215 名前:セレーネの部屋を片付けよう :2015/07/04(土) 21:37:08.98 ID:FdIHDUCV0
アムロ「セレーネの部屋を片付けるぞ。シロー、マイ。有給は取ってあるな?」
シロー「ああ」
マイ「作業に掛かる時間は未知数ですが、取れるだけは取りました」
セレーネ「たかが部屋1つ片付けるだけで大げさじゃない?こんなもの半日で終わるでしょ?」
ウッソ「足の踏み場も無い部屋を背にして言う言葉じゃありませんよ!」
セレーネ「失礼ね、踏み場くらいはあるわよ」
シン「本当に足跡分だけだけどな……」
アムロ「それにな、お前はこの
押入れを見てもそう言えるのか?」
ガラッ
キオ「あっ、ちょっと待
ばっさああああ
ガロード「キオが押入れの雪崩に巻き込まれた!」
ドモン「引き上げるぞ!コウ、手伝え!」
コウ「はい!」
アセム「くそっ、俺がそばに付いてやれなかったばっかりに……!」
キラ「そばにいたら一緒に巻き込まれてたわけだし、これでいいんじゃないかな?」
セレーネ「……酷いわ」
アムロ「ようやくこの部屋の惨状を分かってくれたか」
セレーネ「妹の部屋の押入れを勝手に開けるなんて酷い!」
シン「そっちかよ!」
アムロ「何とでも言え。今回ばかりは本気だからな、鬼にも畜生にもなるさ」
セレーネ「なら言わせてもらうわ。1週間前にキャバクラ『シビリアン』の源氏名アス子ちゃんの電話番号を……
アムロ「待て!誤解だ!!仕事の付き合いで行っただけだ!!!それ以上は言うな!!!!」
セレーネ「あら、何を言っても良いんじゃなかったかしら?」
アムロ「言っても良いってそういう事じゃないだろ!
というか、何でお前が知っているんだ!?」
セレーネ「だって大学のかわいいかわいい後輩だもーん♪」
アムロ「くそっ、やけに話が合うと思ったら……!」
マイ「話が合うからって番号を聞くのもどうかと思いますが……」
216 名前:セレーネの部屋を片付けよう :2015/07/04(土) 21:37:53.84 ID:FdIHDUCV0
アムロ「とにかく!セレーネの部屋を片付けるぞ。このままじゃ前問答で話が終わりかねん」
ドモン「ああ、すぐに始めよう」
ジュドー「でもさ、どこから始めるんだよ」
ロラン「最近話題の整理収納アドバイザーの話だと、一度全部出して広げてから片付けをするみたいですよ」
アル「でも、広げれそうな場所って……」
ヒイロ「……格納庫だな」
シロー「総員!自分の機体装備
その他を全部外に出せ!!」
ただいま格納庫開放中…しばらくお待ちください…
クリス「あら、こんなにMSを出して戦争でも始めるの?」
アムロ「たまの晴れ間に天日干ししようと思ってね」
ロラン「……ふう、これで全部ですね」
刹那「
ガンダムが並んで実に
ガンダムだ」
ウッソ「あとは押入れのものを引っ張り出すだけですけど……」
劉備「ここから全部出せるぞ」
アムロ「そうか、よろしく頼むぜ」
シン「いや、何かがおかしい……何で繋がってんだよとかどこから出してんだよとかアムロ兄も違和感持てよとか」
キラ「楽に出せるんだから深く考えない方が良いよ。あと……」
シン「何だ?」
キラ「そこゴミの出口だから危ないよ」
どばあああああああああ
シュウト「シン兄ちゃんが埋もれた!?」
アセム「くそっ……俺が付いてやれなかったばっかりに……今度は助けるぞ」
シャギア「その必要は無いな」
アセム「何だと!?」
オルバ「彼は自分の力で這い上がる男だよ。どれだけのゴミに埋もれても、必ず生還する」
アセム「じゃ、じゃあこの瞬きする度に高くなる山の中でも……」
オルバ「ああ。平気だ」
アセム「そうか、なら助けなくてもいいな」
シン「無茶言うなよ!アセム兄も信じるな!!」ズボッ
アル「あ、シン兄ちゃんが帰ってきた!」
シャギア「フッ、無茶ではないさ。何せ君は現に這い上がっているじゃないか」
オルバ「今回は僕達の勝ちだね」
シン「ああ……もう突っ込む気力も失せたわ……」
217 名前:セレーネの部屋を片付けよう :2015/07/04(土) 21:38:28.40 ID:FdIHDUCV0
アムロ「よし、全部出せたな」
ロラン「じゃあ、次はより分けですね。僕達が次々に見せますから、要るか要らないか言ってください」
セレーネ「全部いるわ」
アムロ「そんな事言ってるとDSSDの名前の入ってる物以外は全部捨てるぞ」
セレーネ「でも92.4%はゲイザーちゃんの物だわ」
アムロ「そこまで分かってて何故部屋がこんなに散らかるんだ!?」
セレーネ「兄さんなら分かるでしょう?研究の資料は膨大になるものよ」
アムロ「俺は殆どデータ化して原本は会社に置いてあるけどな」
セレーネ「まあ、更新した古いデータもあるし、見ておくのも悪くないわね」
アムロ「こいつ、スルーした……!?」
セレーネ「でも機密情報もあるから私がやるわ」スッ
ロラン「ね、姉さん……」
セレーネ「見せてあげるわ、勤務モードの私を!」
ずばばばばばばばっ!
