画像レスラー@ ウィキ(跡地)
56 戦場に咲く恐怖の花
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第五十六話 戦場に咲く恐怖の花
――話は今よりも数か月前に遡る。
魔女「…という訳よ」
真紅「記憶をなくして、レスラーズに潜入しろってか」
魔女「すべては、あたし達の勝利のためよん」
真紅「良いぜ。どうせ…」
真紅「記憶をなくして、レスラーズに潜入しろってか」
魔女「すべては、あたし達の勝利のためよん」
真紅「良いぜ。どうせ…」
真紅「どうせ、俺にはもう愛すべき人は居ないんだ」
そ―して、真紅は再び記憶を取り戻す。
鞠也「…あの黒づくめのねーちゃん、何やってやがんだ」
真紅「…」
真紅「…」
ミキシトランスを解除した真紅はくるりと踵を返す。
その一撃は、仲間であるはずの『お菓子な仲間達』へ向かって放たれた。
ぎりぎりの所で回避したものの、真紅の突然の攻撃にネロ達は驚きを隠せない。
ぎりぎりの所で回避したものの、真紅の突然の攻撃にネロ達は驚きを隠せない。
ネロ「なにすんだよぅ、真紅!」
真紅「…」
真紅「…」
何も言わず、彼女はその場を後にする。
たから「辛苦さん!」
観客席を立ったたからが真紅に呼びかけると、彼女はゆっくりと顔を上げた。
たから「…一体、どうしたというの」
真紅「…悪いな。もう俺は、あんたと共には戦えないんだ」
たから「それは、どういう意味かしら」
真紅「…じゃあな」
しゃも「真紅! 待つのよー!」
真紅「…悪いな。もう俺は、あんたと共には戦えないんだ」
たから「それは、どういう意味かしら」
真紅「…じゃあな」
しゃも「真紅! 待つのよー!」
何も言わず、何も答えず、彼女は闘技場から姿を消した。
かつて、レスラーとしての記憶を消されそうになったとき、真っ先に助けてくれたのは真紅である。
その後も色々な時代を共に駆け抜け、苦楽を共にした仲である。敵であるはずがないと、たからは自分で言い聞かせるように何度もつぶやいた。
その後も色々な時代を共に駆け抜け、苦楽を共にした仲である。敵であるはずがないと、たからは自分で言い聞かせるように何度もつぶやいた。
鞠也「…おい。アイツはあの人形女に何をしたんだ」
幽香「あなたに言う必要があって?」
鞠也「ああん?」
明久「君は黙って戦えばいいんだよ」
鞠也「ちっ…」
幽香「あなたに言う必要があって?」
鞠也「ああん?」
明久「君は黙って戦えばいいんだよ」
鞠也「ちっ…」
戦闘は再び再開する。
真紅という攻撃の要の一つを失った『お菓子な仲間達』はさらなる苦戦を強いられることとなる。
加えて真紅が抜けたことが皆の士気に影響し、どんどん追い詰められていく。
真紅という攻撃の要の一つを失った『お菓子な仲間達』はさらなる苦戦を強いられることとなる。
加えて真紅が抜けたことが皆の士気に影響し、どんどん追い詰められていく。
幽香「…そろそろ、終わりにしましょう」
飽きた、とばかりに幽香は小さくため息をつく。
幽香「魔女クイーンレディア、アームド」
幽香の体を青い光が包み込む。
女王としての気品を放つ、青紫色の衣をまとった幽香がここに降臨する。
女王としての気品を放つ、青紫色の衣をまとった幽香がここに降臨する。
幽香(アームド)「さて…覚悟しなさい?」
圧倒的だった。
ただでさえ意気消沈したネロ達は反撃をすることも出きず、一人、また一人と倒れていく。
ただでさえ意気消沈したネロ達は反撃をすることも出きず、一人、また一人と倒れていく。
ネロは化身を呼び出し、それを身に纏う。
仲間が傷つき倒れていく中、ただ一人あきらめずに立ち向かう。
仲間が傷つき倒れていく中、ただ一人あきらめずに立ち向かう。
幽香(アームド)「無謀ね」
ネロ(アームド)「無謀!? 違うね! 無茶だ! 無茶なら、やってなれない事はないんだよっ!」
ネロ(アームド)「無謀!? 違うね! 無茶だ! 無茶なら、やってなれない事はないんだよっ!」
銀の刃と、赤い傘がぶつかり合った。
化身アームドの力により幽香の力はさらに増大しており、すぐにネロは叩き落とされてしまう。
化身アームドの力により幽香の力はさらに増大しており、すぐにネロは叩き落とされてしまう。
幽香(アームド)「とどめよ」
幽香は飛び上がった。
傘をネロ達に向け、傘にひねりを加えて投げ放つ。
傘をネロ達に向け、傘にひねりを加えて投げ放つ。
幽香(アームド)「デススピアー!」
巨大な螺旋の槍が、世界を滅ぼす力となって地上へ降り注ぐ。
麦野「やらせるかよぉぉぉぉぉ!」
超太郎「沈利! 皆、逃げろ!」
麦野「ミキシトランス、、能力体結晶! 絶・ゴッドハンド!」
超太郎「沈利! 皆、逃げろ!」
麦野「ミキシトランス、、能力体結晶! 絶・ゴッドハンド!」
全身全霊を込めた、究極の力。
だが悲しいかな、その力の差は歴然だった。
麦野は全員を守り、死の槍を食らってその場に倒れた。
だが悲しいかな、その力の差は歴然だった。
麦野は全員を守り、死の槍を食らってその場に倒れた。
超太郎「嫁ぇぇぇ!」
幽香(アームド)「騒がしいわね。死んではいないわ」
麦野「うう…」
ネロ「皆…」
麦野「うう…」
ネロ「皆…」
傷つき、倒れた仲間達。
何もできない自分が悔しくて、ネロは下唇を噛んだ。
何もできない自分が悔しくて、ネロは下唇を噛んだ。
ネロ「僕は…一体どうしたら…うっ!?」
頭に痛みが走る。
記憶が、見たこともない記憶が頭の中に流れ込んできた。
記憶が、見たこともない記憶が頭の中に流れ込んできた。
???「良いですか、ネロさん。力というものは決して無闇に振るうものではありません。何かを成しえるために、何かを守るために、何かを取り戻すためにこそ使うのです」
ネロ「ふーん。でも、相手が強大で勝てなかったらどうするのさ」
???「力を借りれば良いのです。一人の力がダメなら、二人の力。また二人の力がダメなら三人の力…と言うふうに」
ネロ「そんな簡単に上手くいくものかなぁ」
???「私は今までずっと一人で戦ってきて、何とでもなると思っていました。ですが、それは間違いでした。ですから、あなたは間違わないでください。どんな戦いでも、共に戦える仲間がいるという事を」
ネロ「ふーん。でも、相手が強大で勝てなかったらどうするのさ」
???「力を借りれば良いのです。一人の力がダメなら、二人の力。また二人の力がダメなら三人の力…と言うふうに」
ネロ「そんな簡単に上手くいくものかなぁ」
???「私は今までずっと一人で戦ってきて、何とでもなると思っていました。ですが、それは間違いでした。ですから、あなたは間違わないでください。どんな戦いでも、共に戦える仲間がいるという事を」
???「そして、今、あなたにこの技を教えましょう。仲間と共に戦える、最高の技を」
それはパラレル・ワールドの記憶。
かつて消滅したタイムルートに存在する、本来ならば知りえないはずの記憶だった。
かつて消滅したタイムルートに存在する、本来ならば知りえないはずの記憶だった。