9オールアムロVSシャア軍団VS
ガンダム兄弟2020/11/04(水) 22:47:07.98ID:ywZ3S9hH0
※前スレ容量オーバーのため、今回分一本目からから再投下
刹那「目標を……駆逐する!」
デビルサイコジム「ミンナホシニナッテシマエェェェ……」
エクシアの一撃が首を刎ねると、デビルサイコジムの巨体はゆっくりと崩れ落ちた。
ヨナ「はあ、はあ……ようやく倒したか」
ベルリ「刹那もナイストドメ」
刹那「スメラギさんたちがエクシアを持ってきてくれたお陰だ。これでも俺もまた戦える」
キラ「でも、一時間戦ってようやく
デビルガンダムの襲撃も落ち着いたね」
シン「そうだな。そろそろガロードかシロー兄さんたちから作戦の進捗連絡が来てもいいころだけど……」
ジュドー「とかいってたら来たよ連絡。ガロードからだ」
ガロード『ザ、ザー……ザ…える、聞こえる皆?!』
カミーユ「ああ、聞こえてる。ノイズはあるけどな」
ジュドー「そっちはどんな感じよ、ガロード?」
ガロード『こっちはみんな無事だ。コウ兄さんとも合流したよ。フロンタルはいなかったけどな』
フリット「やっぱり罠だったんだね」
ウッソ「それで、肝心のセレーネ姉さんは助け出せたんですか?」
ガロード『それが……助け出せはしたんだけど』
そこで唐突に通信が切り替わり、慌てたようなセレーネの声が聞こえてくる。
セレーネ『アンタたち! 揃いも揃ってなにやってんのよバカ!」
ウッソ「あ、セレーネ姉さんだ」
ベルリ「元気そうでなによりだね」
バナージ「何やってって……今はデビルガンダム反攻作戦の真っ最中で……」
セレーネ『もうすぐ日登町にアクシズが落ちてくんのよ!!』
カミーユ「……なんだって?」
ジュドー「ごめんセレ姉、もう一回言ってくれる?」
セレーネ『昨日、家が襲われたとき
スターゲイザーが気づいたのよ。ああそうか、だからフロンタルは私を攫ったのね』
独り言ちながらセレーネは手元のコンソールを操作して観測結果を呼び出した。
セレーネ『出たわ。今からちょうど3時間12分後にアクシズが落ちてくる。落下ポイントはこの学校よ』
シン「いや何言ってんの? アクシズってそんなのどこにも……」
そう言ってシンが何気なく空を見上げた時だ。
突如、晴れ渡っていた青空にヒビが入っていく。
ヒビはどんどん大きくなり、空には大きな裂け目ができた。
裂け目の奥に広がる宇宙空間。そして、その奥にあるのは……
10オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/11/04(水) 22:47:43.84ID:ywZ3S9hH0
シン「アクシズ……!?」
キラ「……マジで?」
ヨナ「マイ! アルレット姉さん! 聞こえるか! 空にアクシズが……」
マイ『はい、僕らの方でも確認しました』
アルレット『日登町上空1万キロ! 外気圏に超巨大なワームホールがあるわ!』
ジュドー「ウソだろ……よく今まで気付かなかったな」
セレーネ『大気圏層に何らかの吸着物資を撒いて、そこにミラージュコロイドを塗布していたのよ。それで空に幕を作っていた』
フリット「いや、それでもおかしいよ! いくらなんでもあんな巨大なワームホール、普通気づかないはずが……あっ!!」
セレーネ『ええ、当然気づくでしょうね、普通の状態なら』
刹那「昨日から、この町は普通の状態ではなかった」
ベルリ「そりゃあアムロ兄さんとシャアさんのケンカにはじまって、デビルガンダムやMAまで暴れだしたら」
バナージ「誰も空を見上げる余裕なんてなくなる、ってことか」
マイ『僕たちの視線を地上の問題に集中させ、その間にワームホールを開きアクシズを落とす』
アルレット『それがフル・フロンタルの真の目的だったのね』
まんまと出し抜かれていたことに気づいたガンダム兄弟。
彼らはみな、複雑な想いとともに空のアクシズを見上げた。
カミーユ「それでセレーネ姉さん、何かアクシズを止める方法はないのか?」
セレーネ『正直かなり厳しいわね。普通、こういう落下阻止作戦って宇宙でやるものだし』
マイ『地上からでは決定打となりうる対策は非常に限られますね』
ウッソ「ガロード兄さんのサテライトキャノンならどうです?」
ベルリ「そうだね、D.O.M.E.からGビットを借りて一斉に掃射すればアクシズも……」
ガロード『それがダメなんだ』
通信の向こうでガロードは被りを振った。
ガロード『さっきの戦闘でサテライトキャノンぶっ壊されちまった。Gビットもほとんどやられた」
ウッソ「そんな……」
ジュドー「いよいよ打つ手なし、って感じね」
リタ「……ねえ、ちょっと考えたんだけど」
ベルリ「どうしたの、リタ義姉さん」
そこで、ずっと黙っていたリタが口を開いた。
