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44 噛み砕け、王の牙
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第四十四話 噛み砕け、王の牙
しゃも「真紅! 冷静になるの! 冷静になって、全力で戦うのよ!」
真紅(ティラノ)「俺は冷静で、全力だ! 見てろ!」
真紅(ティラノ)「俺は冷静で、全力だ! 見てろ!」
突撃する真紅だったが、やはりパーフェクト・カスケイドの前では赤子に等しかった。
聖白蓮「すでに勝負は見えています…遊んで差し上げましょう」
聖白蓮が腕時計を操作すると、聞いたことのある声が谷に響き渡る。
椛「あれは…ベロクロンさん!」
エルドラドに操られ、すっかり正気を無くしたベロクロンが戦場に走りこんでくる。
とし・ルク「攻撃」
真紅(ティラノ)「うわぁー!」
真紅(ティラノ)「うわぁー!」
投げ飛ばされた真紅。
ちょうどそこはベロクロンの進行ルート上だった。
傷を負った真紅は動けずにいた。
ちょうどそこはベロクロンの進行ルート上だった。
傷を負った真紅は動けずにいた。
たから「辛苦さん!」
???「させぬ!」
???「させぬ!」
二人の間に割って入ったのは、布都だった。
小さな体でベロクロンにしがみつき、その肌をつねる。
小さな体でベロクロンにしがみつき、その肌をつねる。
真紅(ティラノ)「布都!」
布都「ぬぉぉぉぉ!」
ベロクロン「うぉぉぉ!」
布都「ぬぉぉぉぉ!」
ベロクロン「うぉぉぉ!」
布都はベロクロンを戦場の外に出すことに成功した。
投げ飛ばされる布都だったが、すぐさま体をくるりと回転させて着地し、ベロクロンを睨み付ける。
投げ飛ばされる布都だったが、すぐさま体をくるりと回転させて着地し、ベロクロンを睨み付ける。
布都「ここは我に任せろ! お前は! お前のなすべきことをせい!」
真紅(ティラノ)「布都…お前…」
布都「お前は独りぼっちではない! 我が、椛や、仲間達がおろう! その仲間達のために戦え真紅!」」
真紅(ティラノ)「あ、ああ!」
たから「ネロさん、右側から攻めて!」
ネロ「うん!」
真紅(ティラノ)「布都…お前…」
布都「お前は独りぼっちではない! 我が、椛や、仲間達がおろう! その仲間達のために戦え真紅!」」
真紅(ティラノ)「あ、ああ!」
たから「ネロさん、右側から攻めて!」
ネロ「うん!」
しかし右側にはFFがおり、ネロはその攻撃を受けてしまった。
とっさに防いで最小限に抑えたものの、敵の攻撃は盤石だ。
とっさに防いで最小限に抑えたものの、敵の攻撃は盤石だ。
だがその陣形も真紅がアンドロあきに吹き飛ばされてしまい、あっさりと崩れてしまう。
真紅(ティラノ)「くっ…」
しゃも「真紅! 真紅はやっぱり本気じゃないなの!」
真紅(ティラノ)「う…俺は…俺は…」
しゃも「化身アームドだって出来るはずなの。それなのに、一体なぜやらないか…私には分からないのよ…」
真紅(ティラノ)「…」
しゃも「真紅! 真紅はやっぱり本気じゃないなの!」
真紅(ティラノ)「う…俺は…俺は…」
しゃも「化身アームドだって出来るはずなの。それなのに、一体なぜやらないか…私には分からないのよ…」
真紅(ティラノ)「…」
真紅の記憶が蘇る。
気が付けば真紅は一人だった。
残されたのは幸せを運ぶと言われる兎のぬいぐるみがあるだけ。
何か大事なものがあったはずなのに……
こんな紛い物はいらない。本当に欲しいのは、本当に共に居たいのは…
気が付けば真紅は一人だった。
残されたのは幸せを運ぶと言われる兎のぬいぐるみがあるだけ。
何か大事なものがあったはずなのに……
こんな紛い物はいらない。本当に欲しいのは、本当に共に居たいのは…
真紅(ティラノ)「嫌いなんだよ…俺の化身…」
しゃも「あら、私は好きなのよ? 光速闘士イナバ」
真紅(ティラノ)「!? 何でお前が俺の化身の名前を知ってるんだ!?」
しゃも「布都だって、精一杯の勇気を振り絞って戦ってるのよ。でも真紅は? それで真紅は満足出来るの? 本当の真紅の力を見せて欲しいのよ!」
