況になりましたね。皆さん、ここは、逃げましょう!」
たから「えっ!?」
孔明「今のままなら、最善の策は逃げる事です」
劉備「儂は何も成し遂げず逃げる事は出来ん!」
孔明「私は今のままでは、と言いました。逃げないというのならば、状況を打開する策が必要です。ですが、皆は満身創痍。防御の要である彼も己の技が通用せず意気消沈しており、すでに勝敗は見えています」
劉備「確かにすべてお前の言うとおりだ。だが…儂は好かん!!」
孔明「えっ?」
劉備「超太郎! まだ戦いは終わってはいない! このまま諦めて良いのか!」
超太郎「良い訳がねぇ…良い訳がねぇけど、俺じゃあいつの攻撃を止められない」
劉備「はっはっは! 確実にお前ひとりでは無理だろうな!」
皆「!?」
劉備「儂も一人では曹操に太刀打ちできん! 関羽や張飛、多くの仲間たちがいたからここまでこれた。どれだけ無様にやられても立ち上がってこれたのは、共に守りたいものがあったからだ!」
超太郎「それは…」
劉備「民だ! 曹操に国を追われても儂についてきてくれた民たち。儂は民がいつも笑い、のびのびと暮らせる国を作りたい。皆の笑顔が無いと、儂は死んでしまうんじゃ。水が無くては生きられない、魚のようにな! そのために強い国を作る必要がある。儂はそれまで負けられん! 超太郎、お前だって儂と同じように守りたいものがあり、負けられないと思っているはずだ!」
超太郎「俺は…そうだ、俺はいつだって皆に助けられてきた。今だってみんなに助けられた。たからさんや、エヴァさんや、杏子、皆、それに俺の嫁! ――劉備さん、俺やります!」
劉備「うむ!」
孔明(劉備様の言葉が、彼に力を与えたというのですか…)チラッ
関羽「これが我らの兄者、劉玄徳だ」
孔明「劉、玄徳…」
超太郎「うぉぉぉ! 俺の嫁は世界一ぃぃぃ! 皆は、俺が守る!」
杏子「超太郎さ…いやその台詞はどうかと思うな」
超太郎「こまけーこと気にするな!」
真紅「! メロン、今だ!」
メロン「スタンディンバーイ! ミキシマーックス!」
杏子「大丈夫、大丈夫!」
超太郎「すまねぇ、杏子。俺がふがいないばっかりに…」
杏子「超太郎さ…」
劉備「超太郎…」
孔明「難しい状況になりましたね。皆さん、ここは、逃げましょう!」
たから「えっ!?」
孔明「今のままなら、最善の策は逃げる事です」
劉備「儂は何も成し遂げず逃げる事は出来ん!」
孔明「私は今のままでは、と言いました。逃げないというのならば、状況を打開する策が必要です。ですが、皆は満身創痍。防御の要である彼も己の技が通用せず意気消沈しており、すでに勝敗は見えています」
劉備「確かにすべてお前の言うとおりだ。だが…儂は好かん!!」
孔明「えっ?」
劉備「超太郎! まだ戦いは終わってはいない! このまま諦めて良いのか!」
超太郎「良い訳がねぇ…良い訳がねぇけど、俺じゃあいつの攻撃を止められない」
劉備「はっはっは! 確実にお前ひとりでは無理だろうな!」
皆「!?」
劉備「儂も一人では曹操に太刀打ちできん! 関羽や張飛、多くの仲間たちがいたからここまでこれた。どれだけ無様にやられても立ち上がってこれたのは、共に守りたいものがあったからだ!」
超太郎「それは…」
劉備「民だ! 曹操に国を追われても儂についてきてくれた民たち。儂は民がいつも笑い、のびのびと暮らせる国を作りたい。皆の笑顔が無いと、儂は死んでしまうんじゃ。水が無くては生きられない、魚のようにな! そのために強い国を作る必要がある。儂はそれまで負けられん! 超太郎、お前だって儂と同じように守りたいものがあり、負けられないと思っているはずだ!」
超太郎「俺は…そうだ、俺はいつだって皆に助けられてきた。今だってみんなに助けられた。たからさんや、エヴァさんや、杏子、皆、それに俺の嫁! ――劉備さん、俺やります!」
劉備「うむ!」
孔明(劉備様の言葉が、彼に力を与えたというのですか…)チラッ
