Todarodes pacificus
ジャズのメロディに乗せて
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gs23
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ジャズのメロディに乗せて
●●「あっ! 氷室先生!
氷室「●●。
気をつけて帰りなさい。
今夜はもう遅い。
●●「はい……あれ?
氷室先生、
今日はクルマじゃないんですか?
氷室「私はこれから、
酒を飲みに行く。
●●「もしかして……
いつかのお店ですか?
氷室「そうだ。
●●「わたしも行きたいです。
氷室「ダメだ。
●●「お願いします!
おとなしくしてますから!
氷室「絶対にダメだ。
こんな時間に高校生が
出入りするところではない。
氷室「●●。
気をつけて帰りなさい。
今夜はもう遅い。
●●「はい……あれ?
氷室先生、
今日はクルマじゃないんですか?
氷室「私はこれから、
酒を飲みに行く。
●●「もしかして……
いつかのお店ですか?
氷室「そうだ。
●●「わたしも行きたいです。
氷室「ダメだ。
●●「お願いします!
おとなしくしてますから!
氷室「絶対にダメだ。
こんな時間に高校生が
出入りするところではない。
店主「よう、いらっしゃい。
おふたりさん。
●●「こんばんは!
氷室「……念のために言っておくが、
私達は……。
店主「わかってる。デートじゃないんだろ?
オーダーはレモネード2つ。
……それでいいか?
氷室「結構。
・
・
・
店主「……さて、じゃあそろそろ
零一に一曲弾いてもらおうか。
氷室「……俺は客だ。
この店じゃ、
客に演奏させるのか?
店主「そっか……しょうがない。
じゃあ、おまえの学生時代の
話でもしよう……。
氷室「……何故そうなる。
店主「何故って、そりゃ退屈だからだよ。
生徒さんだって聞きたいよね?
●●「はい!!
聞きたいです!
氷室「……一曲だけだ。
●●「……でも、
氷室先生の学生時代って、
どんな風だったんですか?
店主「そうだなぁ……
昔からあんな調子だったよ。
●●「なぁんだ!
やっぱり。
店主「……見てごらん。
あの顔。
店主「アイツが素直になれるのは、
ピアノの前にいるときだけなんだ。
店主「……間違ったことが大嫌いで、
いつも人とぶつかってばかりで……。
店主「すごく不器用なんだ。
不器用で……とってもイイ奴だ。
そうだね?
●●「はい。
店主「この曲は、
きっと零一なりの
クリスマスプレゼントなのさ。
おふたりさん。
●●「こんばんは!
氷室「……念のために言っておくが、
私達は……。
店主「わかってる。デートじゃないんだろ?
オーダーはレモネード2つ。
……それでいいか?
氷室「結構。
・
・
・
店主「……さて、じゃあそろそろ
零一に一曲弾いてもらおうか。
氷室「……俺は客だ。
この店じゃ、
客に演奏させるのか?
店主「そっか……しょうがない。
じゃあ、おまえの学生時代の
話でもしよう……。
氷室「……何故そうなる。
店主「何故って、そりゃ退屈だからだよ。
生徒さんだって聞きたいよね?
●●「はい!!
聞きたいです!
氷室「……一曲だけだ。
●●「……でも、
氷室先生の学生時代って、
どんな風だったんですか?
店主「そうだなぁ……
昔からあんな調子だったよ。
●●「なぁんだ!
やっぱり。
店主「……見てごらん。
あの顔。
店主「アイツが素直になれるのは、
ピアノの前にいるときだけなんだ。
店主「……間違ったことが大嫌いで、
いつも人とぶつかってばかりで……。
店主「すごく不器用なんだ。
不器用で……とってもイイ奴だ。
そうだね?
●●「はい。
店主「この曲は、
きっと零一なりの
クリスマスプレゼントなのさ。
●●「氷室先生。
今日はありがとうございました。
氷室「……やはり、私からご両親に
一言挨拶をしておくべきだろう。
●●「大丈夫です。
今日は先生と一緒だって、
言ってありますから。
氷室「先生と……
そうだな、わかった。
……●●。
●●「はい?
氷室「コホン……
メリークリスマス。
●●(こうして、
2004年のクリスマスイブは
終わった……。)
今日はありがとうございました。
氷室「……やはり、私からご両親に
一言挨拶をしておくべきだろう。
●●「大丈夫です。
今日は先生と一緒だって、
言ってありますから。
氷室「先生と……
そうだな、わかった。
……●●。
●●「はい?
氷室「コホン……
メリークリスマス。
●●(こうして、
2004年のクリスマスイブは
終わった……。)