リタ「あのワームホールってさ、誰が開けたのかな」
ベルリ「誰って……」
フリット「それはフル・フロンタル本人でしょ」
リタ「いったいどうやって?」
アルレット『おそらくネオ・ジオングのサイコシャードでしょうね。あれは使用者のイメージを具現化するマシーンだから』
リタ「つまりサイコフレームの力ってことよね! だったらフルサイコフレーム機であるわたしとバナージのユニコーンなら……」
バナージ「同じように、ワームホールを閉じることもできるかもしれない、そういうことですよね!?」
リタ「そう!!」
セレーネ『どう思う、アルレット姉さん?』
アルレット『技術者として、できれば原理の不明な力に頼りたくはないけど、やってみる価値はあると思うわ』
マイ『わかりました。なら早速実践してみましょう。バナージ、リタ義姉さん。すぐに学校まで戻って……』
11オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/11/04(水) 22:50:39.90ID:ywZ3S9hH0
『水を差して悪いが、それはやめた方がいいな』
ガロード『なんだ!? 突然通信が割り込んで来やがった!』
ジュドー「この声……フル・フロンタルか!」
フロンタル『いかにも私だよジュドー・アーシタ。それにガンダム兄弟の諸君。昨晩はよく眠れたかな?』
ガロード『ふざけんな!
ネオジオン社で待ってるとかいって、よくも騙したな!!』
ヨナ「今はいいガロード。それより聞きたい。ワームホールを閉じるのを止めろとはどういう意味だ?」
フロンタル「勿論私が困るから、というのが一つ。だがそれ以上に、このままワームホールを閉じれば君たちは一生後悔することになる』
ヨナ「……後悔?」
フロンタル『あそこには今、君たちにとってかけがえのない人間がいるのだよ』
含んだ口調でフロンタルは言った。すると、続いて兄弟たちの機体に一斉に映像データが送られてくる。
果たして、そこに映っていたのは――
宇宙空間:アクシズ
重力にひかれ、ゆっくりと落下していくアクシズ。
その上空で、赤と白、二機のMSが激しくぶつかり合う。
シャア「地球が持たん時が来ているのだ!!」
アムロ「人間の知恵はそんなもんだって、乗り越えられる!」
シャア「ならば、今すぐ愚民共すべてに叡智をさずけてみせろ!」
アムロ「貴様をやってからそうさせてもらう!」
サザビーとνガンダム。二機の決闘は誰もいないアクシズで延々と続く――
フロンタル『……今見てもらったのが、現在のアクシズの様子だ』
リタ「ええっと……これってアムロとシャアさん?」
カミーユ「何やってんだあの二人は……」
ジュドー「え、見ての通り逆シャアごっこじゃない?」
カミーユ「それはわかるよ。なんでこのタイミングでそんなことやってんだって聞いてるんだ!!」
マイ『多分、あの二人のパイロットスーツにも“ヅダエール”で汚染されているんです。そのせいでナチュラルハイに』
フロンタル『察しがいいなオリヴァー・マイくん』
せせら笑いながらフロンタルは答える。
フロンタル『どういうわけかあの二人はとりわけ“ヅダエール”の影響が強くてね。
周りの状況も全て忘れて二人の世界に入り込んでしまった。
ならばと思ってアクシズに放逐してみたら見ての通り、一昼夜にわたってCCAごっこに興じているというわけさ』
ガロード『マ ジ で か!!』
カミーユ「分裂した二人の中で一番の大人がなにやってんですか!!」
キラ「どおりで街中のどこにもいないと思ったわけだよ……」
アルレット『まさかよりにもよってアクシズにいるなんてね』
12オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/11/04(水) 22:52:03.95ID:ywZ3S9hH0
フロンタル『リタくんの予想通り、あのワームホールはネオ・ジオングのサイコシャードによって開いたものだ。
だから君たちRX-0系列の機体ならば、逆に閉じることもできるかもしれない』
しかし、と彼は付け加えた。
フロンタル『現在、アクシズは通常とは異なる宙域にある。
この町の住人はおろか、月やコロニーの連中ですら捕捉できない宙域だよ。
にもかかわらず、ここであのワームホールを閉じれば』
セレーネ『兄さんたちは、アクシズと一緒に永久に宇宙をさまようことになる……!』
フロンタル『そういうことだ』
ベルリ「そんな!」
ヨナ「……俺が行く」
リタ「ヨナ?」
ヨナ「俺が行って、アムロ兄さんとシャアさんを連れ帰ってくる。マイ!」
マイ「は、はい」
ヨナ「ヨルムンガンドはまだ使えるな? それで俺を、アクシズまで打ち上げてくれ」
アルレット『ちょっと、本気なのヨナ!』