セイ「す、凄い!書類を分ける手の動きが見えない!」
ドモン「チボデーのマシンガンパンチ以上の速さだ!?」
セレーネ「……ふう、こんなものかしら?」
セイ「もう終わった!?早すぎるよ!」
セレーネ「どう?見直した?」
セイ「姉さん……見直したも何も……」
セイ「全然片付いてないじゃないか!!」
キャプテン「進捗率は5.46%だ」
セレーネ「疲れるのよこれ、今日はここまでね」
アムロ「3分持ってないぞ!?だいたい今日はここまでって、俺達のMSはどうなる!?」
セレーネ「偶には庭に飾っておきましょうよ」
アムロ「台風に晒して飾っておくつもりか?」
セレーネ「いいじゃない、減るものでもないわー」
ガロード「お、余った部品あるじゃん。貰ってもバレないよな」
ジュドー「こっそり既製品と変えても分からないでしょ、やれるやれる」
ベルリ「絶対減る!!」
218 名前:セレーネの部屋を片付けよう :2015/07/04(土) 21:39:04.13 ID:FdIHDUCV0
セレーネ「分かったわよ、やればいいんでしょ?」ブツクサ
アムロ「そう、やればいいんだ」
セレーネ「……」
アムロ「どうしたんだ?急に手を止めて、何か忘れてた事でもあったのか?」
セレーネ「こんな事しなくても自動で片付けるプログラムを作ればいいじゃない。
一時中断するわ!」
シロー「姉さん!こんな所で作ろうとするな!!」
フリット「前にAGEシステムで作ったけど3分で12機がオーバーヒートしたでしょ!?」
カミーユ「自分の手でやるしかないんだよ!」
セレーネ「機械が出来ない事をか弱い女性が出来るっていうの!?」
シン「……」
キラ「シン、ツッコまないの?」
シン「ダメだ……姉さんの発言にツッコミどころが多すぎて手に負えない……!」
セレーネ「どういう意味よ!?」
アセム「か弱くないって事だろ……」スパッ
ガロード「アセム兄が
輪切りに!?」
ユノア「貰っていい!?ハァハァ」
ウッソ「早すぎますよ!」
ロラン「なんとか分別が終わりましたね」
マイ「予定時間をオーバーしていますが、最後までやりきるしかないですね」
アムロ「じゃあ、あとはしまっていく作業か。セレーネ、どこに入れるか言ってくれたらやるから指示してくれ」
セレーネ「私は見てるから適当に入れておいてよ。全部覚えれば問題無いでしょ?」
アムロ「いいんだな?」
セレーネ「いやに素直なのね。もう少し食い下がると思っていたけど」
アムロ「お前は絶対そう言うと思ってな。お前に物を見せながらキラに配置をプログラムして貰っていた」
キラ「はい、こういう風に置くから」
セレーネ「なんだか拍子抜けねー。つまらないわ」
アムロ「元はと言えばお前に任せていたら7年は掛かると思ってこうしてやったんだぞ」
キラ「少しは感謝してよね」
セレーネ「はいはい、ありがとう」
ドモン「ここからは俺達の」
セカイ「出番ですね」
ヒイロ「ガンダムファイターに比べれば力は及ばないが全力を尽くす」
刹那「ミッションをクリアして俺はガンダムになる……!」
セレーネ「頑張ってね~~ビール飲みながら待ってるわ~~~」
アムロ「最後に気を削ぐな!!」
219 名前:セレーネの部屋を片付けよう :2015/07/04(土) 21:39:31.64 ID:FdIHDUCV0
そして…
ドモン「ハァ……ハァ……ついに終わった……!」
セカイ「もう1歩も動けない……!」
シロー「ここまで……やったのって……新人訓練の時……以来だよ……!」
セレーネ「あら、随分とすっきりしたわね」
アムロ「どうだ、見違えるように綺麗になっただろう」
キオ「足の踏み場も無かったのに、今なら
スターゲイザーの首だって置けるよ」
セレーネ「そうね。まさかここまで片付くとは思ってもいなかったわ」
アムロ「そうだろう。片付けるってのはとても大変なんだ。
だから今日から部屋はきれいにして、すぐに出せる量だけ家に置いておくんだ。いいな」
セレーネ「分かったわ」
ロラン「じゃあ、遅くなってしまいましたけど晩御飯にしましょうか」
セレーネ「お礼にビールを注ぐわよー」
アムロ「いや、疲れたから食事だけでいいよ」
セレーネ「あら、残念ね」
シャア「では、私が
ロラン君の酌を貰おうか」
アムロ「……」
ヒイロ「……」
アムロ「……こんな時に来るなよ、余計疲れる」
シャア「誰も私を
ミンチに出来ないほど疲弊させるとは、セレーネの押入れは化け物だな。
疲労回復にと肉を持ってきたのだが置いて帰るとしようか」
アムロ「待て」
シャア「なんだ?」
アムロ「代わりにセレーネを持っていけ」
シャア「断る!!」
翌日
アムロ「……何だ、この大量の荷物は」
セレーネ「おーらい、おーらい」
アムロ「これは何なんだ、セレーネ!」
セレーネ「家で見たい資料や使いたいものが大量にあってね。おかげで運び込めるわ」
アムロ「お前の部屋を片付けたのはそういう為じゃあないんだぞ!?」
セレーネ「分かってるわよ。だからすぐ使う分だけ家に運ぶの」
シーブック「トビア!!頼むから運び入れないでくれ!!」
トビア「そうは言っても、仕事ですし……」
セレーネ「割増は払うわよー。DSSDにつけといてね」
ドモン「俺達の努力が……水の泡に……!」
ヒイロ「こうなれば……自爆するしか……」
アムロ「止めろ、止めろおおおおおおおおおおお!!!」
終わり
最終更新:2016年05月13日 07:16