関羽「これが我らの兄者、劉玄徳だ」
孔明「劉、玄徳…」
超太郎「うぉぉぉ! 俺の嫁は世界一ぃぃぃ! 皆は、俺が守る!」
杏子「超太郎さ…いやその台詞はどうかと思うな」
超太郎「こまけーこと気にするな!」
真紅「! メロン、今だ!」
メロン「スタンディンバーイ! ミキシマーックス!」
メロンはミキシマックスガンのトリガーを引く。
-から劉備の力が、+の超太郎へと受け継がれる。
光が晴れ、盛り上がった青い髪の男が威風堂々と立っていた。
いつも蕪っていた自慢の黒い帽子や学ランは、劉備の鎧のように白くなっていた。
-から劉備の力が、+の超太郎へと受け継がれる。
光が晴れ、盛り上がった青い髪の男が威風堂々と立っていた。
いつも蕪っていた自慢の黒い帽子や学ランは、劉備の鎧のように白くなっていた。
超太郎(劉備)「俺にもできたぜ、ミキシマックスが!」
鞠也「面白ぇ! どれだけのものか、試させてもらうぜ! 俺の必殺技、パート1!」ディザスターブレイク
超太郎(劉備)「止められる…俺の意志と! 劉備さんの力なら! なんだってなぁ!」
鞠也「面白ぇ! どれだけのものか、試させてもらうぜ! 俺の必殺技、パート1!」ディザスターブレイク
超太郎(劉備)「止められる…俺の意志と! 劉備さんの力なら! なんだってなぁ!」
超太郎の周囲の景色が変わった。
まるで鳥獣戯画。水墨画のように繊細でありながら力強い世界である。
中国四千年の世界が、そこにはあった。
彼が左手を振るうと、筆で絵を描くように巨大な腕が描かれる。
まるで鳥獣戯画。水墨画のように繊細でありながら力強い世界である。
中国四千年の世界が、そこにはあった。
彼が左手を振るうと、筆で絵を描くように巨大な腕が描かれる。
超太郎(劉備)「大国謳歌!」
水墨画の山の上に立った彼は、絵の腕と、自らの腕、その両方を振り上げる。
絵の中に迷い込んだ災害は、四千年以上も連綿と続く大地の力によって導かれ、上から押さえつけるようにその力を封じ込めた。
絵の中に迷い込んだ災害は、四千年以上も連綿と続く大地の力によって導かれ、上から押さえつけるようにその力を封じ込めた。
超太郎(劉備)「や、やった!」
鞠也「なにぃ!? 馬鹿な! う…」
鞠也「なにぃ!? 馬鹿な! う…」
ド ク ン
鞠也(なんだ…?)
杏子「ミキシトランス、孔明! 轟け! 天地雷鳴!」
雷の槍が再び振り下ろされ、マリーヤ・ドメインに大きなダメージを与えた。
劉備「良し、見事だ!」
孔明(…ようやく巡り会えた。お互いが活かし合うことが出来る者…)
鞠也「くっくっく。面白いぜ、ザ・レスラーズ! 本気で倒したくなったぜ!」
たから「まだ立ち向かうというの!?」
鞠也「俺の必殺わ…」
孔明(…ようやく巡り会えた。お互いが活かし合うことが出来る者…)
鞠也「くっくっく。面白いぜ、ザ・レスラーズ! 本気で倒したくなったぜ!」
たから「まだ立ち向かうというの!?」
鞠也「俺の必殺わ…」
ド ク ン
鞠也「な…!?」
突如、鞠也は動きを止めた。
彼の体から、どす黒い光が放たれる。
彼の体から、どす黒い光が放たれる。
鞠也「な、なんだこの力はぁぁぁ!?」
とうの鞠也ですら理解不能な力の奔流が、全身を駆け巡り、外へと流れていく。
真紅「な、何だ…?」
孔明「あの者の力が暴走しているのです」
劉備「暴走?」
孔明「あれはただの暴走した、破壊するだけの力。ここにいては危険です!」
エヴァ「総員撤退ー!」
夕映「戦略的撤退するです!」
ダダダダー…
ロウキ「まずい、俺達も逃げるぞ!」
MDの皆「了解!」
孔明「あの者の力が暴走しているのです」
劉備「暴走?」
孔明「あれはただの暴走した、破壊するだけの力。ここにいては危険です!」
エヴァ「総員撤退ー!」
夕映「戦略的撤退するです!」
ダダダダー…
ロウキ「まずい、俺達も逃げるぞ!」
MDの皆「了解!」
鞠也「うがぁぁぁぁ!」
ドカーン…!
