196 名前:
収穫の秋 :2008/09/23(火) 09:24:17 ID:???
コウ「エリシャ、こっちの箱は軽トラに積んじゃっていいのかな?」
エリシャ「あ、はい。 今カートを…」
緩衝材とサツマイモを詰めた箱は、優に30Kgを超える。
コウ「いいよ、これくらい」ヒョイ
エリシャ&マルチナ「「え?」」
コウ「さすがに、二つは無理かなー」
足取りも軽く、軽トラの荷台に並べてゆく。
マイ「ふっふっふ、ラガーマンの体力を甘く見てはいけませんよ。
シーマさんのお姫様だっこも軽がるです」
エリシャ「シーマさん? お姫様だっこぉ!?」
マルチナ「なんだかちょっと聞き捨てならないコンボですよ?」
マイ「実は先日、海に行った時の話なんですが…」
コウ「ちょ、マイ兄さん! いきなり何を…」
シャクティ「南海の大激戦外伝、『実録:南の虹のロマンス』ただいま好評販売中です」
コウ「あの、シャクティさん?(汗」
モニク「人の色恋には敏いのに…」
エルヴィン「姉さんも、こんな離れた所で耳をダンボにしてないで、
もっと近くで話をしたら良いじゃない…」
モニク「うっ、うるさい!」
フォウ「カミーユはそうやって寝てるだけ?」
カミーユ「自分で食う分は確保したからいいよ」
帽子を深くかぶり直し、農道の土手に寝転がるカミーユ。
カミーユ「子供じゃないんだ。 芋掘りくらいではしゃいでられないよ」
フォウ「そう?」
ドズル「なんじゃこりゃあ!」
ミネバ「あははははw」
カミーユ「あそこは、特別(汗」
フォウ「そう」
ロザミィ「お兄ちゃん! 見て見てー! こんなに」フミャッ!
ファ「もう! 足元をちゃんと見ないから…」
転んでぴーぴー泣き出すロザミィと、泥だらけの顔を拭いてやるファ。
カミーユ「ああ、もう…」
めんどくさそうに起き上がりつつも、ロザミィを慰めるために歩み寄るカミーユ。
フォウはそんな三人を、楽しそうに眺めていた。
いつまでも。
197 名前:収穫の秋 :2008/09/23(火) 09:25:13 ID:???
シーブック「ロラン、洗ってきたぞー」
ロラン「ありがとう、シーブック」
シーブック「ジャガイモは皮むきくらいなら手伝えるぞ?」
ロラン「せっかくの新ジャガ、そんなもったいないことはしません」
シーブック「へぇ?」
セシリー「新しいジャガイモの皮は柔らかいから、皮ごと食べられるの」
大きいジャガイモはそのまま丸茹で。
サツマイモは洗った石を敷き詰めて、中華なべで文字通り石焼でにする。
セシリー「このちっちゃいのも茹でちゃう?」
ロラン「そちらはから揚げと天ぷらにするつもりです」
小さすぎるジャガイモはから揚げに、細いもの、小さいサツマイモは適当な大きさに
切り分けて天ぷらに。
ロラン「あと、みんなには内緒ですよ?」
声を潜めて言うロランは、切れ目を入れたジャガイモにバターを載せてホイルでくるみ、
サツマイモと一緒に中華鍋へ。
セシリー「あー、ずるいー。 私も♪」
シーブック「あ、俺も俺も」
通りすがりのマリナ「ああ~、なんだかとってもいい匂いがする~~」フラフラ
がしっ!
刹那「
マリナ・イスマイール。
このイモは芋掘りに参加した者しか口に出来ない。
今のお前にはその資格が無い」
マリナ「そ、そんなっ!」アンナニオイシソウ…
刹那「お前の取るべき道は二つ。
イモを掘るか、このまま立ち去るか、だ」
マリナ「刹那…私は、(こんなご馳走から)逃げたりしないわ!」
刹那「それでこそだ、マリナ・イスマイール。
ガンダムに逃亡は許されない」
シーブック「(なんだかなぁ…)」
セシリー「はい、私の着替え用ですけど」 っ【スウェット】
198 名前:収穫の秋 :2008/09/23(火) 09:26:09 ID:???
