260 名前:女難?投稿日:2007/12/01(土) 06:07:16 ID:???
長いし偏りある内容なので、駄目な人はスルーヨロ

アムロの部屋
ロラン「相変わらず散らかってるなー。でも無闇に動かすわけには…あれ?」
ジャンク品にしか見えない部品郡の中からカードを発見するロラン。
ロラン「これは最近アムロ兄さんがデータ入力してたカードじゃあ…?必要じゃないのかな」
そういえば昨日アムロは接待で帰宅が遅くなり、酒もだいぶ入っていたせいか今朝は起きるのが遅れ慌しく出勤したのだった。
ロラン「つらそうだったから忘れちゃったのかもしれない…よし、買い物ついでに届けに行こう。あとハンカチも渡しそびれたし」
そんなこんなでロランは時計を確認し、昼休みの時間を見計らって、掃除もほどほどに出掛ける支度をした。

アムロ「あれ?」
チェーン「どうしたんですか?」
アムロ「…いや(ない…?忘れてきたのか?)」
チェーン「部長、この後の予定は?」
アムロ「ああ、これから外出しなきゃならなくてね」
チェーン(ランチに誘おうと思ったんだけど、どうしようかな)
ブライト「アムロ」
アムロ「なんだ?」
ブライト「下にお前の面会人がいる」
アムロ「俺に?誰だ…?」

アムロ「ロラン!どうしてこんなところに?」
ロラン「今から買い物に行くんです。それで一緒にこれも届けようかと思って」
アムロ「これは…!ありがとう。実は見つからなくて困ってたんだ。助かった」
ロラン「そうだったんですか。すれ違いにならなくて良かったですね」
アムロ「ああ全くだ。恩に着るよ。ところでどこにあったんだ?」
ロラン「兄さんの部屋に。幾ら配置を把握してるからといって、たまには片付けもしないと駄目ですよ?」
アムロ「はは、耳が痛いな…」

アストナージ「あれ?部長の新しい恋人ですか?にしても随分と若い…」
ブライト「いや、彼はアムロのところの兄弟の七男のロラン君だ。まだ17歳だからな。当然若い。
     アムロの家の炊事掃除洗濯など家事全般を文句一つ言わず引き受けてくれている出来た弟さんだ。
    今はキャプテンもいるから負担はだいぶ減ったようだが、今も分担して家事をしてくれているらしい」
アストナージ「へぇ彼がそうなんですか。女の子みたいだなぁ。なんか聞いてると部長の若奥さんみたいに見えてきますよ」
ブライト「…(微妙に否定できない)」
ケーラ「あ、アムロったらまた新しい恋人作ったんだ?」
アストナージ「いや、彼が例の弟さんなんだってよ」
ケーラ「ああ、あの家事が得意な、特に作る料理が絶品だとかいう」
ブライト「ああ、俺も食わせてもらったことがあるが、あれは絶品と言うに相応しいだろう。
     あんなものを食って暮らしてるアムロや兄弟たちは幸せだろうな(ミライには適わないが)」
ケーラ「へぇ、評判には聞いてたが、随分と可愛らしい容貌じゃないか。ねぇアストナージ?」
アストナージ「はは、確かに可愛らしいが、ケーラの前じゃ霞むよ」
ケーラ「ふ、よく言うよ」
ブライト(だがミライにはry)

261 名前:女難?2投稿日:2007/12/01(土) 06:08:42 ID:???
ロラン「それからハンカチも渡しそびれてたのでついでに持ってきました」
アムロ「そんなことまで…ロランには世話になりっぱなしだな」
ロラン「いいえ、こちらこそアムロ兄さんにはお世話になりっぱなしですから。
    それに身嗜みをしっかりしとかないと、皆さんに逃げられてしまいますよ?」
アムロ「意地が悪いなロラン…助言として受け取っておくよ」
ロランが笑みで返事を返すと、アムロがふ、と笑う。
アムロ「ロランこそ、家を出る前に鏡くらい見たらどうだ?髪に糸くずが付いてる」
ロラン「え?本当ですか?どこです?」
慌てたようにロランが自分の髪に指を通し、糸くずを取ろうとする、がなかなか上手く取れない。
アムロ「ここだよ」
苦笑を湛えながら、アムロがロランの長い髪の毛先の方へと指を通す。
アムロの指先がロランのストレートな銀髪にさらりと差し込まれ、ふわりとした手つきで抜き取られる。
取れたそれをロランに見せながら言う。
アムロ「な?身嗜みは大切なのだろう?」
ロラン「もう、意地悪ですよ、アムロ兄さん」
その事実にロランは若干頬を赤らめながら抗議する。