真紅(ティラノ)「しゃも…お前…」
しゃも「あら、私は好きなのよ? 光速闘士イナバ」
真紅(ティラノ)「!? 何でお前が俺の化身の名前を知ってるんだ!?」
しゃも「布都だって、精一杯の勇気を振り絞って戦ってるのよ。でも真紅は? それで真紅は満足出来るの? 本当の真紅の力を見せて欲しいのよ!」
真紅(ティラノ)「しゃも…お前…」
傷つき、倒れていく仲間達。
こうしている間にもレスラー達は追い込まれ、そして最後にはそのすべてを奪われてしまうだろう。
こうしている間にもレスラー達は追い込まれ、そして最後にはそのすべてを奪われてしまうだろう。
しゃも「私は…私は信じてる。真紅は強くて優しくて、誰よりも仲間思いだって! だから! 見せて欲しいの! あなたの本当の力を!」
真紅「…分かったよ。そこまで言われちゃ、引き下がれねぇ!」
真紅「…分かったよ。そこまで言われちゃ、引き下がれねぇ!」
ティラノ化を解き、真紅は前線に飛び込んだ。
真紅「光速闘士イナバ!」
真紅の背中に、ピンク色の鎧をまとい、兎の顔立ちをした女性型の化身が出現した。
たから「真紅さんが…化身を…そうか、だからあの時マインドコントロールモードが効かなかったのね」
しゃも「真紅…かっこいいの」
布都「我も負けてられん…トトスよ、我に力を!」
しゃも「真紅…かっこいいの」
布都「我も負けてられん…トトスよ、我に力を!」
布都も真紅の力に呼応するかのように、あらんかぎりの力を込めて叫んだ。
その背中に、ソガノトトスの姿が映しだされ、それはすぐさま人の形をとった。
その背中に、ソガノトトスの姿が映しだされ、それはすぐさま人の形をとった。
布都「蘇我屠自古ソガノトトス!」
それはまるで化身のようだった。
布都はそのままベロクロンへと突撃し、強烈な電撃を食らわせる。
ベロクロンは黒焦げになるが、正気に戻ったようで、目をぱちくりとさせながらも巣へと帰って行った。
布都はそのままベロクロンへと突撃し、強烈な電撃を食らわせる。
ベロクロンは黒焦げになるが、正気に戻ったようで、目をぱちくりとさせながらも巣へと帰って行った。
布都(幽霊)「はぁはぁ…どうじゃあ!」
メロン「! そうか! トトスさんの魂は布都さんに受け継がれてたんじゃよ! 今なら!」
メロン「! そうか! トトスさんの魂は布都さんに受け継がれてたんじゃよ! 今なら!」
-の光は布都の背中のソガノトトスへ、+の光は真紅へと放たれる。
真紅(化身)「うぉぉぉ!」
そうして現れたのは、青緑色に髪の毛を逆立たせた真紅だった。
ティラノサウルスよりも荒々しく、そして気高い姿である。
ティラノサウルスよりも荒々しく、そして気高い姿である。
真紅(古竜王-化身)「布都…サンキューな! …おい、ウサ公! 俺はお前の事嫌いだけど、力を貸してもらうぜ。俺の仲間達のためにな!」
とし・ルク「その程度のパワーアップは無意味」
真紅(古竜王-化身)「これだけと思うなよ! アームド!」
とし・ルク「その程度のパワーアップは無意味」
真紅(古竜王-化身)「これだけと思うなよ! アームド!」
真紅はそのまま化身を己の身に纏った。
ピンク色のすらりとした鎧が、彼女の体を覆う。
闘士の名にふさわしい、凛々しい姿だった。
ピンク色のすらりとした鎧が、彼女の体を覆う。
闘士の名にふさわしい、凛々しい姿だった。
メロン「み、ミキシマックスと化身アームドの同時使用!?」
夕映「するとどうなるんです?」
メロン「消耗がめっちゃ激しい!」
エヴァ「そのまんまかよ」
真紅(古竜王-アームド)「行くぜ!」
夕映「するとどうなるんです?」
メロン「消耗がめっちゃ激しい!」
エヴァ「そのまんまかよ」
真紅(古竜王-アームド)「行くぜ!」
そのスピード、まさに光速。
光の線で陣形を組んだパーフェクト・カスケイドの間を駆け抜け、彼らを翻弄し、そして最後には獣が大きく口を開くポーズをとる。
光の線で陣形を組んだパーフェクト・カスケイドの間を駆け抜け、彼らを翻弄し、そして最後には獣が大きく口を開くポーズをとる。
真紅(古竜王-化身)「王者の牙!」
放たれるのは荒ぶる古竜王の牙!
