愛の夢◆PatdvIjTFg
少女は、誕生日会の夢を見ていた。
テーブルいっぱいに並べられたごちそうと、中央には丁度少女の年齢と同じ本数のろうそくが刺さったケーキ。
会場となる自分の家は、辺り一面紙で出来た飾りでドレスアップされ、自分の家なのに自分の家でないような、どこか不思議で――そして、素敵な気分にさせてくれる。
お父さん、お母さん、お兄ちゃん、おともだち――皆が皆、自分のことを祝福してくれる。
本当に幸せな夢を見ていた。
ジリリリリリ――と、ベルが鳴る。
少女を現実へと連れだす、機械的で冷たい音色だ。
目が覚めて、少女はほんのすこし泣いた。
記憶を――取り戻してしまった。
「さくらちゃん?起きてる?」
「うん……お、」
「お?」
「お母さん……?お母さん…………」
「まぁ、さくらちゃんはあまえんぼさんね」
二階の彼女の部屋へと入り込んだ母に抱きついて、涙で潤んだ目を隠した。
この世界の真実は、残酷だ。
いつかは覚めなければいけない夢だというのに、全てが皆偽物であるというのに、
「お母さん、聞いて……わたし」
「もう、どうしたの急に」
記憶を取り戻せない内は、なんとも思っていなかった。
ただ、他の少女達のように極平々凡々と――家族が揃っているという幸福を平然と受け入れて、そうやって過ごしてきた。
しかし、記憶は戻ってしまった。
だから――もっと話したい。母親に自分の言葉を聞いて欲しかった。
おはようも、いってきますも、ただいまも、いただきますも、ごちそうさまでしたも、おやすみも、学校であったことも、友達のことも――自分のことを、もっともっと話したかった。
「お母さん、みんなでお花見に行こう」
「うん」
「夏になったら、一緒に海水浴に行くの……秋は運動会に来てほしいし、冬はスキーに行こう」
「うん」
「みんなで、行こう……」
「うん、一緒に行こうね……さくらちゃん」
思い出だって、もっとたくさん作りたい。
アルバムに皆で一緒に撮った写真が欲しい。
思い出の写真を見て、皆であの時は楽しかったねって笑いあいたい。
たとえそれが偽物でも。死んでしまって、いるはずがなくても。
お母さんと、もっと一緒にいたい。
お父さんがいて、お兄ちゃんがいて、おともだちがいっぱいいて、だから、寂しくなんか無かった。
お母さんがいて、お母さんと話せて、お母さんが――抱きしめてくれる、この暖かさを知らなかっただけだった。
だから。
「わたし……お母さんに会えてよかった」
「……私も、さくらちゃんに会えて良かった。さくらちゃんが生まれた時から、ずっとずっとそう思っているわ」
ごめんなさい、お母さん。
「……いってきます」
「さくらちゃん?」
「さくらさん?」
「さくら?」
少女は走りだす。
行くべき場所はわかっている、そこは少女の始まりの場所だった。
薄暗い父の書庫。今の少女ではとても読むことの出来ないような本の山。
そこにいたのは、触れれば砕けてしまいそうな華奢な躰に新選組の羽織を纏った少女であった。
春先にも関わらず首元にマフラーを巻いているのは、その病的に白い肌が――より多くの温もりを欲するからか。
髪すらも色を失うほどに寒いか、日本人にありながらその髪色は天然の金に近づくほどに白い。
彼女が、少女に問う。
「問おう、貴方が私のサーヴァントか」
「はい、わたしがあなたのマスター……さくら、
木之本桜です」
桜は、ふうと息を吐く。目の前の少女から発せられる気は烈しい。
意図的に威圧しているわけではないのだろう、だが己のマスターが何者であるかを見ようとするのだ。
その気は無自覚的に鋭くなろう。
「貴方は何を願う?」
「帰りたいです」
「ここが貴方の家ではないのか?」
「ここはわたしの大切なおうちです……でも、お父さんも、お兄ちゃんも、雪兎さんも、ケロちゃんも、知世ちゃんも、みんな、みんな、待ってると思うから、
それにお母さんも、お空の上のきれいなところで……見守ってくれていると思うから。
わたしはほんの少しだけ、いい夢を……見ていただけなんです、きっと、さびしいけど、つらいけど、かなしいけど……でも、帰らなくちゃ」
「わかりました」
少女がやんわりと微笑む。
「このセイバー、
沖田総司。きっと、貴方を家に帰します。だから……泣かないで」
桜も微笑みながら、うっすらと――気が付かぬままに、泣いていた。
「もう大丈夫……絶対、大丈夫だよ……セイバーさん」
【クラス】セイバー
【真名】沖田総司@Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚
【属性】中立・中庸
【パラメーター】
筋力:C 耐久:E 敏捷:A+ 魔力:E 幸運:D 宝具:C
【クラススキル】
対魔力:E
幕末に魔力とかそういうのねぇから!