ケーラ「何か…何ともいえないものを見た気がする…」
アストナージ「恋人同士に見えるような見えないような見えないこともないような…」
ブライト「…」(アムロがおかしいのかロランなのかそれとも俺の目がどうかしてしまったのか、
        いやむしろ脳の問題なのか病院に行ったほうがいいんだろうか…?)
チェーン「ああ!!アムロったらまた浮気を…!?」
ブライト(ああ、また何か面倒なことに…)
ケーラ("また"って…だったらとっとと切ればいいのに。なんで付き合ってるんだ?アムロは確かに仕事も出来てイイ奴だけど)
アストナージ「ん?チェーンも知らないのか、彼は」

ベルトーチカ「アムロ!!」

アムロ「ん?ベルトーチカか?どうしたんだこんなところで?」
ベル「それはこっちの台詞よ。この子は誰なの?」
アムロ(何故怒ってるんだ?)「ああ、ベルは会ったことなかったな。弟のロランだ。忘れ物を持ってきてくれたんだよ」
ベル「え?…ええそうなの?彼じょ…いえ、彼が?」(確か家事が上手で特に料理が絶品だとか言う…)
アムロ「ベル?どうしたんだ?」
ベル(まさかアムロが結婚しない理由は…でも彼は男なのだしでも可愛いわ…
   でも逆に男女の営みなしに専業主婦的な働きをしてくれる人がいた方が利点が高いのかもそれに可愛いし…でも)
ロラン「兄さん、僕はそろそろ…」
アムロ「…そうだな。助かったよ、ロラン」
ベル(やっぱり絶品と言われる料理が一番のネックね。そうよ。私の料理でアムロをぎゃふんと言わせて、
    間違った道(?)を正して見せるわ!!近くに寄ったからランチに誘おうと思ったけどここは)
ベル「私も急用を思い出したから行かせてもらうわ。またねアムロ」(参考書も買って料理の特訓をしなきゃ)
アムロ「あ、ああ。ベルも気をつけて」(結局何しに来たんだ?)

262 名前:女難?2投稿日:2007/12/01(土) 06:10:33 ID:???
シャア「アムロ!!」

アムロ「!?いつからそこにいたシャア!?」
自宅へ帰ろうと今まさにシャアが立ちはだかる出入り口へ向かっていたロランをアムロは咄嗟に背に庇う。
シャア「貴様がロランに忘れ物を届けさせ、あまつさえあのロランの美しい銀髪にいやらしくも指を通した時からだ!!」
アムロ「どんだけ前からいるんだ貴様は!!それに弟の髪に付いた塵を取るのにいやらしいとは何だ!!」

そこにはシャアのみならず、ネオジオンの社員たちもいた。
ギュネイ「ホントに覗き以外に何しに来てるんだよ俺たちは…」
ナナイ「総帥のロランへの執着はどうしようもない。出向き先の時間には余裕があるから多めに見よう」
ギュネイ「そんなんでいいのか…っていうか、なんで俺はそんな奴にいつまで経っても勝てないんだ…クェスにしても…」
落ち込む青年を他所に静観を決め込むナナイ。

シャア「だがしかし、私はそんな小さな男ではない。この今日初めて発覚した事実を機に、全てを水に流そうではないか」
アムロ「何の話だ」
シャア「アムロ、そう隠すことはあるまい。私もその気持ちは痛いほどよくわかるのだよ。痛すぎるほどにな」
アムロ「今すぐ貴様を抹消したい気持ちが痛いほどわかると言うのか?」
シャア「違うな。目を逸らすなアムロ。そう、貴様も私と同じ、ロラン萌えに抗えぬ同志であるという事実にな!!」
アムロ「!?………………何だと?」
シャア「君は私と違い、性別年齢の障害以外に、利点であり欠点でもある兄弟と言う障害がある。
    その為我々に攻撃的になりがちだったことは理解しよう」
アムロ「………貴様、言うに事欠いて今何と言った?」
シャア「そういきり立つな。同志とわかったからには今までの所業は水に流し、共に手を取りロラン萌えを謳歌しようではないか」
アムロ「……貴様と………」
シャア「同志に貴様とは穏やかではないな。以前のように貴方と呼んでくれて構わんのだよアムロ」
満足げに笑むシャアの対面ではアムロが肩を震わせている。

アストナージ「部長、黙っちゃいましたね」
ケーラ「あれは、いよいよ出るかな」
キャプテン「アムロがフィンファンネルを使う確立は95.83%と思われる」
ブライト(いたのか?)「いや、100%だろう」

アムロ「………貴様と俺を一緒くたに出来ると思うなぁッッ!!!!」

フィンファンネル射出――――!!

