Todarodes pacificus
3氷 隠し
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gs23
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藍沢先生イベント中
●●「えっ! 藍沢先生!
藍沢「よお。
くるか?
・
・
・
●●「すごい!
バーなんて……初めてです。
マスター「いらっしゃいませ。
藍沢「マスター、
キツいのをふたつ。
●●「えっ!?
あの、わたし、
お酒は……
マスター「はい。じゃあ……
混じりっけ無しのキツいヤツ、
100%のオレンジジュースで
いいですか、お嬢さん?
●●「はい!
マスター「かしこまりました。
マスター「それにしても……
連れがいること自体が
珍しいってのに、それが
制服を着た女の子とはね。
藍沢「うるさい。
マスター「ハハハ、開店前の時間を少し
だけ貸してくれってのは……
なるほど、
可愛いお連れさんのためか。
●●「え?
藍沢「よくもまあ、ペラペラと……
バーテンは客の秘密を守る
もんだろ。
マスター「いらっしゃいませ。
すみません。
まだ開店前……
●●(えっ! 氷室先生!?)
マスター「なんだ、零一じゃないか。
マスター「お嬢さん、下に隠れな。
面倒くさいのが来た。
●●「あっ、はい!
氷室「益田、まさかとは思うが、
高校生に酒を飲ませたり
してないだろうな。
●●(ああ、どうしよう……)
マスター「さあ……
客の歳なんか知らないし、
最近は大人びた子供が
多いからな。
マスター「そこの作家先生だって、
実はまだ
高校生なのかもしれない。
氷室「ん? 客がいたのか。
これは、失礼。
藍沢「い、いえ……
氷室「……益田、その心配はない。
藍沢君は、はばたき学園の
卒業生だ。
間違いなく成人だ。
藍沢「氷室先生、
ご無沙汰しています。
●●(あ、そうか。
藍沢先生は、はば学の
卒業生だったんだよね)
氷室「藍沢君、活躍しているよう
だな。……しかし、職業柄なの
かもしれないが、この時間から
の飲酒は控えた方がいい。
藍沢「はい、気をつけます。
マスター「なんだ、作家先生は
零一の教え子だったのか。
氷室「藍沢君、
あまりその男に
毒されないようにな。
藍沢「わかりました。
注意します。
マスター「おい、人をなんだと思ってる?
ま、とにかく未成年者に
酒なんて出してないよ。
氷室「ここに高校生が
入っていったと聞いて、
一応、確かめに来ただけだ。
後でまた顔を出す。
・
・
・
マスター「ハハハ、
ここにいる全員が零一とは
浅からぬ仲ってことか。
藍沢「しかし、氷室先生は
変わらないな。
驚いたよ。
●●「氷室先生の変な伝説って
知ってますか?
藍沢「ああ。教会の地下で作られた
アンドロイドって話だろ。
●●「はい。教会の地下は工場で、
出来の悪い生徒もアンドロイド
にされるんですよね。
藍沢「氷室先生の方は何とも言えない
が、生徒の話はウソだな。
俺は生身のままだ。
●●「ふふっ!
あの教会、いろいろな伝説
がありますよね?
わたしはやっぱり——
藍沢「恋人を待ち続けるお姫様の
伝説、だろ?
●●「はい!
あこがれちゃいます。
藍沢「興味を惹かれるってことは、
自分に必要な何かがあるって
ことだ。そういうものには、
乗っかってみる方がいい。
●●「はい!
藍沢「教会の伝説か……
ふふ、君や氷室先生を見て、
自分まではば学生に戻った気に
なってる。
藍沢「……そろそろ時間だ。
また、学校の話でも
聞かせてくれ。
●●「はい。
藍沢「マスター、
無理言って悪かった。
マスター「今日のは貸しにしとくよ。
●●「ごちそうさまでした。
マスター「さようなら、お嬢さん。
大人になったら、またおいで。
藍沢「よお。
くるか?
・
・
・
●●「すごい!
バーなんて……初めてです。
マスター「いらっしゃいませ。
藍沢「マスター、
キツいのをふたつ。
●●「えっ!?
あの、わたし、
お酒は……
マスター「はい。じゃあ……
混じりっけ無しのキツいヤツ、
100%のオレンジジュースで
いいですか、お嬢さん?
●●「はい!
マスター「かしこまりました。
マスター「それにしても……
連れがいること自体が
珍しいってのに、それが
制服を着た女の子とはね。
藍沢「うるさい。
マスター「ハハハ、開店前の時間を少し
だけ貸してくれってのは……
なるほど、
可愛いお連れさんのためか。
●●「え?
藍沢「よくもまあ、ペラペラと……
バーテンは客の秘密を守る
もんだろ。
マスター「いらっしゃいませ。
すみません。
まだ開店前……
●●(えっ! 氷室先生!?)
マスター「なんだ、零一じゃないか。
マスター「お嬢さん、下に隠れな。
面倒くさいのが来た。
●●「あっ、はい!
氷室「益田、まさかとは思うが、
高校生に酒を飲ませたり
してないだろうな。
●●(ああ、どうしよう……)
マスター「さあ……
客の歳なんか知らないし、
最近は大人びた子供が
多いからな。
マスター「そこの作家先生だって、
実はまだ
高校生なのかもしれない。
氷室「ん? 客がいたのか。
これは、失礼。
藍沢「い、いえ……
氷室「……益田、その心配はない。
藍沢君は、はばたき学園の
卒業生だ。
間違いなく成人だ。
藍沢「氷室先生、
ご無沙汰しています。
●●(あ、そうか。
藍沢先生は、はば学の
卒業生だったんだよね)
氷室「藍沢君、活躍しているよう
だな。……しかし、職業柄なの
かもしれないが、この時間から
の飲酒は控えた方がいい。
藍沢「はい、気をつけます。
マスター「なんだ、作家先生は
零一の教え子だったのか。
氷室「藍沢君、
あまりその男に
毒されないようにな。
藍沢「わかりました。
注意します。
マスター「おい、人をなんだと思ってる?
ま、とにかく未成年者に
酒なんて出してないよ。
氷室「ここに高校生が
入っていったと聞いて、
一応、確かめに来ただけだ。
後でまた顔を出す。
・
・
・
マスター「ハハハ、
ここにいる全員が零一とは
浅からぬ仲ってことか。
藍沢「しかし、氷室先生は
変わらないな。
驚いたよ。
●●「氷室先生の変な伝説って
知ってますか?
藍沢「ああ。教会の地下で作られた
アンドロイドって話だろ。
●●「はい。教会の地下は工場で、
出来の悪い生徒もアンドロイド
にされるんですよね。
藍沢「氷室先生の方は何とも言えない
が、生徒の話はウソだな。
俺は生身のままだ。
●●「ふふっ!
あの教会、いろいろな伝説
がありますよね?
わたしはやっぱり——
藍沢「恋人を待ち続けるお姫様の
伝説、だろ?
●●「はい!
あこがれちゃいます。
藍沢「興味を惹かれるってことは、
自分に必要な何かがあるって
ことだ。そういうものには、
乗っかってみる方がいい。
●●「はい!
藍沢「教会の伝説か……
ふふ、君や氷室先生を見て、
自分まではば学生に戻った気に
なってる。
藍沢「……そろそろ時間だ。
また、学校の話でも
聞かせてくれ。
●●「はい。
藍沢「マスター、
無理言って悪かった。
マスター「今日のは貸しにしとくよ。
●●「ごちそうさまでした。
マスター「さようなら、お嬢さん。
大人になったら、またおいで。