孔明の館・入り口近くの隠し通路前
まとい「あ、危なかったですね…」
ころね「遅かったですね、皆さん」
カズキ「ころねちゃん真っ先に脱出してるー!?」
孔明「劉備様、ともに戦いましょう」
劉備「そうかー、やっぱり駄目k…え!? 何、良いのか?」
孔明「ですが、条件があります。私をパートナーにすること」
劉備「ぱ、ぱあとなぁ?」
孔明「同じ目的のために思ったことを言い合い、対等であり、無くてはならない存在。そう! 水と魚のような」
劉備「良いだろう! だが、なぜ考えを変えたのだ?」
孔明「あながた作る国を見たくなりました、それでは不満ですか?」
劉備「いや、十分だ!」
孔明「あなたの長所と短所はまったく同じ。こうと決めたら絶対に引かない強い意志ですが、時としてそれは仇になる。たとえば先程の彼のように」
劉備「ううむ。返す言葉がない…」
孔明「それでもあなたは人を引き付ける。人を支え、導く力がある。私はそれに懸けて見たくなりました」
劉備「うぅむ…」
孔明「戦場では柔軟な対応が必要。私が参謀となって、あなたの考えの変え所を教える役となりましょう」
劉備「なんだかよく分からんが、良いだろう! 諸葛孔明、儂のぱぁとなぁとなって共に戦おう!」
孔明「ふふふ…はい」
関羽「まぁ兄者がそういうのなら…」
張飛「おう! 俺もだ」
超太郎「良いなぁ、劉備さんと孔明さん。会ったばかりなのにパートナーだとか」
杏子「あたし達だって、同じ仲間じゃないか、超太郎さ」
超太郎「お、おう! さっきはありがとな、杏子。共にエルドラドの奴らを倒して皆を救おうぜ!」
杏子「もちろんだぜ!」
メロン「さー皆ー! 帰るよー!」
劉備「おー、頑張れよお前たち!」
孔明「杏子さん、私の力、あなたに託します」
ころね「遅かったですね、皆さん」
カズキ「ころねちゃん真っ先に脱出してるー!?」
孔明「劉備様、ともに戦いましょう」
劉備「そうかー、やっぱり駄目k…え!? 何、良いのか?」
孔明「ですが、条件があります。私をパートナーにすること」
劉備「ぱ、ぱあとなぁ?」
孔明「同じ目的のために思ったことを言い合い、対等であり、無くてはならない存在。そう! 水と魚のような」
劉備「良いだろう! だが、なぜ考えを変えたのだ?」
孔明「あながた作る国を見たくなりました、それでは不満ですか?」
劉備「いや、十分だ!」
孔明「あなたの長所と短所はまったく同じ。こうと決めたら絶対に引かない強い意志ですが、時としてそれは仇になる。たとえば先程の彼のように」
劉備「ううむ。返す言葉がない…」
孔明「それでもあなたは人を引き付ける。人を支え、導く力がある。私はそれに懸けて見たくなりました」
劉備「うぅむ…」
孔明「戦場では柔軟な対応が必要。私が参謀となって、あなたの考えの変え所を教える役となりましょう」
劉備「なんだかよく分からんが、良いだろう! 諸葛孔明、儂のぱぁとなぁとなって共に戦おう!」
孔明「ふふふ…はい」
関羽「まぁ兄者がそういうのなら…」
張飛「おう! 俺もだ」
超太郎「良いなぁ、劉備さんと孔明さん。会ったばかりなのにパートナーだとか」
杏子「あたし達だって、同じ仲間じゃないか、超太郎さ」
超太郎「お、おう! さっきはありがとな、杏子。共にエルドラドの奴らを倒して皆を救おうぜ!」
杏子「もちろんだぜ!」
メロン「さー皆ー! 帰るよー!」
劉備「おー、頑張れよお前たち!」
孔明「杏子さん、私の力、あなたに託します」
二人はそれぞれに別れを告げ、現代へと帰っていくのだった。
鞠也「くそっ…どうなってやがるんだ、俺の力は。自分でもコントロールできないほどに大きくなってやがるのか…」
???「お前は目覚め始めている…セカンドステージ・レスラーの力に」
???「お前は目覚め始めている…セカンドステージ・レスラーの力に」
鞠也の後ろに、白いコートをかぶった謎の人物が立っていた。
やや小柄な人物で、声は女性である事以外は分からない。
表情はフードに隠れて見えなかった。
やや小柄な人物で、声は女性である事以外は分からない。
表情はフードに隠れて見えなかった。
鞠也「誰だ、お前は?」
???「…お前をを導く者」
鞠也「俺を導くだと…? どう導くつもりだ」
???「今に分かる。今はこのまま奴らを追い詰めるが良い。そして、自分の力を高めるんだ」スッ…
鞠也「何だ…? あいつは一体…」
???「…お前をを導く者」
鞠也「俺を導くだと…? どう導くつもりだ」
???「今に分かる。今はこのまま奴らを追い詰めるが良い。そして、自分の力を高めるんだ」スッ…
鞠也「何だ…? あいつは一体…」