ヨナ「俺が最適なんだ。昨日までの戦いで、他のみんなの機体はボロボロだろ」
その点、俺のナラティブはA装備がやられただけだ。機体本体は問題ない」
アルレット『それはそうだけど』
ヨナ「それに決めてたんだ。アムロ兄さんだけは必ず俺が止めるって。だから、行かせてくれ!」
リタ「ヨナ……」
思いつめた表情のヨナを、リタは不安そうに見つめる。
キラ「はあ、仕方ないな。なら僕とキオも一緒に行くよ」
ヨナ「いいのか、キラ?」
キラ「まあね。僕らとヨナ兄さんは作戦のはじめからずっと一緒だったし、ここまで来たら
一蓮托生だよ。それに……」
キオ「コー…ホー…コーホー……クビ…クビ……」
キラ「昨日からずっと首を狩れなくて、キオが首狩り欠乏症になっちゃってるんだよね」
シン「なんだよその物騒な病気は!」
キラ「このままだと首を狩るために僕らを襲いかねないし、一緒に連れていくよ」
ヨナ「ありがとな、助かるよ二人とも」
キラ「まあヨナ兄さんがクソ雑魚ですぐやられちゃっても、僕とキオなら最悪
相討ちくらいに持ち込めるでしょ。
(気にしないでよ。僕ら兄弟じゃないか)
シン「いや本音と建前が逆逆!」
ヨナ「そうだよな。所詮俺なんて、一般兵にも劣るようなガンダムに乗ってるだけのクソ雑魚だもんな、ハハ……orz」
シン「ヨナ兄さんも落ち込まないで!」
ベルリ「大丈夫かなこの三人で……」
フロンタル『どうやら話はまとまったようだな』
13オールアムロVSシャア軍団VSガンダム兄弟2020/11/04(水) 22:53:18.33ID:ywZ3S9hH0
その時、兄弟の会話を面白そうに聞いていたフロンタルが、久しぶりに口を開いた。
フロンタル『分裂したアムロ・レイとシャア・アズナブルのうち最強の二人を、
ガンダム兄弟の中でもっとも凡人が止めるか。面白い』
リタ「ちょっと! ヨナをバカにしないで!」
ヨナ「いいんだリタ。本当のことだし」
憤慨するリタを止めると、ヨナは改めてフロンタルに向かって宣言した。
ヨナ「俺たちはこの事件の始まりからずっと、お前に好き放題振り回されてきた。
だけど、それも終わりだ。アムロ兄さんとシャアは必ず連れ戻すし、アクシズも落とさせない。
これ以上、何一つだってお前の思う通りにはさせない」
フロンタル『……期待している』
それだけをいってフロンタルの通信は切れた。
ヨナ「はあ……」
リタ「カッコよかったよ、ヨナ」
ヨナ「かっこいいだけじゃダメなんだ。言ったことを本当にしないと」
マイ『すぐにヨルムンガンドの準備をします。ヨナ兄さんとキラ、キオはこっちに戻ってきてください』
アルレット『バナージとリタちゃんもね。いつでもワームホールを閉じれるようにしとかないと』
キラ「よーしよし、ほら行くよキオ」
キオ「コーホー……コーホー……」
ヨナ「じゃあみんな行ってくる。必ず兄さんたちを連れ帰ってくるから、ここを頼むぞ」
ウッソ「行っちゃいましたね」
フリット「ヨナ兄さんはともかく、キラ兄さんとキオがいなくなったのは戦力的に結構痛手だよね」
シン「ともかくって言うなよ……またヨナ兄さん落ち込むぞ」
ベルリ「まあシロー兄さんたちも頑張ってるだろうし、もう少しでしょ。デビルサイコジムも倒したし…?」
その時、兄弟たちの機体に緊急通信が入った。
ハロ長官『ガンダム兄弟、聞こえるか!? まもなくデビルガンダム軍団の第三波がくる。これまでにない数だ!!』
ベルリ「え…」
その時、地平線の向こうから視界を埋め尽くすほどの大軍団が現れる……
デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」
デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」
デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」
デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」デビルジョナサン「クリスマスプレゼントダロ!カードモダ!!」
デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」デビルサイコジム「グレンキャノンモダ!!」
×10
カミーユ「デビルサイコジムが……」
ジュドー「100体……!」
ベルリ「マジ……?」
AM 06:22 デビルサイコジム×100 VS ガンダム兄弟開戦
日登町へのアクシズ落下まで、あと3時間――――!
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最終更新:2023年05月01日 13:48