神秘の薄い時代の英霊のため対魔力がほとんど期待できない。
申し訳程度のクラス別補正である。
騎乗:E
新選組が騎馬を駆って活躍、という話は寡聞にして聞かぬ。申し訳程度のクラス別補正である
【保有スキル】
心眼(偽):A
直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。
病弱:A
天性の打たれ弱さ、虚弱体質。桜セイバーの場合、生前の病に加えて後世の民衆が抱いた心象を塗り込まれたことで、「無辜の怪物」に近い呪いを受けている。
保有者は、あらゆる行動時に急激なステータス低下のリスクを伴うようになる、デメリットスキル。
発生確率はそれほど高くないが、戦闘時に発動した場合のリスクは計り知れない。
縮地:B
瞬時に相手との間合いを詰める技術。多くの武術、武道が追い求める歩法の極み。
単純な素早さではなく、歩法、体捌き、呼吸、死角など幾多の現象が絡み合って完成する。
最上級であるAランクともなると、もはや次元跳躍であり、技術を超え仙術の範疇となる
無明参段突き
種別:対人魔剣 最大捕捉:1人
稀代の天才剣士、沖田総司が誇る必殺の魔剣。「壱の突き」に「弐の突き」「参の突き」を内包する。
平晴眼の構えから“ほぼ同時”ではなく、“全く同時”に放たれる平突き。超絶的な技巧と速さが生み出す、防御不能の秘剣。
【宝具】
『誓いの羽織』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人
幕末に京を震撼させた人斬り集団「新撰組」の隊服として有名な、袖口にダンダラ模様を白く染め抜いた浅葱色の羽織。
サーヴァントとして行動する際の戦闘服と呼べるもので、装備する事によりパラメータを向上させる。
また通常時のセイバーの武装は『乞食清光』だが、この宝具を装備している間、後年に「沖田総司の愛刀」とされた『菊一文字則宗』へと位階を上げる。
一目で素性がバレかねないあまりにも目立つ装束のため、普段はマスターが用意した袴を着用している。
『誠の旗』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~50
最大捕捉:1~200人
桜セイバーの最終宝具。
新撰組隊士の生きた証であり、彼らが心に刻み込んだ『誠』の字を表す一振りの旗。
使用者本人も魔人アーチャーとの最後の戦いまで気付いていなかったが、一度発動すると、
かつてこの旗の元に集い共に時代を駆け抜けた近藤勇を始めとする新撰組隊士達が一定範囲内の空間に召喚される。
各隊士は全員が独立したサーヴァントで、宝具は持たないが全員がE-相当の「単独行動」スキルを有しており、短時間であればマスター不在でも活動が可能。
ちなみにこの宝具は新撰組の隊長格は全員保有しており、
効果は変わらないが発動者の心象によって召喚される隊士の面子や性格が多少変化するという非常に特殊な性質を持つ。
例として挙げると、土方歳三が使用すると拷問などの汚れ仕事を行ってきた悪い新撰組、
近藤勇が使用すると規律に五月蝿いお堅い新撰組として召喚される。また召喚者との仲が悪いとそもそも召喚に応じない者もいる。
桜セイバーが召喚するのは、世間的に良く知られたメンバーで構成されたポピュラーな新撰組である。
【weapon】
日本刀『加州清光』の愛称。諸説あるが、史実通り沖田総司の愛刀。
【人物背景】
桜セイバーさんが血を吐いた!?謝れ!桜セイバーさんに謝れ!
【サーヴァントとしての願い】
不明
【マスター】
木之本桜@カードキャプターさくら(漫画版)
【マスターとしての願い】
帰る。
【weapon】
『クロウ・カード』
魔術師クロウ・リードが、自身の持つ「闇の力」の魔力を用いて生み出したカード。カードの裏面はクロウが使っていた魔法陣が記されている。地色は赤に黄色の縁。
「風」「樹」「跳」「翔」「水」「幻」「花」「剣」「雷」「影」「鏡」「盾」のカードを所持する。
『封印の杖』
クロウカードを封印・解除するアイテム。普段はクロウカードをしまう本の鍵の形をしており、さくらは紐を通して持ち歩く。
「汝のあるべき姿に戻れ、クロウカード!」と唱え、杖の先端にある赤い部分で空中を打つことで実体化しているクロウカードが封印される。
カードの魔力を引き出す際は、カードの名を呼びながら、宙に放り上げたカードを赤い部分で打つ。
【能力・技能】
魔力保有者。カードキャプターとしての能力を持つ。
チアリーティング部所属で、バトンを得意とする。スポーツも得意な模様。
家事は当番制なのでおおよそこなす事ができるが、裁縫は苦手。
【人物背景】
友枝町(東京都内に存在すると思われる)に住む小学4年生。
父の本棚の中で発見した不思議な本を開いてしまった事で、クロウ・カードを解き放ってしまい、封印の獣ケルベロス(ケロちゃん)と共にクロウ・カードを集める事になる。
性格は明るく友達想いで、どこか天然である。「ほえ~」、「はにゃ~ん」、「さくら怪獣じゃないもん!」などの可愛すぎる名言多数。
【方針】
未定
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木之本桜&セイバー(沖田総司) |
000:前夜祭 |
最終更新:2015年06月13日 06:29