ギュネイ「どこから!!??」
シャア「ぬおお!?いかに真実に思考が付いていかないとはいえ、これはナンセンスだ!!」
アムロ「ナンセンスなのは貴様のポジティブ通り越した電波思考だ!!」
シャア「ふ、しかしこの程度の攻撃!当たらなければどうということはない!!」
ギュネイ「ちょ!総帥が避けたから俺にぁwせdrftgyふじこ」

263 名前:女難?4(↑のは3…)投稿日:2007/12/01(土) 06:12:15 ID:???
チェーン「相変わらずフィンファンネルは素敵ねアムロ…」
ケーラ(…成るほど。切れないのはメカオタ繋がりか)
アストナージ「出力が落ちてるな…あとで調整しないと」
ロラン「あれ、会社で調整してるんですか!?しかも出力落ちてるってギュネイさんミンチになってるんですけど…!!」
ブライト「反応が少し遅れてるな。サイコミュの調整が甘いんじゃないか?」
ロラン「なんであの光景が普通に受け入れられてるんだ…というよりむしろ肯定的だ。だから兄さんはああなのか…」
少し遠い目をするロランだった。

シャア「戦いとは二手三手先を…く、足に何か!!これはギュネイ@ミンチ!?ぐあぁ!!」
アムロ「戦いとは二手三手を先に読んで行うものなのだろう?」
シャア「何…?先ほどのギュネイへの誤射も誤射ではなく作戦だったと言うのか」
ギュネイ@ミンチ(白い悪魔め…あいつも敵だ!!)
アムロ「さぁ、このままフィンファンネルに撃たれてミンチになるか、俺の手のサーベルでミンチになるか、選べシャア」
シャア「お前にその選択権が…というか、どちらにしろミンチなのか!?」
ナナイ「そろそろ引き際だな。ギュネイ、撤退するぞ」
ギュネイ@ミンチ「いや、俺今ミンチ状態なんですけど」
ナナイ「そうか。強化がまだ足りないか」
ギュネイ「いえ、もう直りました。大丈夫です。問題ありません」

ブライト「どうやらあちらさんはお引取りのようだ。よし、我々も撤収作業に入るぞ」
ロラン「撤収作業って?あ、ギュネイさんが復活してる。皆さんも掃除してるし、
    兄さんもフィンファンネルを回収しに行ってる。ネオジオンの方々ももういない。引き際も鮮やかだ…」
ロランが呆気に取られていると、作業を終えて皆が散開し始め、アムロもまた終えたのかロランの方へ歩いてきた。
ばつが悪そうに後ろ髪をかきながら、照れ臭そうな笑みを浮かべて言う。
アムロ「忘れ物の礼と今の騒ぎのお詫びを兼ねて昼飯奢るよ。一緒に食いに行かないか?」
ロラン「え、いいんですか?忙しいんじゃ?」
アムロ「忙しいって言ったって、弟一人の飯を奢れないほどじゃないさ。滅多にないことでもあるしな」
ロラン「そうですね…じゃあお言葉に甘えさせてもらいます。ちょうどどうしようか迷ってたんですよ」

チェーン「ああ!ランチ誘おうと思ったらアムロがあの子を誘ってる!?さっきも庇ってるようだったし一体…?」
ケーラ(そういえば、アストナージが言い掛けで誤解をまだ解いてなかったんだった。まぁいっか)
ブライト(元はといえばアムロ、誤解とはいえお前の身から出た錆だ。この件に関しては俺はノータッチで通させてもらう)

その後、チェーンの誤解は解けたのかどうかはともかく、今回のことで色んな憶測やら誤解やらを交えたロランの情報がアムロの彼女たちへと伝わったらしい。
曰く、アムロの新しい彼女やら奥さん候補やらという誤解から、料理上手の弟までは正しいもののそれが原因でアムロが結婚しないのだとか。
結果、彼女たちは自分の作る料理でアムロを骨抜きにしてやるのだと一様に張り切り、アムロは1週間ほど彼女たちの熱烈なサービス、
腕を揮ったディナーのフルコースにとどまらず、夜のフルコースまでももてなされ、帰宅は勿論、連絡もままならなかったという。

264 名前:後日談投稿日:2007/12/01(土) 06:16:57 ID:???
アムロ「ただいま…」
ロラン「あ、兄さん。お帰りなさい。連絡も取れなくて心配してたんですよ?」
とはいえ、どうせ複数いる彼女たちの誰かしらと一緒なのだろうと、兄弟一同そこまで心配していたわけではないが、連絡も取れないというのは少々異常さを感じていたのも事実だった。
アムロ「ああ、すまない。それとお茶漬けと漬物をくれないか。他は要らない」
ロラン「…それは構いませんが、どうしたんですか?何だか顔色も優れないような…」
アムロ「今日は何も食ってないはずなんだが、何だか胃がもたれてる気がするんだ…」
ロラン「わかりました。用意しておくので着替えてきてください」
ロランはアムロが着替えに行っている間に支度を始める。
部屋に帰ったアムロの「僕には帰れるところがある。こんなに嬉しいことはない」という呟きが聞こえたとか聞こえないとか。
シロー「兄さん帰ったのか?どれくらいぶりだ?」
カミーユ「1週間ぶりくらいじゃないですか?」
ジュドー「その間のアムロ兄の動向の調査の結果をどーぞヒイロ君」

