Todarodes pacificus
告白
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告白
●●「今日で、
この学園ともお別れか……。
●●「3年間……。
●●「本当にいろいろなことが
あったな……。
●●「やっぱり
ちょっと寂しいな……。
●●「………………。
●●「そういえば、この教会……。
●●「入学式のときは、
扉に鍵がかかってたっけ……。
●●「あれ?
……開いているみたい。
●●「中はこんな風に
なってたんだ……。
●●「不思議だな……
初めてのはずなのに、
懐かしい……。
●●「……?
●●「絵本……。
●●「夢じゃなかったんだ……。
この学園ともお別れか……。
●●「3年間……。
●●「本当にいろいろなことが
あったな……。
●●「やっぱり
ちょっと寂しいな……。
●●「………………。
●●「そういえば、この教会……。
●●「入学式のときは、
扉に鍵がかかってたっけ……。
●●「あれ?
……開いているみたい。
●●「中はこんな風に
なってたんだ……。
●●「不思議だな……
初めてのはずなのに、
懐かしい……。
●●「……?
●●「絵本……。
●●「夢じゃなかったんだ……。
●●「氷室先生……。
氷室「●●。
どうした。
ここは立ち入り禁止のはずだ。
●●「……すみません、
すぐに出ます……。
氷室「……待ちなさい!
そうじゃない……
私は……君に話がある。
氷室「君に、話さなければ
ならないことがあるんだ。
氷室「少し長くなるかもしれないが、
聞いていて欲しい……。
●●「はい……。
氷室「……そうかまえるな。
話しづらくなる。
氷室「……憶えているか?
君と私が、
初めて出会った時のことだ。
●●「入学式の日……ですか?
氷室「そうだ。ちょうどこんな風に
君は緊張した面持ちで、
じっと私を見つめていた。
氷室「スカーフが曲がっていることにも
気づかないで……。
氷室「余程私が怖かったんだろう。
違うか?
●●「はい、
すごく怖そうな先生だなって……。
氷室「やはりそうか……
まあいい。
氷室「……あれから、もう3年だ。
季節もまた春になった。
氷室「君達生徒が私の元から
巣立っていく季節だ。
氷室「しかし、4月になればまた、
私の教室は新入生達で溢れかえる。
感傷に浸っている暇はない……。
氷室「私は教師になって以来、
それを不満に感じたことは無い……。
氷室「いや、正確に言えば
何も感じていなかった……。
氷室「しかし、今回だけは違った。
今日、この日のことを考えると
とても冷静ではいられなかった。
氷室「混乱した……
どうしてもその理由が
見つからなかったからだ。
氷室「同じ教室……緊張した新入生達、
新しい教科書とノートの匂い……。
また同じ4月が始まるはずだ……。
氷室「そして……私は気がついた。
そこには決定的にある要素が
欠けていることに……。
氷室「答えは君だ。
そこには君が居ない……。
氷室「君の声が聞こえない、
君の名を呼んでも、もう私のそばに
駆け寄って来る君は、居ない……。
氷室「私はもう、君の前で
教師でいることが出来ない。
氷室「君のいない生活には、
もう戻れそうにない。
君を……失いたくないんだ。
氷室「つまり、私は……
君を愛している。
氷室「●●。
どうした。
ここは立ち入り禁止のはずだ。
●●「……すみません、
すぐに出ます……。
氷室「……待ちなさい!
そうじゃない……
私は……君に話がある。
氷室「君に、話さなければ
ならないことがあるんだ。
氷室「少し長くなるかもしれないが、
聞いていて欲しい……。
●●「はい……。
氷室「……そうかまえるな。
話しづらくなる。
氷室「……憶えているか?
君と私が、
初めて出会った時のことだ。
●●「入学式の日……ですか?
氷室「そうだ。ちょうどこんな風に
君は緊張した面持ちで、
じっと私を見つめていた。
氷室「スカーフが曲がっていることにも
気づかないで……。
氷室「余程私が怖かったんだろう。
違うか?
●●「はい、
すごく怖そうな先生だなって……。
氷室「やはりそうか……
まあいい。
氷室「……あれから、もう3年だ。
季節もまた春になった。
氷室「君達生徒が私の元から
巣立っていく季節だ。
氷室「しかし、4月になればまた、
私の教室は新入生達で溢れかえる。
感傷に浸っている暇はない……。
氷室「私は教師になって以来、
それを不満に感じたことは無い……。
氷室「いや、正確に言えば
何も感じていなかった……。
氷室「しかし、今回だけは違った。
今日、この日のことを考えると
とても冷静ではいられなかった。
氷室「混乱した……
どうしてもその理由が
見つからなかったからだ。
氷室「同じ教室……緊張した新入生達、
新しい教科書とノートの匂い……。
また同じ4月が始まるはずだ……。
氷室「そして……私は気がついた。
そこには決定的にある要素が
欠けていることに……。
氷室「答えは君だ。
そこには君が居ない……。
氷室「君の声が聞こえない、
君の名を呼んでも、もう私のそばに
駆け寄って来る君は、居ない……。
氷室「私はもう、君の前で
教師でいることが出来ない。
氷室「君のいない生活には、
もう戻れそうにない。
君を……失いたくないんだ。
氷室「つまり、私は……
君を愛している。
『わたしも、先生のことを愛してます』
氷室「君も私のことを……
そうか、ありがとう。
●●「そんな、ありがとうなんて。
わたしのほうこそ、
感謝の気持ちで一杯です。
氷室「いいんだ、
私はずっと前から伝えたかった。
君に対する感謝の気持ちを。
氷室「ありがとう。
君は無色透明な私の世界に
彩りを与えてくれた。
氷室「来なさい。
伝えたいことが他にも山ほどある。
ドライブをしよう。
そうか、ありがとう。
●●「そんな、ありがとうなんて。
わたしのほうこそ、
感謝の気持ちで一杯です。
氷室「いいんだ、
私はずっと前から伝えたかった。
君に対する感謝の気持ちを。
氷室「ありがとう。
君は無色透明な私の世界に
彩りを与えてくれた。
氷室「来なさい。
伝えたいことが他にも山ほどある。
ドライブをしよう。
『先生は、いつまでも私の先生だから……』
氷室「そうか……。
氷室「君は、こんな私をまだ
先生と呼んでくれるのか……。
●●「もちろんです……
わたしは氷室先生のことを
心から尊敬しています。
氷室「……よろしい。
それでは、私も努力してみよう……。
氷室「しかし、教師に戻る前に
一言だけ伝えておきたいことがある。
氷室「……ありがとう。
君は無色透明な私の世界に
彩りを与えてくれた。
●●「氷室先生……。
氷室「以上だ。
さて……。
氷室「●●、
卒業おめでとう。
今後の活躍に期待している。
氷室「君はいつまでも私の生徒だ。
氷室「君は、こんな私をまだ
先生と呼んでくれるのか……。
●●「もちろんです……
わたしは氷室先生のことを
心から尊敬しています。
氷室「……よろしい。
それでは、私も努力してみよう……。
氷室「しかし、教師に戻る前に
一言だけ伝えておきたいことがある。
氷室「……ありがとう。
君は無色透明な私の世界に
彩りを与えてくれた。
●●「氷室先生……。
氷室「以上だ。
さて……。
氷室「●●、
卒業おめでとう。
今後の活躍に期待している。
氷室「君はいつまでも私の生徒だ。