ステラ「うぇ~い♪」
シン「うわ…でかっ!」
レイ「すごいな…15cmはあるぞ」
シン「すげー、ジャガイモに見えねーw」
ステラ「も一つハケーン!」
野生のカンか、はたまたエクステンデッドの強化感覚ゆえか。
片手に余る巨大ジャガイモを両手に、ご満悦のステラ。
ステラ「…!」ピコーン
ごそごそ。
シン「ステラ?」
くるりと振り返ったステラは、ジャガイモを胸元に詰め、せくしーなポーズ。
ステラ「ルナ♪」
シン「はぁ?」
レイ「ぷふっ!w」
ステラ「うぇ~~い♪w」
その時。
ルナマリア「天誅!」
“風林火山”と墨痕鮮やかなハリセンがうなる。
スパパーーン!ヒョイ!
シン「な、なんで俺まで…」
ステラ「あう…」
ルナマリア「レ~イ~~~(怒」
レイ「む…すまん、つい…」
思わずスウェーでかわしたレイが、改めて首をさし出す。
スパーン!
レイ「…先月の一撃より威力が上がっている…
ルナマリア・ホーク…恐ろしい子!」
ルナマリア「まったく。 小学生でもそんなセクハラやんねーっつうのよ」
アル「ぎくっ!」
ジャガイモを両手に持って凍りつくアル。
ラクス「ミーアさん」ナンチャッテ
キラ「ラクス…」
アスラン「カーガーリー」
カガリ「うっ!(冷汗」
ティファ「………」
リリーナ「………」
ガロード「そこっ!」
ヒイロ「悩むなっ!」
199 名前:収穫の秋 :2008/09/23(火) 09:27:12 ID:???
ドーリアン「むん!」
ざくっ!
ラクダのシャツとモンペ姿で鍬を畑に打ち込む、連邦政府外務次官。
リリーナ「お父様、あまりはしゃいで無理をなさらないでくださいな」
ドーリアン「はっはっは、何を言うんだいリリーナ。
私はジムで鍛えているからね。 これくらい何でも…」
実際、体格で言えばプロ格闘家のドモンや現役ラグビー選手のコウよりも
よっぽど立派なものである。
とは言うものの、麦わら帽子の下からは汗が滝のようになっている。
ドーリアン「(そういえば、近頃は少しサボリ気味だったかな…いやいや!)
お父さんはがんばるぞー!」
ウッソ「うーん、普通のジムじゃ、鍬を使うトレーニングなんてしませんよねぇ…(汗」
ヒイロ「…外務次官は、明日から月へ遊説の予定ではなかったか?」
リリーナ「ええ。 筋肉痛で立てない、なんてことにならなければ良いんですけど…」
ガロード「よっ!」
ググッ…
こちらは柄を持って振り回すのではなく、備中鍬に両足をかけ、
体重で刃を打ち込んでいる。
ガロード「そりゃ」
ボコリ、と土が掘り返され、取り残されていたサツマイモが姿をみせた。
ティファはスコップで丁寧に土の固まりを突き崩し、取りこぼしを探る。
ティファ「あ…」
ガロード「ん? どうかしたのか?ティファ」
ティファ「みみずさん…」
ガロード「あ、ホントだ。 でっけーなー」
ティファ「みみずさんの居る畑は、いい畑なの」
ガロード「そっか…ウッソもがんばってるんだなぁ」
ティファ「うん。 みみずさんも、がんばって…」
スコップですくい上げたミミズを、再び土の中に戻すティファ。
ガロード「ティファ、疲れてないか?」
ティファ「うん、大丈夫…」ニコッ
メイリン「くはっ! ち、近づけない…これが独り者の生存を許さないという、
I(イチャコラ)フィールド…」
エル「いやぁ、アレは彼氏持ちでもキッツイと思うなぁ…」
ルー「アレに対抗するには、私たちももっとイチャイチャしないとだめよ!
ってことで、ジュドー♪」
ジュドー「だーっ! ひっ付くな!」
ハマーン「そこっ!不純異性交遊は禁止だっ!」グイッ!
プル「あ!なんか楽しそうなことやってる!
プルプルプルプル~~♪」ドーン!
ビーチャ「エル! こ、ここは俺たちがだな…」
やいのやいの。
メイリン「なに、この
温度差は?」
つづく。
最終更新:2013年09月21日 21:56