古より生きてきた、巨大魚竜の圧倒的な牙!
それは喰らうものすべてを噛み砕く破壊の牙!
青緑色の光の牙はパーフェクト・カスケイドの防御を崩し、アンギュロスの弧月十字掌をも噛み砕いた。
古より生きてきた、巨大魚竜の圧倒的な牙!
それは喰らうものすべてを噛み砕く破壊の牙!
青緑色の光の牙はパーフェクト・カスケイドの防御を崩し、アンギュロスの弧月十字掌をも噛み砕いた。
真紅(古竜王)「ふぅ…」
たから「やったわね、辛苦さん」
真紅(古竜王)「悪ぃな。ちょっと化身使いたくない訳があってな」
たから「気にしないで。さぁ反撃といきましょう」
真紅(古竜王)「おう!」
しゃも「真紅、お疲れ様なの」
真紅(古竜王)「まだ戦いは終わってねぇぜ。いろいろ聞きたいことあるけど、今はあいつらを倒すことが先決だ。行くぜ、しゃも!」
しゃも「任せろ、なの!」
たから「やったわね、辛苦さん」
真紅(古竜王)「悪ぃな。ちょっと化身使いたくない訳があってな」
たから「気にしないで。さぁ反撃といきましょう」
真紅(古竜王)「おう!」
しゃも「真紅、お疲れ様なの」
真紅(古竜王)「まだ戦いは終わってねぇぜ。いろいろ聞きたいことあるけど、今はあいつらを倒すことが先決だ。行くぜ、しゃも!」
しゃも「任せろ、なの!」
真紅としゃもが二人同時に走り出す。
二人はまるで兎のようにぴょんぴょんと前後に跳ねて、パーフェクト・カスケイドを翻弄した。
敵が怯んだところへ、すかさず二人は空中で手を繋ぎ合う。
二人はまるで兎のようにぴょんぴょんと前後に跳ねて、パーフェクト・カスケイドを翻弄した。
敵が怯んだところへ、すかさず二人は空中で手を繋ぎ合う。
真紅(古竜王)&しゃも『エクストリームラビット!』
満月を背にして、二人の体から三つの光の珠が放たれる。
地上に降り立った球は何度もバウンドし、パーフェクト・カスケイドに当たってはまたバウンドを繰り返し、全員を吹き飛ばした。
地上に降り立った球は何度もバウンドし、パーフェクト・カスケイドに当たってはまたバウンドを繰り返し、全員を吹き飛ばした。
しゃも「やった! なの! 私と真紅のあi…友情パワーなの!」
真紅(古竜王)「見たか! 機械野郎ども!」
とし・ルク「…」
聖白蓮「…とし・ルク。そろそろ良いでしょう。プラクティス・モードからノーマルダイブ・モードへ切り替えなさい」
とし・ルク「了解」
真紅(古竜王)「見たか! 機械野郎ども!」
とし・ルク「…」
聖白蓮「…とし・ルク。そろそろ良いでしょう。プラクティス・モードからノーマルダイブ・モードへ切り替えなさい」
とし・ルク「了解」
パーフェクト・カスケイドの雰囲気が変わった。
その瞬間。
その瞬間。
たから「え…?」
その場にいた全員が、地面に叩き伏せられていた。