ヒイロ「ロラン兄さんが忘れ物を届けた一日目。いつもどおりAルートを帰宅途中ベルトーチカ・イルマに遭遇。その後ベルトーチカ宅へ向かい、ディナーと夜のフルコースを頂く。
    二日目、何かを感じたのかこの日はBルートを選択。そこでチェーン・アギに遭遇。その後アギ宅へ向かいディナーと夜のry
    三日目、その日は時間を潰してからCルートを選択。そこでアリョーナ・ペイジと遭遇。その後ry
    四日目、Dルートを選択。そこでカニンガム・ショーとry
    五日目、仕事を早めに切り上げAルートからBルートへと入り、脇道を入ってベルトーチカ・イルマとry
    六日目、何かから逃げるようにDルートからCルートへ入りそこからDルートに戻りry七日目ry」

265 名前:後日談2投稿日:2007/12/01(土) 07:12:51 ID:???
シロー「やってること自体は羨ましいんだが、何だかストーカーに追われてるような気分になるのは何故だ…」
シーブック「羨ましいんだか、そうでもないんだか…」
ウッソ「そんな羨ましい状況なのに逃げるなんておかしいですよアムロ兄さん」
キラ「ウッソも似たようなもんじゃない。彼女さんたちはアムロ兄さんと同じようにニュータイプか何かなの?」
カミーユ「いや、ベルトーチカに限っては違うはずだ。他の人たちは知らないけど、多分違うと思う」
シン「じゃ、なんで逃げてるみたいなのに尽く捕まってんだ?しかも兄貴はニュータイプなんだろ?」
キャプテン「アムロのニュータイプ能力は敵意や悪意や変態的意思には敏感だが、好意的なものにはあまり働かない傾向にあるようだ」
ジュドー「女の勘って奴じゃないの?俺だってニュータイプなのになんでかハマーンが先回りしてて…」
ガロード「ハマーン先生はニュータイプだろ。俺は違うけどティファのことなら何でもわかるぜ!!」
ヒイロ「…愛の力か(ボソ)」
シーブック「!?ヒイロが言うと間違ってないはずが凄くおかしい気がする」
ウッソ「じゃあ逆になんで今日は帰ってこれたんですかね?」
ヒイロ「今日は始めから帰路には行かず、コウ兄さんの大学へ行き、コウ兄さんからGP-01を借りて何の問題もなく帰っていった」
カミーユ「MSも持ち主に似るのか…」
ジュドー「そういや前に皆でガンダムを呼んだ時、Ζはルーを乗せてたもんな」
カミーユ「余計なことを言うなよ」
シロー「そういえばドモンは修行、アルとシュウトは寝てるが、コウはどうしたんだ?」
キラ「え?そういえばいないね。寝てるのかな」
ジュドー「あんだけ女好きのくせに、なんでそんなに帰りたがってたんだアムロ兄は?」
ロラン「兄さんはもともとがヒッキー気質ですからね。あんまり構われすぎると逃げたくなるんですよ。食にもあまり頓着ないですしね」
シロー「で、ますます彼女たちがムキになって兄さんを追いかける、と」
ロラン「でも流されやすい人でもありますから」
シーブック「そのまま済し崩し的に…巧いんだか悪循環なのか…」
カミーユ「性質が悪いな」
ジュドー「あんたも人のこと言えないでしょーが」
シン「お前もだろ」
ガロード「お前もな」
キャプテン「ガロードが正しいと思われる」
ジュドー(にしたってロラン兄はアムロ兄のことなら何でもわかってるみたいだ。これで兄弟でも男でもなかったら立派に良妻賢母だよ)

そんなジュドーの聞き捨てならない感想で幕を閉じたが―――

カミーユ「今度コウ兄さんのGP-01貸してもらえませんか?」
コウ「??」(そういえばアムロ兄さんにも頼まれたな。ついに我が世の春が来た!!…のか?)

その後、度々アムロとカミーユ(以外にも?)にGP-01を貸すようになったが、その理由をコウは知らない。
が、アムロがGP-01のメンテナンスもしてくれるようになり、コウには棚から牡丹餅だったとか。

おわり


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アムロ・レイ ガンダム一家 ロラン・セアック 中編

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最終更新:2019年04月29日 22:15